July 24, 2016

今までの常識を考え直す機会

子供たちは夏休みに入っています。


関東甲信越や東北の梅雨明けは遅れているようですが、西日本では猛暑が続いています。子供たちには待ちに待った夏休みの到来です。さて、夏本番に向けたこの時期の自転車関連のニュースについて、いくつかピックアップしてみたいと思います。


来たぞ!来たぞ!夏休み!! 自転車も気を付けて 高島・安曇川中/滋賀

安全講習高島市立安曇川中学でこのほど、自転車の安全点検講習会が開かれ、1、2年生計178人が県自転車防犯協会高島支部と高島署の指導を受けた。

同中学では全生徒の約半数が通学や部活に伴う体育施設への往復に自転車を使う。この日、生徒の117台を点検した結果、ブレーキの不具合やチェーンの緩み、前フォークのゆがみなど34台が要調整・修理のイエローカードを受けた。

講習では署員が、ヘルメット着用の有無が生死を分けた交通事故の例などを示した。同協会支部は、自転車の損害賠償保険加入が義務付けられるが、自転車の整備に落ち度があると保険金が減額されることがあるなど、日頃の点検の重要性を指摘していた。(毎日新聞2016年7月21日)



シミュレーターで運転力高める 夏休み自転車安全教室

夏休みに入り、子どもたちの自転車利用が増える中、さいたま市見沼区は、大宮自動車教習所と大宮東警察署と協力し、小学生以上を対象にした自転車交通安全教室を7月21、22の両日、同区役所で開催。

自転車安全教室自転車運転シミュレーターを使い、市街地や商店街、昼夜間など多様な運転状況を再現。問題のある運転と場面をシミュレーターで振り返りながら、安全運転に必要な意識と力を磨かせた。

同区役所には、2台の自転車運転シミュレーターが並んだ。傍らには同教習所の講師が寄り添い、安全運転に必要なポイントをアドバイスする。夏休み初日の21日は、朝から多くの小学生が訪れ、興味津々で、次々シミュレーターにまたがっていた。

埼玉県内の今年度6月末までの自転車事故者は3787人。昨年度の同時期との比較では、マイナス12.3%減と少なくなっている。(2016年7月21日 教育新聞)


子供たちの自転車事故防止に向けて、教育や警察などの関係者が啓発教育に力を入れているのはわかります。そのご苦労には敬意を表しますが、果たして有効に機能しているのかという点には、疑問を禁じえないのも事実でしょう。それらの取り組みが、効果的かどうかについて、一考の余地はないでしょうか。

安全教室では真面目に聞いていたとしても、いざ実際に街に出ると、その知識や啓発が生きていないということも多いように感じます。教室や校庭、体育館などでの指導には現実感に乏しく、実際の道路などでは、ピンと来ない、忘れてしまう、指導が生きていないということも少なくないように思います。

シミュレーターを使うなど、工夫されているのもわかりますが、やはり現実の道路状況とは大きく違います。大人であれば、ある程度想像力を働かせて、その意味合いを理解することも出来るでしょうが、安全教室でのシミュレーターと、現実の道路での走行が結びつかない子供も多いはずです。

現実問題として、実際の街中や道路での実習、指導が難しいことは理解しますが、やはり、ふだん通っている道など現場で教えないと身にならない、子供たちにしても、現実として実感できないということも多いのではないでしょうか。

関係者の方には、門外漢が何を偉そうに、と怒られてしまいそうですが、実際に、まったく安全教育を理解していない、せっかくの指導が活きていないと思われる子供たちを見るのは日常茶飯事です。関係者の方には、指導の実効性について、今一度考えて欲しいと思います。


自転車に厳しい日本・・・乗っていただけで、2度も警察に捕まった=台湾メディア

日本では自転車の乗車マナー悪化や事故の多発によって、自動車運転に対する規制や取り締まりが厳しくなる傾向にある。台湾メディア・東森新聞雲は17日、日本で生活する台湾のネットユーザーが自転車に乗車中に2度警察官に呼び止められた経験を紹介する記事を掲載した。

台湾記事はまず、1回目に「警察のお世話」になった経験を紹介。夜に無灯火で自転車に乗っていたのを警察官に見つけられ、交番まで連れて行かれたとした。カバンの中の荷物を調べられ、根掘り葉掘り質問されたうえ、本部に電話を入れて前科の有無を確認されるなど約2時間にわたって「拘束」されたと伝えたほか、「500円を払って防犯登録することをお勧めする」とし、防犯登録をしていなかったゆえに余計に面倒なことになったことを説明した。

