October 20, 2009

無駄遣いに気がついているか

最近よく見聞きするフレーズに、「税金の無駄遣いをなくす」というのがあります。


言うまでもなく、政権交代で実現した民主党の鳩山政権がマニフェストで掲げた柱であり、マスコミでも連日取り上げられています。世論調査などを見ても、この税金の無駄をなくすことに関しては、多くの国民が期待を寄せており、今後いかに、目に見える形で無駄遣いが減らされていくかに注目が集まるところでしょう。

税金が無駄に使われるところには、必ず利権が生じます。景気対策などの大義名分を掲げていても、従来型のハコモノ行政をはじめとした政策には無駄が多く、また一部の既得権者を潤すだけで雇用環境も改善せず、経済効果も限られます。結局、国民の生活改善にはつながらないことは、誰もが感じるところとなってきています。

通行環境の安全性目指す必要な事業と言いながら、現実には天下り団体を設立して市価より高い値段で発注し、公益法人が私腹を肥やし、役人は裏金を作っているわけで、高い税金を払わされている市民にしてみれば、本当に頭にくる状況です。ほかの国だっだら暴動が起きてもおかしくないくらい、酷い事例もたくさんあります。

もちろん、社会保障や国民の福祉に予算が必要なのはわかります。雇用対策、経済対策も大切です。しかし、せっかくの事業に無駄が多く、金額に見合った効果があがっていないのが問題です。国民の血税を無神経に浪費し、自らの天下り先を増やすことにのみ、うつつをぬかす役人に国民の怨嗟の目が向けられているのも間違いありません。

それらを正して、もっと税金を有効に使ってほしいと考えるのは国民として当たり前のことです。全てに完璧を期せとは言いませんが、恣意的としか思えないような無駄が数多くあるのが問題なわけです。そして、税金の無駄ということで言えば国政に限りません。もっと身近な地方自治体の行政にも無駄は少なくないはずです。

放置自転車一掃さまざまな方面に、いろいろな無駄が指摘されると思いますが、自転車に関連する事業だけをとってみても、無駄は隠れていると思います。例えば、歩道に色を塗って、歩行者と自転車を区分けしようとするところがあります。工事価格が高すぎるなどの無駄は別にしても、そもそも意味があるのか、私は疑問に感じます。

一概には言えないものの、歩道に色を塗っただけでは、全く守られていない光景をよく目にします。自転車のマークがついた歩道の半分は駐輪場と勘違いされてしまい、残った歩行者用の半分に自転車と歩行者が共存する形となり、かえって危なくなっている笑えない事例も、実際に何カ所も見たことがあります。

そして自転車関連と言えば、放置自転車対策にも無駄な部分があるのではないでしょうか。全国各地の自治体で放置自転車、迷惑駐輪は問題となっていますが、報道などを見ていますと、多くの地域でその対策の柱は「撤去・移動」です。現実に通行の邪魔となっており、地元の苦情などもあるでしょうから、撤去が必要なのはわかります。

放置自転車30分で撤去撤去して駐輪禁止を徹底し、放置自転車が解消したのならいいですが、結局また放置されて撤去が必要になるという、いたちごっこを続けている場所も少なくないはずです。もはや定期的に撤去が必要となり、まるでゴミの回収事業のようになっている場所も多いに違いありません。そのことを誰も不思議に思わなくなっています。

つまり、放置されなくなるよう、根本原因を除くような抜本的な対策が求められます。撤去・移動は対処療法に過ぎず、放置される原因を取り除かなければ、延々と撤去作業が続くだけです。撤去回収を委託されている業者は安定収入として喜ぶでしょうが、これでは税金の無駄遣いと言われても仕方ないところです。

そうは言っても、いろいろと事情があって、解決は簡単なことではないかも知れません。しかし、放置自転車の撤去に莫大な費用をかけている一方で、駐輪場はガラ空きだったりします。残念ながらお役所仕事には、そういうチグハグな部分が少なくないのが現状でしょう。

大都市の自治体の中には、放置自転車の撤去費用に数億単位のお金を費やしているところもあると言います。地価が高いので、駅前に駐輪場をつくりにくいなどの事情もあるのでしょうが、ただ、撤去費用だけを垂れ流しにしているのであれば、それは行政の無策と言われても仕方がないと思います。

撤去自転車に“被害届”ストップ!返還率アップへ市と警察がタッグ/川崎撤去移動しても、またすぐ放置されるので、中には撤去されたと思わずに、交番に盗難届を出す人も少なくないそうです。警察も事務の手間が増えますが、撤去された自転車が返還される率は高くなく、またすぐに返還されないので、新しく購入せざるを得ない場合もあるようです。資源の有効活用という点でも無駄です。

一方で、撤去を続けるのではなく、さまざまな対策を打ち出している地域もあります。例えば、日本でワースト1として有名になった福岡市天神地区です。駐輪場を駐輪から3時間は無料にしたり、駐輪場で受け取る券を持っていると、同地区の商店街で無料サービスや商品の割引などを受けられるようにしています。

これが好評を博し駐輪場の利用が促進され、放置は大幅に改善、数年前には全国最悪の汚名も返上しています。撤去移動に費用をかける一方で、高くて利用されない駐輪場はナンセンスです。無料にして、利用を促進したほうがよっぽど建設的でしょう。ずっと置かれ放しになると言うなら、最初何時間か無料にするだけでも違います。

