国土交通省は、全国で98箇所の自転車通行環境整備のモデル地区を指定したと発表しました。
「自転車道」200キロ新設へ、モデル地区98か所を指定
自転車と歩行者の衝突事故が急増していることを受け、国土交通省と警察庁は17日、車道や歩道と区分した「自転車専用路」の整備を進めるモデル地区に、全国98か所を指定した。国や自治体、警察が協力し、今年春から2年間で計約200キロにわたって専用路を新設する予定で、安心して自転車が走れる走行空間を広げていく考えだ。
モデル地区は、自転車と歩行者の通行量が多い駅、繁華街、学校などの周辺地域から、都道府県ごとに1〜5か所選ばれた。東京都庁など新宿方面に近い渋谷区幡ヶ谷地区、JR亀戸駅(江東区)、JR宇都宮駅(宇都宮市)などの周辺地区が含まれている。
自転車専用路は、車道の端に設け、〈1〉ガードレールや街路樹で仕切る自転車道〈2〉カラー舗装し、通行場所を明示した自転車走行レーン――の2タイプ。国と自治体が費用を分担し、各地区でいずれかのタイプを2キロ前後新設する。
警察庁によると、自転車と歩行者の衝突事故は急増しており、2006年は10年前の約4・8倍にあたる2767件に上った。国交省は「モデル地区を拠点に、自転車と歩行者が『共存』できるような道路のネットワークを作っていきたい」と話している。(2008年1月17日 読売新聞)
全国(日経・時事・朝日・商工会議所)/東京/北海道/岩手/秋田/山形/栃木/埼玉/神奈川/静岡/富山/愛知/岐阜/三重/和歌山/京都/岡山/香川/徳島/愛媛/佐賀/長崎/大分
国土交通省のサイトを見ると、自転車交通を取り巻く課題として、自転車と歩行者の事故が10年で5倍も増加していること、一方で地球温暖化対策としても大いに期待するべき交通手段であるにも関わらず、歩行者と分離された自転車走行空間がわずか3%にとどまっていると書かれています。
一箇所2キロ程度のモデルだけ作って、「将来的にはネットワークを目指すが、今はこれだけ。」では、どれも中途半端で、その効果も見えにくく、使い勝手も極めて限定的なものになる可能性が濃厚です。ネットワーク化ができてこその自転車道です。全体像とその完成へ向けての具体的な整備計画を示す必要があるでしょう。
私は、全国で「ガードレールや街路樹で仕切る自転車道タイプ」に統一すべきだと思うのです。そして何より、原則歩道走行禁止へ、早く持っていくべきです。中途半端に色のついた歩道を通る場所があるのでは、結局歩行者と混在・混交してしまいます。歩道から自転車を排除しなければ事故は減らず、自転車レーンを整備する意味も半減します。
自転車の原則車道走行を徹底するため、車道に走行レーンをつくり、構造や仕様も統一すべきです。せっかくですから、最初から、本来あるべき姿を明確に掲げ、そこへ向かって整備していくべきなのです。それで初めて、歩行者との事故防止にもなり、自転車のポテンシャルを発揮させることにもつながります。
今回のモデル地区指定は、それを自転車レーンの整備モデル地区と捉える地区と、事故減少のため検証実験として捉える地区があるなど温度差も感じられます。予算の都合などもあるのでしょうが、本格的なレーン整備を目指すところと、歩道に色を塗ってごまかそうとするところには、意識の差も大きいようです。
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