April 10, 2007

組合わせて使うための引出し

興味のない人でも名前くらいは聞いたことがあると思いますが、ドイツの自動車メーカーにオペルという会社があります。


資本的にはアメリカ・ゼネラルモータースの100%子会社ですが、ドイツの大手自動車メーカーというより、ヨーロッパ有数の自動車ブランドと言ったほうが的確かも知れません。残念ながら日本でのオペル車の販売は2006年で終了したそうで、言われてみれば最近CMや広告を見ません。

クルマに詳しい友人に偶然聞いたのですが、そのオペルのコンパクトカー・コルサ(CORSA)やSUVのアンタラ(Antara)には、ちょっと面白い装置がついています。右側の写真だと、後部のナンバープレートを収納して隠すシステムにも見えますが(笑)、もちろん違います。

FLEX−FIXキャリアが引き出せる

これは、自転車を運搬用に固定するためのステーが、なんとバンパー下部から引き出せるというユニークな装置です。FLEX−FIXと呼ばれる自転車専用のキャリアで、自転車を積載しない時は収納出来るわけです。ナンバープレートが隠れないように、外側にもプレートが装着できるようになっています。

最近、日本でもたまにクルマにキャリアをつけて、自転車を運んでいる人を見ます。ロードバイクやMTBなどなら、分解してトランクや車内に積載することも可能なわけですが、専用のキャリアをつけてしまえば、分解や組み立ての手間が省けますし、他の荷物を運ぶ邪魔にならず、自転車が汚れても大丈夫などのメリットがあります。

ルーフにそのまま載せるタイプセダンのトランク装着タイプ

ただルーフの上に装着するキャリアは、背の高いクルマだと積み下ろしが大変です。後部に装着するタイプも、車種によっては自転車を運ばないとき邪魔だったりします。その点、このFLEX−FIXは必要な時だけ引き出して使えて、かなり利便性の高い優れたシステムだと思います。

背面に装着するタイプ前輪を外して載せるタイプ

ヨーロッパでは、こうしたキャリアの需要も高いのでしょうが、それでもメーカーは比較的若い世代、積極的に野外で活動する層がターゲットと考えているようです。しかし、スポーツとして自転車に乗ったり、アウトドアで自転車を活用する限られた人だけの装置にしておくのも、もったいない話です。

今まで、自転車を最寄りの駅までの足としてしか使っていなかった人でも、手軽にクルマに積めるのであれば、その使い方が広がるのではないでしょうか。例えば、都心へクルマで出かけるのは渋滞で時間のロスだから、渋滞する手前までクルマで行き、駐車場にとめて自転車に乗り換える、なんて方法も考えられます。

東京のような場所では、都内各所に用事がある場合、いちいち駐車場を探したり渋滞に引っかかるより、どこかにクルマを止めたら自転車で廻ってしまうほうがラクな場合もあります。ふだんは地下鉄やJRで移動している距離でも、試してみれば山手線の内側くらい自転車で移動するのはワケもないことだと実感すると思います。

コルサ(CORSA)アンタラ(Antara)

行楽地などでも、休日にクルマが集中して酷い渋滞が発生することがあります。駐車場のキャパシティが圧倒的に小さい訳ですが、遠くに止めても歩ける距離ではない場合、延々と渋滞に並び続けることになります。そんな状況が予想される場合でも、クルマと自転車の組み合わせは威力を発揮しそうです。

折りたたみ自転車は持っていないし、自転車を分解して電車に持ち込む「輪行」もちょっと..と敬遠していた人でも、クルマ+自転車なら遠くへサイクリングに出かけるのも簡単になります。クルマで出かけた先の行楽地などでの行動の選択肢も広がることでしょう。

都市の渋滞や環境問題を考えれば、クルマをなるべく使わずに、そのぶん自転車や公共交通に置き換えるのが理想ですが、多くの人には必ずしも現実的ではありません。片道数十キロの距離でも平気で往復するサイクリストもたくさんいますし、やってみると意外に出来るものですが、全ての人に期待するわけにもいきません。

クルマ+自転車クルマと組み合わせて使う


クルマと自転車の組み合わせが、もっと手軽に使えるとなれば、クルマと自転車を距離や場面で使い分けることによって、こうした問題に貢献出来ることも多いはずです。その意味で日本からのオペルの撤退は残念ですが、オペルはシボレー、サターンといったGM傘下の他のメーカーとも自動車製造の車台の共有化を進めています。

同じクルマがOEMとして他のGM傘下のメーカーから発売されることも多いですし、日本に輸入されているブランドもあります。スバルやスズキなどGMと提携するメーカーや、他のメーカーが類似の装置を搭載することを含めて、日本でもFLEX−FIXを搭載したクルマが登場することを期待したいところです。

今までクルマはクルマ、自転車は自転車と別々に考え利用されるのが当たり前でした。FLEX−FIXが登場したからと言って、それが変わるかどうかは分かりません。でも、こうしたちょっとしたアイディアの登場によって今までの常識が打ち破られ、新しいスタイルやその可能性が切り開かれた例が少なくないのも確かです。



このニュー・コルサの前のモデルまでは日本でも発売されていましたが、「コルサ」がトヨタの商標だったことから「ヴィータ」でした。「アンタラ」は日本未発売ですが、発売されたとしても、やはりこの名前にはならないでしょうね(笑)。

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