November 15, 2011

クルマ優先こそが間違いの元

警察庁の方針に各地で戸惑いが広がっているようです。


先月、警察庁から全国の都道府県警に、自転車の原則車道通行徹底の通達が出されました。もちろん、急に変わるものではありませんが、一部では今まで見たこともなかった白チャリの車道通行が見られたりしているようです。一方、各地では困惑が広がっていることが報道されています。


歩道ガラガラでも自転車は車道…困惑の車王国

警察庁が自転車の車道通行を徹底させる通達を出したことを受け、群馬県警は、県内全域の道路で実態調査を始めた。

東京など大都市部では、歩行者が多い歩道で危険走行を繰り返す自転車が問題視されているが、車社会の群馬では、人が歩いていない歩道も多く、全国一律でのルール徹底の号令に不安の声も上がっている。

同庁の通達「自転車交通総合対策」は10月25日付。自転車ブームを背景に急増する自転車と歩行者の事故を防ごうと、道交法の原則に戻り、自転車を車両として扱うことを徹底するよう全国の警察本部に求めた。

歩道ガラガラ自転車は本来、歩道を走行できないが、「幅2メートル以上」で「自転車通行可」の指定を受けた歩道では、例外的に走行が許され、許可外の歩道走行もお目こぼしされることが多かった。

そのため同庁は、基準を「幅3メートル以上」に変更し、改めて車道通行のルールを利用者に守らせるよう通達。車線を減らし、色分けされた「自転車通行帯」を設けたり、自転車道を整備したり、具体的な対策を検討するよう指示した。

通達を受けた県警では10月末、県内の「自転車通行可」の歩道1885区間、延べ2356キロ・メートルについて、周辺道路も含めて交通実態を調査するよう各警察署に指示。歩道の幅や通行量のほか、将来的に自転車通行帯が設置できるか判断するために路側帯の幅も調べるよう求めた。

県警は年内をめどに調査を終え、年明けから区間ごとに対応方針を決定。自転車通行帯を設置したり、車道のゼブラゾーンを廃止して車線を引き直したりするなど、個々の対策を打ち出す。完了までに数年かかるとみられ、方針が決まった路線から順次、県や市町村に予算計上を求める。

通達では、各警察本部に一定の裁量を認めており、県警は今後、「原則」と「地域の実情」のバランスをにらみながら判断する。

ただ、自動車1台あたりの人口が全国1位の「車王国」の群馬では、自転車利用者もドライバーも戸惑っている。通学で自転車に乗る前橋市の男子高校生(17)は「ラッシュ時に、体が車と接触したことがある。車道は怖くて走りたくない」と話し、車を毎日運転するという同市の主婦(33)も「車道を走る自転車は、危なっかしい」と話す。

全国統計では、歩行者と自転車の事故は、昨年2760件で、2000年(1827件)の1・5倍に増加したが、県内は昨年30件で、00年(35件)と同水準。一方、自転車と車の事故は昨年、県内で3136件と対歩行者事故の100倍以上で、県警幹部の一人は「大都市部と群馬では、事情が違う。人のいない歩道から、車だらけの車道に自転車を下ろして、むしろ事故が増えるのではないか」と、頭を悩ませている。(2011年11月6日 読売新聞)


自転車取り締まり群馬県では、「全国一律でのルール徹底の号令に不安の声も上がっている。」とあります。しかし、道路交通法は全国一律です。群馬県のドライバーだって群馬県以外を走るでしょうし、ルールは統一されていなければ、そのほうが混乱が広がります。法律の徹底に疑問を呈するような考え方には賛成できません。

確かに歩道がガラガラなのに車道走行というのは滑稽と感じる人も多いと思います。でもそれは、これまで自転車を歩道に上げようとしてきた結果、歩道ばかりが広がってしまったのが問題であり、必要なら歩道を削ってでも車道通行させるべきです。今後道路の構造を是正していく必要があります。

もちろん各地域ごとにも事情はあるでしょう。各都道府県警の裁量もある程度は認められています。群馬県だけは歩道走行を容認し続けることも可能だと思いますが、将来、全国的に車道走行が当たり前になった時、取り残されてしまっていいのか考えてみることも必要ではないでしょうか。

