May 06, 2010

自転車を盗んでも仕方がない

相変わらず自転車盗が多発しています。


どこかに駐輪中、自転車を盗まれる可能性は常にあります。自宅では室内保管などの方法をとるとしても、出先では屋外に駐輪しなければならないこともあります。その場でずっと見張っているわけにもいきませんし、なるべく人目に着きやすい場所にとめるなど工夫はするとしても、盗難のリスクにさらされるのは致し方ありません。

ママチャリしか知らない人は驚きますが、スポーツバイクの場合、数十万円の自転車はザラです。あるいはそれ以上する自転車に乗っている人もあると思います。手をかけた愛車が盗まれるのは何であれ辛いものであり、金額の多寡だけではありませんが、購入額が高ければ、経済的にも大きな痛手となるに違いありません。

当然、駐輪時には施錠するでしょう。なるべく盗まれないよう複数の鍵をかけたり、ロックを壊されにくいものにする人もあると思います。頑丈なものは重いですから、重さと安全性はトレードオフですが、手間や持ち運びやすさとの兼ね合いに悩みながらも、ふだんから盗難防止に気を付けている人は多いと思います。

ワイヤ錠で二重施錠すれば、盗まれる確率は一気に減るおそらくスポーツバイクに乗る方は、頑丈なロックなどを使って施錠されていると思いますが、それでもワイヤーが切断されたりロックが破壊されるなどして盗まれることがあります。もちろん鍵かけを忘れたらどうしようもありませんが、鍵をかけてもワイヤーカッターなど特殊工具を使った犯行を完全に防ぐのは困難です。

運悪く盗まれてしまった時、どうするでしょうか。おそらく、警察に盗難届を出す以外に出来ることは多くありません。厳重に鍵がかけられたスポーツバイクを確信犯が盗む場合、近くに放置されている可能性は低いでしょう。自分で探したとしても、発見は期待薄です。

自転車の防犯登録をしてあれば、該当する自転車が発見された場合に連絡が来るかも知れません。でもそれは、たまたま発見された場合に限られます。警察も自転車盗を一台一台捜査することは出来ませんし、職務質問や放置自転車として撤去されるなど、何かで運よく見つからない限り、返ってくることは期待出来ません。

ネットの盗難被害の専用掲示板などに書き込みをすることも考えられます。しかし、残念ながら戻ってくる可能性は低いようです。自分の愛車が盗まれでもしない限り、掲示板を見る人は少ないですし、よほど特殊なものでない限り、ネットで見た人が、街で見かけてもそれとはわかりません。仕組み的にも期待するのは無理があります。

新しく登場した、“mybikenumber.com”は、よくある、ネット上の「探しています」の掲示板などと似ていますが、こちらは、盗まれる前に自分の自転車を登録しておくサービスです。あらかじめ自分の愛車の製造番号などを登録しておくことができ、登録は一切無料です。

www.mybikenumber.comフレームばかりでなく、コンポなどのパーツについても登録できます。それぞれシリアルナンバーなどを控えておき、パーツを含めた自分の自転車の写真をアップロードしておくことも出来ます。登録すると、個別のナンバーが与えられ、QRコードを印刷してフレームに貼っておくことも出来ます。

とは言っても、このサイトに載っている盗難自転車を見て、誰かが自分の身の周りにないか探してくれるのを期待するわけにはいきません。“mybikenumber.com”に登録することが、すぐに盗難自転車の発見につながるわけではありません。その点はよくある掲示板と一緒です。

想定されるのは、ネットオークションなどで中古の自転車を手に入れる時、その製造番号が盗難自転車のものでないか、“mybikenumber.com”で検索して確認するような使い方です。もちろん個人だけでなく、中古自転車の買取店が、自転車を買い取る前に番号を確認するような使い方も考えられるでしょう。

もちろん、オーナーは盗難にあったら即座に登録してある自転車のステータスを「盗まれた。」としておくわけです。誰かが照会して、それが盗難自転車だと判明した場合には、登録されているオーナーに通報することが出来るわけです。パーツごとにバラして売られるような場合にもある程度対応できます。

www.mybikenumber.comwww.mybikenumber.com

このサービス、まだベータ版ですが、ワールドワイドに展開されています。ヨーロッパなどでは、自転車で国境を越えるのも簡単ですし、ネットオークションなどを通じて国際的に売買されることも多くなりました。こうした状況を踏まえ、世界中の自転車を横断的に登録する仕組みなのです。

