November 09, 2015

自転車活用を支えるサービス

前回は、イギリスのビジネスウーマンを取り上げました。


いわゆるロンドンの自転車革命以降、自転車に乗る市民が増え、自転車に対する意識も大きく変わりました。それに呼応するように、自転車を使った新しいビジネス、自転車を強みにするビジネスを展開し、他との差別化を図っている女性たちでした。

自転車を使うだけでなく、当然ながら自転車そのものに関わるビジネスも拡大しています。スポーツバイクを扱うオシャレな自転車ショップがオープンしたとか、自転車好きが集まれるように、カフェを併設するショップが人気になったといったニュースも聞きます。でも、自転車の販売だけではありません。

WheelyGoodBicycles
WheelyGoodBicycles

Laura Pringle さんは、自転車のモバイルサービスを掲げる会社、“WheelyGoodBicycles”を立ち上げました。サービスの中心は自転車の修理です。修理以外にも、チューンナップやクリーニングから、ビンテージ自転車のレストアまで手がけます。自転車のメンテナンス全般を提供しています。

特徴は、モバイルサービスとうたっているように、デリバリーをするところにあります。連絡すれば、自宅や勤務先など指定したところまで、修理が必要な自転車を取りに来てくれるのです。必要な修理やメンテナンスを行なって、また指定先まで届けてくれます。

WheelyGoodBicycles
WheelyGoodBicycles

デリバリー用のバンには、工具などの機材一式を搭載しているので、簡単な修理、短時間で済むメンテナンスなどであれば、その場でやってくれます。ある程度、時間がかかる場合は、一旦ひきとり、また届けてくれるので、修理が終わるのを待っている必要はありません。

このシステム、忙しくて自分で修理のために、最寄の店に持っていくヒマがない人には、うれしいサービスでしょう。自転車通勤している自転車に修理が必要になったら、勤め先に取りにきてもらい、仕事をしている間に直して持ってきてもらうことも可能です。

WheelyGoodBicyclesWheelyGoodBicycles

趣味で週末にサイクリングに使うくらいなら、修理に出せなければ乗らないという選択肢もありえます。しかし、自転車通勤などに使っている場合は、すぐに修理しないと不便です。でも、平日の昼間は仕事で、愛車を修理に出しに行くヒマがないというケースは多いのではないでしょうか。

自転車を押して歩いていける範囲に、自転車屋さんがあればいいですが、自宅や勤め先の近くに修理してくれる店があるとは限りません。子供を保育園に送り届ける最中に故障することだってありえます。もちろん、自分ではパンク修理も出来ない人だっているでしょう。

自転車を交通手段として使う人が拡大するロンドンで、まさに必要とされるサービスということになりそうです。近くに自転車屋があったとしても、デリバリーのほうが便利な人もいるでしょうし、相応のニーズがありそうです。痒いところに手が届くサービスと言えるかも知れません。

London Bike KitchenLondon Bike Kitchen

Jenni Gwiazdowski さんは、“London Bike Kitchen”を立ち上げました。自転車を『料理する』場所、台所を提供するというコンセプトです。すなわち、修理やメンテナンスを、持ち主が自分で行なう場所を提供しているのです。必要な工具や機材、パーツや消耗品などは全て揃っています。

場所だけではありません。熟練した整備士が常駐しており、修理の方法やチューニングのテクニックなどを教わることが出来ます。メンテナンスのノウハウは、本やネットでも調べられますが、実際に見たり、ベテランの技術者にコツを教えてもらうのとは、大いに違うはずです。

修理やメンテナンスの方法を体系的に学ぶための教室も開かれています。最近自転車の乗り始めて、メンテナンスについては初心者という人、自分で自在にメンテナンスが出来るようになりたい人など、自転車人口が急増するロンドンで、そのニーズは小さくないに違いありません。

London Bike KitchenLondon Bike Kitchen

運営するのはNPO、非営利法人です。非営利法人と言うと、時々勘違いする人がいますが、ボランティアではないので無料サービスではありません。利用する場合には利用料が必要ですし、売っている工具や消耗品などを買う場合には、もちろん対価を要求されます。

非営利法人だからと言って、必ずしも寄付や補助金などだけで運営されているわけではありません。職員の給料も払う必要がありますし、店の家賃から水道光熱費から、いろいろ経費も必要です。ただ、非営利なので、それらの経費にプラスして利潤を追求することはありません。

ですから、リーズナブルな価格でサービスが提供できます。自転車好きのJenni Gwiazdowski さん自身が、心ゆくまで自転車をいじれるスペースがない、手入れの仕方を教えてくれる場所がないという不満を感じた経験から、このようなワークショップを立ち上げることにしたのです。

London Bike KitchenLondon Bike Kitchen

彼女たち運営メンバーは、自転車は身体的、社会的、そして感情的にも乗る人を一変させることが出来る、驚くべき、そして素晴らしい機械だと考えています。経済的にも、環境的にも、社会的にも大きな利益を提供するはずです。そして、自転車は自由で、健康的で、楽しい乗り物です。

都市や人々の生活や人々自身を変えることの出来る交通手段であり、自転車の可能性を信じていると話します。彼女たちは、自転車に、ロンドンや世界で選ばれる交通手段であって欲しいと願っています。そんな情熱から、誰でも自転車の手入れを気軽に学べるワークショップを実現すべく、NPOを立ち上げたのです。

この2人の女性起業家、どちらもロンドンの自転車人口の拡大、自転車の活用の拡大の一端を支えるサービスを担っています。二人とも大の自転車好きで、ロンドンで自転車を利用しやすくする一助になりたいとの、社会的な情熱を持っているところも共通しています。

ロンドンの名物市長、ボリスジョンソン氏の自転車革命は、自転車インフラを充実させ、自転車人口を大幅に増やしただけではありません。彼女たちのように身近なところで、ロンドンの自転車環境を支えるサービスを立ち上げる人たちを生みだしていることも、見逃せない部分と言えそうです。




7人制ラグビー、15人制の日本代表選手が出ないということは、全く別のスポーツと考えるべきなんでしょうね。

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