September 25, 2012

街で見かける自転車への共感

他の人の自転車に目がいくことがあります。


サイクリストの中にもいろいろな人がいて、自転車でどこへ行くか、どんな場所を走行するかが関心の対象であって、自転車そのものには、それほど興味がない人もいます。自分の愛車のコンディションには注意を払うものの、他の人がどんな自転車に乗っていようと関係がないという人もいるでしょう。

一方で、自転車に乗るだけでなく、自転車そのものも好きという人も多いはずです。最新のトレンドやスペックに関心がある人、好きなメーカーやブランドの新しいモデルが気になる人、ほかの人が使っているパーツや自転車用品などに興味がある人、いろいろだと思います。

自転車には種類が多いので、自分が乗っているのと違う種類、例えばフォールディングの小径車もいいな、クロスバイクも欲しいな、マウンテンバイクでオフロードも走りたいな、などと考えている人もいるでしょう。次に購入したいと思っているタイプに目が行ってしまうということもあるかも知れません。

Photo by ArnoldReinhold,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.フレームや素材の違いとか、サイコンやGPSなどの用品に興味が向く人もあれば、他人との差別化、個性やオリジナリティに惹かれる人もあると思います。古いビンテージものに興味があったり、オーソドックスでシンプルなものや、トラディショナルなスタイルに魅せられる人もあると思います。

実用面での工夫とかアイディアに唸る人もあるでしょうし、フレームやパーツの色使いなどのオシャレ度、かわいらしさ、ファッションセンスに感心する人もあるに違いありません。手入れがよく行き届いた、オーナーの愛着が伝わる一台に好感を持つかも知れません。

もちろん、街でいちいち見ているわけではありませんが、信号待ちでふと目に入ったり、歩いているときに道端で目にしたり、ということもあるでしょう。大部分は特に目をひくこともないわけですが、自転車好きだと、どうしても自転車に目が行ってしまうということもあると思います。

理由はそれぞれだとしても、なんだか惹かれる自転車があった、いいなと思う自転車を見たという時、その気持ちを表せたら、持ち主に伝えられたらと思うことがあるかも知れません。しかし、ネット上で、Facebookの「いいね!」ボタンとか、YouTubeの「グッド!」ボタンを押すようなわけにはいきません。

ネット上のサイトやSNS(ソーシャルネットワークサービス)には、ご存知のように「いいね!」(英語版では“Like”)、「グッド!」、「ナイス!」、「拍手」などのボタンが設けられているものがあります。「いいね!」という気持ちをクリック一つで表わしたり、共有することが出来るのが便利です。

いいね!Like

これを現実の世界でやりたいと考えた人がいます。それが“i heart your bike tag”と名づけられたタグです。街角で、いいなと思った自転車に出会ったとき、そっとこのタグをハンドルのあたりに提げておくのです。いかにもアナログな方法ですが、これで現実世界でも「いいね!」ボタンが押せることになります。

タグには“ LOVE your bike!”と書かれています。“LOVE”の部分はハートマークです。もし、日本で同じように「あなたの自転車が好き。」なんて札が下がっているのを持ち主が見たら、何か新手のいたずらかと気味が悪いのではないかと思います。

i heart your bike tag, www.etsy.com

でもそこは、知らない人へも気軽に「Good!」とサインを送る、アメリカ的な感覚なのでしょう。アイディアもさることながら、このタグ、シンプルですが暖かみがあります。手作り感があって、麻ヒモで結ばれているのも素朴な感じです。こんなタグなら、ぶら下げられていてもイヤな感じはしません。

このタグの意図を知り、同じサイクリストから愛車を「いいね!」と言ってもらったと知れば、誰でも悪い気はしないでしょう。ネット上ならともかく、逆にリアルの世界で、わざわざタグを使って気持ちを表すという手間のかかる好意の表明に、余計に嬉しくなるかも知れません。

i heart your bike tag, www.etsy.com

このタグ、手作りの作品をネット上で販売できるサイト、“Etsy”で、“Heroes and Criminals”という、おもに紙製品などを扱う出品者が製作して販売していたものです。実はこのタグ、もうすでに完売となっており、オリジナルを購入することは出来ません。

