March 04, 2006

嘘から出た真か瓢箪から駒か

今年はスポーツのビッグイベントが目白押しです。ワールド・ベースボール・クラシックも始まりました。


いろんなスポーツイベントが見られて楽しい年ですが、先日の読売新聞に、「見るのが好きなスポーツ」という全国の世論調査の結果が載っていました。それによれば、1位プロ野球、2位マラソン、3位駅伝、4位高校野球、5位プロサッカーの順になっています。プロ野球が減りつつも1位を守ったのはいいとして、マラソンと駅伝が2位、3位とは少し意外な気がしたのは、私だけでしょうか。

確かにメジャーな大会に限られるものの中継もしていますし、見始めると延々と見てしまうのも理解出来ます。20歳代の1位は格闘技ですので世代別の違いはあるのでしょうが、全体としてみれば日本人は距離系の競技が好きなようです。テレビ、特に地上波の中継があると人気も上がり、人気があるから中継されるという、言わば鶏と卵の関係も影響するでしょう。

XTERRA

ちなみに、プロ野球の45.5%に比べると、自転車レースは2.4%です。オートバイレースが2.5%、アメリカンフットボールが2.6%となっています。アイスホッケーの1.5%やバドミントンの1.7%よりは上ですが、まあこんなものなのでしょう。ただ自転車レースと言っても、ロードレースだけではなく自転車競技全体の数字と推察されます。

自転車を含むスポーツと言うなら、トライアスロンのほうが日本では知られているのかもしれません。マラソンや駅伝の人気から考えますと日本人には好まれそうです。オリンピックでも2000年のシドニーから正式種目ですし、これから人気がでるかも知れません。

ところで、オフロード版トライアスロンとでも言うべき競技があるのをご存知でしょうか。エクステラ(xterra)と言います。やはりスイム、マウンテンバイク、トレイルランの3種による複合競技です。オンロード版のトライアスロンに遅れること約20年、ハワイでアクアテラと名づけられた大会が起こりで、現在では世界50カ所以上でエクステラの大会が開催されているそうです。

XTERRA

エクステラはオフロードですので、開催地の自然環境によっても変化するわけですが、スイムを1〜1.5キロ、バイクが20〜30キロ、ラン10キロ程度が多いようです。日本でも何度か行われていますが、ビギナーやジュニア向けの距離もあります。私も競技を見たことはないのですが、かなりの体力・持久力を必要とするトライアスロンとは少し趣を異にしていて、大自然の中で自然を楽しむスポーツという面が強いようです。

エクステラは一般にはあまり知られていない競技だと思いますが、それでも世界では50箇所もの大会が開かれています。そう考えると世の中には、まだまだ知られていないスポーツというのはあるのでしょう。ただ、エクステラの各種目は珍しくないですし、トライアスロンから連想すれば誰でも考えつきそうな競技です。バイクやトレイルランは、当然アップダウンもあれば自然の障害物もあるわけで、コースによっては手強いでしょうが面白そうです。

エクステラ

それこそオリンピック種目にでもなれば人気も出るかもしれませんが、マラソンや駅伝、トライアスロンのように中継車で密着しながら選手の表情まで放送するのは難しそうです。すでにトライアスロンもありますし、野球やソフトボールも廃止されるくらいですから、夏のオリンピックに採用されるのは至難と言えそうです。

競技数の少ない冬のオリンピックなら可能性はあるかも知れません。寒中水泳、雪の中のMTBクロスカントリー、雪中トレイルランです(笑)。エクステラとは離れてしまいますが、凍っている川でのスケート、雪の中のMTB、クロスカントリースキーなんて組み合わせも考えられます。



エクステラ元々トライアスロンという言葉は3種類のアスリート競技という意味のようですので、エクステラも広い意味ではトライアスロンです。その意味では、冬ならスケート、MTB、スキーでもいいワケです。すでにスキー競技にはバイアスロンというスキーの距離競技とライフル射撃を組み合わせた2種目の複合競技もありますが、冬版トライアスロンなんてどうでしょう。

何を馬鹿なとお思いでしょうが、実はトライアスロンだって、ハワイに駐留する海兵隊員達が「マラソン、遠泳、自転車ロードレース」のどれが最も過酷かという、なんと酒の席での議論から生まれたそうです。1977年のことですが、競技の性質が全て違うので決着がつかず、この際まとめてやって、その1位を争おうという話になったといいます。

新しい競技なんて、結構そんなものなのかも知れません。冗談や酒の席での馬鹿な話から生まれても、23年後にはオリンピックの正式種目です。雪国で、冬でも自転車に乗っている方、オリンピック目指して、まずは新競技の設立から始めてはいかがでしょうか(笑)。



しかし、見るスポーツ人気調査で、自転車レースが卓球やスノーボードより人気がないのは仕方ないとしても、剣道の3%より下というのは意外です。剣道好きの人には悪いですが、剣道ってテレビ中継とかやってます?。そんなもんなのでしょうかねぇ。

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この記事へのコメント
こんにちは。

そうですね〜、icebike、クロスカントリースキー、それとスノーシューを履いてのランとかを組み合わせると面白いかもしれませんね(笑)

一度スノーシューを背負ってトレイルの近くまで自転車で行き、
雪が積もって自転車では入れない所をスノーシューで散策してみたいな〜と、考えてました。

で、山の中でインスタントラーメンを食べると(笑)

やはり楽しくないといけません。
で、次第に効率を求めるようになり、人と競うようになり、競技になってゆくのかなと思います。
Posted by Lee at March 04, 2006 22:58
Leeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
本場の方にそう言っていただけると嬉しいです(笑)。聞いたことがあるだけなんですが、スノーシューも楽しいらしいですね。
私も人里は慣れた雪深いフィールドでホットウィスキーでブレイクしたことはありますが、冬のアウトドアもいいものです。
おっしゃるように、競技形式ばかり最初に考えるのではなく、楽しんでやっているものが競技になっていくほうが、イベントとしても多くの人の参加も見込めますし、広がりも出るでしょう。確かに楽しさがポイントですね。
Posted by cycleroad at March 06, 2006 00:19
 
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