April 10, 2015

軽い気持ちが招く大きな後悔

新年度、新学期が始まっています。


街には初々しい新入社員、新入生の姿が目につきます。入学や入社、あるいは新年度の異動に伴って、新たな場所へ自転車通勤、自転車通学を始めたという人も多いに違いありません。さて、そんな折ですが、最近の自転車関連のニュースからピックアップしてみたいと思います。


飲酒運転、自転車もダメ! 大阪で初の検問、酒気帯びの男性「まあ、いいかと軽い気持ちで…」

自転車による交通事故が全国的に問題化する中、死亡事故の約1割を占める飲酒運転を減らそうと、大阪府警は11日夜、府内65カ所で自転車の飲酒検問を実施した。府警としては初めての取り組みで、全国でも珍しいという。

検問検問は同日午後8〜10時、キタやミナミといった繁華街など自転車の通行量の多い地点で実施。飲酒運転をしていた60人が口頭での指導、警告を受けた。大阪市中央区の堺筋では、酒気帯び運転として注意された男性が「酒を飲んだが、まぁいいかと軽い気持ちで乗ってしまった。これからはしません」と反省した様子だった。

府警によると、自転車は、乗用車やバイクと同様に道交法で飲酒運転が禁じられている。「酒気帯び運転」なら口頭での注意指導、「酒酔い運転」であれば刑事処分の対象となりうる「赤切符」が交付される。車の免許所有者が摘発されてもただちに影響はないが、常習性があって車の運転も危険などと判断されれば、免許停止になることもあるという。

府警によると、昨年全国で発生した自転車関連の死亡事故は542件。うち57件(10・5%)が飲酒運転で、全体に占める割合は増加傾向にあるという。

こうした状況を受け、警察は、悪質な自転車運転者の取り締まりを強化。今年6月からは、酒酔い運転や信号無視などで3年以内に2回以上摘発された運転者に安全講習を義務づけるなど厳罰化を図った改正道交法が施行される。(2015.3.12 産経新聞)



自転車で飲酒運転の市職員に罰金と停職6か月

松山市は6日、技術管理課副主幹の40歳代男性を停職6か月の懲戒処分にした。発表などによると、男性は昨年11月2日、松山市内の飲食店で飲酒し、深酔い状態で自転車を運転。自宅近くで転倒して意識を失った。愛媛県警松山西署が道交法違反(酒酔い運転)容疑で書類送検し、3月27日に松山区検が松山簡裁に略式起訴した。松山簡裁は同日、罰金5万円の略式命令を出し、男性は納付したという。

市人事課によると、今年度の懲戒処分は1人目。昨年度に懲戒処分を受けたのは計8人で、過去5年で最多だった。また松山市は、清掃課自動車運転士の50歳代男性が、ゴミ収集車運転中に接触事故を起こしたとして、3月6日付で厳重注意とした。市民部石井支所の50歳代男性は、窓口業務で金の計算を間違えて1万円の不足金を発生させたとして、3月13日付で訓告処分にした。(2015年04月07日 読売新聞)



酒気帯びで自転車、バイクの男性にけがさせ逮捕

前をよく見ずに自転車に乗り、バイクの男性にけがを負わせたとして、警視庁志村署は7日、住所不定、無職の男(78)を重過失傷害容疑で逮捕した。

発表によると、男は6日午後7時20分頃、東京都板橋区志村の区道で、前方の安全を確認せずに自転車で車道を横切り、前から来た会社員男性(43)のバイクと接触し、男性に左手親指の骨を折る全治4週間のけがを負わせた疑い。容疑を認めている。

現場は片側1車線で横断歩道や信号はなかった。男は当時、酒気帯び状態で、同署は「悪質性が高いため逮捕した」としている。(2015年04月08日 読売新聞)


街頭指導この時期は、花見や職場の歓送迎会などで飲酒する機会が増える頃かも知れません。クルマでは、飲酒運転による悲惨な事故が相次いだ結果、罰則や取締りも強化されていますが、自転車ならいいだろうと、酒を飲んだ後に乗ってしまう人は、まだまだ少なくないようです。

クルマはまずいが、自転車ならと考えている人もあるようですが、決してそんなことはありません。自転車であっても酒による影響は免れません。判断力や危険回避能力が衰えますし、事故に巻き込まれるだけでなく、歩行者を死傷させる事故も起こしかねません。

酔っていれば、自損事故も含め、事故を起こす危険性が大きく高まるのは間違いありません。そのことによって、刑事責任や民事上の多額の賠償責任、さらに行政処分や社会的な責任を問われて、社会人としての信用を大きく失墜させたり、その後の人生に影響するような、大きな後悔を残しかねません。

