April 17, 2009

何が自転車の形を変えるのか

自転車の形は、将来どうなっていくのでしょうか。


未来のデザインを扱うサイトなどを見ると、自転車のデザインもいろいろと発表されています。必ずしも実際に商品化される見込みのあるものばかりではなく、むしろコンセプトモデルだったり、イメージ図だったりすることのほうが多いですが、いかにも未来を感じさせるような魅力的なデザインも少なくありません。

Cannondale素材や加工技術が進歩し、従来の金属パイプを溶接したフレームではないモデルも登場しています。カーボンなどの素材で一体成型でつくる工法であれば、今までよりデザイン的な自由度は大きくなります。これまでにないような斬新なデザインの自転車が登場しても不思議ではありません。

しかしながら、依然としてロードバイクやクロスバイクなどは、三角形を二つ合わせたような形、いわゆるダイヤモンドフレームのものがほとんどです。昔から多くの自転車がダイヤモンド型でしたし、今現在もそうです。おそらく今後も主流であり続けるものと思われます。

フレームの形が必ずしもダイヤモンド型である必要はないわけですが、今まで長きにわたって試行錯誤が繰り返され、淘汰されてきた中で生き残ってきた形であるのも間違いありません。シンプルで強度が確保出来、加工しやすく耐久性も高いなど多くのメリットがあります。よく見れば、なるほどリーズナブルな形をしています。

Antares例えばクルマであれば、他のモデルと差別化するべく凝ったデザインにすることも可能でしょうが、自転車は人力の限られたパワーで動かすため重量的な制約などもあり、デザインに凝る余地は小さくなります。当然シンプルになる一方、強度を保つためには省きすぎるわけにもいかないので、必然的にダイヤモンド型に落ち着くのでしょう。

ちなみに競技の世界、特にロードレースでは、規定によりダイヤモンドフレーム以外の機材の使用は認められていません。一般人が乗るスポーツバイクには直接関係ないとは言え、やはりメーカーとしては量販モデルに違う形のフレームは採用しにくいでしょう。

トラック競技なら、あるいは空気抵抗を減らすため、特殊な形状のフレームも考えられます。ただ、一般の量販モデルの場合は、屋内や競技場だけで走るわけではありません。横風も受けます。特殊な形にしてコストがかかり、価格ばかり高くなってしまうのでは、ユーザーにも受け入れられないでしょう。

最近のフレームは、これまでのような円柱型のチューブでなく、円柱をつぶしたような扁平のものもあります。トップチューブが水平でなく傾いているスローピングフレームなども増えています。こうした細部のデザインはともかく、ロード系の自転車の場合、やはり大枠はダイヤモンドフレームで、当面は変わらないのではないかと思われます。

IziBiマウンテンバイクは、ダイヤモンドの前後の三角が独立し、フレームにサスペンションなどを組み込んだ、いわゆるフルサスペンションタイプのものも増えています。クロスカントリーやダウンヒルなどカテゴリーも細分化していますし、競技の性質によって求められる機能も違いますので、更に特化していくことも考えられます。

ロードレースと違って、機材に対する規制も比較的緩やかと言われているので、新しい工夫の余地も小さくないでしょう。場合によっては斬新なデザインのものが生まれるかも知れません。今後、独自に進化して、デザイン的にも変わっていく可能性はロードバイクより大きいと言えそうです。

フォールディングバイク、折りたたみ自転車は、現在でも多様なカタチがあります。フレームもダイヤモンド型ばかりではありません。畳み方も、いくつかのメジャーなパターンがありますが、独創的なものもあります。逆に言えば、まだ淘汰されて一つに定まっているわけではありません。

Rotationひと口に折りたたみ自転車と言っても、なるべく小さくなったほうがいいのか、走行性能の犠牲が少ない方がいいのか、求められる方向性が分かれます。用途、タイプもいろいろあるので、素材や技術の進歩も手伝って、場合によっては独創的なデザインが生まれてくる可能性が一番大きい分野かも知れません。

既存のカテゴリー、スポーツ目的以外に、新しい用途の自転車が開発される余地もあります。下の写真のトライクは、障害を持つ子供のリハビリ用などに使われる自転車のデザインですが、今まで乗れなかった人、あるいは乗らなかった場面、使われなかった用途など、新しいジャンルの自転車が登場する可能性も考えられます。

