December 04, 2009

人のフリ見て我がフリを直す

自転車事故への注目度が高まっています。


最近、自転車の事故が増えているというフレーズをよく耳にします。先日、自民党総裁の谷垣さんも自転車事故でケガをしましたが、その話題は別にしても、自転車事故の増加がクローズアップされる機会が多くなっています。テレビの番組などでも、特集などとして取り上げられることが増えているようです。

「巷では、エコで健康にもいいと自転車ブームだが、その陰で..。」といった切り口で報じられるのが定番と言えるでしょう。実際、10年前と比べて自転車と歩行者の事故が4.5倍に、自転車同士の事故は6.5倍になっていると言いますから大幅な増加です。

「スポーツをやっていると、このぐらいのけがは時々ある。」ただ、それを全て最近のスポーツバイクのブームと結びつけるのは、少し違う気がします。もちろん、スポーツバイクに乗る人が増えたことで、事故件数が増えた部分も当然あるでしょう。しかし、スポーツバイクの事故のみが増えているわけではなく、普通のママチャリなどに乗る人の事故も大幅に増えているはずです。

スポーツバイクが増えて目立つとは言え、販売台数から見ても、その割合は全体の数パーセントです。自転車の車種タイプによる事故件数の内訳は聞いたことがないので断定出来ませんが、他にも要因はあるはずです。例えば、この10年で携帯電話の普及率が上がり、中高生の間などでもケータイの利用が進んだことなども挙げられます。

昔は通話主体でしたが、最近はメールにネットへのアクセス、ケータイ小説を読んだり、ゲームをしたり、使い方も多様化しています。ケータイを操作しながら自転車に乗る中高生を見るのは珍しくありません。もちろん中高生だけでなく大人も含めてですが、これによって事故を引き起こすケースの増加が指摘されています。

傘はともかく、イヤホンなどで音楽等を聞きながら走行している人も増えています。格安な反面、粗悪な輸入自転車が増え、その欠陥が事故につながる事例が増加しているとの報道もありました。ほかにも事故が増加している要因はいろいろあると思うのですが、自転車ブームが理由かのように報じている例も少なくない気がします。

ただ、いずれにせよ、車種は別にして自転車に乗る人の交通ルール無視やマナーの悪化が、事故の増加につながっているのは否定できないでしょう。実際、ケータイ操作や信号無視、逆走、無灯火などルール違反を見るのは日常茶飯事です。一時停止や安全確認などを怠り、自らの安全を考えているとは思えない人も少なくありません。

そのあたり、最近の事故の増加について取り上げた動画がYouTube にアップされています。民放のワイドショー番組の特集コーナーのようですが、興味深い内容です。少し長いですが、文章では伝わりにくい部分もあるので、興味のある方は、ぜひご覧いただきたいと思います。





出演者のコメントなども含め、ツッコミどころもありますが、それはおくことにします。この動画で、最近タクシーなどに搭載されているドライブレコーダーの映像が出てきます。事故原因が一目瞭然の貴重な映像です。クルマの不注意も多いのは間違いないでしょうが、自転車のルール違反が事故につながる例がよくわかります。

傘をさした上にイヤホンをし、平気で信号無視をして、左右も見ずに道路を横断してクルマにはねられています。これなど何を考えているのか、信じられません。でも、街で傘やイヤホンはザラです。注意散漫になって、信号を見落したのかも知れません。イヤホンをしてなければ聞こえたかも知れないのに、その危険性がよくわかります。

番組の中でも街頭アンケートのシーンが出てきましたが、傘さし、ケータイ、イヤホン、逆走、無灯火、二人乗り、飲酒など、日常的に違反をしている人は、かなりの数になると思います。今までは無事だったかも知れませんが、いつ事故になってもおかしくありません。違反行為が違反とされている理由をよく考えるべきだと思います。

ところで、番組中、キャスターが、「きちんと自転車に乗る格好をして、ドロップハンドルの自転車に乗っている人たちは、案外キチッとして、ルールを守っている人が多い。」「ドロップハンドルで傘をさしている人はいない。」と発言しています。サイクリストが誤解されがちな中で、これは客観的で冷静な見方だと思います。

事故の場面も、普通のママチャリに乗った人ばかりです。でも、だからと言ってスポーツバイクに乗る人に、ルールを守らない人がいないわけではありません。二人乗りや傘さしなどは無いとしても、信号無視などをする人もいます。ルール違反が事故に直結していることは、やはり肝に銘じるべきでしょう。

きちんとルールを守っている人も、守らない人と区別して見てもらえるわけではありません。スポーツバイクのルール無視や無謀な走行などを、苦々しく思っているドライバーも少なくないはずです。歩行者も含め、世間の評判が悪化している部分があることも、残念ですが認識しておくべきでしょう。

こちらは、また別の番組です。





自転車が、加害者になる場合もあらためて認識しておきたいものです。ちょっとしたはずみで、多額の賠償責任を負うことになりかねません。自転車に乗る人なら、誰もが背筋の寒くなる話ですが、こうした悲劇を起こさないためにも、ルール遵守は大切です。ルールを甘く見るべきでないと、後から後悔しても遅いのです。

NHKもあります。



自転車事故なんて、ふだん考えもしないし、なかなか現実のこととして、身近に感じられない人も多いと思います。実際に自転車の事故が急増しているというのはよく聞きますが、自分の身に、いつでも起こりうることだと実感がわかないというのが本当のところかも知れません。

