June 09, 2016

生活の中のリスクとメリット

東北や北陸をのぞく地域で梅雨入りしています。


毎年のことですが、自転車乗りにとっては憂鬱な季節が始まりました。例年より降雨量は少ないようですが、少なければ少ないで、今度は夏の水不足が心配されます。さて、そんな折りですが、自転車関係の最近のニュースをピックアップしてみたいと思います。


自転車利用者への健康ポイントに挑戦、さいたま市がタニタとイオンと協業

さいたま市は、健康機器メーカーのタニタと総合小売り大手のイオンと協力して市民の健康増進プログラムの実証実験を開始する。健康ポイントとしてICカード型電子マネー「WAON(ワオン)」ポイントを付与することで、市民の活動を促すプログラムだ。特徴は、歩行だけでなく、自転車に乗ってもショッピングモール内を歩いても、ポイントが加算されること。実施時期は、2016年8月1日から12月31日までの5か月間。埼玉スタジアム2002などがある浦和美園地区で、700人のモニターを対象とする。

健康ポイントさいたま市の健康プログラムには、大きく2つの目的がある。一つは、市民の健康寿命を延ばし、かつ膨らんでいる社会保障費の負担を減らすことである。もう一つは、自転車の利用を促して、二酸化炭素の排出量を削減すること。環境にも配慮した健康プログラムとなっている。

今回のプログラムは、活動量計の開発費やポイントの原資など多くの費用を民間企業が負担している。各社にとっては、他の地域に横展開して事業を拡大していくための試金石の位置付けだ。さいたま市としては、民間企業に新しい事業を開発してもらい、次世代の成長産業に育てたいという狙いがある。

自転車でも歩数換算して加算

自治体が導入している健康ポイントの多くは、歩いた歩数に応じてポイントが加算されるもの。自転車も健康にいいことは分かっていたが、歩行と同じ基準で測定できなかったため、見送られていた。さいたま市は自転車利用者が多く、自転車専用通行帯などの自転車ネットワーク整備を進めていることもあり、歩行だけでなく自転車も含めることにより期待できる効果は大きいと判断。タニタに自転車の移動を歩行にカウントできる活動量計の開発を依頼した。

タニタが開発した活動量計は、自転車に乗って移動した運動量を測り、その消費カロリーを歩数換算する(写真2)。形状は、従来の活動量計と同じ。自転車マークのボタンがあり、自転車に乗るときに、そのボタンを押すと自転車モードに切り替わる。これで歩いた歩数と自転車による移動を歩数換算で合算することが可能になった。その合計した歩数が、65歳未満であれば一日に8000歩以上、65歳以上であれば6000歩以上で、WAONが5ポイント(5円)加算される。

健康ポイント実証では、イオンモール内に設置された6カ所の端末にすべてタッチするとWAONポイントが加算される仕組みも設けた。雨天時や夏の暑い日でも利用者をイオンモールに誘導して歩く機会を作るためだ。イオンにとっても、集客力強化につながる。WAON機能付きの運動量計なら、それだけ持って買い物にくればよいので便利だ。これは、WAONカードを持っている人なら誰でも参加できる。

家庭のテレビで活動状況を把握

プログラム参加者は、日々の活動量を自宅で確認し、自身で健康管理できる。美園コミュニティセンター、イオン浦和美園店、アーバンデザインセンターみそのの3カ所(図1)に置かれたリーダー端末から日々の活動データをサーバーへ送っておけば、あとは美園地区の各種地域サービスが見られるHDMIスティックを自宅のテレビに挿すだけで、Wi-Fi経由でテレビに活動量の推移が映る(写真3)。健康への取り組みを家族と共有できるし、高齢者にとっては大きな励みにもなる。 (以下略 日経BPネット 2016.6.9)


自治体が住民の健康増進のために、自転車の活用を推進する例は、各地で出てきていますが、健康器具メーカーや流通大手と連携したプログラムを実施するというのは、新しいスタイルなのではないでしょうか。活動量計を使うことで、歩いても自転車に乗ってもいいというのは、より現実的です。

