February 14, 2006

資源探査ツールとしての着目

掛川の話題最近は、いろいろなNPO法人が話題になることもありますが、静岡新聞の記事の中にちょっと面白い事例がありました。


まず、静岡新聞の浜松・西部地域のローカルトピックスから記事を引用します。


自転車で掛川再発見 スローライフ掛川

NPO法人スローライフ掛川(井村征司代表)が「自転車を愉(たの)しむまち・掛川」の可能性を模索する取り組みの一環として昨年4月からスタートさせた「朝のスロースタイルサイクリング(スロサイ)」が11日、10回目を迎えた。30人のサイクリストが午前6時半、掛川市役所に集合し、同市倉真の百観音を訪ねて折り返す約30キロの道行きを楽しんだ。スローライフ掛川は平成16年度、国が公募した「全国都市再生モデル事業」で「スローサイクリングによる地域自立・広域観光振興ソフト施策検討調査」に着手。レンタサイクルサービスとガイドツアー、長野県塩尻市に至る「塩の道」を自転車でめぐる「ロード・オブ・ザ・ソルト」、天竜浜名湖鉄道との組み合わせで小旅行を楽しむ「サイクル&トレイン」といった実験事業に取り組んできた。

サイクリストが「まったく無名の風景、空間、みち」を地域観光資源ととらえて掘り起こす実験事業の1つとして始まったのが「スロサイ」。いろいろな道を探そう―と回を重ね、10回目の今回は初参加も含め30歳代から60歳代までの男女が倉真川沿いや茶畑の中の起伏に富んだコースをさっそうと走り抜けた。ほぼ毎回参加という菊川市の大畑克彦さん(49)は「車に乗っている時や歩いている時と、スピードも視線も違う。ちょっとした発見があって、『あのへんまで行ってみよう』と寄り道もできる」と魅力を語る。井村代表は「毎回新しいメンバーが入ってきて、人のつながりが生まれるのが楽しみ」と話す。「スロサイ」は毎月第二土曜日に開く。問い合わせはNPO連絡事務所[電0537(22)0654]へ。(静岡新聞 - 2006年2月11日)


スロサイ

クルマに乗っていると見つからない地元を発見するのに、自転車が最適ということのようです。またこのNPO法人の名称にあるスローライフという考え方から、クルマのスピードに対して、まさにスローライフ的な乗り物としてシンボライズされた面もありそうです。実際に、ただ途中の景色が流れるだけのクルマと比べて、自転車だと道中でいろいろな発見があるのは、誰もが経験することだと思います。

この「自転車を愉しむまちづくり」は、内閣官房に設けられている都市再生本部でも、全国の都市再生を推進する調査事業として取り上げられています。しかし、ここにあるように、単に「自転車愛好者が集まる場の創造」という捉え方だと、地域振興の一つの動きに留まり、発展性も波及効果もあまり期待できません。よくある地域活性化の話題に過ぎないようにも見えます。

スロサイ

しかし、「地元サイクリストが『まったく無名の風景、空間、みち』を地域観光資源ととらえて掘り起こす」ことに、とても大きな意義があると思います。自転車を愉しむまちづくりを行政とも連携して、観光資源としても整備しようというものです。単に地元の人が楽しむだけでなく、観光客が訪れたくなる魅力の創造を目指しています。

市民が主体となっているのも重要です。従来からあるような、例えば川沿いなどに自転車道を整備して、市民に供与するというトップダウン型のインフラ整備とは違い、市民から提案するようなボトムアップ型の街づくりという考え方は、いろいろな面で有効に作用するのではないでしょうか。

この「スロサイ」、市民レベルでは、いろいろな道を探そうと人々が集まってサイクリングを愉しむということですが、一人ではなかなか掴めない、サイクリングを始めるきっかけを提供することにもなりそうです。その中で、道の発見ばかりでなく、自転車そのものについても再発見する人も出てくるでしょう。自転車をもっと有効に活用したり、健康維持のために継続する人を増やす効果もありそうです。

立派な自転車道が出来ても、あまり使われなければ意味がありませんし、たくさんの人が自転車を利用しようにも、自転車に乗る環境に厳しいものがあれば、やはりうまくありません。ある面、ニワトリと卵の関係のようでもありますが、双方をつなぎながら「自転車を愉しむまちづくり」を目指す、この掛川市の事例は注目されます。今後が愉しみな動きだと思います。



私としては興味深い話なのですが、興味のない人にすれば、地味ーな話かも知れませんね(笑)。でも、何だかこうした自転車を見直そう、愉しもうという動きが全国でフツフツと湧き上がりつつある気がするのは私だけではないのではないでしょうか。

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