December 17, 2010

仮想の自転車のリアルな未来

ここのところ、各地で真冬並みの寒さになっています。


北日本や日本海側の各地では、かなりの積雪を記録したり、北海道では氷点下20度を下回るような場所も出ているようです。雪は降っていない地域でも、さすがにこの寒さだと、自転車で出かけるのは躊躇してしまうという人も多いのではないでしょうか。

ダイエットや運動不足の解消のため、エクササイズとして自転車に乗っている人も多いと思いますが、冬場は寒いのでエクササイズもさぼりがち、これから年末年始は美味しいものを食べる機会も多いので、せっかく減った体重も、あっという間に戻ってしまうなんていう人も多いかも知れません。

自転車は理想的な有酸素運動で、ランニングよりヒザを傷めにくいとか、長い時間でも続けられるというメリットもあります。でも、暑さ寒さや雨、風が強かったりと、天候に左右されやすいのが欠点と言えば欠点でしょう。雪国でなくても冬場は自転車は封印という人もあると思います。

エアロバイクエアロバイク

自転車によるエクササイズでも、そんな心配のないのがエアロバイクです。ご存じ、室内で自転車をこぐフィットネス用のトレーニング器具です。スポーツジムでもお馴染み、冬場に限らず、これを使ってエクササイズしている人も、相当な数に上るに違いありません。最近は自宅で使っている人もいます。

サイクリストならば、そんなものに乗るより、寒くても本当の自転車に乗ったほうがいいと言う人もあるでしょう。でも、エクササイズ目的ならば、わざわざ寒い思いをするよりも、天候に左右されないエアロバイクのほうがいいという人も少なくないはずです。

特に自宅でエアロバイクをこぐなら、テレビを見ながらでも出来ますし、電話やメールしながらでも問題ありません。信号待ちも無ければ、排気ガスを吸うこともありませんし、事故やケガのリスクもなく、日焼けや霜やけの心配も無用。服装に気をつかう必要もないですし、飲食の補給の為の荷物も不要です。

Xdream, www.trixter.netXdream, www.trixter.net

さて、そんなエアロバイクですが、アメリカの“Trixter”社は、屋外での自転車をシミュレーションした最初のエアロバイクをつくった会社だそうです。2003年創業の比較的新しいメーカーですが、米軍やイギリス軍をはじめ、学校や有名フィットネスジムのチェーンなどに製品を納入しています。

その、Trixter社の新製品が“Xdream”です。エアロバイクの前にモニター画面がつき、ペダルの漕ぎ方に連動して画面が移り変わるようになっています。レースをシミュレーションすることも出来ます。立ち漕ぎしても、よりリアルに屋外での自転車の動きを再現するようになっています。

Xdream, www.trixter.netXdream, www.trixter.net

動画で見ると、画面はバーチャルリアリティというよりゲームの画面のようです。実在の景色を仮想現実としてシミュレートしているわけではありません。自転車機器の展示会で、実際の街並みが動くようになっているシミュレーターも見たことがありますが、それとは違う方向性なのでしょう。

エアロバイクと言うよりゲームのようです。ゲームセンターなどでは、よりリアルな疑似体験が出来るよう、家庭用のゲームとは違って、コントローラーの代わりに実際にまたがるような装置があったりしますが、そうしたゲームマシンを思わせる部分があります。



実際に乗ったわけではありませんが、なるほど、これはこれで面白そうです。エアロバイクをこぐのは、どうしても単調で退屈になりがちです。景色が変わるわけでもないですし、風を感じるわけでもありません。その意味では、エクササイズを楽しくする効果が見込めそうです。

エクササイズにもゲームの要素があったほうが、モチベーションが上がりますし、力も入ることになって、より効果が期待できるでしょう。ゲームの要素で、飽きることなく続けられそうです。エアロバイクもエンターテインメントの方向に発展していくのは、今どき、ごく自然な流れと言えるのかも知れません。



