September 15, 2006

北京の自転車事情とその背景

天安門旅行の後半は、北京へ行ってきました。


私は2度目の北京なのですが、2008年の北京オリンピックを控えて、噂に違わず急速に発展しています。インフラ整備など、いたるところで工事が進んでいますが、そればかりではなく、沿海部ほどではないにせよ、中国自体の経済発展に伴って大規模な再開発など、大きな投資も行われているようです。

中央は工事中ホテルや商業施設が多い

左側のビル街などは、日本か欧米諸国のようにも見えてしまいますが、右の写真のようにビル上部に特徴のある、中国風にしたビルも建てられています。

工事用の柵がカラフル有名な王府井

中心部の繁華街も再開発に伴い広い範囲で取り壊しが始まっています。一方で、すでに巨大なショッピングモールやデパートが立ち並ぶ近代的な通りへと変貌を遂げた繁華街もあります。

3輪車の荷台に二人乗りの人も多い

こうした表通りだけを見ていると近代的な大都会ですが、もちろん、上の写真のような昔ながらの場所もたくさん残っています。ここでは掲載しきれませんが、古い都ですので歴史的遺物も多く、地区によって様々な街並みも続いており、見所には事欠きません。

天安門前を横切る道

それにしても、さすが大陸の国の都を感じさせます。道も広く、横切るだけでも大変です。バスやタクシーもありますが、バス通り間の距離も大きいので、やはり自転車があれば便利そうです。最近はクルマが増え、以前より自転車を使う人が減っていると言います。

確かに多くの人がイメージする、昔の北京の自転車の洪水のような風景はなくなっていますが、それでもまだ大勢の人が自転車を使っています。クルマが普及していなかったから自転車だったという歴史もあるとは思います。豊かさにあこがれ、クルマを所有する人が増え、相対的に自転車が減るのも理解できます。

しかし、クルマの普及がより一層進んだとしても、街の構造や駐車場事情などから考えても自転車が便利なのも明らかです。電動自転車やバイクにはなるかも知れませんが、なくなる事はなさそうです。

かなり快適に移動できそう分離帯に植樹もされて涼しげ

さて、北京の自転車事情です。まずなんと言っても道路が広いので、自転車レーンも余裕でとれます。左のように、広い歩道とは別にクルマ2車線分くらいあったりします。東京などに比べれば羨ましい環境です。右の写真、片側2車線の比較的細い道でも、自転車用(とバイクですが)に充分な幅が確保されています。

市街中心部でも、こうした道は多い

こちらは、3車線ぶんくらいありそうです。路面に自転車マークがついており、自転車はここを通れと指示標識がありますが、ここは自転車専用レーンではないようです。停車する車輌なども進入してきますし、駐車車輌もありますが、それでも余裕の走行スペースです。

自転車は、当然のことながら2段階右折(こちらでは左折)するわけですが、見ていると、かなり大胆な人が多いです。ご婦人だろうが、お年寄りだろうが、例外ではありません。外国人にとっては驚きでも、こちらでは当たり前のことのようです。

三輪の荷台に子供を乗せてたりする逆走する人から斜めに渡る人まで

こんなに太い道路なのに、クルマの間を縫うように、赤でも平気で中央付近まで渡って交差点の真ん中で待っています。交差点の中で、自転車がクルマと混然となっており、バスの死角に自転車がいるなど、クルマのドライバーもかなり気を使う状態だと思います。信じられないほど危なく見えます。

青になれば一斉に渡りますが、思い思いのコースどりで自転車同士も交錯します。右折車などもありますし、中には台車をひいた歩行者まで混ざっており、よく接触や事故が起こらないものだと感心します。

パンク修理している新しいようだが..