いずれのカテゴリーの自転車においても、ハンドメイドや工房で職人が手がける自転車なら、思い切った冒険も可能だと思いますし、量販モデルでなければ、斬新なデザインもあり得ます。新しい自転車が生まれてくる可能性も充分あると思います。ただ、必ずしも広く支持を集めるとは限りません。

乗り手に支持され、新しいスタイルが時代の潮流となったり、新たな標準となって他のデザインを駆逐し、市場を席巻するような革新的な自転車は、そうは簡単に出て来そうにありません。ダイヤモンドフレームが象徴するように、時々目新しいものはあっても、そう大きな変化は起きないのかも知れません。

A2B trikeそれだけ自転車は、形状的に成熟した製品と言えそうですが、一方、社会が変化し時代のトレンドが変わりつつある今、我々の乗る自転車のカタチに革新が促される可能性もあるような気がします。地球環境への配慮から、乗り物や都市交通のあり方を変えていくべきだと考える人が増えています。

クルマも電気自動車や燃料電池車などに変わっていくでしょうし、自転車で済む移動に自転車を積極的に使う人が増えていけば、自転車に求められる形も変わってくるでしょう。例えば悪天候に強く、脚力をより大きな力へ変えることが出来るリカンベントをベースにした、ベロモービルなどが普及するかも知れません。

クルマとの融合が進むという可能性もあるでしょう。下の写真は、クルマと自転車の融合という意味では冗談です(笑)。ただ本当に実在します。今はBMWの傘下となった“MINI”の中国での発売開始の宣伝用に北京五輪の時につくられたもののようです。

今、クルマメーカーは次世代のエコカーの開発にしのぎを削っており、電気自動車や燃料電池車が有力と目されています。電気自動車は市販も間近とされていますが、充電時間や航続距離、価格の問題なども抱えているようです。燃料電池車は、水素ステーションの普及など社会インフラの整備も課題です。

MINI Rick Shaw今のガソリン車の重いボディーを走らせるためには、大きな電力を必要とします。航続距離の問題もありますから、いきおい搭載するバッテリーは大きく重くならざるを得ません。すると、その分の重量をまかなうパワーを得るため、さらに重い電池が必要になる悪循環です。

当然、ガソリン車の今までのようなボディでなく、もっと軽量なボディにするという発想の転換が行われてもおかしくありません。燃料電池にしても、ボディーが軽ければ、パワーユニットも小さくてすむでしょうし、出力も小さくてすむなど、メリットは多いはずです。

ドイツのダイムラー社も、当然そういう考え方を選択肢にしているのでしょう。下の写真はグラスファイバー製のボディの燃料電池車のコンセプトモデルです。1.2kWの出力、最高速は25km/h、350kmの航続距離だそうです。あくまでコンセプトモデルですが、タイヤなど、ほとんど自転車のようです。

素人の私には、次世代のエコカー開発の進む方向は予測できませんが、一つの可能性を示唆しているのかも知れません。クルマが軽量化して、言ってみれば自転車に近づくというシナリオです。都市部では渋滞で、今でも自転車のほうが到着は速いくらいですから、最高速は25km/hでも十分でしょう。

Mercedes F-Cell Roadster自転車のほうも、雨でも快適に乗れるよう屋根をつけ、安定して走行出来るよう4輪にする形も考えられます。重量は重くなるでしょうが、電動アシストなどの技術を使えば十分可能でしょう。すでに、3輪ですがベロタクシーなども街を走っているのを見ても明らかです。

すると、軽量化された電気自動車と、電動アシストの4輪の自転車、両者は限りなく近づいていきそうです。違いはペダルの有無くらいでしょうか。いや、むしろイザと言う時のため、電気自動車にもペダルをつけたほうがいいくらいでしょう。

ひょっとしたら、軽量な電気カーと、電動アシスト4輪サイクル、加えて従来型の自転車が混在して走る未来が訪れるかも知れません。速度も同じくらいですから、そのぶん安全にもなるでしょう。もちろん空想の域を出ませんが、社会環境の変化は、自転車のカタチにも大きな変化をもたらす可能性がありそうです。



イチロー選手3086安打、やりましたね。この新記録のシーンのVTRは、将来も幾度となく流されることでしょう。昨日の達成だったら、ジャッキー・ロビンソンの背番号42でしたから、後々「???」だったかも知れませんね。

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