中には、捕まっても自転車なら大目に見てもらえると、高をくくる人もあるようですが、自転車であっても飲酒運転は大きな不幸を招きます。警察も取り締まりを強化しています。クルマだけでなく、自転車の飲酒運転も厳に慎むべきであり、そのことを広く社会として徹底していくべきでしょう。


信号機:「自転車専用」福岡県内に登場 2段階右折を誘導

交差点で自転車の2段階右折を誘導するための「自転車専用信号機」が31日、福岡県内で初めて福岡市東区の香椎浜団地南交差点に設置された。道路交通法はすべての交差点で自転車の2段階右折を定めており、県警は「事故防止のため徹底してほしい」と呼びかけている。

自転車は交差点で右折する際、道路左側に沿って進んだ後、一旦停止し、右に向きを変えてから交差点を渡る2段階右折するよう定められている。

2段階右折2段階右折

だが丁字路の香椎浜団地南交差点には、直進した後、右に向きを変えると前方に信号機がなく、自転車で交差点を渡るのが難しかった。そのため県警と福岡市は専用の信号機を設置した。また信号待ちをする間、安全に停止できるように、歩道の一部を拡幅し待機場所を整備した。

この日の朝、警察官らが通行する自転車に広報チラシを配り、2段階右折を指導した。近くに住み、普段から自転車を利用する近藤征子さん(73)は「信号ができて渡りやすくなった。みんながルールを守ってほしい」と話した。県警によると、県内では昨年、自転車が関係する人身事故が6324件発生し、うち17人が死亡している。(毎日新聞 2015年03月31日)


この福岡の整備がどれほどの効果があるかは議論の余地がありますが、自転車の2段階右折を促すような仕組み、標識、信号、自転車レーンの形や路面の表示などを強化していくのは、とても重要なことだと思います。2段階右折は、自転車の左側通行の徹底にもつながるからです。

すなわち、せっかく左側通行していても、正面の信号が赤となったため、手前で右折してしまい、そのまま走って右側走行になってしまう人が少なくありません。もちろん、左側通行の励行という意識の無いのが問題ですが、道路インフラとして、右側通行になってしまわないような仕組みが求められるでしょう。


自転車保険、中学生いる世帯に全額補助…兵庫・小野

兵庫県小野市の蓬莱務市長は26日、県が条例で自転車保険加入を全国で初めて義務化したことを受けて、中学生がいる市内約1500世帯に対し、保険料を全額補助する考えを明らかにした。6月議会で提案する補正予算に費用を盛り込む。全国でも珍しい支援策で、県の条例が施行される10月1日までに全中学生の保険加入を目指す。

市議会最終日のこの日、閉会あいさつの中で述べた。自転車通学することが多い中学生に対する交通安全啓発とともに、事故を起こした場合に多額の損害賠償に備えるのが狙い。市によると、補助額は基本保険プラン(対人・対物ともに最大5000万円の補償)に相当する年額1000円。また、保険は加入した中学生だけでなく、家族全員の事故が補償対象となる。補助期間は最長で3年間(中学在学期間)。

補助の条件は、保険の種類、会社は問わない▽加入手続きは各家庭で行い、学校などで加入を確認後で支給する――などとしている。2013年に市教委が市内の全中学生を対象に自転車保険の加入状況を調査したところ、全体の38%にあたる514人が保険に加入していた。市では、徒歩通学の生徒も部活動などで自転車を利用することがあるため、補助対象とした。

自転車の安全利用を呼びかける公益財団法人「日本交通管理技術協会」(東京都新宿区)によると、「自転車事故の補償は、自動車並みに高額になってきている。小野市のような取り組みがあれば、被害者が救済される。全国に広まってほしい」としている。蓬莱市長は「子育て支援の一環で、万が一、自転車事故を起こしても十分な補償ができる。ひいては安心して住みやすい地域づくりにつながる」としている。(2015年03月28日 読売新聞)


自転車保険兵庫県が自転車利用者に保険加入を義務づける条例を、全国で初めて施行したことは、何度か取り上げました。義務ですが、罰則はありません。当然ながら条例制定後にも未加入の人は、相当の割合で存在し続けるものと推測されます。

兵庫県の小野市では一歩進めて、中学生いる世帯に全額補助を打ち出しています。もちろん、自治体によって、どこでも出来る政策ではないと思いますが、1世帯につき年額1千円ならば、社会保障の一環、あるいは子育て支援の一環として、それほど大きな額ではないでしょう。