減ったとは言え、これだけ多くの人が自転車に乗っています。道路工事も多く、路面状態も決して良いところばかりではありません。当然パンクなどもあるでしょう。でもちゃんと、道のところどころに写真のような修理屋さんが営業しています。利用者にとっては有難い存在でしょう。

修車が目印

この自転車修理屋さん、自身も3輪車です。「修車」と書かれた商売道具の入った箱を乗せて移動し、箱を開くと露店に早変わりです。ただ止まっているところしか見られなかったので、狙ったところで営業を始めるのか、通りを流して客に声をかけられたら、その場で道具箱を広げるのかまでは分かりませんでした。

雑然としているが台数はさほど駅より商業施設のほうが多そう

北京でも駅前に、いわゆる放置自転車があります。しかし、まだ地下鉄が3路線と地上の電車が1路線あるだけです。いわゆる国鉄は市内の交通ではありません。新しい路線の工事も進んでいますが、あまり鉄道網が広がっていないこともあるのか、思ったほど迷惑駐輪は多くありません。

駅に止めて電車に乗るより、そのまま自転車で行ったほうが速かったり便利だったりすることもあるのでしょう。北京全体ほぼ平坦ですし、レーンもあります。駅前に集中と言うより市内各所に分散している感じです。大きなショッピングセンターなどにも止めてありますが、一箇所ずつは、思ったほど多くありません。

ビルの入り口で横断歩道の正面の歩道なのだが..

しかし、上海でもありましたが、なぜ歩道をふさぐような形で自転車を止めるのでしょう。この写真、自転車レーンも広いのですから、日本なら歩道の上には止めない気がしますが..。

黄色い看板にレッカー移動の絵

と、思ったら、クルマまで同じように歩道に乗り上げて止めてありました(笑)。レッカー移動の標識が立っていますから明らかに駐車禁止ですが、それにしても、何故わざわざ後ろだけ段差を乗り上げてまで、歩道をふさぐ形に止める必要があるのか謎です。完全に乗り上げて縦に止めてある道も幾つか見ましたが、歩道と見るや止めたくなるのでしょうか。(笑)

牛に横棒を足したのが「車」の字

こちらは街で見かけた自転車屋さんの看板です。見ていると何となく意味が分かります。左の一番上は折り畳み自転車のようです。売れているのでしょうか。右側は、下の電話の電の字と一緒ですから電動車、例の電動自転車でしょう。手机は携帯電話のことです。どちらも2行目は自行車、すなわち自転車です。

維修はメンテナンスと修理のことでしょうか。以旧換新とは、返り点がなくても部品交換らしいと想像がつきます。左の一番下だけ不明ですが、店の名前かも知れません。異体字、略字のような漢字も多いのですが、何となく想像がつくものも面白いところです。

交通安全は共通の願い

宣伝看板には、たまに日本人向けも見かけますが、道路標識に英語表記はあっても、日本語表記はありません。似ていても日本語とは少しずつ言葉も字も違うので、この看板は一瞬驚きますが、「注意」と「交通安全」は日本と共通のようです。もしかしたら日本から逆輸入された言葉なのかも知れません。

こちらは朝の光景輪タクやらバイクも混ざっている

時間帯にもよりますが、多くの人が自転車で行き交っています。右の写真は夜の信号待ちですが、夜暗くなってからも、けっこう遅くまで自転車で移動している人が途切れません。実は下の写真でもたくさん走っています。うまく写っていないのもありますが、無灯火なので実際に暗くてよく見えないのです。

実際には、もっと暗い

北京の街は、東京と比べると中心部でも、かなり照明が暗く感じます。それにも関わらず、無灯火なのです。かなり危なく思いますが、ライトを点けている人の方が稀です。それに気づいて昼間見てみると、街を走る自転車はもちろんのこと、新品で売っている自転車ですら、もともとライトがついていません。そもそも、自らライトを点灯するという決まりも習慣もないようです。

新品にもライトなし

よく聞く話ですが、未開の南国を訪れた2人の靴のビジネスマンの例えを思い出します。その南国の人々が誰も靴を履いていないのを見て、一人のビジネスマンは「この国には靴を履く習慣がない。だめだ、全く見込みがない、これから帰国する。」と電報を打ちます。

これに対し、もう一人は「ビッグチャンスだ!ここには無限の市場がある。大至急、送れるだけ商品を送れ。」と打電したという話です。自転車用ライトを製造している会社にとっては、夢のような市場が広がっているような気がしてならないんですけど(笑)..。



上海シリーズに続いて北京です(笑)。最近、中国が嫌いという人も多いようですので興味のない方もいるかもしれません。好き嫌いはあると思いますが、当たり前のことながら、中国の市民一人一人はそれぞれです。親切な人もいますし、出かけてみると印象がかわりそうな気もします。近くて時差も少なく、時期によっては旅行代も安いですし..。

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