これまで、地方自治体は、どつらかと言うと放置自転車などの面で、自転車をネガティブに扱ってきました。しかし、市民が自転車に乗ることで、『市民の健康寿命を延ばし、かつ膨らんでいる社会保障費の負担を減らすことが出来る』という認識が広がってきていることが背景にあるのでしょう。

健康ポイント運動が不足がちな人に対し、ジョギングなどを習慣づけるのは、なかなか高いハードルです。しかし、積極的に自転車を使ってもらうくらいならば、比較的誰でも入りやすく、有酸素運動として高い効果も期待できます。さらに、スーパーなどで使えるポイントも溜まるとなれば、参加者のモチベーションも上がるでしょう。

『自転車の利用を促して、二酸化炭素の排出量を削減すること。環境にも配慮した健康プログラム』という点も、自治体の取り組みとしてアピールポイントになります。環境にいいというプラスのイメージもさることながら、商業施設周辺の渋滞緩和や、駐車場待ちのクルマの排ガス抑制などにもつながるでしょう。

流通大手にとっても、ショッピングセンターへの集客増にもつながるでしょうし、健康機器メーカーにとっても、新しいビジネスの開発につながる可能性があります。この実証実験の結果によっては、他の地域へも波及していく可能性がありそうです。


坂道多い津山の観光に最適 電動アシスト自転車レンタル好調

「低炭素都市津山」を目指す津山市で、新たにレンタサイクルに導入された電動アシスト自転車が人気を集めている。モーターで人力を補助するために疲れにくく、特に坂道が多い同市内の観光には最適という。観光客らからは「長く乗っても疲れない」などと好評を得ている。

同市は県の「おかやまスマートタウン構想パイロット地域」に指定されており、同自転車は昨年11月、県の補助金を活用して10台を購入。観光に生かしてもらおうと、市観光協会に無償貸与した。

同自転車は津山観光センター(同市山下)と津山駅前観光案内所(同市横山)、城東観光案内所(同市西新町)の3カ所に配置。フル充電で約40キロの走行が可能で、1日ゆっくり使用できる。利用料金は3時間600円、1日2千円。

同市では、市出身の人気ロックバンドB,zの稲葉浩志さんの実家や母校を巡る「ロードマップ」も作成されており、全国から訪れたファンが同自転車を活用することも多いという。市低炭素都市推進室は「城下町津山を自転車で巡って、まちの魅力を十分に肌で感じてもらいたい」と話している。(2016.6.9 産経新聞)


最近は、電動アシスト自転車が身近になっていますが、レンタサイクルに採用する動きも出てきています。電動アシストなら、坂の多いために、これまであまり貸し自転車が利用されなかった場所でも導入できるでしょう。観光客などに対するアピール度も高いと思います。

全国的に、観光客の誘致に自転車の活用を打ち出すところが増えている中で、山がちだったり、これまであまり自転車の活用が考えられなかったような地域でも、新しい可能性が見出せるかも知れません。低炭素というアピールにも持ってこいなのは言うまでもありません。


梅雨商戦スタートで自転車用レインコート好調 品ぞろえや機能性で需要取り込む 百貨店や繊維メーカー

百貨店や繊維メーカーの梅雨商戦が本格化してきた。昨年6月の道路交通法改正で傘をさしながらの自転車運転が違反となったため、レインコートなどの販売が好調という。各社は関連商品の品ぞろえ充実や、機能性アップで顧客を取り込もうとしている。

近鉄百貨店本店(大阪市阿倍野区)の婦人雑貨売り場に並ぶ「サイクルコート」(6372円)は、裾で自転車カゴごと覆えるのが特長。婦人身回品バイヤーの元島明美さんは「今年はカラーバリエーションも増え、手頃な価格も好評」という。同店は梅雨関連の婦人雑貨を前年同期比約2倍の千種類を用意した。

レインコート高島屋大阪店(同市中央区)もサイクルコートを前年比5倍の約100種類に増やした。婦人雑貨担当バイヤーの菅野美穂さんは「スプリングコート、ポンチョタイプなどさまざまなニーズに対応できるようにしている」と話す。

