February 01, 2012

排除ではなく美しく効率的に

東京の自転車の動態が変化しているようです。


東京都内で、駅前の放置自転車の多い駅の傾向が変わりつつあると報道されています。放置自転車の問題は今始まったことではありませんが、自転車を通勤に使う人の増加や、都心部でのマンション建設などにより、自転車の利用動態が変化しているようです。

2000年度のワースト3は、1位亀戸駅、2位池袋駅、3位巣鴨駅でしたが、2010年度には、1位赤羽駅、2位蒲田駅、3位東京駅となっています。過去10年、ワースト10にすら一度も入ったことのなかった東京駅が、いきなり3位に入っているのが目をひきます。

各駅の放置自転車対策の結果もあるでしょうから一概には言えませんが、都心部に住む人が自転車を使い始めたり、最寄り駅より遠い場所へも自転車で行く人が増えたりしているものと推測されます。その結果として、自転車の多く集まる駅が変わっているのでしょう。


駅前駐輪場足りない…健康志向で自転車ブーム

地価高く進まぬ用地確保

駅前駐輪場足りない健康志向やエコブームなどで、通勤の足としても見直しが進んでいる自転車。東日本大震災後は利用者がさらに増えているが、そこで浮上しているのが放置自転車の問題だ。

都心の各区では新たに駐輪場整備などに乗り出しているが、まだまだ不十分。主要ターミナル駅周辺では、新たに駐輪場の用地を確保することが難しいためで、各区は対策に頭を悩ませている。

■東京駅に900台

都が駅周辺で行っている放置自転車調査で、ここ10年で一度もワースト10位以内に入ったことがない東京駅。ところが、2010年の調査で、赤羽駅や蒲田駅に次いでワースト3位に躍り出た。千代田区では昨年11月、駅南側に134台分の駐輪場を整備したが、駅から半径250メートルの範囲内に駐輪中の自転車は、常時900台に上っているという。

区によると、中央区などの臨海部開発でマンションの建設が進んでから駅周辺に駐輪する自転車が目立つようになったといい、「東京駅までは自転車で、そこから電車に乗り換えているのでは」と推測している。

駅の丸の内口側を主に抱える千代田区にとって、頭が痛いのは周辺地価の問題。駐輪場を拡充しようにも「地価が高すぎて進められない」と担当者はため息をつく。

■大井町駅は歩道に

高層マンションが増えた品川区の大井町駅。ここでは大型スーパー前にとめた自転車が歩道をふさぎ、トラブルになっている。

スーパー脇には駐輪場があるのだがスペースが足りず、平日の昼間には常時30台程度が歩道にはみ出している状態。この付近を毎日歩いて通るという区内の女性(77)は、「スーパーの入り口をふさいでいる時もある。マナーはどうなっているのか」と訴える。

区では、2年前からスーパー側に駐輪場の整備を求めてきたが、「空きスペースがない」と実現していない。「今のところ、歩道上に駐輪しないよう呼びかけるしか解決策がない」と区の担当者は頭を抱える。

■地下に駐輪場も

六本木駅周辺では、放置自転車は多いときに700台以上。東京ミッドタウン前の歩道では、昼夜を問わず100台以上が駐輪していることから、港区では来年度から六本木地区を中心に、約600台分の駐輪場を整備する。

区ではまず、同駅近くの区立公園に約200台収容可能な地下駐輪場を整備。出し入れは機械が全自動で行うため、省スペースも実現できた。このほか区営住宅建設に併せて約400台分の駐輪場を新設する見通しで、区では「600台分確保できれば放置自転車の問題はほぼ解消するはず」としている。(2012年1月31日 読売新聞)




東京駅周辺で「放置自転車」が問題に

 東京駅周辺で「放置自転車」が問題に


それぞれ市区町村や駅によっても事情は違うと思います。記事にある六本木のように、駐輪場設置の見通しが立つところもある一方、東京駅付近のように、駐輪場の設置が難しい場所も少なくないでしょう。そうなると、後は放置自転車を撤去、移送するしかないということになるようです。