車道が怖いという自転車利用者の気持ちもわかります。歩道を走行している限り安全と考えているわけですから、車道走行したくないというのは、ある意味自然な反応でしょう。しかし、そのことが歩道を我が物顔で走行する人を増やし、歩行者との事故の急増につながってきたのも事実です。

自転車は原則車道歩行者にベルを鳴らしたり、スピードを落とさず縫うように走行するのが当たり前のようになっています。自転車利用者のマナーは悪く、誰が見てもこのままでは改善されないと思われたからこそ、今回の通達につながったわけで、言ってみれば自業自得です。それに不満を言うのは、筋違いというものでしょう。

車道走行が当たり前になれば、怖くもなくなります。今まで歩道走行していたのが何だったのかと思うに違いありません。ただ、そのためには車道での走行空間の整備が必要な場所があるのも否定できません。これまで歩道走行させようとしてきた結果の歪みがあるのは事実で、その解消は必要だと思います。

クルマのドライバーからの不満も目立つようです。車道を走行する自転車は危ない、邪魔だ、クルマの渋滞の元になるといった意見です。確かにそう言われても仕方がないほどのルール違反も見られます。しかし、だからと言って自転車は車道に下りるなというのは、間違いと言わざるを得ません。

自転車は車両の一種であり、本来車道を走行するものです。しかも車道上では交通弱者であり、優先されるべき対象です。これは偏った意見ではなく、道路交通法に書いてあることです。車両の定義と交通弱者優先の原則そのものであり、それが忘れられているだけなのです。

自転車事故減少へたしかにルールを守っていない自転車が多いという点は問題です。しかし、だから自転車の車道通行が問題ということにはなりません。邪魔だとか、渋滞の原因などと言うのは、クルマ優先の考え方に慣れてしまっている証拠です。クルマの邪魔だから自転車は車道に下りてくるなという考え方になるのが問題なのです。

このクルマ優先の考え方こそが、交通行政を誤らせ、道路の秩序を歪めた元凶とも言えるでしょう。クルマが第一というのが当たり前のようになってしまっているため、ドライバーから自転車は邪魔とか危険といった意見が出ますが、危険なのはクルマのほうであり、気をつけるべきはドライバーのほうと法律で決められています。

こういうことを言うと、クルマのドライバーの中には、道路を整備するための税金を払っているのはオレたちだという人がいます。しかし、徴税の方法とインフラの受益とは別の問題です。税金を多く納めている人が道路を優先的に使えるとは法律のどこにも書かれていません。

道路の舗装を痛める負荷を考えたら、クルマと自転車では比べものになりません。道路上での占有面積や違法駐車、渋滞、排ガスや騒音などの公害を考えれば、妥当な負担とも言えます。そもそもクルマのドライバーと自転車利用者、歩行者などと分けて争うのは不毛な議論です。

自転車専用レーン社会にとって、どのような考え方に立てば一番有益かと考え、法律が決められているのです。事故防止などを含め、一番合理的な考え方として道路上での交通弱者優先が基本となっているわけで、これは世界的にも常識です。自転車が車道を走るのを邪魔だというのは日本くらいです。

欧米では、クルマのドライバーが自転車や歩行者を優先し保護するのは当たり前です。日本のドライバーは歩行者や自転車などに対して危険な走行をする人も多いですが、欧米諸国では違います。欧米へ行くとドライバーの親切さに驚く人もいますが、自転車や歩行者の優先など当然のことなのです。

誤った交通行政もあって、日本ではクルマ優先の考え方で来てしまったため、自転車は歩道に押し込められ、車道はクルマだけのもの、クルマが最優先されると錯覚してきました。それが自転車や歩行者へのしわ寄せとなっています。その間違いを根本的に転換しようとしているのが今回の通達の考え方であるはずです。

ルール再確認を事実、日本の自転車が絡む事故の発生率は、先進国の中でも突出して高くなっています。すでに高度成長の時代でもないのに、自転車の事故だけは異常に多く、歩行者との事故も急増している状態です。もはや、これまでの道路行政は限界であり、それを改めるしか方法がないところまで来ているのは明らかです。

本当は40年前に自転車を歩道に上げたのは一時避難的な措置であり、道路整備を行った後に自転車を戻すはずでした。それを長年怠り、さすがに40年も経ってそのツケが回わり、小手先の誤魔化しではどうしようもなくなって、ようやく重い腰を上げざるを得なくなったのが今の状態です。

