今のところ米国版だけですが、自転車用のルートを表示するというものです。ITmediaのニュースを引用します。
Google Mapsに「自転車で移動」オプション追加
米国版Googleマップのルート・乗換案内で、自転車用の道順を表示できるようになった。専用道を使い、急坂や混雑する交差点を避けられる道順が表示される。
米Googleは3月10日、米国版Google Mapsの「Get Directions」(日本版では「ルート・乗換案内」)に自転車で移動する場合のルートを表示するオプション「Bicycling」を追加したと発表した。

「Get Directions」にはこれまで電車・飛行機を使う場合、車用、徒歩用の道順を選択できた。今回追加された自転車用では、自転車専用道や専用通行帯を使い、急な坂や混雑する交差点などを極力避けた道順を表示する。

また、新たに自転車向けレイヤーが追加された。地図画面の「More」ボタンをクリックして「Bicycling」レイヤーを選択すると、自転車専用道が濃い緑で、専用通行帯のある道路が明るい緑で、自転車専用ではないが走行しやすい道路が緑の破線で表示される。

Googleはこの機能を追加するために、全米の道路情報を収集している非営利団体「Rails-to-Trails Conservancy」と協力し、同団体のデータをGoogleの道順アルゴリズムに統合した。今後ユーザーからのフィードバックなどに基づいて情報を追加していく計画だ。(ITmedia 2010年03月11日)
日本のGoogle マップでも、地図の表示画面をアメリカへ移動させると、日本語のまま試してみることが出来ます。その他のレイヤーから「自転車で行く」を選ぶと、都市によっては確かに濃い緑や明るい緑、緑の破線が現れます。アメリカの都市ごとの自転車専用道や自転車レーンの充実度も見てとれます。
ルート案内も単に最短距離を表示するのではなく、自転車にとって「より早く」、「なるべく安全で」、「なるべくラクに走れる」ような快適なルートを選んでくれるのがミソです。今のところ、全米150都市の自転車専用レーン情報、数千マイル分のデータが取り込まれていると言います。
ルートには所要時間も表示されますが、坂道などによる疲労具合まで考慮して計算されます。この機能の実現に、5人のスタッフからなる専任のチームが実地テストしながら5カ月間にわたって開発が進められました。まだベータ版であり、Google社はユーザーにフィードバックと、より適切なルートのアドバイスを求めています。
この機能、テキサス州オースティン在住の36歳、ピーター・スミスさんという人が、署名を集めてグーグルに訴えたことがきっかけで提供されることになったそうです。ふだん自転車で移動することが多いスミスさん、通る道のトラックの交通量が多く、怖い思いをすることが多かったことからグーグル頼むことを思いつきました。
2008年2月にグーグルへの嘆願活動を開始し、ネットを通じて5万人以上の署名を集めたと言いますから、その情熱にもすごいものがあります。スミスさんには今月9日、グーグルから直接開始の連絡があり、寄せられた要望がグーグルのチームに刺激となり、自転車用ルート検索機能の開発につながったことが伝えられたそうです。
この自転車用ルート機能、Google Mapsに寄せられるリクエストの中で、最も要望が多かった機能だったと言います。同じようなことを望んでいた人は全米各地に大勢いたのでしょう。今後は、当然望まれるであろう携帯電話など向けのモバイル版の提供も計画されています。
確かに、自転車で走りやすい道路というのはあります。クルマでもそうですが、自転車の場合も最短距離が必ずしも速いとは限りません。多少遠回りであってもクルマの交通量が少なくて走りやすいとか、信号が少なくて速いといったことも十分ありえます。
なるべく坂道を避けたいとか、より安全な道を選択したいという人にも参考になるはずです。よく使っている道でも、実は平行する一本裏の道の方が、もっと走りやすかったとか、気がつかなかった、もっといいルートが発見出来たなんてこともあるかも知れません。走行するルートを吟味する上で便利なことは間違いありません。