条例を知らなかったり、加入を忘れてしまう世帯もあるでしょうから、突然子供が事故を起こし、多額の賠償責任を負ってしまうような事態を防ぐためにも、こうした取り組みは評価されるのではないでしょうか。被害者の救済という面でも、有効だと思います。


自販機で保険つき飲料販売 エース損保、自転車事故など

外資系のエース損害保険は、自販機で売るペットボトルや缶入りの飲料に自転車やゴルフの事故に対応した1日有効の損害保険をつけて販売する事業を6月にも始める。自販機にとりつけた専用の機械でQRコードつきの領収書を発行し、スマートフォンで申し込む。まず乗り合い代理店大手「ほけんの窓口」店内の自販機で販売し、ゴルフ場などにも広げていく。(2015/3/29 日本経済新聞)


自転車保険に加入したほうがいいとは理解できても、自転車を使う機会が多くない人の場合、年間契約の保険料を支払うのが、ばかばかしいと感じる人もあるでしょう。そんな人は、使う時だけ加入出来ればリーズナブルですが、いちいち手続きするのは面倒ですし、現実的ではありません。

そんな時、自販機で飲料を買うのと同じように手軽に加入できたら、これは便利です。自転車保険が一日単位で簡単に加入できます。年間保険料との比較や、きわめて短期しか乗らない人のニーズが、どれくらいあるかにもよると思いますが、なかなか面白い保険の販売方法と言えるのではないでしょうか。


駅の放置自転車、秋葉原がワースト 人口の都心回帰影響

駅周辺の放置自転車などの台数について、秋葉原駅(千代田区)が初めて都内最多になったことが二〇一四年度の都調査で分かった。都が三十日、発表した。都心の人口が増え、秋葉原駅に自転車で行く人が増えたためとみられる。区は駅を管理する鉄道事業者や周辺の商業ビルに協力を求め、駐輪場確保に努める。 

調査は、昨年十月の晴れた日の午前十一時に都内にある駅から半径五百メートル以内で路上放置された自転車やミニバイクを数えた。放置されていた約六百駅のうち、秋葉原駅は前年度より百八十九台増えた八百七十二台だった。次いで、一三年度二位だった新宿駅(新宿区)は一四年度も六百七十七台で二位、一三年度に四位だった赤羽駅(北区)は一四年度、六百六十三台で三位に浮上した。

放置自転車秋葉原駅は一二年度は六百八十四台で五位、一三年度は六百八十三台で三位に順位を上げていた。千代田区によると、同駅が最多になった理由について、都心回帰で高層マンションなどが増え、住民らが秋葉原駅周辺を自転車やミニバイクで訪れる機会が増えたとみる。しかも区外が四分の三と際立っている。区も新たな駐輪場を設置したが、駅周辺は空きスペースが少なく、増える自転車やミニバイクに収容台数が追いついていない状態だ。

千代田区は二月と三月に周辺の区や都と協議会を開いて、対策を検討している。近く鉄道事業者や商業ビルに協力を求める会合も開く。ビルに駐輪場があっても場所が分かりにくかったり、地下六階にあるなど自転車を持ち込みにくかった面もあるという。区の担当者は「誘導表示を掲げたり、駐輪場の場所を変えてもらったりするように求めたい」と話している。
全体の放置自転車などの数については、ピーク時の一九九〇年度以降減り続け、一四年度は九〇年度の十分の一近くに減っている。(2015年3月31日 東京新聞)


放置自転車が歩行の邪魔になるなど迷惑な行為なのは間違いなく、決して、その非を正当化するつもりはありません。放置自転車の増加は、ワーストなどとランク付けされ、社会にとっての目の敵のように報じられる場合がほとんどですが、一方で、自転車の利用が増えている証と見ることも出来ます。

自転車の利用が増えたぶん、クルマ、特に自家用車の利用が減っていることもあるでしょう。そのことは、渋滞の軽減、大気汚染や事故の減少、貴重な都市部の公共空間である道路への違法駐車を減らしている面もあるはずです。マナーの問題はありますが、記事にあるように、駐輪場が足りないのが問題という面もあります。

駐輪場の整備、収容台数が追いつかないと言いますが、自転車の増加により、クルマの利用が代替されているとするならば、少なくとも10倍かそれ以上のスペース効率が実現し、公共空間の効率的利用において、大きく貢献していると見ることも出来るはずです。