これは道路行政の正常化へ向けた大転換です。これほどの大転換に、地域によっては戸惑いが広がるのも仕方ありませんが、警察は単なる自転車の通行方法の変更ということではなく、交通弱者優先の大原則に立ち戻ってそれを確立すること、クルマ優先の間違った考え方の蔓延を改めていくことだと強く周知すべきです。

ルールに戸惑いこれからだとは思いますが、警察はクルマのドライバーも含めた世間全般にそのことをアピールし、クルマ優先の考え方から変えていくことをはっきり訴えるべきではないでしょうか。日常的に交通事故が起こり、人命が失われています。人間の安全よりクルマ優先のほうが普通のようになっていることがおかしいのです。

いろいろな方面に対する配慮もあって、なかなかクルマ優先の転換とは言いにくいのかも知れません。しかし、世間一般の意識が今までのままで、自転車が車道に出てくるのは危ないなんて言われているようでは、本来の正しい道路の秩序が形成されていくとは思えません。

警察庁は、パーキングメーターやクルマ用の車線を減らしてでも自転車レーンを設置すると言っています。車線が少ない場合には、一方通行にすることも考えるとしています。うちの県では疑問などと言われないよう、断固として道路の構造を変えていくという意思表示が必要でしょう。

自転車の車道通行徹底指示幸い、この警察庁の通達に疑問を感じている自治体ばかりではありません。これまでの市民の意識を変えようと取り組みはじめた自治体もたくさんあります。国土交通省と警察庁も、自転車の走行環境向上を目指して、安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた検討委員会を開くとしています。

「自転車は車両の意識を」 東灘署など住民大会で呼びかけ 神戸

県警一斉街頭指導 原則車道通行、歩道なら歩行者優先 /富山

歩行者60%「安全」 徳島市の自転車専用レーン

徳島県警、「容認」歩道見直し 自転車の車道通行徹底指示 

自転車政策、ガイドライン策定へ 有識者会議を設置

この方向は世界的にみても間違っていません。やがて世間もそのことに納得するはずです。自転車利用者には車道走行の安全を感じてもらい、クルマのドライバーにもその方が事故が少なくなると実感してもらえるよう、まずは関係各機関と協力し、自転車の走行環境の整備を粛々と進めていってほしいと思います。





負けたのは残念ですが北朝鮮戦、予選突破が決まりメンバーも変えていましたし、イエロー覚悟で来る相手や人工芝の固いピッチに怪我しなくて良かったのではないでしょうかね。

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この記事へのコメント
事故が増えたから自転車の原則車道通行徹底を行うという事は理解できますが、その前に自転車レーンの整備を行うだとか、路上駐車を無くすといった事が必要じゃないかと僕は思いますね。

それに、今日の歩道での自転車マナーを見ていると、車道での逆走、並走する者が増加すると思います。

いろいろと問題が山積みですね・・・
日本の自転車はどうなっていくんでしょうか(笑)
Posted by K at November 16, 2011 18:49
大転換が本当に始動したんだと思いたいですね。いろんな立場の道路利用者皆が「本来」へと意識改革できるように、各自治体も迷うことなく具体施策を展開してほしいです。

無謀な歩道走行を当たり前にしてきた自転車利用誤解者にとっては、しめつけが厳しくなるのは当然でしょう。また、車道で転ぶかもしれないと怖がる自転車が、歩道ならば転んで歩行者にぶつけてよいことにもなりません。そしてこれまで車道に絶対君臨でもしているかのようなクルマ意識と、それを前提としてきた道路事情を、歩道も含めて「本来」的なシェアを前提にした改善・整備を進めることも必須ですね。

先日土曜朝だったか、NHKの「ニュース深読み」という番組をたまたま視て、小林成基さんらが次のようなことを力説されていたのが印象に残りました。
正しいアピールでの相互存在認知から危険意識(責任感)を顕在化させてこそ事故防止できる(安易な無責任な安心が事故を誘う)。自転車という「車両」に乗り始める時から、正しい常識を植え付けることが大切。