確かに、歩道上に無造作に駐輪され、通行の妨げになっている場所もあります。身勝手な放置自転車は迷惑ですし、街の美観も損ないます。道路は自転車を利用者だけのものではありません。地元の人などから苦情もあるでしょうし、撤去に取り組まざるを得ない立場もわかります。

しかし、中には多額の予算を組んで、目の敵のように撤去に力を入れる市区町村もあります。『なるべく市民は自転車を利用せずに歩け。』と呼びかける自治体まであります。放置自転車に手を焼いている実情はわかりますが、今どきクルマの利用ではなく、自転車の利用を控えろと平気で言うセンスに驚きます。

徹底的な撤去を繰り返した結果、駅前広場に自転車が一台なく、ガランとしている駅もあります。少しでも見逃せば、加速度的に増える事情もあるのでしょうが、そこには、公僕と言うより「お上」として、何としても市民を従わせるんだという意識が見え隠れしているように思えてなりません。

放置する行為を是とするわけではありませんが、それだけ自転車利用のニーズがあるということでもあります。本来は、市民のニーズに応じて、駐輪場を増やすのが行政の仕事でしょう。もちろん、撤去がやむを得ない場合はあるにしても、ゼロになるまで鬼のように撤去を繰り返すのが、行政のあるべき姿なのでしょうか。

市民のニーズを汲むのではなく、行政の考える理想、すなわち駅前に自転車が一台も止まっていない状態の実現に力を入れているように見える場所もあります。自転車に乗らない役人にとっては、自転車は目障りで厄介で、とにかく排除すべきものに過ぎないのでしょう。

担当者は、駐輪場を設置したくても場所がない、仕方がない、と言うに違いありません。でも、果たして本当に駐輪場のスペースはないのでしょうか。企業などにビル内・敷地内への駐輪場の設置の協力を頼むほかにも、設置する余地はあるかも知れません。例えば、歩道です。

2005年の4月から、放置自転車対策として、歩道上にも駐輪スペースが設置できるよう法令が改正されています。つまり、歩道上に駐輪機などを設置出来るようになっているのです。場所によって、国や都、市区町村など管理者は分かれるでしょうが、基本的に設置は可能なのです。


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例えば、東京駅周辺に行けば明らかですが、駅の周辺に幅の広い歩道はたくさんあります。東京駅近辺で歩道が広く、駐輪機が設置出来る場所は充分あります。実際、歩道上に自治体が駐輪スペースを設置しているところも各地にあるわけですから、出来ないことはないでしょう。

ただ、街の美観が損なわれると感じる人はあるかも知れません。少なくとも、都市計画に出てくる街のパース図のような、広々として街路樹以外何もない、ガランとした歩道とは違ってきてしまうでしょう。丸の内や八重洲のオフィス街の景観を優先するか、市民のニーズをとるかは議論のあるところかも知れません。

しかし、今どき世界の大都市は、ニューヨークでもロンドンでもパリでも、自転車レーンを充実させたり、駐輪場の件数や収容能力を向上させたり、自転車シェアリングシステムを導入したりしています。街角に自転車がとめられているのは当たり前の光景です。

ニーズを無視して、ひたすら撤去をするくらいなら、その予算で歩道の広い所に駐輪機を設置し、乱雑に置かれないようにしたほうが、よほど現実的だと思います。自転車がきちんととめられている光景が当たり前になれば、自転車が景観を損なうとは感じなくなるのではないでしょうか。

Half Arc, www.bikearc.comHalf Arc, www.bikearc.com

いろいろな製品がありますが、例えば写真にある、BIKE ARC社の駐輪スタンド製品など、デザインも秀逸、歩道設置にも場所が少なくて済みます。芝生の上に向かって、街路樹の植栽部分に向かってなど、空間を有効に使え、半透明のカバーは雨を防ぎ、目隠しにもなります。工夫すれば、景観に配慮することは可能です。

Half Arc, www.bikearc.comHalf Arc, www.bikearc.com

ニューヨークなどでは、場所によって車道に駐輪スペースを設置し始めています。一連のパーキングメーターの中の交差点に近い一台分をつぶし、駐輪場にするのです。歩道には幅が狭くて設置できない場所でも、車道の一部を使って駐輪スペースを設けられる場所もあるはずです。

