August 04, 2006

他人のことを笑えるかどうか

インターネット上では、いろいろな流行が起こっています。


旬の話題やニュースなどから流行になるものもあれば、ネット独自に「マイヤヒ」とか「スプー」とか、爆発的な人気や急激な注目を集めるものもあります。いわゆる「祭り」と呼ばれる騒動が起きたり、どこから沸き起こったか都市伝説のようなものが、まことしやかに語られたりします。

こうしたジョークがあちこちで話題になるのも、そんなネット上の流行の一つなのでしょう。一昨年あたりから出ていたようですので、それほど急な流行ではありませんが、検索してみるとかなりの数がヒットします。もはや有名なジョークのようです。ご存知の方も多いと思いますが、次のようなものです。


アポロ計画ではありませんアメリカのNASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送り込んだとき、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。これではボールペンを持って行っても役に立たない。NASAの科学者たちはこの問題に立ち向かうべく、10年の歳月と120億ドルの開発費をかけて研究を重ねた。その結果ついに、無重力でも上下逆にしても水の中でも氷点下でも摂氏300度でも、どんな状況下でもどんな表面にでも書けるボールペンを開発した!!


一方ロシアは鉛筆を使った。





そのまま紹介しただけのサイトから、様々な考察を加えるサイトまで、いろいろな取り上げられ方をされています。120億ドルならアポロ計画の予算の半分近いなどと、そのナンセンスさを笑う人や、話の元ネタは他ならぬNASAのサイトだなどと話のルーツをたどる人もいます。

本当に開発したのは民間会社だとか、鉛筆は粉塵が舞うから宇宙船内では使えないとか、重力のある地球で上に向けるからインクが出ないだけであって、実は無重力でも使えるなどという、もっともらしい尾ひれがついていたりします。でも、どんな表面にも書ける必要はないだろうとか、とにかくツッコミどころ満載です。



日本ばかりでなく、海外でも話題になっているようですし、さらに亜流や後日談なども出てきて、いろいろな角度から話が発展しているようです。このジョーク自体は、文字通り笑い話です。しかし振りかえって、よくよく考えてみると笑えないような気もしてきます(笑)。


アメリカ商事のナス事業部では、社員のスケジュール管理がうまくいっていないため、時間が無駄になったり、互いの連携が上手くいかないなどの問題が発生していることが明らかになった。これでは生産性も上がらない。ナス事業部のエンジニアたちはこの問題に立ち向かうべく、10ヶ月の歳月と12億円の開発費をかけて研究を重ねた。その結果ついに、事業部長からパート社員まで24時間365日、どんな状況でも入力できる、全ての社員のスケジュールを管理するコンピューターシステムを開発した!!


一方ロシア物産は黒板を使った。


こちらの話は、私が今考えて書いただけなので、あくまでもフィクションです。でも、似たような例が身近にありそうな気もしてきます。民間ならともかく、最近話題になることの多い地方自治体や官公庁、特殊法人といった所に起きていれば、笑い話では済みません。


アメリカ工業の茄子支店では、ここのところの原油高で、社員が通勤に使う乗用車のガソリン代が高騰しているのが問題になっていた。そこで、社員は自衛手段として、燃費の良い小型車などに買い換えたり、燃費向上グッズを購入したり、アイドリングストップや省エネ運転を心がけるなど必死になっている。その結果ついに、支店全体では、燃料を5パーセント節約することに成功した!!


一方ロシア製作所は自転車通勤にした。


一方ロシアは鉛筆を使った。実際には、通勤以外でも、全てのクルマの利用を自転車に置き換えるのは無理でしょう。しかし、セルフ給油所を捜して1円でも安く給油しようと躍起になるより、天気のいい日だけでも自転車を活用するほうが、よっぽど家計に優しかったりします。その上、運動不足解消などのオマケもついてきます。

いま省資源の流れもあって、ハイブリッド車やエタノール混合燃料車などの開発も盛んになっています。通常のクルマでも、電子制御などハイテク技術を使ってミクロのレベルで燃費向上が図られています。もちろんそうした技術革新を否定するわけではありませんが、クルマを使う機会を減らすだけで、すぐそのくらいの分は節約出来てしまうのも事実です。

更に将来へ向かって燃料電池車などの開発も進められています。クリーンであることは間違いありませんが、依然としてガソリンやエタノールから水素を取り出すなら、原油依存の解消になるのでしょうか。よもや、膨大な開発費が無駄になることはないのだろうとは思いますが..。

