October 09, 2006

ありふれた道具に潜む危険性

自転車を使う上において、どうしても必要になる道具があります。


工具や油などもありますが、やはり筆頭はインフレーター、空気入れではないでしょうか。パンクレス加工でウレタンなどを充填したタイヤもありますが、乗り心地的には空気にかないませんし、重量も重くなってしまうのが難点で、用途によりますが、使用している人はごく少ないのが現状でしょう。

トピーク・ジョーブロー・スポーツ先にもう一つ例外を挙げるなら、エアハブでしょうか。前後輪のハブ、つまり車軸にロータリー型のポンプを内蔵しており、車輪の回転によって自動で圧縮した空気をチューブに送り込む仕組みです。乗っているだけで常に空気圧を適正に保ってくれる優れものです。

エアハブは、常にタイヤに空気入れを装着しているようなものですが、サイクリングに出かける時、パンク修理キットと共に携帯用ポンプを持参することを思えば、タイヤに着いていてもいいような気もします。ふだん自動で圧力を保ってくれるぶん便利そうです。しかし、今のところシティサイクル用しかありません。

SKSエアチャンプ・プロ用CO2カートリッジ(5本セット)SKSエアチャンプ・プロまず、ロードやMTBなどスポーツ系の自転車に採用するには、シティーサイクルと比べて格段に高いタイヤの空気圧に対応する必要がありますし、エアハブ自体の重量も問題になりそうです。しかし何と言っても、自分で空気を入れられないので、自転車店に持ち込まなければパンク修理が出来ないのが問題です。

これらの一部例外を除いて、タイヤチューブからは、放っておいても分子レベルで空気が少しずつ漏れ出して空気圧が減りますし、パンク修理時も空気入れが必要です。入れやすさでは一般的なポンプに分がありますが、携帯用小型インフレーターやカートリッジ式のスプレー型CO2ポンプなど種類もいろいろあります。

いずれにせよ、自転車とは切っても切れない関係の「空気入れ」ですが、先日ちょっと気になるニュースが報じられました。新聞などにも載りましたので、記事を目にされた方も多いと思いますが、もしかしたら記憶に残らず受け流してしまいがちな情報かも知れません。


自転車用空気入れに不具合、指切断事故も

自転車用空気入れに、事故につながる可能性のある不具合が多いことが6日、国民生活センター(東京)の調べで分かった。22銘柄330台を対象に安全性テストを行った結果、12銘柄56台で、新品であるにもかかわらず危険な不具合が見つかった。また2001年度以降、事故が21件起きており、中には、手や足の指を切断する事例もあった。

同センターは6月から8月にかけて、自転車用空気入れ(数百円〜3000円程度)22銘柄を15台ずつ計330台購入してテストした。その結果56台に、台座に亀裂があったり、接着されている握りが外れたりするなど、修理せずに使用を続けると危険な不具合が見られた。また、各銘柄4台(計88台)を2か月間使用するテストも行った。握りが、空気を送り込む「ピストンロッド」から抜けるなど、簡単に修理できない不具合が8銘柄15台に見られた。

2001年度から今年8月末までに寄せられた21件の危害情報の中には指を切断した事故が2件あった。1件は「小学生の男子がボールに空気を入れているときにはさまって左手の人さし指を切断した」事例。もう1件は「シリンダー本体が台座から折れて取れ、先が足の親指に刺さり切断した」という事例だった。ほかには「柄の部分が折れて転倒しけがをした」「付属の蓄圧タンクが外れて飛び顔面に直撃、歯が折れた」などの事故があった。

同センターは「購入後すぐに空気入れの各部に緩みや亀裂などがないか確認してほしい」としている。同センターは6日までに、自転車協会など業界団体に製品の品質管理の徹底などを要望、経済産業省に対しても日本工業規格(JIS)の改正などを要望した。(2006年10月6日 読売新聞)


