May 07, 2007

今度は自転車で来てください

最近、どこへ行っても似たような景色に、既視感を覚えることがあります。


それは、郊外の道路を走っていると、田畑などの広がる中に突如現れる、大型の郊外型ショッピングセンターです。流通業界再編の波を受けてか、ここ何年かは特に開業が加速しているような気もします。さまざまな店舗や文化施設などを集積した、更に巨大なショッピングモールも出現しています。

郊外ならではの大型の駐車場を備え、売り場面積も巨大です。商業施設が駅前から郊外のロードサイドへと移る傾向は、きのう今日始まったことではありませんが、週末に、クルマでこうしたロードサイド施設へ買い物に出かけ、食料品などを大量に購入するアメリカ型のライフスタイルは、すっかり定着しつつあるようです。

サンタモニカの市場確かに、まとめて買い物をしてクルマで運べば便利でラクです。日用品以外の店もありますし、映画館やレストラン、娯楽施設なども併設され、ちょっとしたレジャーを兼ねて出かける人も多いでしょう。その結果最近は、休日の駐車場への入場待ちのクルマの行列が周辺の幹線道路にまで渋滞を広げていたりします。

ショッピングモールの本場、アメリカでも施設への入場待ち渋滞にうんざりする人々の気持ちは変わりません。施設側も手をこまねいているばかりではないのでしょうが、駐車スペースやクルマの入出場のボトルネックとなるゲートなどを増やすのは容易ではありません。

休日に人が集中するのも構造的に避けられませんし、平日との落差や採算などもあって難しいものがあります。そんな中、アメリカ・カリフォルニア州のサンタモニカにあるファーマーズ・マーケットでは、少しでも渋滞を減らそうと、自転車で来場するお客を増やそうとしています。

自転車で来場したお客の自転車を係員が預かり、無料でプロが自転車のチェックをするなどの優待サービスを提供しています。入場渋滞に巻き込まれたり、駐車スペースを探して大変な思いをするより、自転車でスムースに来場して下さい、と自転車での来場を積極的に呼びかけています。

自転車預かりサービスたくさんの荷物を運ぶことを考えれば、自転車で来いというのはナンセンスな気もします。しかし、渋滞を避けて時間を節約したい人もいますし、運動も兼ねてか自転車を選択する人が増えていると言います。人々の環境への関心が高いカリフォルニア州ということもあって、総じて好評のようです。

こうした試みは、日本でも増やして欲しいものです。ショッピングモールへ出かける人の中には、必ずしも大量の荷物を持ち帰る人ばかりではないはずです。家電や家具など宅配を頼む人もあるでしょうし、買う前に品物を見比べて検討するつもりの人、食事やウィンドウショッピングの人もあるでしょう。

立地にもよるので、必ずしも渋滞緩和効果や客離れを防ぐとは限りません。しかし、少なくとも周囲への渋滞の影響を放置すれば、お客の不満だけでなく、近隣の住人や、渋滞のとばっちりを受ける周辺道路の利用者などにも施設に対する悪印象が広がることも危惧されます。

最近は環境への関心の高まりもあって、自転車への注目も集まっています。そうした文脈からも、自転車利用者への優遇は、好感されこそすれ、マイナスにはならないでしょう。自転車での来場を積極的に促すことで、環境へ配慮する企業・施設としての姿勢をアピールする効果も見込めます。

味スタ商業施設の例とは少し違いますが、JリーグのFC東京は、「5月26日は自転車で味スタに行こう!」というキャンペーンを展開しています。アクセスの悪さからスタジアム来場を躊躇している近隣の住人も含め、自転車で来場したことがない人に向けて、自転車来場の楽しさを伝えようという企画だそうです。

スタジアムへの経路を紹介したり、試合当日に自転車で来場した人全員にプレゼントを用意し、自転車関連グッズの販売や、自転車自慢コンテストを開催するなどして、自転車での味の素スタジアムへのアクセスを広く呼びかけています。

自転車コンテスト当然クラブ側としては、来場を促すためのイベントとしての意味あいや、新たな客層を開拓するなどの意図もあるのでしょう。現地周辺の交通事情などはよく知りませんが、試合日の周辺の混雑を緩和する効果を狙っているのかも知れません。

環境、健康、趣味、渋滞回避、いろいろな側面から自転車が注目され、自転車を楽しみ、活用する個人が増えています。今までは路上の放置自転車などを中心にネガティブな反応も多かったわけですが、これからは、企業や団体、店舗や施設が、自らの顧客に対して自転車の利用を呼びかける時代になっていくのかも知れません。



大型連休は、せっかく行楽地を避けて近場で買い物でもしようと思ったのに、延々とパーキングの空き待ちに並び続けたお父さんも少なくないでしょう。同じ疲れでも、渋滞による疲れより、自転車に乗った疲れのほうが心地よく感じるのは私だけではないでしょうね。

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景色の中に溶け込んでいる色
遠くから見たショッピングセンターの看板が目印になることもあるが。



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