November 30, 2011

可愛い愛車には仕事をさせろ

自転車を借りて使う機会が増えつつあります。


自転車シェア有名なパリのヴェリブをはじめ、世界各地で自転車シェアリングを導入する都市が増えていますが、最近は日本の都市へも、そうした動きが広がってきました。街のあちこちで借りたり、乗り捨てたり、都市部での交通手段として使えるような便利なサービスも多くなって来ました。

事業所単位で営業用に自転車を共有したり、マンション内などで買い物に利用するなど、限られたコミュニティの中で自転車をシェアするようなスタイルも増えています。貴重な駐輪場のスペースを有効活用できたり、値の張る電動アシスト自転車を安く利用できるなどのメリットがあります。

自転車 共同利用今まで無かった自転車での観光スポット巡りを提案し、新しい魅力としてアピールしようと狙う観光地も増えており、観光客用にレンタサイクルの充実を図るところもあります。観光でなくても、電車などと組み合わせて自転車で移動できれば行動範囲が広がります。タクシーや徒歩より便利な場合も少なくないでしょう。

都市での自転車シェアにせよ、観光地などでのレンタサイクルにせよ、必要なときに借りられて自転車が使えるというのは便利です。自転車だけで移動できる距離は限られますし、輪行や宅配便などで自転車を運ばなくても、自転車が借りられる場所が増えれば、自転車を活用する機会が広がります。

シェアサイクル自転車に限らず、家具や家電、クルマ、収納スペース、衣装や身の回りのものなど、自分で所有せずに必要な時だけ必要なものを借りて済まそうという人は増えています。さまざまな場所、さまざまな形での自転車シェアリング、レンタサイクルが広がってきているのも当然の流れなのでしょう。

おそらく世界中に数多くの自転車シェア、あるいはレンタル自転車のサービスがあると思いますが、個人が自転車を貸すという業態は珍しいのではないでしょうか。個人事業主が営む貸し自転車屋ではありません。文字通り個人が所有する自転車を貸すという新しいサービス、“Spinlister”です。

アメリカで始まった、この“Spinlister”、正確に言うと個人で自転車を貸したい人と、個人で借りたい人を結ぶマッチングサービス、いわばピアツーピアの自転車シェアリングサービスなのです。人やサービスを取り持つマッチングサービスはいろいろありますが、レンタル自転車のマッチングサービスです。

Spinlister, spinlister.com自分の自転車を貸してもいいと考える人が、住所や連絡先と共に、自転車の車種やサイズ、コンディションなどの情報を写真と共に登録します。もちろん借り手の現われる金額設定にする必要がありますが、貸し出し金額は貸し手のほうで決められます。この無料の登録をしておけば、希望が入った時に連絡がもらえます。

自転車を借りたい人は、日にちや場所などを指定して借りられる自転車を探します。探してもらって見つかり次第連絡をもらうことも出来ます。うまく条件が合えば、賃貸借が成立、借り手が料金を支払い、“Spinlister”には手数料が入るというわけです。決済や貸し手への料金の支払いは“Spinlister”が行います。

これは、ありそうで無かったサービスと言えるでしょう。誰でもレンタル自転車の貸し手になることが出来ます。借り手のほうは、レンタサイクルの無い場所でも、貸したい個人がいれば借りられるわけです。うまく需要と供給がマッチすれば、それぞれにメリットがあります。

特定のコミュニティ向けのものは別として、サイクルシェアリングやレンタサイクルの多くは、企業や非営利法人、自治体などから請け負った業者など何らかの法人が、ある程度まとまった数の自転車を用意し、管理運営する形だと思います。個人の自転車をレンタルに利用しようというのは、面白い着眼点です。

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逆に言うと、貸し出し用の自転車を自前で用意する必要がないので、大きなイニシャルコストは不要で、事業としてのリスクを小さく出来ます。決済や受け渡し、事故、破損、盗難、トラブルやクレームの処理、保険の手配などの事務処理は発生しますが、そうしたコストは売り上げが発生してからの話です。

このサービス、実はまだ始まったばかりで、サイトはオープンしていますが、まだ十分な貸し手の登録が無く、実際の利用は始まっていないようです。とてもユニークなサービスですが、どれだけニーズがあるのか、果たして貸し手が集まり、サービスがうまく立ち上がっていくのか注目されるところです。

おそらく、こうしたサービスに反応するのは、自転車好きの人、自転車が趣味で関心の高い人たちということになるでしょう。もっと普及してメジャーになれば別ですが、一般の人がわざわざ手続きをして、最初から積極的に登録するとは思えません。

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自転車が趣味の人だとすると、それ相応の金額のスポーツバイクが中心になると思われます。しかし、日本人の感覚からすると、「果たして趣味のサイクリストが、自分の愛車を貸し自転車として提供するだろうか。」という疑問がわく方も多いのではないかと思います。

