July 24, 2007

子どもをケガから守るために

先般、自転車の幼児用座席の安全基準が改正になりました。


サイクルチャイルドシート財団法人・製品安全協会は、日常使用するさまざまな製品に「SGマーク」を付与している団体ですが、自転車に取り付ける幼児用座席について、このSGマークの基準を改訂し、頭を保護するカバー付けたり、固定用ベルトを備えたものを基本とすることを発表しました。

SGマーク最近増えている、自転車ごと倒れて同乗の幼児が頭を打つ事故に対応するものだそうです。法規制ではないので拘束力はありませんが、基準を満たした商品にはSGマークが付与され、商品の欠陥が原因でけがをした場合に、協会から賠償金が支払われます。

子供の安全が優先ですし、転ばぬ先の杖、万一の転倒のため頭部の保護が重要なことは間違いありません。ただ、一方で製品の高さも高くなるので、装着した場合の自転車の重心も高くなって不安定になったり、より空気抵抗が増えて風の影響を受けやすくなるなどのデメリットも考えられます。

幼児用シートの安全基準改正後部の荷台の上に取り付けるタイプ

現在、街でよく見るタイプのチャイルドシートの延長線上で、子供の安全性を高めることを考えると、必然的に製品は大きくなっていきます。足を挟む事故が多発したことから足を置くステップ、姿勢を安定させる背もたれ、転落防止のベルト、各部を保護する覆いなど、どんどん肥大化するのは宿命のようです。

子供の怪我を防止するためですから不格好なのは仕方ないとしても、どんどん大きく重くなることでバランスが悪くなったり、その重さにフラついたり、風にあおられやすくなるなど、自転車の走行・停止時の安定性が損なわれるなら、本末転倒のような気がしないでもありません。

WeeRideチャイルドキャリア

その点、このオーストラリアの MyWeeRide 社のWeeRideは、従来の製品とは一線を画すものです。子供を乗せた経験がないと、その違いがいまいち実感出来ませんし、必ずしも子供にお尻を向ける従来型(後ろ乗せタイプ)のチャイルドシートに疑問を感じている人が多いとは限りませんが、その考え方やスタイルには一理あります。

シートの位置はハンドルとサドルの間になります。ハンドルを握る親の腕の中に守られるような態勢になるので、転倒時以外でも、前後左右、あらゆる障害物から親が腕でガード出来るわけです。親子の会話もしやすく、子供の状態を常に把握できるのもメリットです。子供にとっても安心感があるのではないでしょうか。

サイクルチャイルドシートスポーツバイクにも装着

日本でもハンドルに装着して前輪上の位置などに子供を乗せるタイプはよく見ます。ただ手を離すとハンドルが回転してしまって子供が転落する危険が指摘されており、それを防ぐ機構を備えたり、専用に設計された自転車も出ています。しかし、このWeeRideは、チャイルドシートを装着しても、ハンドルの回転によって転落はしません。

前輪上や後輪上に子供が位置するより、重量バランスも安定します。空気抵抗的にも親と一体化するので有利でしょう。降車時に、子供だけ乗った状態で自転車が転倒する事故さえ注意すれば、走行中には頭部を保護するハイバック型の背もたれは、必ずしも必要ないのかも知れません。


(中央の再生ボタンをクリック又は2度クリックで再生します。音量に注意。)


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従来型のシートは、ママチャリにしか取り付けにくいものがほとんどだと思いますが、このWeeRideは、ステムの根元、ヘッドチューブとシートポストの間で引っ張って装着するので、ほとんどどんな自転車にもつきます。最近のロードバイクに増えているスローピングフレームの水平でないトップチュープでも大丈夫です。

また、着脱が簡単なので、子供を乗せる時と一人で乗る時、その都度着脱するのも苦になりません。つまり、子供の乗っていない時でもシートをつけたままの「子供乗せ専用車」にする必要もないわけです。このことも、スポーツ系の自転車に乗る、特に父親には重要な点だと思います。

自転車用チャイルドシート自転車用子供座席

いわゆる子供乗せママチャリや、ママチャリにチャイルドシートを装着して乗っているのは、ふだん目にする限り、圧倒的に母親が多いのは間違いないところでしょう。その子供乗せスタイルを敬遠する父親が多いのでしょうが、このWeeRideなら、スポーツタイプの自転車にも装着できますから、父親の育児参加の面にも貢献しそうです。

子ども乗せシート幼児用座席

たかがチャイルドシートですが、幼児のいる親には非常に重要なアイテムです。幼稚園や託児施設への送迎や、買い物などに出かける時でも、一人子供を残すのは何かと心配です。クルマで行動することが多い地域は別として、特に都市部での育児には必須とする方も少なくなく、相当の数が売れる製品です。

安全への配慮から、その基準を厳しくすることに異論はありません。しかし、示された基準によって同じような製品ばかりになる傾向も顕著です。いかなる方法が安全面で総合的に優れるか、答えも一つではないでしょう。時と場合、使う人によっても変わってくるはずです。メーカーには、多様な選択肢も用意してほしいものです。



もちろんヘルメットの併用も大事ですね。しかし、1歳未満の乳児は振動する自転車座席に乗せると、頸椎(けいつい)を痛める可能性が高いので、米国では禁止されているそうです。ヘルメットも乳児には首への負荷が大きくなるので、気をつけたいところです。

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