しかし、ここで想像力を働かせ、現実に自分の身に降りかかった場合のことを考えるられるか否かが、運命の分かれ目にならないとも限りません。事故で被害者になっても、加害者になっても悲劇です。その後の人生、あるいは残された家族のことを考えれば、なんとか事故を起こさないようにしたいと強く思うべきです。

ならば、その方法は、と考えると、やはり最低でも交通ルールの順守が必要です。面倒であっても一時停止したり、信号を守るなど、交通ルールを当たり前に守る習慣をつけることが、確実に事故のリスクを減らします。メールが着信したら、止まって見ればいいことです。サイトを見たければ、家に帰ってからゆっくり見るべきです。

これらの動画、テレビ番組の一部と思われるので、そのうち削除されてしまうかもしれません。しかし、出来ればこうした映像や事例、自転車に乗る多くの人に見てもらいたいものです。その中の一部でも、こうした映像を見て何かを感じ、考え方を変える人が出てくれば、事故の減少に貢献する可能性があります。

時刻を見ると朝のニュース番組や昼間のワイドショーのようなので、見ていない人も多いと思います。YouTube のおかげ、アップロードしてくれた人のおかげで、幸い見ることが出来ます(今のところ)。おもしろ動画と違って、再生回数は少ないですが、こうした動画を見て、自らの行動を振り返ることは、決して無駄にならないと思います。


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相手に怪我はなかったとのことですが、自民党の総裁ともなると、事故の注目度も違います。野党になって巻き返しを図ろうとする矢先につまづいた格好ですが、事故への啓発という点では思わぬ貢献をしたのかも知れませんね。

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この記事へのコメント
細かい所でつっこみを入れたくなる番組でしたが「歩道でも右側を走るのは危険」と「自転車だけでなく車の運転や道路そのものに原因がある」ということを放送してたので良い内容でした。
数年前は「自転車はベルも鳴らさずに横を通るから危ない」と言う司会者の人も何人かいたのでそれと比べて良くなってます。

自転車のマナー向上には学校教育が一番です。
携帯を見ながら運転して歩行者を死なせた高校生が5000万を払うことになった例を出して「携帯に5000万の価値があるか?」と話をするのも効果的です。(お金の問題じゃないですが目安としてはお金の話をする方がわかりやすいはず)
それでも携帯運転をやめない人もいるでしょうけどそういう人は携帯に5000万の価値があるという人なんでしょう
Posted by 職人気取り at December 05, 2009 18:04
職人気取りさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
自転車ブームが背景にあるのでしょうが、確かにマスコミの取り上げ方も、交通法規を誤解した上に自転車は危険、迷惑といった、一方的なものは少なくなってきたように感じますね。
学校教育の重要性は認めますが、友人の教師の話などを聞くと、この年頃は経済的な合理性で諭しても全く通じない生徒も多いと言います。
反抗期というだけで、大人には考えられないような無謀な行動もしますし、金額どころか死の危険をも顧みないような行動でもしてしまうのが、こうした年頃の特徴でしょう。
中高生にしてみれば、そんなことより、友達へのメールへ、すぐ返信することが死活問題のように感じてしまうのが、実際とのところなのでしょうね。
Posted by cycleroad at December 07, 2009 23:39
初めまして。松竹梅と申します。
情報の広さに感心しながら楽しく拝見させて頂いてます。
自転車も軽車両扱いになることを理解していない人が多いのが原因のひとつではないでしょうか?免許証は発行されませんが事故をおこせば刑事責任も民事責任も発生します当然多額な賠償金を請求されるケースあります。メディアもマナーだけではなく道路交通法に添ったルールを正確に報道するべきだと思います。また学校教育に期待する人も多いように思いますが、初めて自転車に乗り道路を一緒に走るのは親です。早い段階で家庭がしっかりとしたルールを教えなけいけないと思います。そして自転車の違反を安易に見逃している警察にも問題があるのでは。自動車と同じように厳しく取り締まりをすれば駐車禁止のように少なくなると思います。

自転車が一瞬のブームではなく文化として根付くと良いですね。
それではしつれいします。
Posted by 松竹梅 at December 09, 2009 22:15
松竹梅さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
本来は軽車両ですから車道を走行する必要があるわけですが、昭和53年以降、自転車に歩道を通らせようという道路行政を展開した結果、今の状況を招いていると思います。
歩行者の延長にようになってしまい、おっしゃるように軽車両だという意識はどこかへ行ってしまいました。
別にメディアや警察の肩を持つつもりはありませんが、メディアも最近は正確に伝えるものも増えていると思います。ただ、長く続いた現実の前に、焼け石に水といった感じでしょうか。
親が教えなければならないのも確かですが、その親もルールを正確に知らないのが現状なのでしょう。
警察も最近は通達で取り締まり強化を指示していると報道されています。しかし、いかんせん台数が多すぎますし、違反を違反と思っていない人が多くて、やはり焼け石に水という感じなのが実際のところではないかと思います。
ある意味、「ママチャリ歩道走行の文化」が根付いているとも言えますし、台数から言っても自転車大国なわけですが、もう少し違う文化へと変わっていって欲しいものですね。
Posted by cycleroad at December 11, 2009 00:20
 
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