ワンブロックの両端の一台ずつを駐輪スペースにするだけで、パーキングメーターを全て自転車用にするわけではありません。この方法は、交差点近くに駐車したクルマが死角となって、クルマと歩行者などとの出会い頭の事故が起きるのを防ぐ効果が見込めるのもメリットです。



東京駅の近辺にも、パーキングメーターが設置されている道路は多数あります。大規模な地下駐車場もあるので、一部流用しても、クルマの駐車台数的に問題となることはないでしょう。場合によっては、地下の公営駐車場の一部を駐輪スペースとして転用することも考えられると思います。

パーキングメーターは無いものの、車道の道路幅が広い道もたくさんあります。車道に設置しようと思えば、充分スペースはあります。東京駅の真ん前に駐輪場を設置するのは困難でも、駅の周辺のある程度の範囲を使えば、駐輪台数を増やすことは充分に可能でしょう。


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地価が高くて駐輪場の設置スペースが無いというのは、クルマ優先の考え方が当たり前になっているからとも言えます。考え方を変えれば、充分駐輪場は設置可能です。それならば、撤去と放置のいたちごっこを続けるのではなく、市民のニーズに応えるべきではないでしょうか。

今やニューヨーク、パリ、ロンドンをはじめ、世界中の多くの都市で、自転車の都市交通としての活用を推進しようとしています。都市の渋滞や大気汚染、事故対策、省エネだけでなく、市民の健康を増進し、結果として医療費の削減につながることも注目されています。

世界は自転車を活用しようとしています。それが市民、国、都市の利益でもあるからです。本当は、すでに日本にこれだけ自転車を利用する人がいて、また増えているのに、自転車レーンや駐輪場の整備を進めない手はないのです。世界に目を向け、日本だけ逆行しないようにしてほしいものです。





ロンドンの取り組みを見てもわかりますが、もしまだ諦めずに東京オリンピックを招致しようというなら、エコで省エネな都市の観点からも、自転車走行環境の整備は必須だと思うんですけどね。

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この記事へのコメント
本当に、サイクルロード様の記事を見ると、もっともっと日本には改善の余地があることを実感します。あまりにも海外先進地域と比べると遅れているということも。そして、日本も進まねばならない、という気持ちが湧き上がってきます。
『自転車に優しい地域づくりは、即ち、ヒトにやさしい地域づくり』というような旨のお話を耳にしたことがありますが、私も、そう強く思います。確信しています。自動車は、排ガス、酸性雨、光化学スモッグ、騒音、振動、危険な重量と占有面積と地域負荷が高すぎるのです。

自転車通行帯と駐輪スペースの整備をはじめ、自転車優遇税制など、あらゆる面において、もっともっと、自転車を安全快適便利に使える環境整備をしていくべきでしょう。自動車一台のスペースで、何台の自転車が駐輪できるかを考えれば、商店街の方々も自転車利用者優遇の大切さを実感できるはずです。
Posted by 佐藤 at February 03, 2012 00:51
また、自転車は自動車と違って初期費用が安く、維持費も手頃、燃料といえば食料ぐらいなもので、バスや鉄道のように料金も要らない、気軽に出かけることができます。この、気軽、というのが商売には大きな要素だということはよく知られている通りです。自転車活用拡大により、自転車オンリーの方が増え、自動車購入費、維持費が浮く分、商店街に落ちるお金も増えることでしょう。また、自転車に乗れば食欲が湧く、飲食店がより繁盛することも明白です。自転車排除という愚行は、景気悪化に直結します。これからは、自転車優遇が景気回復の鍵となってくることでしょう。そして、現在の自動車に依存しきった社会は、糖尿病、肥満、高血圧が引き金となる、心臓病等おぞましい合併症の引き金となっており、その治療で地域財政も圧迫されています。自転車は、市民らを健康にさせ、医療費軽減にもつながる。商店街、地域財政、ヒト・・・自転車優遇、自転車活用環境整備は、あらゆる恵みをもたらします。そのことに、より多くの人が気づいてくださるとよいのですが。その、気づき、において、サイクルロード様の記事は、少なくとも私にとっては、大きな存在といえます。
Posted by 佐藤 at February 03, 2012 00:52
立て替え前の歌舞伎座の幕見席に通ったものですが、あの近辺の置き場を知らなかったので自転車では行けませんでした。
http://x2tokyo.jp/connect/bicycle_parking_02
その後、銀座三越地下に地下駐輪場ができたようです。
自転車に冷淡な銀座が変わってくれることを期待します。
Posted by buunyann at February 03, 2012 21:11
よくぞ書いていただきました!

