August 23, 2015

ニーズに応える営業スタイル

この夏、どこか遠出をした人も多かったのではないでしょうか。


ふるさとへの帰省以外でも、行楽や避暑に、あるいは観光やレジャー、何かのイベント等に出かけたりした方もあると思います。ただ、どうしても人出が集中する場所では渋滞が発生し、どこへ行っても混雑するのが難点です。行き帰りだけではなく、行楽地内でも渋滞に見舞われることがあります。

Quikbykeクルマでなく、列車や飛行機を使って出かけた場合でも、現地でのバスやタクシーなどが渋滞にはまることがあります。そのような時、自転車があれば渋滞に関係なく移動できて便利なのにと思うようなケースもあるのではないでしょうか。ふだん自転車を使っている人なら、特にそう感じると思います。

休暇で避暑地に滞在するような場合でも、ちょっとした移動に自転車があると便利だったりします。わざわざクルマで動くと、混雑や駐車場の入場待ちで時間がとられたりしますが、自転車だと、避暑地や行楽地でのアシとして、何かと便利なケースもあるでしょう。

しかし、自転車に乗るのが目的だったり、輪行の旅ならともかく、なかなか同行者全員が自分の自転車を持って旅行するというのは難しいと思います。出先にレンタル自転車でもあればいいですが、よほどの観光地でもない限り、なかなか貸し自転車屋まではないところが多いでしょう。

もしあったとしても、行楽シーズンだと、自転車が便利な場所に限って、貸し自転車は出払っていて借りるのは困難です。もっと台数を増やしてほしいと思いますが、おそらくピークの時だけ格段に需要が多く、それ以外の時期を考えれば、台数を増やすのも難しいのでしょう。

Quikbykeここは移動が不便だから、貸し自転車屋さんくらいあってもいいのにと思う場所でも、やはり行楽客が多い時期は限られていることを思えば、なかなか事業として成り立たないということもあるに違いありません。お盆やゴールデンウィークなどだけ、人出が集中するような場所では仕方がないでしょう。

また、夏フェスなど、何かのイベントが行なわれる場所が、ふだん人が集まる行楽地ですらないこともあります。臨時のバスやタクシーはあるかもしれませんが、いくら需要があっても、貸し自転車までは期待できません。単価も安いわけで、数日間のみ営業しろというほうが無理です。

近くに大きな川や湖、有名なサイクリングロードがある場所なら、レンタサイクルもあるかも知れませんが、その場所、コース内でしか借りられない場合も少なくありません。結局のところ、自転車だと便利な場所だからといって、出先で自転車を借りるのは難しいのが現実ということになりそうです。

ところで、そんな事情は日本国内だけではありません。アメリカ・ネブラスカ州に住む、J William Moore さんは、移動式のレンタルバイク店があれば、そのような需給のギャップが埋められて便利ではないかと考えました。臨時の貸し自転車屋さんです。

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店舗はプレハブではなく、輸送用のコンテナを改造して使っています。貸す自転車は電動アシスト自転車で、それも含めてワンセットになっています。これならば、規格にあっているのでトレーラーに載せて設置場所まで持って行けます。そしておろせば即、営業できます。コンテナなので組み立てる必要もありません。

貸し自転車を貸すための、多少の事務と自転車の管理が出来ればいいわけで、店舗としては十分でしょう。1週間でも10日でも、必要な期間だけ設置し、不要になればすぐに撤去できます。次から次へと移動して営業することも可能でしょう。

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必要であれば、コンテナ単位で、いくつでも増設できます。需要にあわせて供給を調整することも可能というわけです。もちろん、貸し自転車の需要自体が、季節的に大きな偏りがあるとは思いますが、それでも固定よりは移動できる分だけ、採算も取りやすくなるに違いありません。

各地で行なわれるイベントにあわせて、移動して営業することも出来ます。一つの場所で固定の店を開くのは無理でも、各地での貸し自転車の需要を合わせて考えれば、事業としても成り立つ可能性も高くなるでしょう。言われてみれば簡単なことで、今までなかったのが不思議なくらいです。



言ってみれば、夏祭りや縁日で見る露店と同じことでしょう。祭りがある場所へ移動して営業します。ほかにも仮設のトイレとか事務所などのレンタルとも似ています。ニーズのある場所に、ニーズのある時に持っていくという発想です。うまくやれば避暑地から避寒地へ移動して年中営業できる可能性もあります。

電源は、ソーラーパネルで供給することも出来ます。仮設なので、水周りなどは別途必要になると思いますが、飲食店ではないので、それほど問題にはならないでしょう。近くに公衆トイレがあれば営業できます。その他、予約システムなどもあります。



この貸し自転車、店舗丸ごとのスタイルを“Quikbyke Q・pod Electric Bicycle Rental System”と名づけ、クラウドファンディングサイトでこの夏、資金調達を行なっていました。しかし、残念ながら賛同者は思ったよりも集まらず、資金の調達は不成功に終わっています。

確かに、個人としては貸し自転車が欲しい場所、場面はあっても、その営業システムにまで、わざわざ出資するほど興味はないということなのでしょう。出資しても、自分が欲しい場所、欲しい時期に出店してもらえるとは限らないわけで、依然として借りられるとは限りません。

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ただ、このシステム、あるいは考え方、なかなか面白いと思います。貸す自転車が電動アシスト自転車なら、老若男女、広く貸すことも可能です。自転車好きでなくても、あれば便利だから借りようと考える人も多いはずです。そもそもニーズがある場所で営業するわけですから、稼働率は上がるはずです。

何かの理由で、観光客が極端に減ったり、イベントが開催されなくなったりしたら、別の稼げる場所へ移動すればいいわけで、その点でも柔軟性は高いと思います。このようなシステムで営業する事業体が出てくれば、行楽地での混雑を緩和したり、避暑地などでの移動が便利になって、多くの人が助かるのではないでしょうか。

Quikbykeここで電動アシスト自転車を借りてもらえば、今まで使っていなかった人に、そのラクさ、便利さが理解されるということもあるでしょう。販売促進にもつながる可能性があるわけで、電動アシスト自転車のメーカーがサービスを立ち上げてもいいのではないでしょうか。

全国の多くの場所に貸し自転車がないのは、やはり採算をとるのが難しいということなのでしょう。しかし、ニーズに応じて、貸し自転車屋ごと移動するというシステムならば、状況が変わる可能性はないでしょうか。そして、稼動させられる場所が、全国各地に手付かずで眠っているとは考えられないでしょうか。

クラウドファンディングで、個人に出資を募るのには、あまりそぐわなかったようです。当然ながら事業としての採算性が問題であり、企業や投資家がリスクをとって立ち上げるべき話なのでしょう。メーカーでも、事業会社でも、機器レンタルの会社でもいいですが、ぜひ検討してみてほしいものです。




今年も甲子園は新しいスターが出てきて盛り上がりましたが、子供の野球人口が急速に減る中、いつまで続くでしょうか。

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