November 21, 2008

日本の明日に期待するために

前回、麻生首相について書きました。


その記事に、いくつかコメントをいただきました。「麻生総理の資質も疑問だが、民主党の小沢代表にも問題があるし..。」というもの、「首相だけでなく議員全般に不信感がある。選挙制度そのものから見直す必要があるのでは..。」というものでした。コメントありがとうごさいます。

せっかくですので、もう少し政治の話について書いておきたいと思います。いただいたコメントには共感する部分があります。国民の意識として代表的なものかも知れません。今の日本の政治、あるいは政治家には全く不満だが、かと言ってよくなる展望も見えないという閉塞感や失望も感じられます。

最近、自民党政治が末期的症状を示していると指摘する識者が少なくありません。しかし世論調査などを見ると、とって代わるべき民主党の小沢代表の人気は、麻生総理より更に低くなっています。仮に与野党逆転したとしても小沢政権にも期待できないと感じている人は多いのでしょう。

麻生太郎今から14年前の村山富市首相は漁師の息子でしたが、その後の総理はみな世襲議員です。森首相のみ地元の首長の子ですが、親が政治家というだけで家業のように継いだ政治家が7人も続けて首相になっています。政治家の子が政治家としての資質に優れているとは限りません。政権を投げ出す総理大臣など、むしろ逆のようにも見えます。

親や祖父は立派だったのかも知れませんが、その息子や孫は、果たして日本の政治にとって有益なのか疑問すら感じることもあります。もともと世襲議員の中には、国民と一般常識などの認識が乖離していたり、著しくその資質に欠ける人物がいると言われて来ました。他党は4分の1程度ですが、自民党議員は半数以上が世襲です。

いわゆる地盤を引き継ぎ、議員の後継者として看板を引き継ぎ、資金のカバンも受け継ぐはずです。選挙区での知名度や支援者という無形の財産には、相続税もかかりません。こうして世襲というだけで資質に欠ける議員が増えていくような選挙制度にも問題があるでしょう。1票の格差や死票が増えるなど他にも問題はあります。

国民の間には政治不信が高まっているものの、こうした選挙制度の下では、たいした変化も期待出来ないという、ある種のあきらめのようなものが漂っているのも事実です。しかし、それでもなお選挙でしか政治が変わっていかないのも確かだと思います。

選挙で投票したい議員がいない、今の選挙制度は適切な人が選ばれるシステムになっていないというのもわかります。でも、制度ばかりではなく、政治家の劣化を許してきた有権者にも責任はあると思います。日本の政治が三流と言われるのは、日本の有権者の政治意識が低いからという側面も確実にあるのではないでしょうか。

また失言地元に公共工事を持ってくることを基準に議員を選んできた結果、日本は土建国家となり、国会議員の質は低下してしまいました。本来、日本全体を考えるべき国政の場において、地元の利益優先を議員に求めてきたため、国の借金は膨らみ、社会保障は揺らぎ、日本の将来に暗雲がたちこめています。

一方で、政治に無関心な人も大勢います。よく言われるように、戦後の高度成長期に自民党政治が機能してきたのは事実でしょう。あるいは、政治が三流でも優れた官僚統治機構のおかげで、皆が政治に無関心でも問題ありませんでした。しかし、もう今までのスタイルでは立ち行かなくなって来ているのは誰の目にも明らかです。

日本国民は、まだ江戸時代的な「お上」の意識が抜けないと指摘する学者もいます。景気が悪い、税金が高い、いろいろな問題に対して何とかしろと騒ぐわりには、政治に関心が低く、選挙の投票率も低いというわけです。自民党の一党支配が続いてきたせいもあって、なるほど国民が政権を選択するという意識は低いのかも知れません。

経済が高度成長を続けていた時代は、政治に無関心でも良かったけれど、今、そのツケは私たちの生活に直接響いてきています。無党派層、無関心層の投票行動によって政治が大きく動いたことも過去にあります。まどろっこしくても有権者が政治に関心を持ち続け、選挙権を行使することによって、変えていかねばならないでしょう。

かつて、有権者は寝ててくれればいいと発言した総理大臣がいましたが、政治に無関心な有権者が多かったことにより、長らく自民党が安泰で来てしまった側面もあります。自民党候補というだけで、当選してきた議員も大勢います。そんな状態が長く続けば、自民党でなくても、腐るのは当たり前でしょう。

腐ったのは自民党だけではありません。政官財が癒着し、利権の構造が広がり、国民の税金は湯水のように浪費され、借金だけが膨らみ、年金は消え、医療や食品にも不安が広がり、雇用は劣化し、少子高齢化が進み、格差が拡大して、日本の将来や自らの老後に多くの人が不安を感じています。

