May 31, 2016

あり余るエネルギーの使い方

今年は節電という言葉をあまり聞きません。


政府は今年の夏、電力需要の最盛期に、全国いずれの地域でも節電要請しないことを決めています。東日本大震災以降、夏と冬の需要期には節電を要請してきたわけですが、今年は初めて見送ることになりました。この夏の電力需給は逼迫することなく安定して推移する見込みだからです。

依然として、ほとんどの原発は停止したままですが、最近は太陽光発電による発電量が増えていることも要因の一つのようです。真夏の昼間に冷房需要がピークとなり、電力需要も最大になるわけですが、同じように太陽光発電の能力も最大となります。このことがピーク時間帯の電力需給に余裕をもたらしていると言います。

最近は住宅のソーラーパネルなども含め、各方面で太陽光発電を利用する動きが広がってきています。ソーラーでバッテリーのチャージが出来るグッズなども売られていますし、ソーラー発電がより身近になってきているのは間違いないでしょう。

solar bike

さて、そんな中、オランダでソーラーパネルを搭載した自転車が開発されました。今どき、電動アシスト自転車は珍しくないですし、電動モーターだけで走る自転車、フル電動の自転車が当たり前のように走っている国も少なくありません。ソーラーパネルを搭載した自転車と言っても、それほど珍しい話ではありません。

これまでにも、電動アシスト自転車のバッテリーに走行中、ソーラーパネルで発電した電力を補充できる自転車はありました。限られたバッテリー容量をソーラーで少しでも補充することによって、電動アシスト機構の航続距離を伸ばそうという考え方です。

ところが、この“Maxun One solar bike”は違います。搭載したソーラーパネルで電動アシスト力を補充するのではなく、ソーラーパネルからの電力だけで走る自転車です。フル電動の電力をソーラーで全て賄おうというのです。動画を見るとわかりますが、ほとんどペダルをこいでいません。



最近はバッテリーの能力の進歩もめざましいものがあります。目立たないように搭載されたバッテリーの力で、フル電動で走る自転車もありますから、あまり新しさは感じません。しかし、よく考えると、これはすごいことです。太陽光さえあれば、永久に走っていられる乗り物ということになります。

自転車の形はしていますが、ペダルをこがなくても、ずっと走り続けます。そのエネルギーを搭載されたソーラーパネルで全て賄うことが出来る乗り物です。開発者は、世界初の快挙だとアピールしています。もちろん発明として、その技術の特許もとっています。

太陽が照っていれば、何もせずに、およそ時速25キロで走っていられます。多少の薄曇りでも大丈夫だそうです。日陰に入ってしまえば電力は落ちますが、その時には、ペダルをこげばいいだけです。これは今までのソーラーパネルのイメージからすると、なかなか画期的な出力ではないでしょうか。

solar bike

小さなバッテリーも積んでいます。これは走り出しの加速や坂道など、出力の増減に対応するものです。基本的にはソーラーパネルだけで済み、バッテリーを充電したりする必要はありません。燃料も必要とせず、太陽がある限り、永久に走り続けるマシンということになります。

太陽光パネルが前後に張り出している形状は、多少の違和感があります。視線の高さによっては視認しにくいですし、他の自転車や歩行者の近くをすり抜ける時に危険が生じる可能性もあるでしょう。ただ、開発者はクルマのほうがはるかに危険だとして問題にしていません。

個人的には、このソーラーパネルを屋根にような形状、位置に取り付けたらいいのではないかと思います。邪魔になりにくいですし、雨の日でも濡れずにすみます。さすがに雨だと発電は難しいでしょうが、ペダルを使って移動出来るわけで、より実用的になるのではないでしょうか。

solar bikesolar bike

自転車は、もともとエコな乗り物です。ペダルをこげば健康増進にも貢献するので一石二鳥です。しかし、ペダルをこぎたくない人、こぐのが困難な人もいます。そんな人でも使える、エコな移動手段ということになるでしょう。充電の手間や航続距離が限られることもありません。

もちろんバッテリーだけで動くクルマもあるわけですが、充電する電力の多くは化石燃料に依存しているわけで、それを考えれば、断然環境負荷が低いのは間違いありません。パワーは限られますし、天気にも左右されるわけですが、晴れた日に、近距離を人間一人が移動するには、これでも十分ではないでしょうか。

普通の自転車とも並存できます。排気ガスによる公害や、温暖化ガスもゼロ、ヒートアイランドなどの原因にもなりません。クルマと比べて占有面積が小さいので道路の有効利用につながり、渋滞の解消にもつながるでしょう。いずれ、さらに発電効率やバッテリーの軽量化が進めば、天気にも左右されなくなるかも知れません。

solar bike

発明されたばかりですので、価格が問題です。当面、50台ほど製造され販売される予定ですが、一台、11万5千ドルとなっています。しかし、量産されるようになれば、この価格も劇的に下がるのは間違いないでしょう。デザインなども、より改良されていくに違いありません。

当然ながら、流通や長距離の移動など、全てがこのソーラーサイクルですむと言うつもりはありません。しかし、これで十分という移動の需要も少なくないはずです。ソーラーパワーは無尽蔵です。逆に、全てが燃料電池車や、化石燃料由来の電気によるクルマでなくてもいいのではないでしょぅか。

太陽は全ての生物に恵みをもたらし、その生存に必要不可欠なのは言うまでもありません。ただ、まだまだその恩恵を十分に活用しきれていません。最近言われている水素社会が果たしてリーズナブルなのか、疑問を呈する声もあります。私たちは太陽光発電、ソーラーパワーに、もっと注目すべきなのかも知れません。




消費増税再延期はないと大ミエを切った手前、素直に出来ませんでしたと謝るわけにはいかないんでしょうね。

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この記事へのコメント
全くもってその通り。
今は何でもかんでもクルマクルマだからいけないのだ。
真の効率が何か、それを解らん輩が多過ぎる。
Posted by 勇者超特急 at June 01, 2016 03:16
ホイールカバーのように、リムの内側にソーラーパネルをやれなかったのかと思いますね
Posted by はじめてまして at June 01, 2016 20:36
勇者超特急さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
都市の中心部であろうとクルマを使うという考え方を変えれば、渋滞や安全や空気など、ずいぶん快適になることもあると思いますね。
Posted by cycleroad at June 01, 2016 23:12
はじめてましてさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
リムの内側では、太陽に対する角度の問題で、発電効率が落ちてしまうのだと思いますよ。
Posted by cycleroad at June 01, 2016 23:13
 
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