December 19, 2013

自転車を使って弊害を減らす

未成年のネットを利用する時間が増えています。


大人だけでなく、今どきは子供でも当たり前のようにネットを使います。パソコン、携帯電話、携帯ゲーム機などに加え、最近はスマートフォンの普及が進み、特に10代から20代の所有率は高い割合になっています。こうした機器がもたらす弊害を心配している親も多いのではないでしょうか。

掲示板やSNSを通して、見知らぬ人とでも簡単に接触できるため、犯罪に巻き込まれる事例も増えています。警察は下着販売とか児童売春などが疑われる未成年に対し、「サイバー補導」を始めています。普通の生徒が補導され、その保護者が警察に呼び出され、「まさか自分の子供が。」と驚く事例も少なくないそうです。

スマホ普及率特にスマホの普及に伴い、SNSや出会い系サイトにも簡単にアクセス出来るため、性犯罪などの被害者になる事例も後を絶たないと言います。ワンクリック詐欺や、サイトの高額な利用料を請求されるといったトラブルも増えており、親の知らないところで子どもが危険にさらされています。

生徒の間、友達同士でのトラブルも増えています。掲示板やSNSでイジメにあったり、仲間はずれにされるといった話は珍しくないですし、生徒同士のケンカの原因となり、傷害事件に発展する例もニュースになっています。見知らぬ未成年同士でも、ラインなどを通じて傷害事件に発展しています。

常にケータイやスマホをチェックし、友達のメッセージに返信しないと仲間はずれにされるという強迫観念に追われている子どもも多いに違いありません。ネットを通して、常につながっていないと不安になるという、依存症になっている子どもの割合も高くなっていると言います。

SNSやゲームなどに熱中し、常にスマホを手離せない、パソコンから離れられないという未成年も多いのではないでしょうか。これにより寝不足、うつ病や精神的な失調、いわゆるゲーム脳、視力の悪化、学校の成績の低下、コミュニケーション能力の低下、運動不足や肥満など、数多くの弊害が指摘されています。

学力への影響に対する調査結果も報告されています。


長々スマホ、学力に悪影響 仙台市教委と東北大、中学生調査

仙台市教委と東北大でつくる「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト委員会」は18日、子どもがスマートフォン(多機能携帯電話)やテレビゲームを長時間利用した場合、勉強時間の長さに関係なく学習効果が薄れる可能性があるとの調査結果を公表した。

学力に悪影響4月に市内の中学生約2万4000人を対象に実施した生活・学習実態調査を基に分析した。1日当たりの利用時間を「ゼロ」から「4時間以上」までの6段階、家庭での学習時間を「30分未満」「30分〜2時間」「2時間以上」の3段階で回答してもらい、市標準学力検査の数学の平均点との相関関係を調べた。

家庭学習を2時間以上している層で見ると、携帯電話の利用を1時間未満にとどめている生徒の平均点は75.0点なのに対し、利用が4時間以上は57.7点で、17.3点の開きがあった。ゲームも1時間未満が74.1点、4時間以上が59.1点で大きな差が出た。

家庭学習が30分未満の層についても、携帯電話を4時間以上利用する生徒の平均点は47.8点で、1時間未満の63.1点を大幅に下回った。ゲームは1時間未満が62.4点、4時間以上が50.4点だった。一部を除き、全く利用しない層よりも、1時間未満で利用している層の平均点が、やや高くなる傾向を示した。

委員会座長で同大加齢医学研究所の川島隆太教授は「好奇心が旺盛な層が適度な息抜きとして使い、良い影響を与えた可能性もある。引き続き分析を進めたい」と話した。調査は国語、理科、社会でも実施し、同様の傾向が出た。委員会は来年3月をめどに詳細な分析結果をまとめる。(2013年12月19日 河北新報)


中高生のネット依存深刻子どもがパソコンやスマホに熱中しているのは、今どき普通の光景のように思っている親もあると思いますが、実はネット依存、スマホ依存などの依存症になっているかも知れません。これは、アルコールや違法薬物の中毒患者ときわめて似た状態であり、脳が損傷している状態だという研究もあります。

寸暇を惜しんでスマホを使うため、歩きながらのスマホの操作も問題になっています。人とぶつかってトラブルになったり、線路に転落したり、気づかずに踏み切りに進入してしまい、命を落とすケースまでニュースになっています。こうした直接の危険も無視できません。

大人の場合は、自分で判断すべき問題であり、他人がとやかく言う話ではありません。ただ、未成年の場合は、その料金を親が負担している場合も多いでしょうし、自分の子どもに、さまざまな弊害の影響が及ぶ前に、何らかの対策を考えるべきではないでしょうか。

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さて、こうした傾向、何も日本だけに限りません。ドイツのミュンヘン大学の学生である、Janko Hofmannand さんと、Fabian Pammer さんは、面白いプロジェクトを立ち上げました。このボールのようなデバイスは、自転車とコンピュータの両方に接続することが出来ます。

