September 09, 2006

どこかで見たことがある風景

上海のシンボル上海の様子について、もう少し書いておこうと思います。


上海と言うと思い浮かぶのは、外灘地区の冒頭の写真のようなイメージかも知れません。上海は中国で最も大きな都市であり、中国経済を牽引する国際都市でもあるわけですが、その中心部の高層ビルが立ち並ぶ区域は、実は意外と小さいです。巨大高層都市のイメージがありますが、高層ビルが多いのは中心部に限られており、その中心部から少し外れるとすぐ、低層の町が続いています。

フランス租界時代の建物も残る日本にもありそうな街角

東京など日本と似た景観の地域も少なくありません。歩道に放置自転車が溢れている場所もあって、いずこも同じと感じたりします。しかし似た景色の中にも、やはり日本との違いを感じる部分も多く、例えば、かなり都心に近い場所なのに、洗濯物が無造作に干されていたりします(笑)。

放置自転車が溢れているうっかりすると、水が滴る

細かい部分を挙げればキリがありませんが、下の左の写真、よく見ると写真の中央に立っているのは郵便ポストです。日本では少なくなった、懐かしい円筒型のポストそっくりなのですが、緑色です。色はともかく、交差点の渡り口の真ん中、歩道ギリギリに立っています。横断歩道を渡ろうとすると、かなり邪魔な位置です。

しかも横断歩道のほうを向いて立っています。何もこの位置に立てなくても(笑)..と思ってしまいますが、こちらの人の感覚では、ここなのでしょうか。意味はわかりませんが、公園にもブロンズ像が突然邪魔な位置に立っていたりします。自転車に乗った像というのも珍しい気がしますが、よく見るとペダルやチェーンなど、そのまま使われています。

わざわざ両方の横断歩道が交差する地点に立っている別に有名人や有名なシーンではない

下の写真、右手の歩道に立つポールはバス停ではありません。ポールに設置されているボタンを押すと、うまく写っていませんが、上の黒丸の部分に手を振る形の電飾が点灯します。つまりタクシーを呼ぶわけです。親切と言えば親切ですが、普通に手をあげてもすぐ止まります(笑)。

ちゃんと手を振る形に動く

もちろん、全く違う雰囲気の地区もたくさんあります。独特の景観や雰囲気をもった街並みがいろいろあるのも魅力的なところです。いかにも中国風の街、フランス租界だった時代の名残りが色濃く残っている街、日本租界だった場所もあります。

戦前は中国人居留地だった地区日本租界があった地区

古くからの街並みもあります。よく言われるような大きな貧富の格差を感じる、高層ビルの上海のイメージとは正反対の地区も少なくありません。一方で、ガードマンがいて普通の人は敷地にすら入れないような高級高層マンションも出来ています。

古い建物が細い路地沿いに密集している壊れたままの家も多い

下の写真で言えば、遠くの高層ビル群を背景に、中央の低層地域がインフラの整備も遅れているような古い地区、左手が敷地進入禁止の高級マンションです。こうした地区が隣接して混在しているのも、現代の中国を象徴する景色なのかも知れません。

周辺の開発から取り残されたような地区も多い

さて、上海では急激な発展に伴ってクルマが溢れていることも確かですが、自転車も変わらず活躍しています。渋滞が増えていることもあるのでしょう、商売道具を満載して電動自転車で忙しそうに行き交う人々も多く見かけます。

街にも行き交う人にも活気がある

自転車が利用されているのは、市民のアシとしてだけではありません。東京と大きく違うのは、3輪の自転車、後部が荷台やリヤカーのようになっている自転車が目立つことです。

この程度の荷物はまだ序の口?空の場合は人も乗せて走る

つまり、有力な運搬手段として、仕事や生活の道具として使われている自転車もたくさん行き交っています。驚くほど古い3輪車も多いのですが、立派に活躍しています。

夫婦で商売に向かう?かなり年季が入っている

そのまま露店として、果物など食品をはじめ、いろいろな商品を売っている人もたくさんいます。自転車が商売道具やお店にもなっているわけです。

野菜などを運んできて、道端に広げて売っている人も多い売りきりではなくプラスチックボトルは回収する

右の自転車は、10リットル位の大きなボトルに入れた水を満載して運んでいます。注意していると、地区によっては、よく遭遇します。荷台のカバーに「上水飲用水」と書かれていたりします。つまり、飲み水としての上水、水道水を配達し、言わば水道の代わりを果たしているようです。

こちらは道路清掃用

自転車を使ってインフラの役割を果たしているのは、水道だけではありません。上や下の写真のような自転車も目につきます。何かと思えば、上は道路清掃自転車、下はゴミ収集自転車です。下の右の写真のようにゴミを満載して、当たり前のように歩行者の間をかき分けて行きます。

ゴミ回収用自転車タクシーの向こう側、ゴミを満載している

上海は中国の中では最も発展している地域の一つには間違いありませんが、まだまだ発展の過程にあります。上海万博もあって、さらに開発を加速させており、あちこちで工事の槌音も響いています。そんな中で、インフラ整備の追いつかない部分を補なう面でも自転車が活躍しているわけです。

まだまだクルマに置き換わっていない自転車が多い、とも言えますが、考えてみれば、日本の戦後の成長期も同じだったわけです。街がエネルギッシュな活気に溢れていながら、何となく懐かしい感じがしないでもないのは、日本がかつてそうだった光景が展開されているからかも知れません。



つい、写真の枚数が増えてしまいます。ファイルサイズは小さくしていますが、重かったら申し訳ありません。文章も伸びて、前回は原稿用紙10枚半にもなってしまいました。今回は半減しましたが、それでもいつもより長い..。お読みいただき、ありがとうございます。

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Posted by BlogStation at September 10, 2006 05:19
Cycleroadさん、お帰りなさい。
上海は去年私も行きました。空港から市内に向かう途中に見えるExpoの予定地を下見する仕事でした。
見渡す限りの地平線と、はるか彼方に見える高層ビル群…。
スケールが日本とは違いますよね…。
夜の11時になっても渋滞の激しさに驚きました。フェラーリやベンツの多さにも!写真にもあるようにビルの裏側は、貧困層の長屋がずらりと並んでいました。貧富格差が激しいのでしょうね?チャイナパワーをひしひしと感じた出張でしたが、自転車の多さと車の運転マナーの悪さにも閉口しました(笑)
Posted by Choko0247 at September 11, 2006 12:03
BlogStationさん、お誘いありがとうございます。検討します。
Posted by cycleroad at September 12, 2006 07:06
Choko0247さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ただいま(笑)。Choko0247さんも行かれましたか。「大陸」って感じですよね、当たり前ですけど。
確かにいいクルマが走っています。ちょっと郊外に出ると、信じられないほど古いクルマも走っており、そのギャップもすごいですけど..。クラクションも盛んに鳴らしますし、運転にも圧倒されます。
おっしゃるように、貧富の格差も含めて混沌とした中にもパワーや勢いを感じますね。
Posted by cycleroad at September 12, 2006 07:15
 
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