August 17, 2005

中国製品の輸出攻勢の陰には

ひと月ほど前の日経新聞の記事に、自転車への関税の話題が載っていました。


EUが、中国製自転車へのダンピング関税を48.5%に上げたというものです。中国製自転車が不当に安くされているということでしょうが、日本の場合だったら、コメなどの農産物ならともかく、自転車に対する輸入制限というのは考えにくい政策です。

中国の2004年の自転車輸出は5千万台を超えています。一方で、日本の自転車の国内生産は、98年の600万台が2002年には300万台とほぼ半減です。そのぶん輸入が、98年に300万台だったのが、2002年には800万台を超えています。

自転車に限らず、中国製品によって、デフレや産業の空洞化、雇用の喪失、国際競争力の低下ということはあるにせよ、いまや最大の貿易相手国でもあります。消費者にとっては、衣料でも工業製品でも安く手に入るわけですし、グローバル化する経済の中で、今さら日本国内の自転車産業を云々しても仕方がないこともあるでしょう。

自転車の世界では、スポーツ車で、質、量ともに世界一を誇るのは台湾製で、中国製とはイメージ的にも正反対なわけですが、その台湾メーカー各社ですら、その圧倒的な人件費の安さから、中国に工場を展開せざるを得ない状況です。

必ずしも、安かろう悪かろうではないにせよ、自転車が大幅に安くなり、悪貨が良貨を駆逐する形になっています。安い自転車に乗ると、せっかくの自転車の楽しさに気づかなくなってしまう、ということも確かだと思います。放置自転車が増加する一因になっているのも否めないでしょう。

しかし、もっと問題なのは、環境への負荷です。大量に生産された自転車を使い捨てのように大量に消費することが、資源の無駄遣いでもったいないというだけではありません。

中国製品が安い最大の理由は、むろんその人件費の安さですが、環境への負荷を抑えるコストを払っていないということもあります。つまり、廃棄物や排出物処理などの公害対策に、事実上コストをかけないで済んでいるということです。もちろん京都議定書の温暖化ガス削減義務も負っていません。

日本が、高度経済成長の時代に経験したのは、急速な発展に伴う深刻な公害です。水俣病やイタイイタイ病、四日市ぜんそくなど多くの公害病も発生しました。あまり報道されませんが、今の中国にも当然あるにちがいありません。そうした歪みがないとい考える方が不自然です。そして農産物を輸入する日本にも、少なからず影響しているはずです。

反日デモなども起きていますが、両国間の感情的軋轢もさることながら、地球規模の環境破壊や公害問題にも、私たちは目を向けるべきではないでしょうか。そうしたことを考える意味で、こちらの「アジアの安全な食べ物」というサイトへのリンクを貼っておきます。すでにご覧になった方もいるかもしれませんが、まだの方は、一度のぞいてみることをお勧めしておきます。



また地震が起きました。被害に逢われた方はお気の毒ですが、全体として規模のわりには被害が少なかったようです。最近多いですが、これで地中の歪みが開放されるなら、大きいのが一発来るより、回数が多い方がいいのかもしれません。先日も書きましたが、また防災用品が売れそうです。 

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