今はとても笑って傍観してはいられないと思います。無法者はどこへ出されても無法者のままだろうとあきらめずに、なにもかもが整うまで愚痴を言い続けるのではなく、ミスリードによる誤解を承知のいい大人たちがまず 格好よいお手本 となりますように。そしてこれからの人たちは、なんとなく「本来」を感じるのではなく、「大失敗」をふまえた深い理解ができてよかったね、とでも言えますように。
Posted by 七九爺 at November 16, 2011 22:26
Kさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
警察も認めている通り、車道への自転車走行空間の整備は求められますね。特に、現状では自転車が走行することを考慮していないような場所もありますから。
自転車レーンがなくても、車道走行は原則なわけですが、大勢の方が歩道走行する中、今のまま、いきなり車道と言われても抵抗がある人も多いのは仕方がない部分があります。
おっしゃるように、逆走や併走も問題となるでしょう。まさに問題は山積しています。
それでも、第一歩を踏み出さないと始まらないというところでしょうか。
Posted by cycleroad at November 16, 2011 23:47
七九爺さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
まだまだ発表があったばかりの段階で、今後の推移を見てみないと、本当に転換が成功するのかわからない状態ですが、おっしゃるように、いい方向へ向かっていくことを願いたいものです。
それぞれの地域の打ち出す施策やその報道を見ていても、各地の自治体の担当者の理解度にも大きな差があるようです。全国的な足並みが揃うまでには紆余曲折がありそうです。
なんとなく心配なイメージがある人は多いと思いますか゛、実際に車道で転んでクルマにひかれる事故というのは、限りなく少ないはずです。多くは交差点での出会い頭や飛び出しなどだそうです。
欧州のような常識やマナーが到底期待できない以上、本来のシェアが無理なく実現出来るような整備は、ぜひとも欲しいところです。
その番組は、私も予約録画して見ました。小林さんは、さすがに的確な指摘をされていましたね。
ただ、知識の乏しい一般的な人に、どれくらい理解されたか気になるところもあります。
ご指摘の部分と同じような考え方から、信号をなくした方がクルマもスピードを落として安全になるという理論を実践している街が欧州にはあります。
その意味では自転車レーンもないほうが危機意識が働くのかも知れません。ただ、現状ではドライバーのほうにも弱者優先の原則などに対して理解が足りない人が多く、クラクションを鳴らされて終わりという気もします。前提として正しい常識が必要ということでしょうね。
Posted by cycleroad at November 16, 2011 23:58
>歩道ばかりが広がってしまったのが問題であり、必要なら歩道を削ってでも車道通行させるべきです

これ、大賛成です。
私の地元秋田でもほとんど歩行者がいない郊外の歩道の広いことったらありませんて。それでおきまりの、「歩道通行可」の標識が当たり前のように設置されているんです。最近できてきた幅広の歩道には自転車レーンが色分けされていたりして。
Posted by 英ちゃん at November 17, 2011 16:20
この問題を解決するには、まず、車道、歩道という道の見方を変えなければいけないと思います。

車道も歩道も含めたスペースを一歩下がって客観的に見ると、空間利用に無駄が有ります。

群馬の問題なんて問題ではありません。
ガラガラの歩道ならそんなに幅は要らないじゃないですかね?
歩道を狭くして自転車道を作れば?

あと、一つ忘れてはいけないのは、この国はトラック輸送で支えられているという事。
Posted by ぶーちょ at November 17, 2011 20:02
栃木県でも道路事情は群馬と同じです。というか、歩道を人が歩いているのは東京近郊のみでしょう。
政策は東京のためだけにあるのではありません。
「北関東では今までの、歩道走行がベスト」です。
Posted by クラウド at November 17, 2011 22:29

