October 28, 2008

あきらめの境地か熱狂するか

来月にも予想されていた総選挙は先送りされるようです。


麻生首相が、年内の総選挙実施を先送りする意向を固めたと報じられています。11月は、アメリカに続いて日本でも総選挙になると思われていましたが、どうやら状況が変わってきたようです。アメリカと違って日本では選挙の日程が読めないので、立候補予定者や各自治体の選挙管理委員会は苦労することでしょう。

だからと言って、アメリカの大統領選のように1年もかけ、また莫大な費用をかけて行う選挙がいいかどうかは、いろいろ意見があると思います。前回4年前に露呈したような、さまざまな問題点もあります。日米では歴史的な背景も違いますし政治制度が違うので、単純に比較するわけにはいきません。

そのアメリカ大統領選の過熱ぶりは、日本でもいろいろ報道されています。日本では候補者と陣営のスタッフ、支援組織などが活動するだけですが、アメリカでは、一般の市民の中にも熱烈な支持者がいてさまざまな支援活動をしています。中には日本ではあまりお目にかかれないようなものも少なくありません。

Obama Spoke by aneel,Creative Commons 3.0Obama Spoke by aneel,Creative Commons 3.0

草の根の運動を挙げればキリがありません。そのうち、自転車に関するものを先日も取り上げましたが、まだ他にもあります。例えば“Spoke POV kit”を使って、オバマ氏のロゴ入りホイールを作ってしまった人がいます。これは、オバマ氏を支持する人たちの作った工芸作品を保存しようというオバマ・クラフトプロジェクトの一つです。

サイトを見ると、プロの工芸家やアマチュアも含め、多くの人がオバマ氏支持をアピールし、その支持を訴えるために、さまざまなアイテムを作って活動していることがわかります。マケイン陣営にもあると思いますが、若い人を含め、幅広い層からの支持を集めるオバマ陣営ならではのものも多そうです。

その名も“Obama Bike”を作って、インターネットオークションに出品した人もいます。ヘッドバッジが、オバマ氏のロゴになった、おしゃれなビストバイクです。結果は、1,425ドルの値がつきました。当然売上は、オバマ氏の選挙キャンペーンに献金されます。

ObamaBikeObamaBike

過去の大統領選で、選挙区によっては非常に僅差の勝負が繰り広げられたという実例を挙げ、オバマ氏への投票を呼びかけるサイトがあります。このサイトでも、また別の“Obama Bike”を製作しています。こちらは、オバマ氏のロゴをホイールにあしらった、派手めのバイクです。

世論調査では優位が伝えられるオバマ陣営ですが、そのことで投票へ行かなくても大丈夫だと思ってしまう人が増えるのを恐れているのでしょう。ただでさえ、人種差別と見られないよう世論調査ではオバマ氏支持を表明していても、実際はマケイン氏に投票する人もあると予想されています。

ヒラリー・クリントン氏とのデッドヒートの後遺症で、民主党支持層を固めきれていないとも言われますし、最後まで迷う人も多いようです。今まで関心の高くなかった若年層も多く、投票を呼び掛けるのは重要です。そのサイトのプロジェクトが、ポスターと、投票箱のキャラクターと、この自転車なのです。

The Obama Bike

もちろん、選挙戦の盛り上がりという意味では、演説会やテレビコマーシャル、テレビ討論、有力者の支持表明、さまざまな選挙キャンペーンの展開など、いろいろな面があります。オバマバイクやオバマホイールは、そのごくごく一部に過ぎません。

ただ、個人で政治家のロゴの入ったホイールを作るほどの熱烈な支持者にしろ、候補者オリジナルのピストバイクを製作しオークションにかけて献金に充てる人にしろ、投票を呼びかけるアイテムとしてオリジナルの自転車を作るプロジェクトにしろ、いずれも、日本ではちょっと考えられないスタイルです。

本来、自分たちの暮らしを良くし、将来に希望を持つためにも政治に高い関心を持ち、自分のスタイルや出来る方法で支持する候補者を応援するなんて当り前の話なのでしょう。1年足らずで首相がコロコロ変わる国の住民としては、事実上の直接選挙で、国の指導者を選べるのもうらやましい気がします。

poster

アメリカでは、高校生の頃から選挙のボランティアを経験したり、ふだんから友達同士でも政治の議論をしたり、一般的にも市民の政治への関心は高いものがあります。日本では友達と真剣に政治的な議論を戦わせるなんてことは少ないでしょう。日米では国民の政治的な成熟度、民主主義の定着度、政治への関心の高さが違うようです。

社会主義国家のようだと揶揄されるように、ほぼずっと自民党が政権を担当してきた我が国では、政権交代が起きるような政治のダイナミズムが働いて来なかったこともあって、投票しても何も変わらないという、政治に対する諦めや無関心が、特に若い層を中心に広がっています。

最近では、政治のワイドショー化などが指摘され、マスコミでも政治の話題が大きく取り上げられたりします。でもそのわりには、実際の投票率は決して高いとは言えません。世襲ばかりで、魅力的な政治家がいないということも理由の一つかもしれませんが、熱心な支援活動をする人は、ごく一部に限られています。

ObamaMcCain

しかし、政治的な無関心は結局自らの首を絞めることになります。権力は腐敗し利権と癒着し、市民のための政治が行われなくなります。最近の年金や医療などの不安、食の安全の問題、雇用環境や労働分配率、行政の無駄やモラル低下など、どれをとっても政治倫理の低下、すなわち政治への関心の低さが招いたと言えるでしょう。

もっと国民が政治に対する厳しい目を持ち、自分たちの手で政治を動かし、そのことで国や自分たちの暮らしを良くしていこうという意思を持たなければ、民主主義の意味がありません。そうした観点からすると、アメリカ大統領選の「盛り上がり」がうらやましく見えてくるのも事実です。



断続的にサーバーがダウンして、サイトが表示されない状態が続いていたようです。一部の方には、せっかく訪問していただいたのに、ご迷惑おかけしています。

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スポークカードを使ってオバマ氏への献金を呼び掛けるサイトも。


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