October 20, 2005

一人の油断と怠慢が招くこと

サドルがない!先月、忌野清志郎さんの自転車が盗まれた事件がありました。また7月には俳優の杉本哲太さんが、他人の自転車を勝手に持ち去ろうとして警察に聴取を受けたという事件も話題になりました。有名人だから話題にはなりますが、自転車の盗難自体は、もはや話題にもならないほど身近にある話です。


自転車盗の認知件数は、昭和43年年の112,360件から、平成15年には476,589件にまで増え、刑法犯総数の17%余りを占めています。もちろん気づかなかったり、届出がない分は含まれていませんので、実態としてはこの何倍あるのかわかりません。日本の犯罪情勢全般としても、ここのところ最悪の記録を更新し続け、安全神話も崩壊したといわれていますが、件数的には自転車盗等の乗物盗やひったくり等の非侵入盗の増加が際立っています。

検挙率は、昭和59年の約52%をから、平成15年には約11%となっており、10分の1しか捕まりませんが、実数から言ったらもっと低いわけです。1件ごとの被害金額は少ないでしょうが、問題なのは少年非行の入り口にもなっている点です。少年の初発型非行として、万引き、オートバイ盗、自転車盗、占有離脱物横領の4罪種があげられています。自転車盗の検挙人員は65%が少年で、占有離脱物横領の多くが自転車関係であることを併せると、少年非行問題として大きな課題になっています。

神戸新聞自転車の値段が安くなったこともあって、自転車の盗難は軽微な犯罪と認識されるようになりましたが、これだけ多いと窃盗に対する罪の意識の希薄化にもつながりますし、社会的モラルの低下にも影響するでしょう。自転車の所有意識が薄くなった事も問題ですが、他人の所有権を尊重する意識も希薄化するのが問題です。犯罪の垣根も低くなります。

神戸新聞の記事では、盗難にあった自転車のうち8割が無施錠だったそうです。ほとんど傘を傘立てに置くくらいの意識なのかもしれません。やはり安くなって、盗まれても痛みが少なくなっているのが大いに影響していると思われます。個人的には、もっと高くて質のいい自転車が普及すれば、とは思いますが、そうもいかないでしょう。最近は、錠前が2箇所をロックする自転車とか、ロックするとサドルの固定が解除され座れなくなる自転車など、盗難防止機能が強化された自転車も発売されていますが、鍵をかけなければどうしようもありません。

福井の話題冒頭の写真は、サドルだけ盗まれたのだと思われますが、もしかしたら所有者が、盗難防止の為サドルを持っていったのかも知れません。まあ、話としてはありえるでしょうが、面倒ですし、サドルを持ち歩いている人というのは、実際にはあまりいないでしょうね。盗難防止に、わざと古くて汚い自転車に乗っているという人はいます。本末転倒のような気もしますが..。聞いた話ですが、サドルが破れて中のスポンジがはみ出て、水を含んでいると盗まれないと言う人もいます(笑)。自分が乗るときは、コンビニのビニール袋をかぶせて乗るんだそうです。

盗んで売りさばいたり、自分で使う犯人もいるでしょうが、その場だけ利用して放置する犯行も多いと思われます。これは、放置自転車の悪化につながります。対策として規制も強化されるでしょうし、結局利用者の利便性にも跳ね返ります。盗まれてもまた買えばいいという考え方は、購入代金だけでなく駐輪場設置や撤去対策費、窃盗対策費用や犯罪処理費用ほか、さまざまな社会的コスト、すなわち税金として、二重三重に負担を強いられるわけです。警察の検挙にも限界がありますし、放置自転車問題は悪循環です。

こうしたことは、様々な面から自転車をとりまく環境の悪化につながります。自転車に乗る人が自らの首を絞める形になっているのです。たかが自転車一台と言わず、社会全体のことを考え、一人一人が盗難防止の意識を強く持ち、犯罪を未然に防いでいかなければなりません。



連日のように長雨とか言ってますが、関東では今日から今月いっぱい全て晴れても、例年の平均より晴天の日が少ないそうです。今月は晴れた日は何日もなかったですからね。秋の長雨は9月で、10月はもっといい陽気のはずですよね..とグチを言っても仕方がないので、晴れた日を有効利用するとしましょうか。

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