こんばんは、富村です。
いつも楽しく拝見させてもらっています^^)
沖縄も寒くなってきて、サイクリングで焚き火キャンプを
そろそろ始めようかと計画中です。

応援済
Posted by ミリタリーショップ at November 18, 2011 03:09
 一つの車線の幅が2.4〜3.5mです。乗用車の幅が1.6m、普通トラックが1.9m、路線バスが2.4m位でしょう。弱者の歩行者や自転車優先意識を持っても、片側2車線の道路を左折する等で左側を車両を運転する時は、自転車が車道走行していると神経を使います。右側に車線変更して自転車を追い抜けない場合は追随するしかないのですが、自転車の存在が見えない後続の車両から嫌がらせ受けたりします。
 「歩道がらがら」でも車道走行問題は群馬県だけでは無いと思います。東京の幹線道路や湾岸部でもあります。そんな所は、車道と歩道を少しずつ削って、柵で区切った自転車専用道を作るのが一番安全だと思います。幹線道路では自転車は車両や歩行者から分離します。そうすると幹線道路の車両の流れがよくなって、生活道路に不必要な車両の流れが少なくなるでしょう。
 首都高地上部の山手通りにはそれを実現出来るスペースがありました。出来上がったのは、幅広い歩道は違法駐車を招くからなのか、ごちゃごちゃ植え込みがある、歩きにくい歩道と歩道の上に塗装されただけの自転車レーンだけでした。自転車レーンは短く切れています。
 大震災時には歩いて逃げれる広い歩道が大切です。
Posted by 世田谷花子 at November 18, 2011 18:05
自転車が安全安心して走れる、最低限の道路整備すらされていない箇所ばかりの日本です。

ヨーロッパをお手本にして、自動車の走行制限、進入制限を強化し、自転車や歩行者が安全に、安心して往来できるよう、自転車専用レーンや専用道の整備が急がれます。一刻の猶予もありません。
また、世田谷花子様のおっしゃる『柵で区切った自転車専用道』に強く共感も致します。きわめて理想的な姿のひとつと言えましょう。植え込みについても、あれは見晴らし見通しを悪くして事故を誘引している元凶でもあります。見栄えを考えての植え込みなのでしょうが、少なくとも私は逆に見晴らし見通しの良いヨーロッパのようなスッキリした外観が好きであり、交通弱者保護優先という観点からも植え込みを排除することは合理的といえましょう。日本の道路行政はあらゆる面で未熟と言えます。
ちなみに、植え込み等やフェンス等で視界が悪い場所でも、ドライバーらが一時停止線で止まる光景を見ることはありません。一時停止線をビュンと超えて、歩行者自転車を妨害し、命を脅かし、車道脇を走っている自転車までをも脅かしているのです。
Posted by 佐藤 at November 18, 2011 20:44
ぷーちょ様の
>あと、一つ忘れてはいけないのは、この国はトラック輸送で支えられているという事。
についても一理ありますが、それを優先、というより、"それだけ"を考えてしまったあまり、多くの市民ら、交通弱者の命が奪われている状況です。しかしなぜか被害者や交通事故遺族が責められ、道路行政やドライバーはほとんど責められないのが日本の歪みと言えましょう。マスコミがそのように誘導しているからに他なりませんが。
http://d.hatena.ne.jp/delalte/searchdiary?word=%A5%DE%A5%B9%A5%B3%A5%DF

人命優先、安全優先、自転車歩行者を代表とする交通弱者保護優先政策が圧倒的に足りていません。歩車分離式信号は非常に大きな効果があると実証されていますが、渋滞が起きるなどという理由で、却下されている例が多いです。自転車専用レーン整備要請にしても、違法駐車を含めた路上駐車ができなくなるからという身勝手な理由からです。路上駐車違法駐車は自転車の車道走行を著しく妨害し、重大事故を誘引している極めて危険な行為であるという意識が極めて低い状況にあります。荷さばき云々なら、きちんとした駐車場所を確保するのが先で、それを理由に自転車専用レーン整備をしないなどとは健全な行政とは程遠いと断言できます。
Posted by 佐藤 at November 18, 2011 20:45
このように、人命より、渋滞回避、路上駐車違法駐車容認、交通弱者軽視・蔑視、自動車最優先という極めて未熟で歪んだ、良心と思いやりに欠けている考えが日本で蔓延しています。特に自動車ドライバーの言動はその極みといえます。自動車関係のコミュニティを覗いてみれば一目瞭然ですが、車道を真っ当に走る自転車に対して人間としての良心をまったく感じないコメントがほとんどです。日本はもっと自動車及び自動車ドライバーへの指導、啓蒙、走行制限や進入制限、維持費アップや、ロンドンのように市街地や都市部では交通料金徴収などをしていくべきでしょう。そして、自転車の方々が安全に、安心して走行できる環境整備が急務であり、一刻の猶予もありません。日本はその点、先進諸国と比べてあまりに遅れをとっています。先進諸国では自転車専用レーンや自転車専用道及びそれらのネットワークが当たり前のようにあります。ですが、その当たり前にあるべき自転車走行環境が日本には無いのですから。最低限あって当たり前の自転車走行環境が、無いのです。自転車を安全安心快適に活用できる街創り地域創りをしてこそ、真に成熟した、真に先を進んでいる国や街、地域と申せましょう。
Posted by 佐藤 at November 18, 2011 20:45
自転車は排ガス、酸性雨、光化学スモッグ、騒音、極めて大きな占有面積、重量をもって地域を汚したり破壊したり危険にしたりせず、乗り手への健康効果美容効果は絶大、自動車から自転車への転換が進み、自動車が減ることによって環境も著しく好転することでしょう。脱自動車、自転車保護優遇推進をした地域は、例外なく市民らが健康になり、医療費も軽減されています。だからこそ、イギリス、オランダ、ドイツ、デンマーク、そしてあのアメリカ・ニューヨークでさえも、自転車を安全安心快適に活用できる環境整備を進めているのですから。いくつかの先進国や先進地域がやっているように、自動車への走行制限や進入制限、取り締まり、維持費アップ等で自動車を減らすことも大切です。歩行者自転車等、交通弱者のことを最大限に考えた街作り、地域作りをしてこそ、安全、安心、成熟、先進という言葉を受け取ることができると言えましょう。

