April 04, 2008

盗難を防ぐためのアイディア

自転車盗が、相変わらず減っていません。


新入学、新学期の始まるこの時期だけに限らず、各地で自転車盗を減らすためのキャンペーンが年中行われています。最近は自転車盗防止のためには「2ロック」が有効と、鍵を2箇所かけることを推奨する場合も多いようです。ただ、あまり浸透しているとは言えません。

不法投棄も自転車の値段が安くなり、盗難防止に大きな注意を払わなくなっているのは確かでしょう。盗まれたり、迷惑駐輪で撤去されたりすることもあって、自転車を使い捨ての消耗品のように考えている人も少なくないようです。そして、そのことが犯罪を誘発しています。

盗むほうの心理的障壁も低くなっているのでしょうが、れっきとした犯罪です。自転車盗をきっかけに非行の道へすすむ青少年も少なくありません。些細な犯罪のように思えますが、こうした犯罪を放置すると治安が悪化し、より凶悪な事件が起こりやすくなることも知られています。

ちょっと拝借されただけでも、別の場所に放置されれば、もう発見は困難です。街の放置自転車を増やすことになりますし、廃棄物も増やします。放置自転車の撤去や廃棄物の処理にも莫大な費用がかかっていることを考えれば、盗難防止を心がけないと、社会コストにもはね返るわけです。

盗難防止に無頓着なのは、大多数を安いママチャリが占める日本独特の問題で、海外では事情が違います。動画を見るとよく分かりますが、ロックが破壊されたり、チェーンが切断されるなどして盗難が絶えないわけです。サイクリストは、行政や警察に言われるまでもなく、いかに盗難を防ぐか腐心しています。



日本でもスポーツバイク等に乗っている人で盗難に気をつけている人は多いと思いますが、ホイールやサドルなどの部品だけを盗まれることもあり、盗難防止は単純ではありません。そんな中、Core77というサイトに掲載された“One Hour Design Challenge”は興味深いものがあります。

そのテーマは“Theft Proof Bicycles”です。つまり盗難に強い自転車を1時間以内で考えてみるという課題なのです。素人ならではの斬新な発想に溢れていますが、短時間で答えを出すということで、じっくり検証して構築された設計と違った、ある種インスピレーションのようなものが感じられます。


優勝作品ワイヤーで


左側が優勝した作品です。サドルに仕込まれたワイヤーで、前後のホイールとフレームをつなげて盗難を防ぎます。すぐにも商品化できそうな完成度の高さです。右側の作品も同じようにタイヤやサドルの盗難を同時に防ごうという発想です。


シートポストで前輪も


左がユニークなのは、シートポストをハンドルに取り付けることでロックにしているところです。シートポストが盗まれやすいことも織り込んでいるわけです。右は、タイヤをシートポストでロックしています。


ポストにフレーム内に


こちらもパーツを巻き込んで電柱などに固定するもので、考え方としてはオーソドックスです。右も同じですが、ワイヤーをあらかじめフレームの中に組み込んでしまおうという発想です。


U字ロックスタンド


タイヤやシートポストを含めてU字ロックで固定するという作品もあります。パーツの盗難も防ごうという作品が多い中、右は手軽さを重視しています。スタンドをタイヤロックにするというものです。


ブレーキをホイールに



ありそうでないと思われるのが、ブレーキレバーを固定する器具です。U字ロックなどは走行時に邪魔という欠点がありますが、タイヤのホイールに組み込んでしまうというアイディアも目を引きます。また、ホイール自体もロックにしてホイールも含めて盗難を防ごうというわけです。


ネットでチューブを


実現にはいろいろ問題もありそうですが、細かいパーツも含めてネットで一網打尽に盗難を防ぐというアイディアも面白いです。また、駐輪時にダウンチューブの一部を外して持って行ってしまうなんて、なかなか考えつきません。盗んでも使い物にならなくするという考え方です。


アラーム通報




盗まれそうになったらアラームで知らせるという作品もあります。右は、持ち主の電話へ通報するというアイディアです。確かに、こうしたハイテクを利用する手もあります。


インクロック


ワイヤーを切断すると、インクが噴き出すというのもユニークです。右は、ちょっと過激な気もしますが、盗まれたことを察知したら遠隔操作でタイヤをロックさせ、犯人を痛い目に合わせるわけです。


隠遁の術ロックに乗る


左は何かと思えば、道にあるようなもの、つまり道路標識に似せることによって、停めておいても自転車だと思わせないことで盗難を逃れるという意表をつく発想です。右側、ロックを主眼にデザインし、自転車をロックするのではなく、ロックに乗れというのもユニークなコンセプトです。

サイトには他にもいろいろ載っています。こうして見ると、盗難防止にもいろいろな作戦が考えられるものです。今まで固定観念にとらわれていたことに、改めて気付かされる部分があります。もちろん、実用化できるかは別として、もっと今までと違うロックが出てきてもいいような気がします。

ここに挙がっているのはラフスケッチですが、自分で盗難防止の工夫を考え、既成品を加工するなどして自作してみるのも面白いかも知れません。自転車を自作する人は時々いますが、ロックを自作するというのも、サイクリストにとっては実際のメリットがあります。

日本では、なかなか盗難防止という意識を持たせるのも難しいわけですが、単なる鍵かけをチラシで呼びかけるだけでは効果が上がらないのも頷けます。どうやって盗難を防ぐか、アイテムや作戦をゲーム感覚で考えさせるならば、興味もわくかも知れません。その面でも一つのヒントにはなりそうです。



新しい高齢者医療制度をめぐって混乱しているようですが、確かに「後期高齢者」とは失礼な呼称です。あわてて首相が呼び名を変更させたのも道理です。無神経な名称をつけて、ことさら制度に対する反感を増幅させるなんて優秀な人のやることとも思えませんが、官僚の感覚なんてこんなものなのでしょうね。

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