しかし、仮に選挙によって与野党逆転したとしても、民主党も情けなくて期待出来ないと言う人は多いに違いありません。小沢党首に反感を感じる人もあるでしょうし、果たして政権担当能力があるのか疑問だと言う人も少なくないでしょう。ただ、それでも変化のきっかけにはなるはずです。

麻生総理と小沢党首問題発言などで辞任大臣続出の自民党ですら担当できるのですから、民主党でも政権担当出来るでしょう。少なくとも官僚と持ちつ持たれつだった与党には出来ない、癒着や利権の構造、膨大な税金の無駄遣いなどを明らかにする役割は期待出来そうです。逆にいえば、政権交代が無ければ、腐敗や無駄遣いを断つことは出来ないと思います。

自治体レベルでは、政権与党が変わった結果、多くの利権構造や行政の無駄が明るみに出て、行政の大改革につながったケースもあります。自民党にせよ、民主党にせよ、政権交代する可能性があるとなれば、必死にいい政治をしようとすることが期待できます。資質に欠ける総理大臣も淘汰されるはずです。

このように書くと、私が民主党支持だと思われるかも知れませんが、そうではありません。必ずしも民主党を支持するわけではないのですが、やはり政権交代がありうるという状態にならなければ、自民党でも民主党でもダメでしょう。政権交代で自民党に緊張感を与え再生させるために、民主党に投票するという考え方もあると思います。

いつでも政権交代が起きる状況、真剣勝負となれば、政治家の質の向上も期待出来ます。世襲でも資質に欠ける候補なんかを立てていたら、選挙に勝てないということにもなるでしょう。国民の声に真摯に耳を傾ける政治家も増えてくるはずです。世襲や利益誘導議員が有利となるような選挙制度が改革されていく可能性も出てきます。

民主党が政権を担当することになったらなったで、問題が出てくることは当然考えられます。しかし、アメリカのオバマ次期大統領ではありませんが、「変革」も必要だと思います。一度政権交代させたほうがいいのではないでしょうか。少なくとも淀んだ水をかき回すくらいの効果はあると思うのです。





前回の記事を書いた後も、麻生総理は「医者は社会的常識がかなり欠落している人が多い」などと発言して更に物議を醸しています。医師たちにしてみれば、社会的常識が欠落した人に言われたくないという感じでしょうか(笑)。与党内からも批判がまき起こっていますし、政権の求心力は急速に失われているようにも見えます。

本来であれば弱小派閥で自民党総裁になる可能性もなかったはずが、予想外の安倍・福田両首相の連続政権投げ出しのお陰でお鉢が回ってきたような首相です。福田内閣からバトンタッチして選挙を行うための内閣と目されていましたが、金融危機を理由に総理の座に居座ろうとしていると野党に攻撃されています。

定額給付金も中小企業に対する緊急支援も二次補正予算を必要としているのに、今国会には予算案を提出しないことに与党内からも批判が噴出しています。打ち出す政策や発言も迷走していますし、首相になって何かをすると言うより、ただ総理大臣になりたかっただけのようにしか見えないと指摘する人もいます。

自民党は結党以来の危機ととらえ、若者などには人気が高いと言われている麻生総理を選びました。ところが、その資質に、来るべき選挙への危機感も手伝って与党の議員からも疑問や反発が強まっています。今までとは政治の状況が変わりつつあるのも確かなようです。あるいは大きな変革が訪れる可能性もあります。

次の選挙でどちらが勝つかはわかりません。与党は三分の二以上の議席があるので政権交代は簡単には実現しないかも知れません。そうだとしても、政治は我々の生活に直接関わることであり、政治を期待が持てるものにするためにも、国民が政治に関心を持ち続け、一票を投じること重要性を多くの人に考えてほしいと思います。



前回の記事の関連ということで、自転車と関係ない記事が2回続いてしまいました。それにしても麻生首相、謝罪や訂正に追われ、さらに迷走しています。もはやKYでなく、「ダブルKY」、「空気も漢字も読めない」なのだそうです(笑)。

関連記事

笑い話で済ます事は出来ない
前回、麻生首相の総理大臣としての資質についての疑問の記事。


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この記事へのコメント
こんにちわ。初めまして。

私の考えも全く管理人さんと同じです。もうそんな事言ってる状態じゃないのに、この期に及んで民主党が頼りないなんんて言ってる人の気が知れません。それとも、まだ自民党に未練があるって事なのでしょうか?。期待できると思っているのでしょうか?。不思議です。