このデバイス、簡単に言うと、自転車に乗って走行すると「マイル」がたまり、そのぶんだけコンピュータが使えるというものです。マイルが不足するとマウスが動かなくなり、非常に腹立たしい状態になるのです。コンピュータを使うためには、毎日一定程度、自転車で走行することが必要になるという仕組みです。

このシステムを導入すれば、ある意味、強制的に健康なライフスタイルを送らざるを得ません。家に閉じこもってネットばかりやっていられないようにする装置なのです。現状ではコンピュータだけのようですが、同じことはスマホなど、他の機器にも応用できるでしょう。

コンピュータやゲーム機、スマホなどに、このシステムを適用しておけば、子供の機器の使いすぎを防ぐことが出来ます。同時に運動不足を解消し、現実の世界での活動を促すことになります。ゲームをやりたければ、そのぶん自転車に乗って運動することが必要になるわけです。



もちろん、このシステムだけでネットによる弊害を完全に防げるわけではありません。フィルタリングサービスのように有害サイトや不適切な情報へのアクセスを遮断するわけではありませんし、SNSや掲示板へのアクセスを禁止し、犯罪などに巻き込まれるのを防ぐわけでもありません。

一番の対策は、パソコンやスマホを与えない、使わせないことかも知れませんが、それ自体が仲間はずれ、イジメにつながったりする可能性もあり、なかなか難しいものがあります。同じように、SNSや掲示板へのアクセスを完全に禁止して、友人とのコミュニケーションを遮断するわけにいかない面もあるでしょう。

親が一日中監視することも出来ませんし、利用内容を完全に把握するのは困難です。そこで、禁止事項などのルールを決め、一日に使う時間を約束させている親も多いのではないでしょうか。“ Personal Energy Orb ”略してPEOと名づけられたこのシステム、それと同じように、時間を制限する役割を果たします。

親との約束だけでは、それを破って、親の目の届かないところで機器を使う可能性があります。特にスマホは場所を選びませんし、利用時間を完全に補足するのは困難です。一日中、年がら年中、子どもの行動を見張っているわけにもいきません。このPEOなら、自動的に時間を制限してくれます。

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知らず知らず使いすぎてしまうことも防げると同時に、運動不足も防げます。不健康な状態を避ける効果があります。結果として時間が制限されることで、優先順位を考えて使うようになるかも知れません。延々とゲームを続けて、依存症になって抜けられなくなるリスクを減らす効果が期待できます。

自転車に乗りながらスマホを使っていると、マイレージが貯まらないようにすれば、スマホを使いながらの走行の抑止になって、その危険を防ぐことにもなるでしょう。自転車でのスマホ走行が問題になる中、これが普及したら、安全の向上にも貢献することになります。

自転車に乗って貯めた貴重な「マイル」です。漫然と歩きながらスマホを使ってマイルを消費しては、もったいないということになれば、歩きながらのスマホの危険も減る可能性があります。いろいろな面で、なかなか興味深いアイディアではないでしょうか。

本当は、やろうと思えば、パソコンやスマホにプログラムを組み込み、時間を制限するようなことは簡単に出来るはずです。しかし、このシステムは、結果的に時間を制限すると共に、運動を促すというところがメリットです。自転車で出かけ、現実空間での生活を促す助けになるでしょう。

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このPEO自体は、子どもだけを対象としたプロジェクトではありません。大人の世界でも、ネットの利用時間は拡大し、そのぶん運動不足になり、肥満や生活習慣病の問題につながっています。それは、医療や介護、福祉予算の拡大となって、国の財政問題にも反映することになります。

大人の世界でも、こうしたバランスを考えることは重要になってきています。ただ、大人ならば、子どもよりは自制が効くでしょう。また、このようなデバイスを強制的に使わせるわけにはいきません。大人は自主的な判断によるしかありません。

しかし、未成年の場合は自分でリスクに気づきにくい、大人と比べて自制が効きにくいこともあります。教師や親が、ある程度強制的にでも制限してやらなければならない面があるでしょう。その半ば強制するツールとして使えるのではないでしょうか。

このシステム、なかなか示唆に富んでいます。実用化したら使いたいという親は多いかもしれません。子供は、スマホを使うのに運動する必要があることに反発するでしょうが、使えないよりマシです。知らず知らずに、依存症になる危険に、子どもが自ら対応するのは困難です。

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ネットを計画的に、有意義に使うことを促し、現実の生活のバランスも崩れにくくなるでしょう。子どもの学力低下、運動能力の低下、生活習慣病になるリスクも下がるはずです。ネット利用時間が弊害を及ぼすくらい、とめどなく拡大する危険がある以上、やはり適切に抑制することも必要なのではないでしょぅか。

長時間のネット利用による弊害や子どもに与える悪影響は、人類が始めて体験する進行中の問題であり、その対策は後手にまわりがちです。しかし、各種の調査や研究報告で深刻な被害が懸念されている以上、それを適度に緩和し、被害を減らすような方法を考えるべき時に来ているような気がします。





東京でも雪の予想がありましたが、雨ですんだようです。でも寒くなりましたね。

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