いくらリアルに再現と言っても、屋外で乗るのとは比べるべくもないし、モニター画面がついたからと言っても、所詮オモチャみたいなものと感じる人もあると思います。しかし、生まれた時からコンピュータやゲームに囲まれて育った世代には、むしろ違和感のない機器と言えます。

同社のサイトでは、著名人や選手も使っていることをアピールしています。当然一人でも楽しめますし、2台に並べれば、その場で競争も出来ます。複数台をつなげれば、大勢でのレースをシミュレートして楽しめるようにもなっているようです。

Xdream, www.trixter.netXdream, www.trixter.net

実際のスポーツジムなどにも既に納入されつつあるようですし、そうなると、画面のない従来のものとの差は歴然です。今後、エアロバイクに前方ディスプレーのついているのは当たり前になっていく可能性は大です。面白いということになれば、家庭用も含めて普及していくことになっても不思議ではありません。

きっと、この先ネットにもつながることになるでしょう。エアロバイクも一種のネット端末となり、何千キロも離れた人とレースで勝負することが出来たり、オンラインのレースが開催されたりしていくに違いありません。エアロバイクのエクササイズもネット上のコミニュティで、という時代も遠くないのかも知れません。

Xdream, www.trixter.netXdream, www.trixter.net

なんで身体を鍛えるのに、わざわざ屋外に出る必要があるのか、という時代がやってくることになる可能性があります。風邪をひいたり、事故やケガなどのリスクのある屋外より、オンラインでつながって、トレーニング時間から消費カロリーまで、リアルタイムに管理できて効果的なエアロバイクに屋内で乗るのが普通というわけです。

もちろん、どこかへ移動する乗り物としての自転車は、動かないエアロバイクでは代用出来ません。しかし、人とのコミュニケーションはメールやテレビ電話、ツイッターやSNSなど、どんどんネット上へとシフトしています。買い物も通販やネットスーパーなどから配送してもらうようになっていくでしょう。

Xdream, www.trixter.netXdream, www.trixter.net

クレジットカードやネット銀行の口座で決済出来ますし、仕事もネットで在宅勤務も可能になっていくでしょう。むしろ外に出かける機会が減っていくことになりそうです。そんなに遠くない将来、わざわざリアルな自転車に乗って出かけていたなんて..、という時代が来ないとも限りません。

3Dの技術も進歩していくでしょうし、もっと大型で高精細のディスプレーが周囲を囲むようにセットされ、前方から送風でもするならば、現実との差もどんどん曖昧になっていくでしょう。実際に出かけなくても、エアロバイクで、ディスプレー上の景色を見ながら、バーチャルツーリングなんてことも十分考えられます。





そんな未来を“Xdream”から想像するのは、妄想に過ぎるでしょうか。まるでSF映画に出てくるような未来ですが、なんでもネットにつながっていくという点では、あながち的外れとは言えない気もします。少なくとも、屋内用と屋外用、自転車は2つの方向へ進化していくのかも知りません。





また無差別な通り魔事件が起きてしまいました。「自分の人生を終わらせたかった。」のは勝手ですが、罪もない人を巻き込む必要はないでしょう。その身勝手さに憤りを禁じ得ませんね。

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スローです。 今回紹介するBlogは、サイクルロード ~自転車という道の”仮想の自転車のリアルな未来”という記事です。 この記事の中では、Trixter社の新製品“Xdream”というエ ...
仮想の自転車のリアルな未来_サイクルロード ~自転車という道【Slowなブログ】at December 19, 2010 16:12
この記事へのコメント