このほか、シューズカバーや傘袋、バッグカバーなど関連商品を充実させた。同店では3〜5月の雨対策関連雑貨の売上高は前年同期比45%増と堅調だ。

繊維メーカーは機能性商品で需要を取り込む。今夏は蒸し暑くなるとの予測もあり、グンゼの担当者は「ドライやクール素材の肌着が売れそう」と期待している。三陽商会は、撥水や防水加工を施したワンピースやズボン、スカート、靴などを投入。「雨用の商品でもファッションとしてとらえる女性は多く、今年は雨でも晴れでも使える便利なアイテムを充実させた」(広報担当者)という。(2016.6.7 産経新聞)


道交法改正以降、傘をさしての走行をやめる人が増えているようです。たしかに、以前よりポンチョなどを着て走っている人を見る機会が増えた気がします。実際に使ってみると、かえって傘より濡れず、片手もふさがらず、見通しもよくて安全だと感じている人も多いのではないでしょうか。


自転車盗難相次ぐ 6台が被害 榛名、赤城のヒルクライム

群馬県高崎市の榛名山を舞台に5月に開かれた自転車レース「第4回榛名山ヒルクライムin高崎」の会場で、3台の高級自転車が盗まれていたことが2日、関係者への取材で分かった。昨年9月の「第5回まえばし赤城山ヒルクライム大会」でも3台の盗難被害があったことも判明。ともに大勢の愛好者を集めるイベントで防犯対策の徹底は難しく、主催する前橋、高崎両市は頭を悩ませている。

榛名山ヒルクライムで被害に遭ったのは男女3人。21日夕、東京都の女性が榛名体育館(高崎市上里見町)でエントリー手続き中に、近くの臨時駐輪場に止めた自転車(販売価格約30万円)を盗まれた。

横浜市の男性2人は22日午前11時半ごろから午後1時半ごろにかけ、同体育館で完走証を受け取っている間に同じ臨時駐輪場で被害に遭った。3台のうち2台は施錠されていた。被害届を受理した高崎署が盗難事件として捜査している。過去3回の大会では高崎市に盗難被害が報告されていないという。

約50万円で購入した自転車を盗まれた男性(31)は上毛新聞の取材に、「長年愛用していた自転車がなくなりぼうぜんとした。本当に信じられない」と心境を打ち明けた。

また、前橋市によると、昨年のまえばし赤城山ヒルクライム大会の終了後、3人の出場者から会場内の駐輪場や飲食店で自転車を盗まれたとの連絡があったという。

榛名山は6500人、赤城山は3500人を超える愛好家がエントリーする全国区の大会で人の出入りが多く、「被害を完全に防ぐのは難しい」(前橋市)のが実情だ。自転車の盗難や紛失は参加者個人の責任と大会要項などにうたっているが、こうした状況が続けば大会の人気に水を差しかねない。

今回の事件を受け、高崎市は会場でアナウンスするなど参加者への注意喚起を徹底することを決定。「会場に防犯カメラを設置することも検討する」としている。(2016年6月3日 上毛新聞)


なんと、ヒルクライムの大会会場で自転車盗が発生しています。このような大会には、高価な自転車がたくさん集まるわけで、換金目的で高級車を狙うような犯人にとっては格好の環境ということなのでしょう。事情に詳しい者の犯行なのかも知れません。

犯人も、サイクルジャージを着ていたりすれば、会場で自転車をいじっていても怪しまれないでしょうし、かえって犯行がやりやすかったのかも知れません。レースやイベントなどに参加する人は増えていますが、思いもよらぬ場所で盗難が起きる可能性を考慮しておく必要がありそうです。


