July 18, 2016

ラクして乗っても意味がある

世界中で電動アシスト自転車が増えています。


最近は、シティサイクルだけでなく、いろいろな種類の自転車にも電動アシスト装置が搭載されるようになってきました。なんと言っても坂道がラクですし、漕ぎ出しも軽く、普通の自転車より疲れない、力も使わず、大汗をかかなくて済むといった点から、広く支持されています。

ラクという点から言えば、クルマのほうがラクです。しかし、クルマには短所も少なくありません。高い車両価格だけでなく、燃料代や駐車場代、保険料や税金などコストがかさみます。免許も必要です。もちろん、目的地か、その周辺に駐車場が無ければ使えないなどの制約もあります。渋滞もあるでしょう。

その点、電動アシスト自転車の場合、免許は不要、本体価格もクルマと比べて桁違いに安く、ランニングコストもわずかですみます。それでいて、渋滞するクルマより速かったりします。小回りも効きますし、駐輪場所くらいは、どこでも確保できます。

ナチュラMPAS City-S5

クルマと比べても、その利便性は高く、特に都市部の長距離でない移動には持ってこいです。しかも、電動アシストがあれば、坂道もラクで大汗をかかないとなれば、人気が出るのも当然でしょう。世界的にも、電動アシスト自転車が増えるのは自然な流れと言えるかも知れません。

普通の自転車でも、歩くより速く移動できてラクです。さらに、極力労力を使わず、疲れたくないという人には、電動アシスト自転車が、より魅力的な選択肢になるでしょう。ただ、そのことは、逆に運動不足解消には貢献しない、あまり健康増進にはならないように思えます。

ところが、なるべくラクをするべく電動アシスト自転車を使い、なるべくラクな道を選び、ラクに出せるスピードで移動したとしても、健康増進に効果があることがわかってきました。アメリカ・コロラド大学ボルダー校の研究によれば、電動アシスト自転車に乗っていても、立派な運動になり健康につながるというのです。

YPJ-RPAS City-X

同大学の行なった実験は、ふだんクルマで通勤している人に、週に3回、少なくとも40分以上かかる距離を、電動アシスト自転車で通勤してもらうというものです。コースは自由、坂を避けても構いません。一生懸命こぐ必要はなく、スピードも自由です。

電動アシスト自転車は、スピードが上がるほどアシスト力が小さくなり、より筋肉の力が必要になります。スピードを出して移動しようと思わずに、ラクに感じるスピードでゆっくり走っていいという条件です。実際の被験者の平均スピードは時速20キロほどだったそうです。

にもかかわらず、被験者の身体には、明らかな効果が見られました。心臓や血管などの循環器系の診断数値の向上や、血糖値の低下など、明らかな生理学的効果が見られたのです。なるべくラクをして走ってもらったのに、一定のエクササイズ効果が得られ、生活習慣病の因子が減り、より健康になったと言うのです。

これは、少々意外な結果と感じる人も多いのではないでしょうか。健康のために自転車に乗る人がいる一方で、健康のことなど考えもせず、ただラクをしたいだけで自転車を使う人もいます。そんな人であっても、自転車は乗る人の健康増進に貢献してしまうというわけです。

University of Colorado Boulder

この研究は、同大学の、Rodger Kram 准教授、William Byrnes 准教授、学部生の、 Kalee Morris 君ほかの共同執筆の論文として、“The European Journal of Applied Physiology”に発表されています。これは、なかなか興味深い研究結果と言えると思います。

現代人は運動不足です。健康診断の数値が気になっていたり、運動をして痩せなければと感じている人も少なくないでしょう。ただ、運動をするのは面倒だし、疲れるし、汗をかくし、筋肉痛になるし、嫌だな、大変だと、一向に実行出来ない人も多いに違いありません。

しかし、電動アシスト自転車を使い、ラクなスピードでゆったり走っていても、エクササイズ効果が得られるのです。クルマよりはラクでないにせよ、電動アシスト自転車だったら通勤してもいいかなと思える人もいるはずです。これは朗報ではないでしょうか。

University of Colorado Boulder

ふだん忙しく、なかなか運動の時間をとれない人は多いはずです。でも、通勤に電動アシスト自転車にするだけで、ジムへ通うなどの時間を、わざわざ別にとる必要がなくなるのです。これは、現代人に大きな福音となるのではないかとレポートでは指摘しています。

もちろん、普通の自転車のほうが、より健康効果が高いということはあるでしょう。でも自転車は疲れると敬遠する人も多い中で、電動アシストが、自転車通勤の間口を広げ、敷居を低くすることは間違いありません。しかも、電動アシストでラクをしたら意味がないということは無いのです。

せっかくの自転車も乗らなくては意味がありません。電動アシスト自転車の普及によって、自転車を使ってもいいと考える人が増え、実際に乗る人を増やすのは間違いないでしょう。そのことによって、さらに多くの世界中の人々の健康の増進に、本人が知らないうちに寄与することになるのかも知れません。




トルコのクーデター失敗も驚きましたが、政治的不安定感を増しシリアやロシアも含め周辺情勢が不気味です。

このエントリーをはてなブックマークに追加




Amazonの自転車関連グッズ
Amazonで自転車関連のグッズを見たり注文することが出来ます。

にほんブログ村自転車ブログへ
 自転車・サイクリングの人気ブログが見られます。













この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/cycleroad/52078047
 
※全角800字を越える場合は2回以上に分けて下さい。(書込ボタンを押す前に念のためコピーを)