本当に寒くなりましたね。
北海道の気温を耳にして驚きました。

冬になると、寒いや雪が降るやで自転車で出かけるのも大変ですからね。
エアロバイクなど、室内でのエクササイズはたしかに効果的でしょう。値段も安くなってますし。

それにしても、モニター付きでリアル感あるこのエアロバイクは画期的というかすごい!
こういうものが増えて、人が外に外出しなくなるのはこれまた問題ですね。
Posted by ウルティニア at December 19, 2010 23:33
私はエアロバイクもトレッドミルも3分で飽きるので、猛暑だろうが極寒だろうが外で走ってます。
でも、これは面白そうですね〜!!
MTBのXCレースっていう発想がいかにもアメリカらしいです。
XCだけじゃなくて、ダウンヒルやフリーライドやBMXモードなんてあったら楽しいかも(笑)
…もうあったりして?
Posted by youshookme at December 20, 2010 20:23
移動手段から派生して、運動や娯楽のツールに特化すれば、このような技術適用もあるのですね。視覚に加え、肌で感じる風や加速度の再現もなされていくのでしょうか。
昔、ブロック崩しというコンピューターゲームが流行りました。それはボールを受け止め跳ね返して障壁を崩していくことが基本でした。それがいつの間にかスペースインベーダーに駆逐されてからは、武器で敵を殺傷することがバーチャルゲームの大勢になってしまったようです。先端技術の平和利用を、豊かさの追求を期待したいですね。
Posted by 七九爺 at December 20, 2010 20:26
天気が良ければ、外で走りますが、どうせトレーニングなら、こちらの方が断然楽しい!

これは、はやりそうですね?
Posted by ヨッシー at December 20, 2010 22:24
ウルティニアさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
風が冷たくて、耳がちぎれるかと思うほどです。この時期は日が暮れるのも早いですし、路面の凍結なんかにも注意が必要ですし、厄介な季節です。
エアロバイクでなくても、この時期のトレーニングは、室内でのローラー台という人も増えるのではないでしょうか。
臨場感もありますし、エアロバイクのペダリングでレースがシミュレート出来るというのは、モチベーションを上げるためには効果的でしょう。
トレーニングも快適に、というところでしょうが、こんなのを使っていたら、確かに外出するのが億劫になりそうですね。
Posted by cycleroad at December 20, 2010 23:07
youshookmeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
冬だろうと走ってる人も多いでしょうね。確かに止まってこぐのは飽きます。
もちろんアメリカなのでMTBの人気ということもあるでしょう。しかし、想像ですが、ロードレースはチーム戦という要素をシミュレートするのが難しいのではないでしょうか。
単にロードでの競争にすると、単調になりすぎて、ゲーム的な面白さが盛り込めないのではないかという気がします。
もしかしたら、ロードレースバージョンもあるのかも知れませんが..。
ダウンヒルにするとなると、もっと本当のゲーム機のような機構が必要になりそうですね。
BMXモードも面白そうです。ドライブシミュレーターのように、技の練習装置としても使えるようになったら、もっとすごいですね。
Posted by cycleroad at December 21, 2010 00:07
七九爺さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
このまま行けば視覚だけでなく、触覚や加速度なども再現する方向性になっていきそうですね。大勢になるかどうかはわかりませんが、少なくとも一つの方向性にはなっていきそうです。
この手のシミュレーターには、人気を獲得するためにも競争という要素の導入は避けられないのでしょう。
確かにショッキングな殺戮シーンが再現されるようなゲーム機器は、教育上問題ですね。
ゲームに限らずコミックや映画などもそうですが、実際に起きている無差別殺人や猟奇的事件に影響を与えている可能性も論じられています。
ただ、人間に闘争本能があるのも事実で、ストレス発散とか、ある種のはけ口のような形で、むしろ暴力を減らす面が期待できるという人もいます。
うまい方向に向けばいいと思いますが、そのあたり、開発者のモラルも問われる部分なのかも知れませんね。
Posted by cycleroad at December 21, 2010 00:22
ヨッシーさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
アメリカで今どれくらい普及しているのかはわかりませんが、日本でもスポーツジムなどに導入されていけば、人気に火がつく可能性は十分あると思います。
ただ漫然とペダルを踏むよりは、ゲームの要素があったほうが楽しいのは間違いないでしょうね。
Posted by cycleroad at December 21, 2010 00:26
 
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