わたしが貴ブログやTwitterなどで常々主張しているように、日本の行政は歩行者を優遇しすぎています。需要に対して明らかに過大な歩道や広場を整備しておきながら、自転車に対しては走行も駐車も排除の一点張り。それも電柱や街路樹などで資格になってるようなスペースに至るまで! しかも、暇でノロマな高齢者や障害者以外には見向きもされないような路線バスやコミュニティバスに利用者を誘導させようとしています。

歩行者を適正な幅の歩道に収容して、残りのスペースをことごとく自転車用の通路や駐車場に転用すれば、クルマも含めて誰も損しないのは明らかなのに…。財源は高くて遅くて不便な陳腐化した上記公共交通の廃止・削減でまかなえます。

Posted by ほのおちゃん at February 03, 2012 23:05
佐藤さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、改善の余地は多々あるだろうと思いますね。
駐輪場を増やさずに、撤去移送を繰り返すのは、税金の無駄遣いにしかなりません。迷惑駐輪は問題ですが、撤去ではなく、無為枠駐輪させないで済む方向へ駐輪場の整備をすべきです。
知恵を絞れば、いろいろ整備の手法はあると思いますが、場所がないと思い込み、思考停止に陥っている気がします。
このあたりにもクルマ優先の道路、街づくりの思想が抜けない影響があるのでしょう。
自転車レーンや駐輪機の設置に反対する商店街の話題については、過去に取り上げたことがありますが、まさに、おっしゃるようなことは、一顧だにされていないように思われます。
クルマで違法駐車して買いに来てくれることを期待するより、自転車客の利便を図ることで集客を図るのは、むしろ先取りの思想くらいに考えるところが出てきてもいいような気がします。
Posted by cycleroad at February 03, 2012 23:30
buunyannさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
最近は銀座でも自転車で走行している人を見るようになりましたが、以前は銀座へ自転車で来る人が少なかったこともあるのでしょう。
中央区の沿岸部にもマンション建設が進んでいますし、自転車のポテンシャルに気づいて、遠くから電車やクルマではなく、自転車で来る人も増えていると思われますが、まだ追いついていないという面もあるのでしょうね。
Posted by cycleroad at February 03, 2012 23:35
ほのおちゃんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
広い歩道を整備するのは、長年道路行政の方針として、自転車に歩道走行させようとしてきたのも大きいのではないかと思います。
歩道走行は推進するのに、駐輪は排除というスタンスですが..。
公共交通のあり方については議論があると思いますが、市民のニーズや利用実態よりも、官僚の考える理想像や、利権構造などが、道路整備を歪め、見た目はともかく、使いづらい街をつくっていると言えるかも知れませんね。
Posted by cycleroad at February 03, 2012 23:43
都内に限って言えば、山手線の上を並行して走る自転車専用道みたいなものを作ることができれば良いのになぁ、と思います。お金はかかるでしょうけれど。
Posted by eban at February 06, 2012 12:50
ebanさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
過去に取り上げましたが、海外には、高速道路や鉄道の上を高架にして、緑の遊歩道と自転車道を通す構想など、同じようなことを考えている人がいますす。
さらに透明のチューブ状の道路にしたり、モノレール状にするなど、いろいろな構想があります。ご興味がおありなら、過去ログを検索してみてください。
Posted by cycleroad at February 06, 2012 23:28
自転車利用者が一番エライと勘違いしている輩が多すぎます。確かに、駐輪場が不足している地区もありますが、ほとんどが駐輪場に預けないで、少しの時間なら歩道に留めておいても平気だ!と自分勝手な解釈をしているバカヤロウが多すぎます。他の人が停めているから自分もいいだろう的な考えで平気で駅前に放置して電車に乗って出掛けてしまう。今、世間では自分勝手な人が本当に多いです。ご自分の行動を今一度振り返ってみて下さい。子供たちの模範になる行動をしていますか?自転車通行のルールを守らない人、自分は関係ないと考える人が多いから、法律を作るしかないのです。まずは、自転車利用者一人ひとりが模範となる行動をとってから意見すべきです。生活を不便にしているには皆さん自身です。