http://kcube.zouri.jp/2009jitenshamondai-kaigaihen-europe.html
Posted by 佐藤 at November 18, 2011 20:46
英ちゃんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
わざわざ歩道を広げる必要があるとは思えない場所でも、とにかく予算を使わなくては損だと工事をするのが、お役所のやり方ですからね。
そんなに歩行者の往来が多くないとわかっているのですから、最初から車道の自転車レーンに振り替えても良さそうなものですが、なかなかそうもいかないのでしょう。
でも、予算が付けば、今度は歩道を削って自転車レーンを整備するのも、案外進んでいくかもしれません。
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:06
ぶーちょさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
空間に無駄があるのは、その通りだと思います。違法駐車で、一個人に公的な空間を占有されているため、一車線無駄になっていたりもします。
もちろん物流という意味での道路も重要ですが、莫大な金額と数十年という時間をかけて、沿道の土地を買収して、道路の拡幅をしていたりします。
おもに慢性的な渋滞を解消するためとのことですが、ようやく開通した途端、交通量が増えたり、新たなボトルネックが発生して渋滞が解消しなかったりします。
そのあたりも含めて、考え直してもいいと思います。
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:11
クラウドさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
もとより、政策は東京のためだけにあるなどとは思っていませんし、一言も言ってません。
ある程度は裁量が任されているので、基本的には各自治体で判断すればいい話です。
果たして、それが自転車の通行環境としていいかどうかは別として、北関東の住民の多くが今までの歩道走行がベストと思えば、それが反映されていくでしょう。
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:17
ミリタリーショップさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
寒いと言っても、まだまだ沖縄は自転車向きの陽気なのではないでしょうか。
サイクリングで焚き火キャンプですか。面白そうですね。
応援ありがとうございます。
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:20
世田谷花子さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
弱者優先だと権利を主張しろなどと言うつもりはありません。権利を主張しようにも、声は届かず、理解されるとも限らないでしょう。せいぜいクラクションを鳴らされるのがオチです。下手に主張しようものなら、命を落としかねません。弱者優先は、相対的強者が心がけるべきものだと思います。
強者にしてみれば神経を使いますが、神経を使うからこそ、事故が起きないという面もあるのではないでしょうか。
確かに、現状の道路整備では困った問題も発生すると思います。しかし、だからと言って自転車をひっかけて死傷させ、刑事や民事の責任を問われる可能性と、後続の車両からの嫌がらせを受けることと比較するのが適当とは思えません。
歩道を削ってでも自転車レーンを車道に確保するのは賛成ですが、柵を設けるのは必ずしも妥当だとは思いません。
かえって危険な場合もありますし、柵を設ける場合は幅に制限があるなど、法的な用件のハードルがあがります。自転車レーンより設置は大変になります。
おっしゃるように、幅が広いくせに、やたら無駄な造作物があって、歩きにくい、意味の無い歩道はありますね。そのあたりは、今後改善していくべきでしょう。
今回の震災で東京では、震源が遠く建物の被害は少なかったものの、電車が止まるなどで混乱しました。いわゆる帰宅困難者が出たからこそ、広い歩道が必要と感じた面があります。
直下型地震だったら、倒壊したり落下物も多いでしょうし、火災も発生するなど、状況は全く違うでしょう。場合によっては帰宅するより、留まるべきとの指摘もあります。
広い歩道より、イザという時、自転車レーンに緊急車両を通すという構想もあります。