日本でも、防犯登録は都道府県ごとです。都道府県を越えて情報が共有される仕組みにはなっていません。海外でも同種の制度が構築されている場合がありますが、やはり州ごとや自治体ごとに分かれています。盗難自転車が、簡単に州境や国境を越えるのに、これではデータベースとしての意味が薄いと言わざるを得ません。

マンションの駐輪場から多数の自転車をトラックで盗む事件が相次いでいる国ごとどころか、自治体レベルでバラバラな自転車登録を一元化し、データを検索できるようにするサービスというわけです。ネットの盗難掲示板は、あちこちに存在しますが、フォーマットもバラバラです。中古の自転車やパーツを買おうとする人が、それらを片っ端からチェックするなんて労力をかけると期待するほうが無理です。

でも、盗難自転車情報が一元化されれば、誰だって盗難自転車を手にしたくないですから、購入前のチェックも期待出来ます。こうしたシステムが定着すれば、マイバイクナンパーのQRコードのステッカーが貼ってあるだけで盗難抑止効果が見込めるようになるかも知れません。

欲を言うなら、一元的に管理されたマイバイクナンパーをICタグか何かに記憶させておき、駐輪場などの要所に設置されたゲートを通ると記録されるようになっていれば理想的です。盗まれれば、すぐに通過履歴を追跡し、おおよその所在に迫れるくらいのシステムであれば、奪還のための強力な武器となるでしょう。

自転車盗が目立つしかし、そうしたシステムの構築には多額の費用がかかりますし、現実的ではありません。位置をリアルタイムに補足するような機能が備わっているわけではないので、“mybikenumber.com”は直接的に盗難自転車を探し出すツール、発見してもらうことが期待出来るサービスというわけではありません。

あくまで、自転車のオーナーが自分の愛車を任意に登録するだけであり、制度的に強制力があるわけでもありません。でも、盗難を避けたいオーナーが登録に努め、自転車のデータが一元化され、買う人にも広く認知されるようになれば、盗難自転車の流通を抑止するシステムとして機能する可能性があります。

もちろん、車体番号が削られるなど、明らかでない自転車は取引しないなど、環境の整備も必要ですが、こうしたシステムが広く普及するようになれば、転売目的の自転車盗の減少につながることも、大いにありえるわけです。社会全体で盗難を抑止していく試みと言えるでしょう。

サイクリストにとって、手塩にかけた愛車を盗まれた時のショック、悲しみ、あるいは自転車盗を憎む気持ちは世界共通と言えるかも知れません。今のところ、鍵を厳重にして、盗難を防ぐくらいしかありませんが、こうした取り組みが広がり、簡単なロックでも滅多に盗まれないような社会が実現することを期待したいものです。


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連休が終わって、まだ休みボケという人も多いかも知れません。今週は、またすぐ週末ですから、ちょっと嬉しい感じですね。

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この記事へのコメント
ある意味事故より盗難が怖いです
事故は気をつければ防げるけど盗難は本気で狙われたら防げないですから


ヘルメットをかぶって自転車に乗るようになってから人から「気をつけてね」と言われることが多くなりました
むしろノーヘルの頃のほうが右側通行の危険性を知らなかったので危なかったんですが普通の人からすると、
「ヘルメットをかぶってる」→「スピードを出してる」→「危ない」ってイメージみたいです
Posted by 職人気取 at May 09, 2010 11:04
駅前のガードレールに強力なワイヤーで自転車を違法駐輪しているのを、強力なカッターで切断しているのを見掛けます。高価な自転車のオーナーは違法駐輪などしないでしょうが、駐輪場にワイヤーで停めても無駄なのが分かります。駅前の駐輪場はラック式で暗証番号を入力してロックもかけられます。私の自転車はママチャリなのでロックは一々かけません。平置きの駐輪場ならドミノ倒しの転倒も怖いですね。高価な自転車は転倒でフレーム歪んだりしますか?

