March 11, 2015

何の役にも立たないアイテム

人間が出せる力は、ごく限られています。


瞬間的な最大出力なら、1馬力程度出すことも出来るとされますが、人間が通常出せる力は、200W弱と言われています。だいたい1馬力の4分の1、およそ0・25馬力くらいということになります。何十馬力、何百馬力もあるクルマと比べるまでもなく、非常に限られたパワーということになります。

ですから、自転車は軽ければ軽いほど移動に有利です。なるべく風の抵抗が少ない形状のほうがいいですし、あまり必要でない部分は極力削ぎ落とすことになります。馬力をアップさせることは出来ないので、いかに無駄を削り、余計なものを排除するかという発想になるわけです。

車体の重さの差が10キロくらいあるケースはザラですが、10キロの違いでも、その走りには大きな違いが出ます。最近増えている電動アシスト自転車は、パワーをアシストしてくれる半面、相応以上に重量が増加するのがネックであり、その構造的な矛盾を嫌って、見向きもしない人も少なくありません。

ロードバイクに乗る人の中には、極力軽量化したくて、パーツ1つについて何グラムという単位で軽さにこだわる人もいます。そこまでではなくても、自転車用品は、なるべく軽く、風の抵抗なども受けにくいシンプルな形が好まれるのは当然と言えるでしょう。

そんな当たり前の事実からすれば、最近クラウドファンディングサイト、“Kickstarter”にて資金調達しようとした自転車パーツ、“BikeBacon”が、調達不成功に終わったのは、仕方がないと言えるでしょう。3万5千ドルの目標に対し、2千ドルにも満たない額で終わっています。

BikeBacon

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このパーツ、いろいろな形をしたプレート、オーナメントを自転車のフレームに取り付けるためのものです。取り付けるオーナメント自体にも、特に機能はありません。単なる飾りを取り付けるためというだけであり、自転車の機能や走行に対し、何のメリットもありません。

重量的には、それほどでもないでしょうが、場合によっては横風を受けて邪魔になります。わざわざ取り付けるメリットがないばかりか、かえってデメリットをもたらします。その、あまりの役立たなさが、かえって新鮮であり、笑ってしまうのは失礼でしょうか。

BikeBacon

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ただ、自転車以外の身の回りの品で考えると、必ずしもおかしいことではありません。例えば、自分のクルマに、「熊に注意。」とか、まったくクルマと関係ないようなステッカーを貼っている人を見ることがあります。クルマ関係以外の好きなブランドのステッカーを貼ったりする人もいます。

ふだんの身の回りの品でも、例えば、邪魔に思えるのに、無駄に大きなキーホルダーを持つ人なんかもいます。本来のキーホルダーの機能からすれば、ナンセンスと思われても、好きなキャラクターなどのキーホルダーを取り付け、持ち歩いている人もいます。



無駄に突起のついていたりするスマホ・カバーを使っている人もいます。その無駄さが遊びであり、自らの遊び心をアピールするものだったりするのでしょう。バッグなどにキャラクターとか、ナンセンスなグッズを取り付けたりするのも、似た行動と言えるでしょう。

一時期、ケータイのストラップにも同じような例がありました。ほかに、サイフとか筆入れとか、バスケースやポーチなど、持ち物やファッションなど全般について、似た例はあると思います。その人の個性を強調したり、遊び心を表現したり、趣味やお気に入りを主張するようなグッズは、無数にあります。

BikeBaconBikeBacon

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機能や使い勝手を考えれば、それほどの種類はいらないもの、生産効率を考えれば1種類に収束してもおかしくないものでも、街では無数のバリエーションのものが売られていたりします。消費者にも、他の人と違うもの、差別化できるものを買いたいというニーズがあるからでしょう。

そう考えると、自転車にも何かアクセントをつけたり、オリジナリティーを出したり、趣味やスタイルを強調したり、主義主張をアピールしてみたり、遊び心を前面に押し出したり、駐輪場での目印にしたり、自らの自転車に愛着が感じられるようにしたり、変化を楽しんでみたりしてもいいはずです。

BikeBaconBikeBacon

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残念ながら、“Kickstarter”では、あまり理解されなかったようですが、自転車にアクセサリー、それも何の役にも立たないアクセサリーを取り付けるというスタイルがあってもいい気がしてきます。ある意味、これまでになかったユニークな発想と捉えることも出来そうです。

自転車の場合、ステッカーを貼るといっても、フレームは細く、そのスペースがあまりありません。貼っても目立たず、面白くありません。その点、この“BikeBacon”ならば、少なくとも、見た目にポップで楽しい感じの演出にはなりそうです。

仮に発売されたとして、わざわざ自分で買う人は少ないかも知れません。でも、例えば企業の販促用のノベルティグッズにしても面白いのではないでしょうか。企業としても、いいデザイン、ユニークなオーナメントを制作すれば取り付けてもらえて宣伝になります。

BikeBaconBikeBacon

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日本だったら、例えば最近はやりのユルきゃら、ふなっしーとかクマもんなどだったら、つけたくなる人もあるに違いありません。ゆるきゃらによっては、関連商品がかなり売れているそうですから、その一つとして売り出せば人気が出て、自転車にオーナメントというスタイルが流行るかも知れません。

地元のチームとか、仲良しグループでお揃いのプレートをつけるのもいいでしょう。何かのメッセージを取り付ける手もあるかも知れません。思わず和むようなものを考えるのも面白そうですし、いろいろな使い方が考えられるのではないでしょうか。

人間の出せる力が限られている以上、自転車には、なるべく余計なものをつけないのが合理的であり、当然の行動です。しかし、そんな効率や合理性では計れない行動をとるのも人間です。常識にとらわれない発想で、無駄で役に立たないアイテムを考えてみるのも面白いかもしれません。




東日本大震災の発生から、今日で4年の歳月が流れました。あらためて鎮魂と復興を祈りたいと思います。

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