Posted by 松本 at February 12, 2012 10:37
松本さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
たしかに自転車利用者のマナーの悪さには、ひどいものがあると思います。
自転車利用者のマナーが悪いことで、きちんと法令を守っているサイクリストまで白い目で見られることも多く、いい迷惑です。
趣味のサイクリストにもマナーの悪い人はいますが、むしろママチャリに乗る主婦や学生を含めた、一般の利用者のほうが迷惑駐輪する割合が多いように思います。
私は多少遠くても必ず駐輪場にとめるよう心がけていますが、公道にとめ、通行の邪魔になっているような、他人の迷惑かえりみずという停め方も多いのは間違いありません。
ルールを守らないことで、社会的にも大きなコストがかかり、結局は自分たちの負担になることも考えるべきですね。
Posted by cycleroad at February 12, 2012 23:30
スポーツサイクル乗りの方が駐輪マナーの悪い人の割合多いですよ
スポーツサイクル乗り(特にロードバイク)は駐輪場が空いててもそこら辺の建造物に立て掛けて駐輪ですし、まだちゃんと駐輪場に止めてる分ママチャリ乗りの方がマナー良いです
Posted by naria at June 23, 2015 07:04
nariaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
どちらが悪いかは一概には言えないと思います。ママチャリは自立して置けるぶん、歩道の通行の邪魔になるような部分にまではみ出すなど、マナーの悪いとめ方が少なくないのは、多くの人が感じるところでしょう。
ごく一部を見ているに過ぎないのに、主観的な感覚で断定的な言い方をするのはいかがなものかと思います。
もちろん、スポーツバイクに乗る人が必ずしもマナーがいいとは思っていませんし、何に乗るかに関わらず、マナーの悪い人はいます。
立てかけて駐輪するのは、構造的な理由からですが、日本独特の、線をひいただけの駐輪場の問題があると思います。
Posted by cycleroad at June 23, 2015 23:50
すべてマナーの問題に転嫁してしまうと問題の解決が遠のいてしまうというのが、サイクルロード氏も含めた識者たちの考えです。
これまでの記事にもある通りですね。
自転車のマナーが自転車のマナーがと自転車に責任を丸投げしながら、先進諸国で最も自転車のためのインフラ整備を怠慢してきたのが日本の行政です。
日本の行政は先進諸国と比べて、やって当たり前の自転車インフラ整備、これにはスポーツ自転車に適した駐輪場整備も含まれますが、これらを先進諸国レベルに整備せず自転車マナーの問題として取り扱ってしまう間違いを指摘されています。
なんでもマナーマナーと自転車にだけ口をとがらせて、必要な環境を整備しないのでは、本当の問題解決から遠ざかってしまいますからね。
先進諸国は割にあわないほど公害性の高い自動車という車両を減らして、環境面、健康面でも優れた自転車での人々の移動を増やそうとしています。
この自転車という言葉のなかで、スポーツサイクルもママチャリも公平に扱われます。
Posted by 佐藤 at June 24, 2015 03:57
佐藤さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そうですね、駐輪場というインフラも、都市部では大幅に不足している現状があると思います。
放置自転車が目立つなら、市民のニーズが多いのも確かなわけで、駐輪場の増設するのが自然な流れだと思いますが、ことさらにマナーを批判し、撤去移送で対応する傾向は強いと思います。
自治体が本当に住民自治という立場に立つならば、住民のニーズに応える方向で考えるのが当然なのに、クルマ優先の意識や、街の景観などから、なるべく街角から自転車を排除したいと考えるようです。
駐輪場を整備するにしても、使い勝手をはじめ、利用者の立場に立って考えていないのは明白で、欧米と比べるべくもありません。
担当者も自転車になんか乗らないのでしょうね。
Posted by cycleroad at June 24, 2015 23:16
 
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