May 10, 2016

自転車と軽トラの間を埋める

実家が農家をしているという友人がいます。


ちょっとした経緯があって、その友人の実家に、友人と一緒に何日間か泊まったことがあります。スケジュールの空いた日には、私も農作業を手伝ったりしてみたわけですが、その時に気づいたことがあります。友人の親父さんは、自分の畑に行くのに軽トラックを使っていました。

その距離、わずか数百メートル、軽トラを使うのは習慣もあるのでしょうが、歩いても行ける距離です。いや、わずかな距離を軽トラで行くなと言いたいわけではありません。面白いと思ったのは、何キロか離れた集落での寄り合いに行くときなどは自転車で行くのです。より遠いほうは自転車を使っているわけです。

聞けば、畑に行くときは農具などを積むし、人が集まる時は駐車スペースの関係などの事情もあるようです。当然の使い分けなのでしょう。もちろん、何か農機具や肥料などを運んだり、収穫したものを運んだりすることもあるのでしょうが、ちょっと畑まで、クワ一本しか持って行かないような時でも軽トラです。

友人の親父さんのスタイルにケチをつけたいわけではありません。要するに、自転車ではモノが運べないということなのです。確かに、クワ一本であっても、ママチャリの前カゴでは運べませんし、荷台を使うにしても、いちいちゴムひもか何かで固定するなど面倒です。軽トラの荷台に放り込むほうが便利ということでしょう。

Photo by SocketAM2+,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.畑まで近いですから、弁当を食べたり、軽トラの中で休憩したり、ラジオを聴いたりするわけでもありません。休憩するにも、すぐ家に戻れます。必ずしも畑まで軽トラで行く必要はない場合も多いわけですが、いかんせん、ちょっとした道具でも、自転車では運べないので使われないということのようです。

都会と違ってクルマは一人一台、習慣的に、どこへ行くにもクルマということもあるでしょう。都市部のように公共交通が発達していないぶん、どこでもクルマで、わずかな距離でもクルマに乗ってしまう人が多いという話も聞きます。電車と歩きの組み合わせの都市部より、よっぽど運動不足だとも指摘されます。

ただ、この親父さんは、自転車に乗ることを苦にしているわけではなく、むしろ近距離ならば好んで使っています。畑までの数百メートルなら自転車で十分、むしろ自転車のほうが便利だったりする部分もあるはずですが、いかんせん、少しの荷物でも、自転車では運べないのがネックというわけです。

軽トラを使うのが良くないと言うつもりはありません。ただ、自転車がもう少し荷物を積めたら便利というケースも多いのではないでしょうか。依然として軽トラは必要だとしても、もう少し荷物を積めれば、小回りの効く自転車を使う機会が増えるということもあるのではないでしょうか。

日本人が、荷物が積める自転車で思い浮かべるのは、昔の郵便配達が使っていたような、荷台に大きな箱を取り付けた実用車でしょうか。実は、もっと荷物が積める自転車があります。カーゴバイクです。日本では、ほとんど売っておらず、見かけることのないカーゴバイクですが、日本でも便利に使えそうに思えます。

カーゴバイクカーゴバイク

The International Cargo Bike FestivalThe International Cargo Bike Festival

Cargobikes FactoryCarrygo

cargo bikes in canadaThe International Cargo Bike Festival

都市にもよりますが、ヨーロッパなどでは、カーゴバイクを普通に見かけます。自転車インフラが整備されている街なら、カーゴバイクは便利に使えます。日本では、自転車が歩道を通るような状況のため、カーゴバイクが使いにくい面はあるでしょう。法令上、普通自転車にならないカーゴバイクは歩道走行できません。

ただ、農村部や都市の近郊など、必ずしも歩道走行を強いられない場所もあります。友人の実家のような農家でも、案外ニーズがありそうです。トライクのカーゴバイクなら安定しますし、今どきは電動アシストもあります。高齢者がクルマの免許を返上して、自転車に乗り換えるようなケースでも重宝するのではないでしょうか。

都市部であっても、例えば、近距離の配達で、品物も大きくないような商売なら、軽トラを保有するよりカーゴバイクが有利なケースも少なくないはずです。最近、宅配便が配達にリヤカーを牽引した電動アシスト自転車を導入しているのを見ても、免許が不要な自転車は、配達などに、もっと使われる可能性があると思います。