最近になって強く感じていますが、政治は人を不幸にも幸福にも導くことの出来る唯一の手段です。なのに何故人々は無関心でいられるのか?。その唯一の手段を無視するなんて私には本当に信じられません。政権交代は民主党が政権与党に成り上がる事が目的ではなく、国民ひとりひとりが幸せに暮らし人生を全うする、その望みを叶える為の単なるステップでしかないのですから。

一応、書いておきますが、私も民主党支持者ではありません。無党派層の政権交代論者です。
Posted by OST at November 22, 2008 18:54
はじめましてS−クロと申します・・・
自転車ブログ内を徘徊していたら漂着してしましました

政治の話って難しい・・・

すべて読ませていただいたわけではありませんが(長文苦手・・・)僕なりの政治イメージです↓


政治の世界にも世代交代やいろんな変化というものがあるとは思いますが、基本的な昔からの流れはきっと変わっていないんだと思います  ですから政治に対してあまり心配などは未だにしていません


僕が一番変わってきているのは各メディアの報道の在り方だと思います

公開・公表・開示・・・になった今では僕たち一般人が知らなくてもいい事までが報道によって知りすぎてるように思います   麻生さんがホテルのバーでなんてどうでもよくないですか?一国の総理が地味に居酒屋チェーン店で食事する方が見苦しいですよね・・・

報道によって不必要な情報まで耳にして過剰に不平・不満 
反政府感情を国民に煽っているように思います

情報開示など公表・公開などができるようになって政府・各地方のずさんな管理体制が明るみになって ただでさえ不満・不信感が国民は募っているのにまだ煽るのかと最近の報道には正直飽き飽きしています

メディアって相当な影響力を持っているのになぜもっと明るい話題やオーバーなくらい国民に希望や夢などの安心感を与える政治報道をしてくれないんだろうとつくづく思います

そうすれば政治家も国民も頑張ろう!って気になれると思うのは僕だけかな・・・

個人的には自民党の今の状況は決して支持したいとは到底思えませんが民主党の小学生レベルのような自民党潰しのやり方はもっと支持できません(小沢さんて麻生さんより前に高速道路全線無料化とか言ってたのに麻生さんが特定条件ありで無料化って言ったとたんそんなの不可能ってよく堂々と言えたもんだな)
Posted by S−クロ at November 22, 2008 22:12
OSTさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
賛成していただけますか。さすがに自民党支配が長く続きすぎた結果、日本の政治や行政が劣化し制度疲労を起こしていると感じている人は少なくないのかも知れませんね。
必ずしも民主党を支持するわけでなくても、政権交代が起こらないのでは民主主義が機能しないし、腐敗が進むことを実感している人も多いのでしょう。
ただ、依然として従来の社会が都合のいい、既得権をもった人や、地元への利益誘導を望む人もいるということなのでしょうね。
やはり、無関心は無知から来るのではないでしょうか。あるいは、誰に投票しようと自民党支配の構図は崩れないという諦めから関心が無くなるのかも知れません。
日本でもオバマ次期大統領のようなカリスマ性のあるリーダーが出てくれば違ってくるのでしょうけど、政権交代の必要性だけがモチベーションでは、関心も湧かないのでしょう。
政権交代によって、私たちの生活がどう変わるかまで、あまりイメージ出来ないということがあるのかも知れませんね。
Posted by cycleroad at November 23, 2008 23:28
S−クロさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ご漂着、ようこそ(笑)。漂着していきなり政治の話題ですみません。
政治に対する考えは人それぞれですし、どう感じるかだと思います。今の政治に心配ないと考える人から、大いに危機感を持っている人までいろいろです。S−クロさんも、将来大きく考え方が変わることだってありえると思います。
他人の考え方も尊重しながら、一人ひとり違う意見を何とか集約していくのが、まさに政治ということなのでしょう。

ご指摘のように、メディアと政治という論点は大いにあると思います。
一つ一つの事実は、私もどうでもいいと思いますが、テレビなどの報道が、いわゆるワイドショー化、3面記事化しているのは確かですね。
ただ、メディアに望むもの、どうあるべきと考えるかも、人それぞれ違うと思います。
中には扇動的なメディアもあるでしょう。ただ、全体としては、国民感情や、国民の意識が反映する部分も大きいのではないでしょうか。つまり、国民の怒りが大きければ怒りを、国民が夢を見たければ夢を、関心の高いことを報道し、関心がないことは扱いも小さくなるでしょう。
視聴率や発行部数などもありますし、国民の望む報道スタイルが支持されていくということもあるのではないでしょうか。
確かに、民主党の姿勢にも不満や物足りなさ、期待はずれ、失望などを感じる人も多いと思いますね。そのへんもまた、政治の行方が混とんとする原因でもあるのでしょうね。
Posted by cycleroad at November 23, 2008 23:49
 
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