私もいくつか知っている都市で、いろいろなルートを検索してみました。確かにリーズナブル、走りやすさを優先しているのだろうと思えるルートをひきます。実際に走りまわったことのある場所では、なるほどと思うルートもありました。ただベータ版ですし、当然ながら微妙な部分もある気がします。
今後、フィードバックで熟成されていったとしても、走りやすいとか、安全に感じるといった部分には個人差があるでしょうし、いくつも正解が存在するようなルートもあるに違いありません。いろいろなデータを使って割り出されているとは言え、実際走行してみるとベストとは思えないルートもあるでしょう。
時間帯や風向きなどによっても印象が違ってくるでしょうし、人によって走りやすさの基準が違い、好みも分かれるかも知れません。物理的な最短距離を表示するのと違って、「自転車で走りやすい」という大まかで曖昧さを含む答えを出すのは、評価も分かれる部分があると思いますが、意欲的な試みです。
ITの発達は、私たちの生活をさまざまな場面で便利にし、豊かにしてくれているわけですが、自転車走行にまで、その恩恵が及びつつあるようです。Googleマップのこうした機能、ぜひ日本でも実現してほしいと願うサイクリストも多いのではないでしょうか。
ただ、いい面ばかりとは限りません。今後、日本でも同様の機能が実装されるかはわかりませんが、仮に実現したとして、さらに携帯電話からも利用可能になれば、当然ながら、自転車で走行中にも利用したくなります。走行中に操作する人も出てくるに違いありません。
今でも通話したり、メールを打ちながら自転車に乗る人が少なくありません。ケータイが生活に密着する一方で、自転車走行時の本人や周囲への危険を拡大させる恐れもはらんでいます。こうした傾向に拍車をかけ、走りやすく安全な道を選択するためのサービスが、かえって安全を脅かすというのでは洒落にもなりません。
その前に、果たして日本でサービスが始まるかについても不透明な部分があります。日本の都市の道路で、自転車専用レーンが設置されている割合は限りなく低いはずです。今まで、日本の道路行政は自転車に歩道を通らせようとしてきた結果、「走りにくい道路」ばかりと言えるかも知れません。
つまり、日本で同様のサービスを提供しても、あまり意味がない可能性があります。ほとんどがクルマと同じルートになってしまい、自転車で走りやすい道路を反映させたくても、肝心の走りやすい道路があまりないという皮肉な結果になりかねません。
そもそも日本では、ママチャリを買い物や最寄り駅くらいまでしか使わないような人が圧倒的多数です。大多数の人は、知らない道を走る必要に迫られないでしょう。自転車通勤にしても決まった道しか使わないでしょうし、郊外のツーリングの場合、ルート選択の余地が大きいとは限りません。
つまり、都市を走り回って、こうしたサービスを必要とするような人はごく一部であり、需要は限られる可能性があるわけです。日本でサービスを開始する場合には、日本の道路事情に即して工夫されるとしても、あまり価値や需要がないとするならば、グーグルも導入を躊躇するでしょう。
むしろ、自転車レーンを充実させるのが先、人々の自転車の広範な利用を促進するほうが先と言えるのかも知れません。理想を言えば、自転車レーンが充実し、どの道路にも安全で通りやすいレーンが設置されれば、わざわざルートを検索する意味も乏しくなります。自転車に乗りながらケータイを操作する必要もなくなります。
自転車レーンや自転車専用道が一連のネットワークとして、都市全体を網羅するよう整備され、実際の道路上の方面表示を見ながら専用レーンを辿って走りさえすれば、安全で快適に目的地に着けるのが理想です。わざわざケータイでルート検索するような手間も、余分な装備も不要になり、安全に走行できます。
なかなか実際にそこまでは期待できないとしても、もっと自転車走行環境が充実し、もう少し自転車で走りやすい道路が増えることを期待したいです。このグーグルマップの自転車用機能、日本での導入については報道がありませんが、もし導入されたあかつきには、地図を見ながらルートの選択に悩めるくらいになってほしいものです。




マグロについて、とりあえずは良かったと言うべきでしょうね。しかし、食べ続けるためには資源管理も重要ですし、日本人が全般に魚を食べなくなって漁業が衰退していくのも気になります。
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