続いて2回目は、イヤホンで音楽を聴きながら運転していた時だったという。日本ではイヤホンを着けたままの運転が禁止されていること、このためにまた2時間交番に滞在する羽目となったことを紹介。警官から厳しい顔で見られ、また本部に連絡して身元照会されたとした。一方で、台北の地下鉄の乗り方、お勧めの観光地、台湾のグルメなどについての会話もしたことも併せて伝えている。そして、「こうして私は2回の『市民外交』に成功した。しかも警察の中でだ」とした。

無灯火運転も、イヤホンで音楽を聴きながらの運転も、やってはいけないことである。見つかると面倒なことになる、という話が伝わることで、そのような自転車の運転が減ればいいのだが……。「その程度で済むなら、ちょっとお世話になってみようか」などと考える輩が出現しないことを祈りたい。(2016-07-21 サーチナ)


なかなか珍しいと思うのですが、台湾メディアから見た日本の自転車の取締りについての記事が載っていました。最近は多少強化されてはいるものの、日本人からしてみると、必ずしも自転車の取締りが厳しいとは感じない人も多いはずです。台湾は、もっとゆるいということなのでしょうか。


博多駅前に自転車道 市が発表 20年度完成目指す

福岡市は、「歩いて出かけたくなる」街づくりを進めようと、「はかた駅前通り」の車線を減らして、自転車専用レーンを設け、歩道も広げる。19日発表した。2020年度までの完成を目指して月内に着工する。市は地域と連携して、歩道にオープンカフェの設置や、樹木と花の植栽などを進める方針。

博多駅前同通りは、博多駅博多口交差点から商業施設「キャナルシティ博多」北側の祇園町西交差点までの約800メートル。片側2車線を同1車線に減らし、車道の両側に自転車専用レーン(幅約1・5メートル)を設け、歩道の幅を現在の5・5メートルから7・25メートルに広げる。

すでに同通りの博多駅側約130メートルは、片側1車線に減らしているが、渋滞などの問題はみられないという。市は交通量を調べ、車線を全面的に減らしても問題は発生しないと判断した。(2016年07月20日 読売新聞)


各地で少しずつですが、自転車インフラの整備が進んでいます。相変わらず800メートルだけとか、ネットワークとして整備する発想に乏しいのが残念ではありますが、まず一歩を踏み出すと考えれば、それなりに評価できる動きと言えるでしょう。

この記事にあるように、片側一車線減らしても、渋滞などの問題が見られないというケースは、決して少なくないはずです。言い方を変えると、今はなんとなく片側二車線以上になっているものの、一車線は路上駐車などであまり活用されていない、それほど交通量がない、一車線が無駄になっている場所もあるということでしょう。

昔からクルマ優先の発想で来てしまっているので、気がつかないことも多いですが、車道が相対的に過剰になっている場所も、都市部にはあるということです。車道には余裕があるのに、歩道上ではたくさんの歩行者と自転車が行き交い、危険な状態にある都市の中心部、繁華街も多いのではないでしょうか。

ぜひ、従来のクルマ中心の考え方を捨て、もっと客観的で、先入観のない状態で、都市の道路のあり方を考えてみて欲しいと思います。特に都市の中心部では、これ以上クルマを通らせる意味があるでしょうか。いくら増やしても渋滞するだけです。都市の中心部には、クルマの流入を抑制するような考え方も必要だと思います。


【メテゼロ】憂鬱なブレーキ動作を楽しくしてしまおうプロジェクト

CAMPFIRECAMPFIRE

メテゼロとは?自転車用ブレーキランプです。 ●仲間とサイクリング中、いち早く挙動を伝える手段●トンネルで度々発生する痛ましい追突死亡事故対策●夜や急に手信号が出せない時の補助。開発者本人のあったらいいな、を形にしました。(特許出願中)(CAMPFIRE)


日本のクラウドファンディングサイトに、新しい発想の自転車のブレーキランプが提案されています。ブレーキをかけるだけで点灯する仕組みは、なかなか面白い目の付け所だと思います。ただ、高輝度とは言え、昼間の視認性や効果については、はっきりとしない部分もあります。

大きさや形状など、果たしてサイクリストが受け入れやすいか、必要だと思うか、実際に買おうと思うかどうかという面から考えても、まだ改良や工夫が必要な気がします。期限まで40日ですが、現在のところ、まだ目標額の1%程度に留まっているのも、そのあたりを反映しているのでしょう。


糖尿病予防に通勤の自転車がいい 50歳から乗り始めても効果抜群

糖尿病予防ジョギングやウオーキングを始めるのはどうもキツイ、という面倒くさがり屋の人は自転車ならいかが。しかも、50歳から乗り始めても十分に糖尿病予防の効果があがるという。

本格的なサイクリングではなく、通勤や買い物に使うだけでも糖尿病リスクが下がるという研究を南デンマーク大学のチームがまとめ、医学誌「プロス・メディシン」(電子版)の2016年7月12日号に発表した。

