April 01, 2016

常識を覆した自転車インフラ

16040101画期的な自転車インフラが構想されています。


自転車レーンは道路につくられるのが一般的です。もちろん、河川敷を利用したり、廃線になった鉄道跡とか、高架道路の下の空間など、特別な場所を使って設置された自転車道もあります。欧米では、郊外と都市部を結ぶ高規格な自転車ハイウェイなども出来始めています。

道路以外にも、特殊な場所を想定した自転車インフラの構想があります。これまでにも、電柱などを利用して空中にチューブ状の自転車道を通すとか、ロンドンのテムズ川に浮体を浮かべてとか、高速道路の中央分離帯にとか、いろいろユニークな発想の自転車専用道路構想を取り上げてきました。

Photo by bMA,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.sewer map

しかし、これは今まで無かったのではないでしょうか。オランダでは、なんと下水道を使って自転車道にする構想が提案されています。地下空間に広がるインフラ、下水道も都市の貴重な資産です。その下水道を有効活用し、自転車用のインフラとしても使おうという発想です。

言うまでもなくオランダは自転車先進国です。国民一人当たりの自転車台数は世界一、自転車レーンなどのインフラも充実しています。しかし、中世から続くような、古い歴史的な街並みを残す都市も多く、そのような都市は道路が狭いので、自転車レーンの設置が容易ではありません。

注):実際に完成しているわけではないので、写真はあくまでイメージです。
地下自転車道

そこで、地下に目をつけたわけです。構造上、どこでも出入りするわけにはいきませんので、都市を通り抜けるような通行ニーズの多い場所、網の目のような街を通り抜けるのに時間がかかるような場所に、いわばバイパスのような自転車道として、下水道を使う構想です。

下水道というと、水が流れていて通行なんて出来そうに思えません。しかし、実は通常、それほどの水量は流れていないと言います。下水道管が太いのは、大雨が降った場合の備えです。それほど水量がないからと細い下水道管にすると、急に大雨が降った場合、街に水が溢れてしまいます。

注):写真はイメージ。
The Drains of my CityThe Drains of my City

逆に言うと、大雨が降った時以外、下水道管の空間の大半は使われていないことになります。そこでその空間を自転車インフラとして活用しようというわけです。ですから、雨が降ってきたら危険となるので、通行は出来ません。雨が降り出したら閉鎖され、通行止めになります。

雨が降り出しても、すぐに下水道を通る水量が増えるわけではなく、タイムラグがあるそうです。ですから、雨が降り出してからの通行止めで十分間に合うわけです。一部の幹線の下水道管を除いて、水量が少なく、底面に多少の工夫をすれば、自転車での通行に問題ない区間は多いと言います。

注):写真はイメージ。
The Drains of my CityThe Drains of my City

地下空間ですので、冬暖かく、夏は涼しいのも利点です。もちろん信号はないので、ノンストップで走れます。クルマや歩行者が飛び出してくる心配もありません。下水道管の太さが違うので、イメージは違ってくると思いますが、実際に下水道管を自転車で走行する動画を載せておこうと思います。





と、言うのはウソです(笑)。

今日はエイプリルフール、下水道を自転車道にする構想というのは、全くの出まかせ、そんなものはありません。いくら自転車先進国オランダでも、下水道を自転車道として使うのは無理でしょう。通るだけで悲惨なことになりそうです(笑)。

ちなみに、画像は、“The Drains of my City”(私の町の下水管)というサイトのものです。地下空間に広がる、下水道の探索をしている方のようです。下水道を探索すると言っても、距離が長いですから、自転車を使わないと大変だったりするのでしょう。

オランダも含め、世界のどこでも、自転車道に下水道を使うなんて話は聞いたことがありません。ただ、廃線になった地下鉄の跡を使えないかという話などはあります。下水道は難しいとしても、ふだんは使わない洪水防止用の緊急放水路とか、地下にも使える空間がないとは限りません。

地域によっては、それまでバラバラだった電線や上水道、電話線などをまとめて共同溝にするような工事も行なわれています。メンテナンスのための通路の必要がある場合、徒歩で行き来するのは時間がかかるでしょう。もしかしたら自転車の通れる空間があってもいいかも知れません。

諸外国と比べて大幅に遅れている、都市の電線の地中化も懸案となっています。災害時に電柱が倒れると、緊急車両が通れなくなります。災害への備えとしても課題です。今後、共同溝などの形で、地下空間の利用が進む可能性のある都市もあると思います。

もちろん、だからと言って、必ずしも自転車レーンを地下につくれるわけではないでしょう。ただ、自治体などの整備主体には、共同溝の整備や電線の地中化、老朽化した上下水道の更新などの際、同時に自転車インフラの整備を進めることも、一緒に考えてほしいものです。

都市を流れる小さな川や運河などを暗渠にするような開発もあるでしょう。川の流水面と地表面の間を自転車道にする、二層構造にするようなことは考えられないでしょうか。そのほかにも、鉄道や道路の高架下とか、河川の管理道路、高速道路に沿った干渉地帯とか、活用できる場所はないでしょうか。

下水道を自転車道にというのは、エイプリルフールのウソですが、案外、自転車インフラとして使える空間が、都市のどこかに眠っている可能性はあると思います。これまでと、ちょっと違った発想をしてみれば、常識を覆すような自転車インフラが生まれてくるかも知れません。



甲子園球児に1回戦負けしろと言った、吉田清一滋賀県議、呆れます。最近レベルの低い議員が多いですね。

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この記事へのコメント
交通の混雑しているところや錯綜しているところで早く地下自転車道を整備してほしいですね。 雨の心配をしなくて良い利点も有りますし。
Posted by なななな at April 02, 2016 19:05
いつも楽しく拝見しております。
今回のトピックは安全面でヤバイから流石に無理だと思いましたが(^_^)
大戦から70年経って先進国では既存のモータリゼーションから新たなモビリティを模索しているので、時代に合った交通インフラ再構築の時期に来ていると思います。
Posted by Bosswo at April 04, 2016 10:41
エコの観点から自転車についてもっとみんなで議論できればいいですね。
Posted by 福島県の下郷陽平町祭委員会 at April 04, 2016 23:19
ななななさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
本当に地下自転車道が整備されるくらいになったらいいですね。
Posted by cycleroad at April 04, 2016 23:25
Bosswoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
見破られましたか(笑)。交通インフラの更なる充実という観点はあっても、再構築が必要という視点はあまり見られないですが、おっしゃる通り見直すべき時期でしょうね。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
Posted by cycleroad at April 04, 2016 23:29
福島県の下郷陽平町祭委員会さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
日本では、海外と比べて、まだ自転車のエコな面への意識が低いところがありますね。
Posted by cycleroad at April 04, 2016 23:35
 
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