そう単純に、大震災時に歩いて逃げられる広い歩道が大切と言い切れるものではないでしょう。
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:36
佐藤さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
自転車の走行空間が圧倒的に不足している点については、その通りだと思いますね。
しかし、一刻の猶予もないとは思っていません。むしろ、長い間、歩道走行を続けてきた結果の歪みや、人々の認識の乖離も大きく、これを正していくには、それ相応の時間が必要になるでしょう。
意見が分かれるところかも知れませんが、私は『柵で区切った自転車専用道』には反対です。別途自転車専用道を造る場合はともかく、車道の自転車レーンとの境に柵を設ける例は、諸外国でも多くないと思います。車道に自転車レーンを設ける場合は、せいぜい低い縁石か段差くらいにすべきだと思います。設置に対する法的用件のハードルも高くなり、実現可能性は後退します。
ヨーロッパのようなスッキリした外観ならば、柵はないと思います。
植え込みはもちろんですが、フェンスで視界が悪い場所が歩行者自転車の命を脅かすと言うならば、フェンスで分けるべきではないでしょう。
(続く)
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:45
(続き)
物流も大切ですが、人間の命に優先するとは私も思いません。多くの人がその点には異論が無いと思いますが、あまりにクルマ優先で来てしまったのは、ご指摘の通りだと思います。
人の命を奪ったドライバーが、ほとんど責められていないとは思いません。刑事、民事、行政責任が問われ、結果として加害者も被害者も不幸になると思います。
マスコミがどう報道しようと、人の命を奪ったドライバーに責任が無いとは、誰もが思わないのではないでしょうか。
交通弱者優先の原則がないがしろにされている部分が多いのは、私も感じるところです。クルマ優先が当たり前のようになってしまった結果、問題は多いと思います。
自転車専用レーン整備に反対するのは地元の商店主などで、違法駐車を含めた路上駐車ができなくなるとお客が減るというのが理由である場合は多いようですね。
逆に、クルマでは来店しにくくなって、自転車の利便性をよくしたら、大幅にお客が増えたという事例もあるのですが、従来の固定観念から抜けられないのでしょう。
違法駐車を潜在的に誘発することを理由にしているわけで、非道徳的なのはその通りですね。
(続く)
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:53
(続き)
クルマ優先が当たり前のようになり、それが問題だという意識については、この記事の題名にもしていますが、私もその通りだと思っています。
ただ、自転車利用者にも交通法規を無視した、とんでもない走行をする人がいるのも確かであり、ドライバーが非難するのも仕方が無い部分もあると思います。
ドライバー対サイクリストというような構図をあおっても、実りは少ないのではないでしょうか。
都知事も最近は言わなくなりましたが、ロードプライシング制度などは、大いに検討の余地があるでしょうね。
日本が、自転車大国でありながら、自転車先進国と比べて、自転車走行環境の面で大きく遅れをとっているという認識には正しいと思います。
もっと大幅に整備を勧めるべきだと思いますが、まず、国民がそのことを知らないと、なかなか整備も進まないでしょうね。
(続く)
Posted by cycleroad at November 18, 2011 23:59
(続き)
自転車のいいところは、全くおっしゃる通りで、私もこのブログで再三述べてきているところです。
過去の記事でもいろいろ取り上げていますが、世界では、そのことが広く理解され、自転車の活用を積極的に推進する都市も増えていますが、日本ではまだまだといわざるを得ません。
日本でも自治体が自転車都市を宣言したりして、自転車の活用拡大をピーアールしたりしますが、その内容は従来の歩道に色を塗るくらい、あとは観光客を呼び込もうとするだけのものだったりします。
本場ヨーロッパの都市から見れば、知恵も予算もお寒い限り、その取り組みへの本気度は雲泥の差だったりします。
そのくせ自転車何とか都市などと、言うことだけは立派で、見る人から見れば笑止千万だったりします。
見る限り、日本の自治体の担当者は、本当にわかっているのか、甚だ疑問といわざるを得ないケースも多いですね。
Posted by cycleroad at November 19, 2011 00:10