スペースペン

広く世の中から探せば、無駄になった努力や失敗作、力を入れたわりには意味がなかった、なんてこともあるでしょう。笑えない話も多いかも知れません。失敗は成功の元ですから、必ずしも無駄な努力ばかりではないでしょうけど、こうしたジョークからでも、発想の転換の重要さ、思い込みの落とし穴、周囲が見えなくなる怖さ、など教訓に出来る点は多そうです。

このジョーク、最近某掲示板などでは、全く関係のない話でも、その後に「一方ロシアは鉛筆を使った。」というフレーズを付け加えて、無駄な努力を表す意味で使われたりもしているようです。単なる流行かと思っていると、案外定着して「医者の不養生」とか「二階から目薬」などと同じように、「ロシアの鉛筆」なんて使われるようになるかも知れませんね(笑)。



特に深い理由があるわけではないんですけど、タイトルバックのデザインを変えてみました。


一方ロシアは鉛筆を使った。

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この記事へのコメント
最近は自転車愛好者のプログが急速に増えていますよね。
私も熱心なロード愛好家ですので、あちこちに見に行ってますが、目に余るプログも少なくありません。
自己主張の激しすぎる日記は、読むものにとって不快以外の何物でもありません。プログの性質上しかたないとは思いますが…しかし、他人のトレーニング日記や自転車の自慢話を読んでも面白いと思ってるのでしょうか?私には疑問です…。勝手にがんばったら?って感じです。
Cycleloadさんのページは多岐に渡る話題性と柔軟性に富んだすばらしいプログだと常々思って拝見しています。
私もプログ開設の準備中ですが、ネットを通じてみんなで「自転車のある理想生活」を考えられるような…できればycleloadさんのような、理知的なページを開きたいものだと考えています。
Posted by Taka at August 07, 2006 14:56
Takaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
過分なお褒めに預かり恐縮です。特に「理知的」は、ほめ過ぎですよ(笑)。
確かにいろんなブログがありますね。Takaさんには評価していただいてますが、私も独断と偏見に満ちた意見も主張していますので、中には気に入らない方もいらっしゃるだろうな、とは思っています。
個人的には環境問題や放置自転車問題などにも興味があって取り上げています。でも、自転車好きでも全く興味がない人もいるわけで、そのあたりは、まさに千差万別なのだろうと思います。
私はへそ曲がりなので(笑)、他の人のブログとは、なるべく違うことを書く意味で、トレーニングなどはあまり載せませんが、個人的には他の人の自転車ライフが参考になることもあります。そうしたブログを読みたい方もいるでしょう。
そんな中でTakaさんのフィーリングには合ったということでしょうね。嬉しいです。ありがとうございます。
Posted by cycleroad at August 07, 2006 22:00
独断や偏見とは違いますよ!貴殿の確かな目を感じるのです。
そういえば、若いライダーの方々が、公私の悩みや苦しみを訴えているページもあります。そんな方々には純粋な気持ちで接してあげたいと考えています。様々なプログを見ていると「仕事で好きな自転車に乗れない…。」「大学時代に夢見たプロサイクラーとは程遠い現実…」等で悩んでいる若者たちは意外と多いものだと感じました。わたしも若い頃にはいろいろと悩んだ時期がありましたからね…。
自転車を通じて交流を深めるのもすばらしいことだと考えますが、こういったページを拝見していると、もう一歩踏み込んだプログ網を築けないものか?と考えさせられてしまいます。今後もさまざまな話題作りやご提案を楽しみにしています。
Posted by Taka at August 08, 2006 09:44
Takaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
それはどうも。確かな目とは、重ねて汗顔の至りです。
そうですね、同じ自転車を題材にしていても、様々なスタイルがあって一つ一つ違いますし、当たり前ですが、人それぞれ、様々な見方、考え方があるものだとつくづく思います。悩みや感情についても、共感するものから理解しにくいものまで、いろいろありますね。
私も個人的には、自転車に乗る環境について、自転車に乗る人がもっと意識しなければ、向上していかないと思っています。オランダ並みとは言わないまでも、もっと安全で快適な自転車環境が整備されるといいなと思います。そのためには、自転車乗りがもっと声をあげていかなければ、と思いますので、ブログがそのきっかけになればいいなとは思いますね。
ありがとうございます。また是非ツッコミを入れてやってください。
Posted by cycleroad at August 08, 2006 23:02
 
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