秋葉原の場合、かつて家電の街ということもあって、商品を持ち帰るための違法駐車が酷く、それを厳しく取り締まったために、自転車での来訪を促した面もあるのではないでしょうか。駐車違反強化の結果、放置自転車が増えたのであれば、ワースト云々より、速やかに駐輪スペースを整備すべきという話です。

駅などの周辺に、違法駐車のクルマの列がびっしり並んでいるところは、あまり問題として報じられません。しかし、それが車線をふさぎ、渋滞を酷くし、大気汚染やヒートアイランドなどを増やしているのも確かでしょう。あまり一方的に放置自転車を目の敵にするのではなく、もう少しトータルで見るべきではないでしょうか。


盗まれた120万円自転車、修理で元の販売店へ

120万円相当の自転車を盗んだとして、警視庁は6日、東京都日野市と八王子市の無職少年2人(ともに18歳)を窃盗の疑いで再逮捕したと発表した。

同庁幹部によると、2人は昨年12月、府中市のマンション敷地内で、男性看護師(38)が所有するカナダ製自転車(ロードバイク)1台を盗んだ疑い。「高くて買えないから盗んだ」と容疑を認めている。

2人が先月、この自転車のタイヤを修理するために訪れたのが、看護師が自転車を買った店だった。店員が盗品と気付き、同庁に通報した。2人は「10台くらい盗み、ネットで転売した」と話しており、別の自転車盗容疑で逮捕されていた。(2015年04月07日 読売新聞)


このようなことがあるから、悪いことは出来ない、という教訓のような話ですが、実際のところ、こんなことが起きるのは稀です。このようなことは滅多に起きないので、悪いことは、し放題なのが現実です。今どきはネットで簡単に売りさばけるので、未成年でも簡単に手を染められるのが問題です。

自転車窃盗街には無施錠の自転車が珍しくないこともあり、自転車盗の敷居が低くなっています。最初は軽い気持ちで盗んだのかも知れません。やがて、高価なロードバイクが欲しくて盗むのにも躊躇が無くなり、たくさん盗んで転売して稼ぐようになり、さらに他の犯罪にもエスカレートしていく構図は容易に想像がつきます。

たまたま同じ店が売ったものだから店員も気づいたのでしょうが、持ち込まれたのが他の店でも、またネットオークションであっても、いわゆる「アシがつく」ような仕組み、システムは作れないものでしょうか。フレームや主要パーツに製造番号を振り、管理できないものでしょうか。

今や、ビッグデータであらゆるものがデータ化されたり、クラウドを使って膨大なデータを共有できる時代です。やって出来ないことはないと思いますし、システム的には可能でしょう。ただ、メーカーや販売元は、盗まれればまた買ってもらえるので、その自発的な取り組みは期待できません。

そうすると、やはり警察庁あたりが業界を指導するか、規制をするしかないでしょう。全部の自転車は無理としても、高く売れる、つまり窃盗のターゲットとなるスポーツバイクだけでも、そのような仕組みは構築できないものでしょうか。犯罪の芽を摘み、特に少年の非行の入り口をふさぐ点でも有意義だと思います。

◇ ◇ ◇

全国的に寒の戻りで肌寒い陽気となっていますが、新しく自転車に乗り始める人も増える時期です。酒酔い運転は言うに及ばず、法令の順守が悲惨な交通事故のリスクを減らすことを改めて肝に銘じ、また保険の加入や盗難の防止などにも、気を配っておきたいところです。





イルカ約160頭が打ち上げられたそうです。イルカもかわいそうですが、何かの予兆などでないとよいのですが。 

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この記事へのコメント
 福岡の自転車専用信号、すばらしいですね。信号待ちの自転車が滞留できるスペースが取れないところばかりなので、なかなか普及はしないと思いますが、「一体ここはどうすればわたれるの?」という交差点は多いので、こういう形で誘導してくれるのはありがたいです。

 放置自転車、秋葉原が最悪、という記事を見てふと思ったのですが、『弱虫ペダル』の主人公、自転車でアキバ通いをしていた時はどこに駐輪していたんでしょうね?(笑)当作品を読んでいないので、よかったらどなたかご教示ください。
Posted by hyrax at April 13, 2015 14:38
hyraxさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
自転車レーンの整備に加え、こうした点も考えてほしいものです。
場所によっても交差点の形状はいろいろだとは思いますが、なるべく標準化することが出来れば、多くの人が習慣的に使うことが期待できますし、通行に秩序をもたらすと思います。

私も知りませんが、どこかいい場所があったんでしょうね。
Posted by cycleroad at April 14, 2015 23:06
 
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