 山手通りの歩道内の自転車レーンみたいに、自転車レーンと歩道の柵代わりに、途切れ途切れに、郵便ポストや電灯の柱や木を植えているのは如何な物かと思います。途切れ途切れなので、目が悪い人や幼い子どもや自転車レーンを知らない人がうっかり自転車レーンに入ってしまうかもしれません。サイクルロードさんが言う様に、震災時に歩道や自転車レーンに工作物がなければ、救急車や消防車を通せますね。
 一般自動車道の制限速度を引き上げとの話を聞いた事があります。制限速度が引き上げられたり、湾岸部の道路で信号もなく高速道路化(違法だけど)した所、コンテナ車等の大型車両(10m以上)の往来が激しい所には、自転車レーンと車道の間に自転車が隠れない程の高さの柵が欲しいです。
 自分が車両運転する時は弱者優先を心がけていますが、そうじゃないドライバーが多くて、身の危険を感じます。
Posted by 世田谷花子 at November 19, 2011 17:19
世田谷花子さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃるように、その意図がわからないような整備がされた道路というのは存在していますね。
自治体や道路管理者によって、自転車レーンの仕様や基準が統一されていないところにも問題がありそうです。
いまだに歩道上に色を塗って終わりというお粗末なものをつくって、事足れりと考えている自治体まであります。
歩道を広くしてしまうと、緊急車両は通れませんが、自転車レーンなら流用できるかも知れません。
帰宅難民が大発生し、歩く人であふれるような時には、歩行者を通すという選択肢も考えられます。
意見の分かれるところですが、柵を設けると、緊急時などの汎用性は狭くなりますし、専門家も反対する人が多いと思います。
少なくとも柵を設けるとなると、道路幅など、いろいろ用件のハードルが上がってしまい、なかなか難しくなるのは確かです。
Posted by cycleroad at November 19, 2011 23:58
歩道が広ければ、緊急自動車が歩道上に停めて目的の建物近くで活動出来ます。緊急じゃな普通の自動車を停められない様に工作物を置くののなら、いざとなれば動かせる物が良いですね。
Posted by 世田谷花子 at November 20, 2011 15:04
世田谷花子さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
歩道上の工作物も、軽いと違法駐車を誘発しかねませんが、重いプランターなどだと、なかなか動かすのは簡単ではありません。
火災などの緊急時に、わざわざどけて緊急自動車を停めるとは思えません。必要であれば車道を制限して消火活動にあたるでしょう。実際そのようにしているようです。
Posted by cycleroad at November 21, 2011 23:12
はじめまして。いつも興味深く拝見しております。
普段自転車で走っている時に痛感するのですが、歩道も路肩も狭い片側1車線のクルマが多い道路って、本当に多いですよね。
自分が走っているとクルマは追い越せず、自転車のスピードで追随し、後ろにクルマが詰まってしまいます。これを知ってて我が物顔で車道を走行するのはちょっと気がひけます。
また、大型車などに煽られたらたまらず歩道に避けてしまうと思います。このような道路で気軽にサイクリングができないのが残念です。
管理人さんはこのような道路に出くわすとどうされますか?ご意見をお聞かせいただければ幸いです。
Posted by よっく at November 24, 2011 23:46
よっくさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに、そのような道路で渋滞を引き起こすのは気がひけますね。
片側1車線の道路でも、クルマが多い場合は、さほどスピードが速くないことも多いでしょうから、自転車でも流れに沿って走行できる時は、そうするでしょうし、場合によっては迂回して、違う経路を通ったりするかも知れません。
場所にもよりますが、そうした経路がある場合には、クルマの多い道路を通るより、排気ガス臭くないでしょうし、仮に多少遠回りでも、そのほうが走りやすいと判断すれば、迂回するかも知れません。
当たり前の答えですが、ケースバイケースとしか言いようがありませんね。
Posted by cycleroad at November 25, 2011 23:49
 
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