売っていたのは、2009年の8月となっています。製作や思いついたのは、そのもっと前でしょうから、今から少なくとも3年以上前ということになります。まだ今ほど、Facebookのユーザーも多くなかったでしょうから、Facebookからヒントを得たわけではないようです。

i heart your bike tag, www.etsy.com

もしそうなら、手のマークや、“Like”を意識した意匠になっていたと思われます。つまり、この作者は純粋に、街で見かけた自転車たちに対し、好感を持ったということを伝えたり、気持ちを表したかったようです。サイトにも、そんな趣旨のことが書かれており、ネット上のボタンのことには触れられていません。

このタグをポケットの中に、いつも2〜3枚忍ばせておけば、いつでも自転車のオーナーに対する共感、評価、親しみといった感情を表すことが出来るというわけです。それが何になると言われればそれまでですが、遊び心にあふれる、ちょっと素敵なプレゼントと言えるのではないでしょうか。

i heart your bike tag, www.etsy.com

持ち主には、タグをかけた人がどんな人かわかりませんが、同じサイクリスト、自転車好き同士ということで、何か気持ちが通じ合うような気がするはずです。お互いに見ず知らずで、顔を合わせることもないかも知れませんが、ちょっと暖かい気持ちになるのではないでしょうか。

なかなかシャレたアイディアです。ただ、特に実用的なわけではありませんし、何かの得になるわけでもありません。何の役にも立たないと言えば、その通りです。でも、そんな無駄な行為に、気持ちの余裕とか、ゆったりとした生活の潤いみたいなものを感じられる気がします。

ネット上とは違い、現実世界では、それが同じ町内、近隣だったとしても、なかなか知らないサイクリスト同士でコミュニケーションが生まれる機会は少ないと思います。このタグというアナログな手段、もしかしたら同じ自転車好き同士をつなげる可能性のあるアイテムとして、案外面白いかも知れません。





彼岸を過ぎて、ガラリと過しやすくなりました。自転車で出かけたくなる季節になってきましたね。


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この記事へのコメント
すごい素敵な試みですね^^僕の自転車にも一度でいいからつけられてみたいです。
Posted by kokoro at September 26, 2012 20:05
kokoroさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いいですよね。自転車月間(5月)だけなど、時期を限ってでもいいですから、こんな行為が定着したら楽しそうです。
Posted by cycleroad at September 26, 2012 23:41
これいいですね。
走っているバイクには付けられませんが^^;
Posted by tr45 at September 28, 2012 15:47
tr45さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
なかなか思いつかないアイディアですが、いい感じですよね。
走っているバイクには、直接親指を立てて、「Good!」とサインを送るんでしょう。知らない人に対してでも普通にやりますから..。
Posted by cycleroad at September 28, 2012 23:37
僕も、他の人の自転車に目がいきます(笑)
自分流にオシャレに乗りこなしてる人がかっこいいです!
Posted by ピンクのロードバイクかずき(愛媛) at September 30, 2012 09:19
ピンクのロードバイクかずき(愛媛)さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
特に意識しているわけでなくても、自然と目がいきますよね。最近はオシャレに乗りこなしている人が増えた感じがします。
Posted by cycleroad at September 30, 2012 23:41
初めて書き込みをさせていただきます。

見る人はよく見ていますよね。
この前丸の内で信号待ちをしている時に
隣にいたリーマン風の男性に、舐められるように
見られたのを思い出しました(ちょっと怖かった)

海外へ旅行に行くと「そのバッグ格好良いね」等と
気軽に褒め言葉をかけてくれる人が多い様な気がしますが
日本では他人に声(褒め言葉)をかける人は少ないですね。

褒められて嫌な気持ちになる人はいないと思うので
今回紹介された様なタグを付けられると、その日一日が
ハッピーな気持ちで生活できそうでいいですね。
Posted by yellowbike112 at October 01, 2012 11:41
yellowbikeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おそらく、その人も自転車に興味があって、思わずジロジロ見てしまったのでしょう。あまり凝視しては失礼だとか、思い浮かばなかったのかも知れません。
海外では、人懐こい人が多く、見知らぬ人でも気軽に声をかけたりするというのはあるでしょうね。一方で日本では、あまり多くないのも確かでしょう。
日本でも人懐こい人はいますが、見知らぬ人に対し、下手に褒めようものなら、変な目で見られるか、何か下心でもあるのではと勘ぐられるのがオチです。
日本人はシャイな人が多く、見知らぬ人に面と向かって声をかけたりするのは苦手なのでしょう。そういう意味では、このタグ、日本人向きかも知れませんね。
Posted by cycleroad at October 01, 2012 23:25
 
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