何かの番組で鶴見慎吾さんが自転車乗っているのを見掛けました 自転車って乗るのは大変だとは知りませんでした。
Posted by ジャムおばさん at May 10, 2010 07:11
職人気取さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そうですね、盗まれる時は盗まれますからね。ただ、盗難に関しては海外に比べて、かなり恵まれているほうだと思います。海外では、ジョークかと思うほど太い鎖で施錠してありますが、盗難は多いですし、それに比べると、やはり日本の治安の良さを実感します。
危ないかどうかは別として、確かに、スポーツバイクに乗る人くらいしかヘルメットをかぶりませんから、ヘルメットとスピードというのはイメージ的に結びついているかも知れませんね。
Posted by cycleroad at May 10, 2010 21:20
ジャムおばさんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、ワイヤーカッターなどの工具を使えば簡単ですね。
暗証番号を入れられるのがあるんですか。それは便利ですね。駐輪機番号だけ入力してロックを解除するタイプがありますが、あれだと、駐輪料金を払えば簡単に持っていかれてしまうので、ワイヤーも必要になります。
倒れ方にもよりますが、傷はともかく、フレームはそう簡単には歪まないと思います。むしろコンポと呼ばれるパーツなどに狂いが生じたりといった影響が出るかも知れません。
鶴見辰吾さん、時々出てますね。スポーツバイクの世界については、よく知らない人も多いと思いますが、最近はテレビでも取り上げられることが増えています。
Posted by cycleroad at May 10, 2010 21:40
こんばんは。盗難に関しては協力したい気持ちを持っている方も多くおられる事かと思います。しかし記事に書かれているように、よほど近くで観て一致しない限り判別は困難ですね(それも一瞬ですれ違うのが殆どです)。やはり地道に不明な自転車は「買わない」事が解決につながるのでしょうか。スポーツ自転車向けの有人駐輪場が出来ないものでしょうか(良くある駅前の公営タイプではなく、もっと厳格な管理体制の元で…安全性を考えれば、時間あたりの費用が高額になっても構わないと思います。いっそ自分でやるしかないでしょうか…)。
Posted by nori at May 12, 2010 18:01
noriさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、他人事ではないですからね。ただ、いくらネットで見たとしても、実際に発見するのはよほどの偶然が無い限り、ほとんど不可能に近いと言っても過言ではないでしょう。
一方で、出所の怪しい自転車を買わない人が増えていけば、確実に影響は与えられると思います。
スポーツバイク向けの駐輪・保管サービス、出てきても良さそうですね。ただ、一つの場所でどのくらいの需要があるかがネックとなるのかも知れません。
Posted by cycleroad at May 12, 2010 23:09
こんにちは最近ダイエット目的で自転車にハマリだしたものです
いろいろ辿っていくとここに行き着きましたw
自転車の盗難を調べていると本当に多いですね
盗難掲示板なんて一日に何回書き込まれているんだと思うほど多い
最近捕まった業者も2000台盗んで3000円の自転車盗んだところで逮捕されたとか
これだけ盗難事件が多発しているにもかかわらず
盗難保険もあまり無く セキュリティ対策も芳しくない様子
海外の自転車盗難事情はどうなっているんでしょうね?
私は中国の盗難対策を少し見ましたが
何個つけてんだ?ってくらい自転車に鍵付けてる人いました
タクシーも無理やり穴を開けてまさかのツーロック・・・
凄いですね・・・
Posted by tori at June 10, 2010 10:36
toriさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
自転車の盗難なんて日常茶飯事、ニュースにもならないほどと言ってもいいくらいですね。これだけ多いと、盗難保険も料率が高くなって、なかなか難しいのかも知れません。
でも海外では、もっとひどいところはたくさんあります。過去にもアメリカや中国を始め、各国の事情を取り上げたことがありますが、海外から見たら、日本のロックなんてオモチャみたいなものです。笑ってしまうほど太い鎖でつないでいたりします。当然のことながら、持ち歩く必要があるわけで、女性が身体に太い鎖を巻きつけて自転車に乗っていたりします。
日本のように、自動販売機が道端に設置してあるなんて信じられないと言う国は多いです。いわゆる発展途上国だけではありません。それから比べたら、日本はまだマシなのは間違いないでしょうね。
Posted by cycleroad at June 11, 2010 23:29
 
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