January 22, 2007

安全と快適さをつなげるもの

通勤や通学などに使っていなければ、冬の間は自転車に乗らない人も多いと思います。


降雪地帯など、場合によっては何ヶ月も乗らない状態で保管する形になる人もあるでしょう。春になって乗る前に整備すればいいや、と考えがちですが、乗らない間に簡単な手入れすらしないでいると、いざ春になって乗った途端、いらぬトラブルに巻き込まれないとも限りません。

タイヤの空気は、自転車を使っていても使わなくても、僅かずつ減っていくものです。乗っていれば空気も補充するでしょうが、冬の間に放置してあると、完全に空気が抜けていたりします。空気が抜けてタイヤが変形している場合、そのままの状態で長く置いてあれば、ゴムが劣化してパンクの原因になりかねません。

保管場所によってはサビも発生するでしょうし、チェーンなどもホコリが溜まったり油が切れて、トラブルの遠因になるかも知れません。自転車と言っても機械なわけですから、たまに動かしてやるだけでも違ってきます。逆にシーズンオフを利用して、しっかりメンテナンス出来れば理想的です。

ところで、一般的に言ってパンク以外のトラブルで多いのは、やはりチェーン周りでしょうか。チェーンが外れやすくなったり、うまく変速しなくなったり、異音がするようになる、といった症状がよくあるところかも知れません。

チェーンは金属ですから、伸びると言うと驚く人もいます。厳密に言えばチェーンそのものは全く伸びません。しかし、チェーンの1コマ(リンク)づつを連結しているピンとピン穴(ブッシュ)は、チェーンの厳しい動作環境を考えればわかりますが、どうしても磨耗します。

トピーク・チェーンボットツールTOPEAK

ピンは細くなり、ピン穴は大きくなります。その隙間が僅かずつ広がることで、チェーン全体として伸びてしまうわけです。チェーンのサビ付きや油切れ、横方向などのイレギュラーな力が加わる以外にも、このチェーンの伸びがトラブルの原因になる場合も多いのではないでしょうか。

ママチャリなどのシティサイクルに乗っている方なら、チェーンが外れやすくなって、自転車屋さんで調整してもらった経験があるかも知れません。一般的なママチャリは、後輪の回転軸(ハブ)を後ろ方向へずらすことによって、このチェーンの伸びを吸収することが出来るようになっています。

チェーンの長さは、そのリンクの数(コマ数)を変えるしかないので、細かく調整出来ません。ペダルのついているクランクと後輪の距離であれば、微調整することが可能です。タイヤを後ろにすると言っても僅かですから、この調節方法は理にかなっていると言えるでしょう。

ところが、ロードバイクやMTBといったスポーツ系の自転車には、この機構がありません。ある程度はディレイラー(変速機)で吸収してくれるとしても、それ以上に伸びてきた場合には、シティサイクルのように微調整出来ないのです。

シマノ・チェーンカッターユニコ・バーエンドツール
あまりに伸びたら、チェーンをいったん切って、リンクを1コマ減らすことも可能です。ただ出先での応急処置は別として、基本的には磨耗が原因なのですから、乗っていて突然切れるという最悪の事態を避けるためにも、スポーツ車であれシティサイクルであれ、チェーンの寿命として交換するべきでしょう。

伸び以外にも、サビや油切れなどによって、チェーンの一部の動きが変則的になると、そこに大きな力がかかるなどしてトラブルの原因になりかねません。ふだんからチェーンの手入れはマメにしたほうがいいのも間違いないところです。

でも、注油くらいならまだしも、砂や泥、油汚れ等がひどい時にチェーンを洗浄すると言っても、その作業のしにくさから面倒に感じる人は多いに違いありません。そんな場合は、チェーンごと外してしまう手もあります。もちろん普通に一連につながったままでは外せません。

実は、チェーンの中には工具で切断しなくても、簡単に外せるチェーンがあります。何社かあるようですが、有名なところでは、WIPPERMANN社のコネックスリンク、SRAM社のパワーリンク、KMC社のミッシングリンクなどがあります。

意外と知らない人も多く、聞くと目からウロコだと思いますが、チェーンを、女性が首からネックレスを外すように簡単に手で着脱出来るわけです。こうなれば洗うのもラクです。外せる場所は一箇所なので、街に止めてあっても、まずパッと見ただけでは分かりませんが、実際に使っている人もいます。

チェーンも、スプロケットの歯数の違い等によって薄さなどの種類があります。外せるチェーンも、それらとの互換性の問題や、ディレイラーやスプロケットなど、他の部品との相性もあって、場合によっては変速性能に影響するという話も聞きますが、かく言う私は一度も使ったことがないので、定かではありません。

チェーンを外して洗いたい人に便利なのは確かです。ただ、そこまでして洗わないのなら、コストなどの問題からも、これらのチェーンにする必要はありません。毎回ピンが必要になってしまいますが、いざとなればチェーンカッターでチェーンをいったん切って、新しいピンでつなぐ手も無いわけではありません。

フィニッシュライン・チェーンクリーナーキットフィニッシュライン・チェーンクリーナー

私も持っていますが、写真のようなチェーン洗浄機もあります。MTBでダートを走る人でなくても、雨に降られた後とか、風の強い日に砂埃の多い道を走った後など、泥や砂を洗い流したい時には便利です。もちろん洗った後には、よく拭いて注油を忘れないようにする必要があります。

チェーン洗浄用のクリーナー液などもあります。使っているチェーンオイルの粘度にもよりますが、砂などの汚れも、走ってすぐなら落ちやすいですから、そうしたものも使いながら、汚れたらすぐに手入れするのがベターと言えそうです。

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世の中には、チェーンのないシャフトドライブの自転車もあります。メンテナンスはラクそうです。ただ以前から各社が発売していますが、一部のシティサイクル以外には普及していません。やはり構造的に重くなったり、変速数が限定されるなどのデメリットもあって、スポーツ車には向かないようです。

同じように、シティサイクルの一部にはベルトドライブの自転車もあります。私は乗ったことがないので分かりませんが、やはり普及しない理由があるのでしょう。少なくとも、予備のピンと工具があれば、すぐに繋ぎ直せるチェーンの真似は出来そうにありません。結局のところ、現状ではチェーンが一番なのでしょう。

チェーンの手入れは面倒です。しかし、滅多に切れることはないとしても、出先でチェーンが原因のトラブルに巻き込まれるのも避けたいところです。そのためには普段からの手入れが欠かせないわけで、今後も依然としてチェーンとは付き合っていかざるを得ないようです。



世の中的には、カラオケ店の防火体制やガス管のチェックが問題となっています。同じような事件が起きるたびに、各地で緊急点検が始まりますが、事件で人命が失われる前に防止できないものなのでしょうか。

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