The International Cargo Bike FestivalThe International Cargo Bike Festival

Musketier

The International Cargo Bike FestivalThe International Cargo Bike Festival

Dutch Cargo BikeThe International Cargo Bike Festival

子供を乗せるタイプのカーゴバイクは、日本の子供乗せ用のママチャリよりも安定しており、安全性が高いのは間違いありません。都市部でも、車道走行が可能ならば、カーゴバイクを使える可能性があります。日本では、まだカーゴバイクは知られていませんが、もっと普及してもいいような気がします。

写真のようなカーゴバイクなら、用途に合わせて荷台をアレンジするようなことも考えられます。大きな荷物を運んだり、子供を乗せたり、長尺もの、安定の悪いものなど、運ぶモノによって簡単に変えられれば用途も広がります。購入は難しいとするなら、レンタルならニーズを取り込める可能性もあるでしょう。

要するに、軽トラと普通のママチャリの中間にあたる荷物の運搬手段が欠落しているのではないでしょうか。ピザ屋の配達用の原付バイクのような手段もありますから、より自転車に近いほうの選択肢ということになりますが、自転車以上、軽トラ未満の運搬手段があってもいい気がします。

CargoBiketransport bicycle

サーフボードもかさばる荷物も

子供を乗せるにも趣味の運搬手段に

いわば自転車と軽トラの隙間を埋める運搬手段です。これまでに存在する商品の隙間を埋めるような製品は、日用品でも家電でも、いろいろ出てきますが、運搬の面でのニーズの隙間を埋めるような乗り物が、なぜ日本では出てこないのでしょうか。そう考えると不思議な気がします。

自転車走行環境の問題や、馴染みがないことなど、普及に壁があるのは確かです。ただ、どこかのメーカーなり、輸入販売業者なりが市場に投入したり、使ってみる機会が出来れば、日本でも、もう少し使われるようになってもいいような気がします。隠れたニーズが見過ごされているのではないでしょうか。





熊本地震で倒壊した家屋で空き巣被害が多発しているそうです。モラルの低い日本人も存在しているようです。

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この記事へのコメント
車道と歩道の間を埋めるような道が欲しいかな。 ガタガタ道や段差をなんとかしてほしいですね。(車イスやベビーカーのためにも)
Posted by なななな at May 11, 2016 18:13
もしカーゴバイクがあれば自動車を運転できない者にとっての運搬手段での朗報になるのではないでしょうか。
例えば一例としてホームセンターでのちょっとしたDIY材料の調達や大型スーパーでのまとめ買いなどで重宝しそうです。
何故市場に現れないのか不思議に思いました。
Posted by 走りすがりのママチャリ乗り at May 11, 2016 20:20
ななななさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
自転車レーンが整備されれば、カーゴバイクにも乗りやすくなると思います。
Posted by cycleroad at May 12, 2016 23:50
走りすがりのママチャリ乗りさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私もそう思います。クルマと比べて初期費用も維持費も大幅に安いのも大きなメリットになるでしょう。
Posted by cycleroad at May 12, 2016 23:52
cycleroadさん こんにちは。

農機具等を置く場所が有る方は、置き場所に問題は無いでしょう。
そうではない方、保管するスペースに制限が有って難しいかも。

でも、高価な自転車... (車なら高くても払うのに... )
製造、販売してもらいたいバイクですが、このような結果として、
カーゴバイクが販売されないかもしれません。
私には必要がなさそうですが、乗ってみたいバイクです。

...

バイクを楽しむには良い季節になってきました。
この間は半日だけでもかなり日焼けしました。
楽しめる日は限られていますから、できるだけバイクで走っておきたいところですね。
Posted by Fischer at May 13, 2016 12:25
この手の三輪車っておばちゃんとかがよく乗ってませんか?
Posted by すが at May 15, 2016 13:50
Fischerさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに、保管場所や駐輪などの問題はあるでしょうね。ただ、もし手に入れやすくなるならば、軽トラックを置き換えるようなニーズは、一定程度あるような気がします。

いい陽気ですね。私もかなり走れています。梅雨入り前、今のうちに存分に走っておきたいところです。
Posted by cycleroad at May 15, 2016 23:24
すがさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
カーゴパイクとは呼ばれていませんし、ママチャリの3輪車版ですから、違いも多いのですが、一種とは言えるかも知れません。
ただ、よく乗っているというほどには見ないと思います。
Posted by cycleroad at May 15, 2016 23:31
 
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