放置自転車撤去 今後もほぼ毎日東京の自由が丘駅前の商店街では、自転車を放置されそうな場所に、ベンチを並べて成功しています。これは意外な感じがする対策ですが、実際に大きな効果が上がっているといいます。自転車をとめられないようにするため、花壇やプランターを置くところもありますが、ベンチがいいのです。

なぜなら、ベンチの前に自転車をとめるのには抵抗があります。ベンチが使えなくなり、他人に迷惑をかけるので、どうしても気がひける、とめにくいという心理が働くことをを利用しているのです。もちろんベンチは、買い物客などにも利用してもらえ、人を引き寄せますから、商店街としても一石二鳥です。

それでも、とめようとする人がいたら、注意するのではなく駐輪場の場所を教えて、自主的に移動してもらうよう、お願いするのだそうです。丁重にお願いされれば、多少面倒でも多くの人は移動するでしょう。こうした取り組みの結果、それまで通りに溢れていた放置自転車がほとんどなくなったと言います。

全国初の地下駐輪場オープン他にもいろいろな対策で功を奏している地域があります。各地域ごとの事情もあるでしょうから一概には言えませんが、駐輪場を無料にするなど放置自転車をなくす対策により、撤去作業が不要になっている地区もあるのは事実です。それに比べて、ただ漫然と撤去移動を繰り返す自治体は、いかにも無策に見えてしまいます。

駅前の一等地に駐輪場は建設出来ないと言うなら、駐輪場のある場所よりも駅側へは、自転車を全面進入禁止にしてはどうでしょうか。駐輪禁止はよくありますが、進入禁止にするのです。規制がなければ、駅のすぐ近くまで乗って行きたくなるのは人情です。そして、駅の近くなどにとめるしかなくなります。

比較するのは変ですが、例えば大きなショッピングモールに自転車で行くとします。当然駐輪場か建物の前にとめて、後は歩きます。最近は大規模な商業施設が増えているので、自転車を降りてから、かなり歩くこともありますが、ショッピングモールの中を自転車では走らないでしょう。

それと同じことで、許されていなければ手前でとめると思います。今までより不便にはなりますが、駅前に駐輪場がなければ仕方ありません。駐輪場まで自転車で行き、後は降りて歩くことを徹底させる為の方策が必要なのです。ライドアンドウォークが定着してしまえば、放置自転車に何億も使う必要はなくなるのではないでしょうか。

繁華街の駐輪場使わず「7割」本来、禁止地区に自転車を放置する行為が批難されるべきなのは間違いありません。しかし、だからと言って排除するだけでは問題解決にならないのは明らかです。市民の駐輪ニーズをいかに満たすか、あるいは現状との妥協点をどうやって見出すか、それを考えるのが市民サービスとしての役所の仕事でしょう。

街づくりから見直す必要があって、一朝一夕にはいかないかも知れません。中には、このご時世に、自転車の利用自粛を市民に呼びかける本末転倒な自治体もありますが、自転車の利用拡大は世界的な潮流でもあります。温暖化対策も含め、これからの都市のあり方を見据えていくならば、避けて通れない問題だと思います。

鳩山政権は、地域主権もうたっています。今後、中央集権から地域主権への転換が試みられていく中で、それでは地方の行政は効率的なのか、地方議会にはチェック機能が働いているのか、国よりも増して税金の無駄遣いが多いのではないか、地方自治体にも国民の目が向いていくことになるでしょう。

まがりなりにも政権交代が実現した国政と違い、旧態依然とした政治が続いている自治体は少なくありません。十年一日のごとく、放置自転車の撤去を繰り返すだけの自治体は、税金の無駄遣いであるばかりか、それを改善する知恵も工夫も、能力も意欲もない役所として、市民の厳しい目に晒されることになっていくかも知れません。


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ダムとか空港とか、無駄な大型公共事業が問題になっている折りですから、ちょっとスケールの小さな話と言われるかも知れませんね(笑)。

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まだまだ道のりは長そうだが
抜本的な対策をとる自治体も多く、放置自転車は減り始めている。

市民はあまり自転車に乗るな
中には、市民に自転車に乗るのを抑制せよと呼びかける自治体も。

空へ伸ばすか地下に潜らすか
最近は駐輪場にも、新しい工夫されたものが開発され始めている。

放置自転車の対策よりも分散
放置自転車対策に、一か所に集中させないような方策も必要では。


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この記事へのコメント
なんで歩道にレーンを作るのか不思議で仕方ないです。
近所にに歩道レーンがあるんですがレーンの真ん中に車道を照らすための街灯が設置されてたり、自転車横断帯の入口に電柱が立っていて通れない・・・何のためにこんなの作ったの・・・?
車道近くに設置すると工事の時に車道が狭くなるからこんなところに作ったそうですがひどすぎる。

駅周辺を自転車進入禁止にするのはなかなかいいアイディアですね!
言われてみると最近のショッピングモールは店内を歩くだけで数キロに達してます。
Posted by 職人気取り at October 23, 2009 08:18
職人気取りさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
自転車に歩道を走らせるという日本独特の考え方が、当たり前のようになってしまっているのでしょう。その中で分離したいと考えるのだと思います。
歩道上には、街灯や歩道橋をはじめ、もろもろの設備も混在していますし、無理な部分もあるでしょうね。利用者のことを考えていないと言われても仕方がありません。
歩道を通らされるようになった結果、自転車は歩行者の延長のようになり、どこでも入っていけて当然という意識が多くの人にあると思います。
だから禁止されている駅のコンコースでも平気で通り抜けたりしています。場所によって、自転車乗り入れ禁止をはっきりさせるべきだと思いますね。
Posted by cycleroad at October 24, 2009 23:34
 
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