貸したはいいけれど、フレームに傷がついた、パーツが破損した、異音がするようになった、盗まれたなど様々なトラブルが予想されます。そんな思いをして、わざわざ自分の愛車を登録するでしょうか。レンタサイクル業者の自転車を借りたほうが気楽ということで需要も少ないのではないかという気がしないでもありません。

しかし、愛車を貸したいと思わない人もいる一方で、貸してもいい、ぜひ貸したいという人だっていても不思議ではありません。実際にはフタを開けてみなければわかりませんが、この事業を立ち上げた、Will Dennis さんは、自信満々のようです。



例えば、自分が乗らない間に貸し出すことで、学費を稼ぎたい学生がいるかも知れません。自分でアルバイトするだけでなく、自分の愛車にも働かせることが出来ます。あまり細かいことに、こだわらない人や、使っていない間に活用できるのは合理的だと割り切って考える人もいると思います。

量販店で売ってるシティサイクルと違い、かなり値の張る自転車に乗っている人の中には、貸し出すことが出来れば、少しでもクレジットの返済に充てられるので助かると考える人もいるかも知れません。あるいは、今の愛車を貸し出すことで資金を貯め、新しいモデルの購入に充てようと考える人だっているに違いありません。

複数台所有していて、あまり乗っていないものを貸そうと考える人もいるはずです。物置に置いておくくらいなら、少しでもお小遣いになるほうがいいと考えるのは自然です。わざわざ個人で貸し自転車屋をやるのは大変ですが、これならばネットで登録するだけなので、渡りに船という人がいても不思議ではないでしょう。

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また、街の自転車屋さんならば、試乗用の自転車や、デッドストックになっている自転車などを、空いている時に貸し出し用に使うのは合理的です。個人以外でも、乗っていない自転車を持っているところはあるかも知れません。乗らない自転車をそのままにして錆びさせるくらいならば、貸したほうがマシです。

一方、借りるニーズのほうも、レンタルのシティサイクルより、出来れば出先でもスポーツバイクを借りて乗りたいという人もいると思います。出張などの際、滞在期間中のアシとして、ふだんと同じようにスポーツバイクが借りて使えたら便利と考える人もいるはずです。

自転車シェアもし、気になるメーカーの乗ってみたいモデルが貸し出されていたら、試乗のために借りるというニーズも当然発生するでしょう。なかなかスポーツバイクに試乗できる機会はありませんから、場合によっては、ただ試乗するためだけに借りても、決して損ではないと思います。

そう考えると、案外ニーズはあるのかも知れません。個人の自転車を、使っていない間貸し出すことで、より有効に活用しようと、仲介サービスを使う人が増える可能性も無いとは言えません。むしろ、これまで自分の所有する自転車を遊ばせていたということになって、新たな市場が生まれる可能性があります。

日常で自転車を活用する人は、世界的にも増えています。さまざまな形で自転車をシェアするようなサービスも増えていくでしょう。今後、自転車を借りて使う機会も含めて、その活用のスタイルの幅は広がっていくと思いますが、案外「貸す」機会も増えていくのかも知れません。





全日空の機長からアルコール検出で欠航とは怖い話です。基準の3倍も出るほど飲んだ状態で、平気で検査を受けるとは呆れます。検出されなかったら、そのまま操縦していたのでしょうか。



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この記事へのコメント
自転車じゃないけど、息子が骨折して区役所で車椅子借りようとしたら、65歳以上でないと駄目と断られました。知的障害があると告げると借りれました。車椅子レンタルしたいのは、骨折等で一時的に車椅子利用したい場合です。

私が借りたい自転車は宅配業者が使う、リヤカー牽引自転車です。これがあれば買い物が楽そうです。車椅子付き自転車も6歳以上の病人運ぶのに便利そうです。

アルコール呼気検査、私は1ヶ月以上飲んでいないのに「絶対運転しては駄目」の反応出ました。納豆とキムチとレモンキャンディ食べた直後に検査して引っ掛かり、慌てて歯磨きして引っ掛かりました。呼気だと、口の中にパンの食べかすが残っているだけで出るみたいです。その時は血を抜いて調べてくれと思いました。

飛行機も自転車も酒飲んだら運転するなでしょう。
Posted by 世田谷花子 at December 03, 2011 21:22
世田谷花子さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
区役所で車椅子を貸し出しているんですか。知りませんでした。
確かに一時的に利用したい場合に、わざわざ購入するのも無駄だと思うものは、いろいろあるでしょうね。
宅配便のリヤカーと自転車、一般向けに売られているのは見たことはありませんが、おそらくどこかの業者が製造しているのでしょう。
トレイラーということであれば、自転車ショップなら置いてある店もあると思います。取り寄せられるところもあるのではないでしょうか。
大勢の人の命を預かる航空機で飲酒操縦とは信じられませんよね。
Posted by cycleroad at December 04, 2011 23:00
 
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