June 12, 2008

一人の乗り手に一つのサドル

私の周りでも、スポーツバイクに乗り始める人が増えています。


つい先日も、ある友人がロードバイクに乗り始めたことを知りました。その友人は、それまで自転車について興味を示していなかったのですが、運動不足で健康のためにも何か始めなければということになり、いろいろ始めては続かなかったりなど、いくつか経緯があって結局自転車に落ち着いたのだそうです。

ただ、ご多分にもれず、お尻の痛みに悩まされていると言います。レーパンははいているものの、サドルが薄くて固いタイプなので、どうしても痛いと嘆いていました。結局は慣れだと思いますが、乗り始めは多くの人がこの痛みに悩まされるのではないでしょうか。

ゲルサドル穴あきサドル

各社から、お尻の痛みを軽減させるためのサドルがいろいろ出ています。簡単に交換できますし、多くはさほど高いパーツではないので、自分に合いそうなサドルを買ってきて、慣れるまでは交換して乗るのも手だと思います。徐々に痛みがなくなれば、固いサドルに戻してもいいでしょう。

ただ、その友人、そういう柔らかいサドルは格好が悪いから換えたくないと言うのです。その気持ちも分からないではないですが、私などは、そんなに最初から痩せ我慢する必要はないのでは?と思ってしまいます。お尻が痛いために楽しくないほうがよっぽど損ですし、乗りたくなくなってしまえば元も子もありません。

お尻の痛みにまあ、それでも何かこだわりがあるのでしょう。格好から入る人もいるでしょうし、早く慣れるために、あえて交換しないのも手だと思います。確かに、足の動きを妨げず、こぐ力をロスしないという意味では、固くて薄く、細いスポーティーなサドルに分があります。

ただ、お尻の形、坐骨の幅などには個人差がありますから、物理的に合わないという可能性もあります。痛み軽減用サドルでなくても、違うメーカーのサドルに換えたら、痛みが驚くほど減ったという例もあると思います。大きめのショップなどで相談してみるのもいいかも知れません。

ところで、ニューヨーク、マンハッタンのロウワーイーストサイドにある自転車店、“Bike Works NYC”のサイトには、いろいろ変わったサドルの写真が載っています。どれも過去に使われていたサドルなどですが、なかにはユニークなものもあります。その一部を見てみましょう。

アイロン・サドル革サドル

いきなり、アイロンが出てきますが(笑)、出前のクリーニング店用でしょうか。アイロンをサドルの代用にしようというわけです。使った後しばらくは予熱で温かそうですが、フラットで硬いのは難点です。昔は、右のようなスプリングと革サドルが定番でした。

幅広サドル風通し

昔からお尻の痛みは悩みだったのでしょう。いろいろな形のサドルが作られてきたようです。

丸椅子?腰掛型

左は丸椅子のようです。右のようなサドルが考案されるのもわかる気がします。

ファーファー

なるべく柔らかく、座り心地をよくするために素材も吟味されたのでしょう。

新素材インド型

右はインドの輪タク、リキシャーのもので工夫が見られますが、やはり最新素材のものには敵わないでしょう。

特大バンカー型

左の大きさは分かりにくいですが、特大サドルとなっています。右のは、坐骨に直接当たらないようにしているわけです。

極小サドルチョッパー型

こちらは明らかに小さいです。右はオートバイのようなチョッパー型のサドルです。

競技用ハイパック型

後に禁止になりましたが、こんなハイパック型のサドルが競技に使われていた時代もあります。

はちみつ?Hard to Find Saddles

ツヤを出すために蜂蜜でも塗ってしまったのでしょうか。右のサドルは発見困難サドルと名づけられていますが、もしかしたら例のテロリストのことでしょうか。お尻の下に隠れていたら見つけるのは難しそうです(笑)。

ワシブランド?

ワシの絵を入れることで速さをアピールしていますが、サドルが多少分厚くても、スマートに見えます。右のはリンク先が日本のサイトになっていますが、バッグのビニールを張ってリサイクルしたそうです。欲しがる人もいそうです。

こうして見ると、サドルにもいろいろあるものです。現在、スポーツバイクに装着されているサドルもいろいろありますが、上の写真のものと比較したら、どれも似た感じに見えてしまいます。ママチャリなどのサドルと違い、どちらかと言うと実用性よりデザイン重視、どれもスリムで似てきてしまうのかも知れません。

考えてみれば、お尻の形も大きさも人それぞれです。それが皆同じような形、大きさのサドルを使うほうが不自然な気がしないでもありません。もっといろいろな形や大きさ、柔らかさのサドルを使ってもいいでしょう。もちろん機能性や見た目も重要ですが、スポーツバイクと言う事で、少し狭く考え過ぎているような気もします。










レースに出たり、スピードや距離にこだわる場合はともかく、ロードバイクと言っても、もう少し乗り心地を重視したい人だっているでしょう。確かに格好は多少悪くなるかも知れませんが、それも主観の問題です。それぞれの好みですが、スリムなサドルにこだわらない人が、もっといてもよさそうな気がします。

今、お尻の痛みの悩みの真っ最中にいる私の友人も、もう少しラクに考えて、痛みを軽減するサドルを使ってみる手はあるでしょう。こぎにくいのは困るとしても、格好が気にならないなら、ずっと使い続けたって悪くはありません、今度会った時、まだ痛がっていたら勧めてみようと思います。



秋葉原の事件の余波が続いています。ネットへの犯罪予告の書き込みが増えているとか..。愉快犯なんでしょうけど。総務大臣はネット上の犯罪予告検知ソフトの開発を表明していますが、どんなもんなんでしょうね。

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