自転車危険運転 334件、最多は遮断機立ち入り 法改正1年 /埼玉

大阪)危ない運転次々と 自転車講習1年で取り締まり

危ない自転車 摘発全国ワースト3

自転車衝突し、取り締まり警官死亡 18歳少年逆送 高知家裁


改正道交法1年道交法改正から1年ということで、関連した報道が相次いでいます。全国各地で取締りが強化されたことがわかります。車道の左側通行のような基本的なルールでも、知らなかったと答える人が少なくないようです。ましてや、イヤホンや携帯を操作しながらなどのルールは、まだまだ徹底とは程遠い状況です。

高知では、取締りを免れるため、警察官を衝突転倒させ、その後死亡させるという事件も起きています。亡くなった警察官はまことに気の毒と言うほかなく、痛ましい限りです。少年とは言え、確信犯として違反をした上に、取締りを免れようとする犯人には憤りを禁じ得ません。

このような自分勝手な人間、自転車の違反くらいと甘く考えている人が、まだまだ多いということでしょう。こうした人は、同じ自転車に乗っている人にとっても脅威であり、迷惑で腹立たしい存在です。せめて最低限の秩序と安全性を確立するためにも、取締りを続行してほしいと思います。

軽い気持ちで、違反行為をしたまま自転車で走行して、歩行者を死なせてしまう事故等も起きています。甘く見たがために、大きな代償を払うことになる例も少なくありません。違反をすることはリスクが高く、その危険を考えれば割に合わないことだということを、もっと啓発、徹底することも必要だと思います。


「マジで死にかけた」 買って2週間の自転車で走行中にハンドルが折れる事故 メーカーは交換・回収を決定

「3万円以下の自転車は買うな!」は本当か? 大反響の「ハンドルが折れた!」ツイート


先月起きた、走行中の自転車のハンドルが突然破損するというショッキングな事態と、そのツイート、顛末が話題になっています。幸いなことに、減速して止まれたため、大きな怪我などには至らずに済んでいますが、まかり間違えば、死亡事故や重篤な後遺症の残るような怪我になっていてもおかしくありません。

ハンドルが突然破断した原因が明らかではないので、この件に関して、断定的なことを言うことは出来ません。しかし、このようなリスクがあるということには留意する必要があると思います。走行中にハンドルが折れるという、考えもしないような破壊が起きる可能性です。

マジで死にかけた購入先が、ドン・キホーテという『驚安の殿堂』をうたうディスカウントストアですし、格安で、粗悪な自転車だった可能性は否定できないと思います。一般的に、趣味でスポーツバイクに乗るような人は、ディスカウントストアで自転車は購入しないはずです。

ただ、量販店で1万円を切る値段のママチャリが売られていたりする中で、2万3千円の自転車が格安だったかについては、世間一般的には、見方が分かれるところでしょう。盗難のリスクも考慮して、趣味のバイクとは別に、日常の足として、こうした自転車を使っている人もあると思います。

価格の問題はともかく、粗悪な自転車を買ってしまうリスクは意識する必要があるでしょう。下手をすれば、事故に直結し、生命の危険があります。言ってみれば、命を預けるものという認識が低いまま、値段を優先して買ってしまうことには、注意を促す必要がありそうです。

今回の事例の原因がどこにあったのかはわかりません。ただ、このような結果を招いたメーカーや販売店も、人命にかかわるという意識が低かったということはないでしょうか。幸い事故には至りませんでしたが、悲惨で重篤な結果になっていたとしてもおかしくありません。

結果によっては、大きく取り上げられ、社会的責任が強く問われたりするはずです。例えば食品メーカーが、死亡事故に至らなくても、生産中止や売上激減で、存続の危機に関わるような例もあります。食品の安全性には、メーカーや販売者、消費者も神経を使っているのに、自転車に対しては、安易ということはないでしょうか。

もっと粗悪な自転車も売られている可能性もありますし、世間を騒がせるような事態が頻発しているわけでもありません。格安な自転車の販売が、すべて悪だと言うわけではありません。しかし、消費者だけでなく、メーカーや販売店にも、粗悪な自転車が生命奪う危険があることをもっと意識すべきではないでしょうか。




113番元素がニホニウムに決定、元素周期表に初めて日本人発見の元素が載るわけで、これは快挙ですね。

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