March 24, 2005

都市の渋滞を根本的に考える

渋滞ふだんクルマを使う人はとっては、自転車なんて関係ない話かもしれませんが、渋滞問題には関心があると思います。渋滞と言えば、お盆や正月、ゴールデンウィークもひどいですが、都市部ではふだんでも慢性的に渋滞です。イライラどころか、通り越して諦めの境地かも知れません。


渋滞にぶつかっても抜け道や迂回が出来ないことも多く、最悪ただ並んでいるだけです。どうしようもないのも事実ですが、渋滞は大きなロスです。日本全体では、なんと年間12兆円の損失という試算もあります。渋滞に並んでいるだけでも人件費がかかるわけですし、それは物流コストに跳ね返ります。利用者は渋滞に時間がとられる分、ほかの時間が削られることになります。

考えてみれば、渋滞のせいで時間がなくなり、その分飲みに行けなければ、飲食店としては機会の損失です。渋滞を避けて家から出なければ、レジャー施設などの売り上げも減ります。渋滞が当たり前になってしまうと感覚も麻痺してしまいますが、渋滞がなければ他のことに使える時間が、少しずつ積み重なって日本全体では膨大な量の時間が奪われ、飲食やレジャーだけでなく、いろいろな需要が失われ、大きな経済損失になっているわけです。

こういう試算て、どこまで含まれているのか知りませんが、渋滞で痛む道路の維持や排ガス対策、清掃費用、周辺住民対策などにも費用がかかるでしょう。燃料も無駄になりますし、ヒートアイランドが進み、地球温暖化ガス対策にも影響します。直接的なものだけではありません。巻き込まれる人々のストレスが様々に健康にも影響するでしょう。職業ドライバーの膀胱炎だけに留まらず、全体で考えると医療費にも大きく跳ね返っているはずです。

他の国でも渋滞は悩みの種です。例えばロンドンでは、19世紀の終わりに馬車による都市部の平均時速が20キロ位だったのに、クルマによる21世紀には、それより遅い15キロほどだそうです。全くシャレにもなっていません。かといって道路を増やしたり拡幅するには莫大な費用と時間がかかりますし、新しい道路が出来ると逆に需要を誘発して、かえって交通量が増えるということもあるそうです。

そこでヨーロッパを中心に、真剣に自転車の活用を考え始める都市も出てきています。実際に、都市部で最速の交通機関は、交通規制の関係や距離にもよりますが、自転車であるエリアも多いのです。あまりかさばるものは運べませんが、自転車によるメッセンジャーサービスやベロタクシーと呼ばれる自転車タクシーもあります。

もちろん全てを自転車で代替する訳にはいきませんが、渋滞する都市部へのクルマの流入を制限し、徒歩と自転車で補完する手はあります。自転車道や自転車レーンの整備なら、現在の道路を使って格段に安い費用ですみます。レーンの整備が進んで安全、便利、速いとくれば多くの人が自転車を利用するでしょう。

通過交通は迂回させ、構造的に渋滞する中心部への集中を思いきって排除し、電車やバスなどの公共交通とのパークアンドライドと共に、都市交通としての自転車を活用する。そして人の集まる都市中心部は、渋滞だけでなく大気汚染、排気熱、交通事故などのない、人が優先の空間とする。そんなスタイルを真剣に考えてみる価値はあります。クルマに乗る人も、クルマを降りた視点で都市交通としての自転車を見直してはいかがでしょうか。




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