April 16, 2008

自転車を降りた後のお楽しみ

徐々に気温も上がり、いい陽気になってきました。


「春に三日の晴れなし」と言われ、短い周期で天気が変わりますので、雨が降るとまだ肌寒いですが、晴れると汗ばむくらいの日もあります。新緑もまぶしいこれからの季節、自転車に乗るには絶好のシーズンです。そして、汗をかいた後のビールがうまい季節でもあります(笑)。

ビールの本場と言えばドイツが思い浮かびます。ご存じの方も多いと思いますが、ドイツは自転車利用の先進国でもあります。そんなドイツには、なんとサイクリスト用のビールがあります。その名もズバリ“Radler”、ドイツ語で「自転車乗り、サイクリスト」という意味です。

Radler Beerラードラー・ビール

このラードラー・ビール、普通のビールではなく、ビールをレモネードで割ったものです。私もドイツで飲んだことがあるのですが、最初ラベルを見ただけで知らずに注文したら、ほんのり甘いビールが出てきて驚きました。ビールだと思うと違和感がありますが、爽やかな炭酸飲料という感じで、これはこれでおいしい飲み物です。

日本でもいろいろな名前のついたビールが売られていますが、さすがに「自転車乗り」なんてビールはないでしょう。このラードラー・ビール、特定の商標ではなくビールの種類の名前なので、ドイツでは多くのメーカーからラードラー・ビールが出ています。

サイクリスト御用達自転車乗りという名のビール

自転車で旅行し、旅先の切手やビールのラベルをコレクションしている、Steve Maloneさんのサイトを見ると、Radler Beerにもたくさんの種類があることがわかります。ラードラー(ラドラー)、自転車乗りという名前そのままに、やはり自転車の絵柄が描かれているものが多いようです。

このビール、ドイツ・バイエルン州のミュンヘン郊外のレストランで生まれました。このレストランのオーナーであるFranz Xaver Kuglerという人が産みの親です。この人、当時流行りつつあったサイクリングに目をつけ、郊外の自分の店とミュンヘンの間の森の中に自転車道を通してサイクリング客を呼ぶというなかなかの経営上手でした。

レモネード割ビールのどの渇きを癒す

1922年6月のある暑い夏の日の午後、それまでになく多くのサイクリストが訪れたため、ビールが足りなくなりそうでした。ちょうど第一次世界大戦の後で、ビールが多量には手に入りにくかったこともあったのでしょう。このクーグラーさん、苦肉の策でビールとレモネードを混ぜることを思いつきました。

これを、Radlerと名づけて売り出したのです。確かにのどごしのいい炭酸飲料なので、のどの渇きを癒すのに向いています。レモネードで割ったぶんアルコール度数も低く、帰りに酔っ払って落車したり、警官に呼び止められる可能性も低くなるというわけです。今と違って、当時はドイツでも飲酒運転におおらかだったのでしょう。

サイクリスト用ビールラードラー・ビール

ドイツ人の好きなビールを割って薄めてしまうという苦肉の策であったにも関わらず、その弱点を逆にメリットと強調して売るというのは、なかなかの商売上手です。これが当時のサイクリストたちに人気となり、ドイツ国内ばかりか近隣諸国まで広がったのが、Radler Beerというわけです。

現在でも、甘くて飲みやすく、アルコール度数が低いこともあって女性にも人気です。ドイツや周辺諸国ではビールの一種として定着しています。日本で置いている店は少ないと思いますが、一部通販などでも購入できるようです。普通のビールとレモネードを半々で混ぜてみれば、ちょっとドイツ風が味わえるかも知れません。



自転車でも飲酒はダメもちろん、例え自転車であっても飲酒運転は法律違反です。警察に検挙される例もありますし、歩行者を傷つけたり、落車して怪我をする場合もあります。いったん飲んでしまえば判断力もにぶって危険ですし、重大な結果を招きかねません。「飲んだら乗るな」は言うまでもありません。それより、むしろ乗ってから(乗り終わってから)飲むべきです。

ひと汗かいた後の一杯のうまさは、多くの人が認めるところでしょう。これからの季節、日も長くなりますので、たまには早く帰宅して、自転車で軽く流してもいいかも知れません。夜風を受けながらの走行もいいでしょう。汗を流した後にひと風呂あび、飲むビールはこたえられません(笑)。

自転車に乗っていても飲めるビールというは、確かに当時のドイツでは、いい目の付けどころだったでしょう。しかし現代では、ドイツでも日本でも飲酒運転には厳しい目が向けられています。「飲んでも乗れる」ではなく、「降りてから飲む」、どうせなら、うまいビールを飲むための自転車に乗りたいものです。



あまり大きく報道されませんが、ごく最近の報道に限っても、教師や公務員、議員秘書に警部補、ついでに大リーガーからNBAのスター選手まで、相変わらず飲酒運転で摘発されたり懲戒解雇される例の多さにはあきれます。シラフの時はわかっていても、飲んだら忘れてしまうのでしょう。その意味でも、ちょっとだけなら..とか、自転車くらいなら..というのが転落への入り口と戒めるべきですね。

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