1週間に1時間半以上の自転車通勤で3割減

研究チームは、デンマークに住む50〜65歳の男女5万2513人を対象に、14年間にわたり糖尿病の発症と自転車に乗る習慣の関連について調査した。データの分析では、食生活や飲酒・喫煙習慣、肥満度、自転車以外の運動量などを考慮した。その結果、自転車に乗る習慣のある人は、習慣のない人に比べ、糖尿病を発症するリスクが減ることが確かめられた。

買い物やサイクリング、通勤のすべてを合わせた時間と発症リスクを比べると、次のように乗る時間が多いほど低くなった(カッコ内は発症リスク減)。

(1)1週間あたり1時間未満(13%)。
(2)1週間あたり1時間〜1時間30分未満(17%)。
(3)1週間あたり1時間30分〜5時間未満(20%)。
(4)1週間あたり5時間以上(20%)。

これが、通勤に使う時間だけに限ると、さらに発症リスクは低くなった。レジャーや買い物に比べ、スピードが速くなるからと思われる。

(1)1週間あたり1時間未満(12%)。
(2)1週間あたり1時間〜1時間30分未満(22%)。
(3)1週間あたり1時間30分〜5時間未満(29%)。

また、調査開始時点では自転車に乗る習慣がなかった人が、5年後の2度目の調査の時には乗っていた人を調べると、乗る習慣のない人に比べ、発症リスクは平均で20%減っていた。50歳を過ぎてから乗り始めても、十分に糖尿病予防に役立つのである。(2016/7/19 J-CASTニュース)


自転車の健康効果を理解している人から見れば、周知の事実であり、今さら驚くような内容ではありません。ただ、いくら健康に良いからと言っても、実際に乗るかどうかは別の話です。健康効果を発揮させ、糖尿病を減らすだには、実際に乗ってもらわなければ意味がありません。

通勤に使うにしても、歩道をノロノロ走っていたのでは遅くて使い物になりません。かと言って車道走行は、日本では危険な場所も多いため、躊躇する人も少なくないでしょう。そのあたりを解決するためには、やはり自転車インフラの整備が重要になるのは自明です。

最近は、地方自治体の中にも、歩行者と自転車の事故増加を受けて、自転車インフラの整備を進めるところが出てきています。しかし、自転車インフラは、事故防止だけでなく、市民の健康増進に貢献し、糖尿病予防などの効果によって、医療や介護の予算低減にもつながることを、自治体がもっと意識すべきではないでしょうか。


自転車のピクトグラムや路面表示の仕様を標準化---安全な利用環境

国土交通省と警察庁は、「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」の一部を改定したと発表した。

国交省、警察庁は身近な移動手段として重要な役割を担う自転車の安全で快適な利用環境を創出する取り組みをさらに推進するため、ガイドラインを改定する。

仕様標準化

今回、現行ガイドラインのうち、「自転車通行空間の計画」、「自転車通行空間の設計」について改定する。具体的には、自転車ネットワークなどを対象とした段階的なネットワーク計画策定方法を導入する。市町村全域ではなく、優先的計画策定エリアから段階的に策定する。

仕様標準化

また、完成形態(本来の整備形態)による整備が当面困難な場合、車道通行を基本とした暫定形態を積極的に活用する。自転車道は一方通行を基本とする考え方を導入する。

仕様標準化

自転車のピクトグラムや矢羽根型路面表示の仕様を標準化する。自転車のピクトグラムは、進行方向に対して左向き・矢印と組合せて表示する。自転車専用通行帯は帯状路面表示、車道混在が青色を標準とする矢羽根型路面表示とする。 (レスポンス 2016年7月21日)


私もかねてから指摘していることですが、自転車レーンや路面表示が、地域によってまちまちなのは問題です。ドライバーなどへの周知も進まず、その効果が減じられます。自治体の境を越えたら、レーンや標識などが違うのでは、自転車利用者の混乱も招きます。

地方自治の観点もあると思いますが、標準化に向け、国がもっとイニシアチブをとって進めるべきと書いてきましたが、ようやく一歩踏み出したようです。これが行政の進め方として普通なのかも知れませんが、もっと整備をスピードアップさせることも期待したいところです。




リオ・オリンピックが目前というのに、ロシア選手のドーピング問題で揺れています。テロ未遂等もあり心配です。

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この記事へのコメント
左側通行を促す表示の標準化は喜ばしい事ですね。
自転車通行帯の駐車車両を減らす施策も順を追ってやって欲しいところです。
Posted by ナゴーヤ at July 25, 2016 21:14
ナゴーヤさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
自治体によってバラバラでは認知されにくく、違法駐車もされやすいのは間違いないでしょう。通行帯の実用性を高めるのは次の段階ですね。
Posted by cycleroad at July 27, 2016 23:10
 
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