July 21, 2007

身近なエコには気がつかない

機械の脇に自転車がとめてあります。


実はこの機械と自転車は一体となっており、Cyclean と名付けられたマシーンです。名前の通りキレイにするのですが、対象は洗濯物、つまりペダルをこぐ力で動く人力の洗濯機なのです。ロンドン近郊に住む、Alex Gadsden さんが作ったものですが、電力が不要なので、キャンプなどのアウトドアでも活躍しそうです。

しかし、「私たちは皆、少しでも地球のために出来ることをしなければならない。」と呼びかけるアレックスさんは、むしろ、このサイクリーン・マシーンが発展途上国の多くの人々や、エコロジーに関心の高い人に、水や電力を節約してもらうのに役立てられることを望んでいます。

Cycleanペダル式洗濯機

他にもソーラーパワーのシャワーなどを製作しているアレックスさんですが、このマシン製作のきっかけは、洗濯機がゴミ置き場に捨てられていたからだそうです。リサイクルによる省資源や地球に負担をかけないクリーンなエネルギーの利用を推進したいと考えているようです。

私たちがふだん使う洗濯機は全自動ですし、メーカーに言わせれば、いろいろ汚れの取れやすい工夫や便利な機能もあるのでしょう。しかし、単純に洗濯槽が回転しているだけと考えれば、人力でも充分なのかも知れません。スペース的に家庭で人力洗濯機は難しいでしょうが、考えさせられる部分はあります。

洗濯機を回しながら、家庭用のエアロバイクをこいでいる人もいるかも知れません。ほかにも運動不足を解消するために、強制的に電動で運動させるダイエット器具なども流行っています。なんでも電動になって便利ですが、必ずしも電動である必要のない電気器具は家庭にもいろいろありそうです。

こちらは、ソシード技研という大阪の会社の製品です。この会社は、よく遊園地などにある子供向けの変り種自転車などを作っています。子供の喜ぶおもしろ自転車からシニア用まで、言わば特殊な自転車専門の会社の新製品が、こちらのサイクルフォークリフトとサイクルリフターです。

サイクルフォークリフトとサイクルリフター

変り種自転車の延長で自転車フォークリフトと言うと、なんだか、オモチャのようにも見えてしまいます。自転車とフォークリフトという組み合わせの意外性から、パッと見た感じではジョークのようにも思えます。でも、もちろんそんなことはありません。

物流の現場でも、ハンドリフターなど動力を使わず荷物を持ち上げたり、移動させる器具はいろいろあります。詳しくは知りませんが、手動の油圧式のリフターなどでも、意外と大きな力が出るもののようです。電動やガソリン動力などで機器の重量が重くならなければ、足の力でも十分移動出来るでしょう。

右のサイクルフォークリフト、荷物を持ち上げるのも人力ですが、100キロのものを90センチまで持ち上げられ、スムースに動かせると言います。左のサイクルリフターは、車椅子を人が乗ったまま持ち上げ、クルマの後部より乗せるための機械なのだそうです。

人力ですので燃料も電力も不要ですし、騒音も無く、引火の危険などもありません。メンテナンスフリーで小回りもききます。すべての工場や倉庫、物流センターなどで活躍出来るリフトではありませんが、かさばるけど軽量な商品を扱う場所、あまり頻繁に使わない場所など、人力だけで十分なところもあるはずてす。

考えてみれば、街中でも必ずしも電動である必要のないものはあります。最近、再開発で新築されたり、リニューアルされた商業施設などでは、エスカレーターが新設されることも増えています。もちろんエスカレーターは便利ですが、わずか階段にして数段分の短いエスカレーターも見るようになりました。

昔は、世界一短いエスカレーターなどと話題になっていたと思いますが、今は意外とあちこちで見ることが出来ます。エレベーターはバリアフリーの観点からも理解できますが、こんな場所にエスカレーターは不要だろうと思うところ、利用者の限りなく少ないところに設置されていたりします。

人力洗濯機短いエスカレーターは、その短さゆえ、わざわざ利用しない人も多いようです。一番恩恵を受けると思われるお年寄りは、と言えば、運転速度の速さを敬遠して、ゆっくり階段を登っていたりします。商業施設などでは、エスカレーターの設置は必須なのでしょうが、あまりにも無駄な気がしないでもありません。

階段に比べて設置費用もケタ違いですが、設置後も保守メンテナンスが必要で、なりより電力費がかかります。家庭で1分シャワーを短くするのも地球温暖化に有効でしょうが、こうした無駄なエスカレーターを減らせば、その省エネ効果は将来に渡って続くものでもあります。こうした例はエスカレーターに限らないでしょう。

産業革命以来、人類はさまざまなエネルギーを利用することで、その文明を発展させ、生活も便利になったことは間違いありません。ありがたいことに、我々もそうした文明の恩恵に浴してきたわけですが、気付かないうちに、当たり前になってしまっている無駄も少なくなさそうです。

電動製品のメーカーは、当然人の力を使わせず、付加価値をつけることに邁進します。それでなければ売れませんし、買い換えてもらえないのですから、ある意味仕方ありません。ならば、消費者の方が無駄なものに気づき、それを利用しない姿勢が求められるのかも知れません。買わず使わなければ、エコロジーでない製品は淘汰されていきます。

消費者の、そうした無駄なエネルギー消費に対する意識が高まっていけば、エスカレーターなどを設置する担当者も無視するわけにはいかなくなります。考えてみれば動力を使うまでもないこと、人力で充分なもの、健康のためにも人力を使うべきなもの、まだまだ隠れている気がします。



自由競争ですから仕方ありませんが、派手な電飾の広告看板もエネルギーの無駄な気もします。規制緩和に逆行するようですが、京都など、景観を守るべき場所でなくても、もっと規制して、せめて電気を使わないポスターにしてもいいんじゃないでしょうか。

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