トピーク・ミニDXGマスターブラスター(インラインゲージ付)メディアの扱いは決して大きくありません。実際の新聞紙上の活字の大きさを見てみましたら、7日の読売新聞の朝刊社会面でページ中4番目程度、同日の日本経済新聞朝刊社会面では8番目の小さな記事です。また私が見ていた限りでは、テレビのニュースには出なかったようです。

記事に接しても、「製品に亀裂があったりすれば、そういうことも起こりうるだろうな」程度の感想で、受け流してしまいそうです。しかし、国民生活センターの報告書を読んでみると、その危険性に対する印象が、やや変わってきます。決して不精な人や不器用な人などだけの話ではありません。

zefal・ASV850確かに力を入れて使うものだけに、突然破損したり、グリップ部分が抜け落ちるなどした場合、思わぬ怪我を負う可能性があることに改めて思い至ります。個人的な経験でも、使っているうちに、いつの間にかグリップ部分が緩んでいることに気づいたことがあります。最初は注意していても、慣れるうちに見落としがちです。

そのまま使っていたら、何かの拍子にグリップが外れたり、イレギュラーな力が加わって破損することも充分ありえます。報告書でも触れられていますが、もしピストンロッドの先端が鋭利になっていた場合、はずみによっては重傷も負いかねません。蓄圧タンク内の空気圧も高く、破裂すると大きな力を持ちます。

トピーク・ツータイマー試験されたポンプの製品名も記載されており、ママチャリ用の英式バルブ用のポンプと思われる製品が多いものの、中にはロードやMTBなどに乗るサイクリストが使っていてもおかしくない、仏式や米式バルブにも対応した有名メーカーの製品も含まれています。

近ごろ安くて粗悪な自転車(本体)が出回っていることも問題になっており、走行中に突然フレームが破断したり、部品が破壊することにより転倒して大怪我を負う場合があることを、自転車協会がBAAマークという新しい安全基準を設けて周知を図っています。

トピーク・スマートヘッドデジタルゲージそんな自転車本体の危険性なら世間の注意も惹くかも知れませんが、まさか自転車用ポンプ、空気入れで怪我をするとは思ってもみない人が多いに違いありません。せっかくのサイクリングでも、出かける前にケガしたのでは洒落にもなりません。

最近、クルマやトラックのリコール隠しから、回転ドアやエレベーターの事故、灯油ストーブやガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒、パソコンのバッテリーの加熱炎上など、工業製品の信頼性をゆるがすような事例も後を絶ちません。

そうした、下手をすると生命に関わるような製品の不具合と比べると、身近にあり、かつありふれた道具の安全性については、つい軽視したり関心が低くなりがちです。自転車関連製品の情報としても地味なニュースですし、話題としても面白い話ではありません。

ですが、必ずしも警鐘を鳴らすとか、注意を喚起するほどのことではないとしても、使う前に部品の亀裂やゆるみ等を確認するとか、バルブの方の異常で空気が入らないこともありうるので無理な力は加えないとか、保管場所も雨ざらしや直射日光を避けるといった注意も全くの無駄ではないと思います。



蓄圧タンクの顔面直撃も怖いですが、それどころじゃありません。実際に弾頭として使うなら日本しかないのも間違いないでしょう。放射能漏れはないようですが、地下水脈の豊富なところらしいですから、環境への汚染も気になります。実はかなり追い詰められているという話もありますし..。

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この記事へのコメント
凄いですね!まさか自転車の空気入れが凶器になるとは
まあ〜この世の中どこに危険が潜んでいるのか
予想つかない事ばかりですけど・・・

それにしても
北朝鮮の核はこちらの身にヒシヒシと迫ってくる感じです。ネ!
Posted by kazupon at October 11, 2006 08:33
kazuponさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに、現代では危険はいたるところに潜んでいると言えそうですね。最近ではシュレッダーなどもニュースになりましたし、大人は平気でも子供にとっては危険なものも少なくないようです。
常識的に考えれば、核実験をすれば経済制裁は避けられず、体制の崩壊にもつながりそうに思いますが、ミサイルにしても核にしても常識の通じない怖さがありますね。
Posted by cycleroad at October 12, 2006 20:46
 
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