July 27, 2016

せめて道路や沿道で出さない

大きな社会現象が突如として出現しました。


日本でも先週から配信が始まったポケモンGOです。一夜にして何百万人、あるいはそれ以上のプレーヤーが出現し、夜中まで街中をうろつく事態となっています。世界中のメディアが注目する世界的な社会現象です。まだサービス開始になっていない国から、わざわざプレーするために来日する人までいるほどの熱狂ぶりです。

ポケモンGO開始前から懸念されていた事故やトラブルも発生しています。配信開始からの3日間だけでも人身事故が4件、物損事故が32件、危険行為などの交通違反摘発が71件などと報道されています。報道されない小さな事故やトラブルも含めれば、かなりの数に上っているのではないでしょうか。

立ち入り禁止箇所や私有地へ立ち入ったり、知らないうちに高速道路の路肩を歩いていたり、夜中に民家の近くで大騒ぎをしたりと、全国各地で多数の迷惑行為も起きています。こうした問題が今後、ますます波紋を広げていく可能性も否定できません。

震災で大きな被害を受けた熊本城や、広島の平和記念公園をはじめ、全国各地の寺社仏閣、裁判所や原発、多くの公共施設などでトラブルが発生、市民からの苦情が相次いでいます。こうした施設や全国の鉄道各社などは、相次いで運営会社に、「ジム」や「ボケストップ」などの設定を削除要請する事態となっています。

当然予想された結果と言えるでしょう。しかし、膨大な数の人たちがゲームに熱中し、ポケモンを探し回る状況は今後も続いていきそうです。スポットの設定の削除依頼が通った場所では、部分的にトラブルは減るとしても、このままでは今後も事故、もしかしたら人が死傷するような事故の発生も懸念されます。

配信前配信後

もちろん、事故やトラブルを起こすのは、ゲームをするプレーヤーであり、一義的には当事者としての責任があるのは当然です。ポケモンGOの運営会社は、利用規約で免責事項を列挙し、一切の損害賠償をしないこと、利用者が被る損害に対して、自分であらゆる保険に加入し維持することの同意まで求めています。

確かに責任は、マナーの悪い利用者、事故を起こした人にあります。しかし、これだけ社会的な影響を及ぼしている以上、運営会社の姿勢にも問題があるのではないでしょうか。運営会社が、スポットの削除依頼に応じるだけで、個別の事故やトラブルには一切関知しないということでいいのでしょうか。

ポケモンGO勝手にスポットにされた施設や近隣住民にしてみれば、たまったものじゃありません。こちらが削除依頼を出すのではなく、最初から私有地や公共施設などに、勝手にスポットを配置するなという話でしょう。関係者がクレームをつけるのも当然です。直接運営とは関係のない任天堂にまで苦情が寄せられているようです。

スポットの問題だけではありません。街中から建物の中まで、あらゆるところにポケモンが出現します。そういうゲームだと言えばそれまでですが、あまりに無分別に出現させすぎではないでしょうか。それによって、事故を誘発するのは明らかです。

わざわざ電車のホームの淵にポケモンを出現させる意味があるのでしょうか。横断歩道の真ん中にポケモンが出れば、思わず捕獲に行く子供がいるのも当然でしょう。危険が予想される場所に出現させるのは、あまりに無責任ではないでしょうか。実際に道路に飛び出す事故もおきているようです。

あらゆる場所に出現する可能性があるため、歩きスマホ、自転車に乗りながらスマホ、クルマを運転しながらのスマホを誘発します。実際問題としてクルマでの事故が起きていますし、歩きながらや自転車に乗ってポケモンGOをしている人がいる景色が常態化しています。

ポケモンGOもちろん、プログラムの設定の問題なのでしょう。元になったIngress”というソフトを流用しているからという話も聞きます。ゲームの性質上、必要な部分もあるのでしょうが、もう少し出現場所に配慮し、危険を未然に防止するような配慮があってしかるべきではないでしょうか。

例えば、道路や道沿いには出ないとわかっていれば、道路では移動に専念し、公園などに入ってからスマホを取り出してプレーすることも可能でしょう。そのような配慮がなされていれば、自転車やクルマに乗りながらのプレーは減らせるはずです。そうした配慮がなされていないため、事故を誘発しています。

クルマのスピードでは、地図画面に現れないように設定されているという話ですが、実際問題としては、クルマで走りながら探せる状態のようです。そのような仕様になっていれば、クルマでスマホを見ながら探すプレーヤーが出てくるのは当然です。事故が起きれば、利用してない人も被害を被る可能性があります。

ポケモンGOゲームを提供する側としては、プレーヤーの熱狂をあおる意味でも、あちこちに出現させる設定がベターなのでしょう。しかし、部屋の中でやるのと違い、街中や道路や公共の場所など、屋外を使ってゲームをさせるのに、このような仕様は無責任、あまりに自分勝手ではないでしょうか。

利用規約で免責しているから関係ないという問題ではありません。これは企業の社会的責任という観点からも問題だと思います。結果として、ながらスマホをさせ、事故や怪我、トラブルになることが容易に想定されるような設定でゲームを配信することは、社会的にみて非難される行為ではないでしょうか。

購入者が怪我をしたり、火事の危険があるような製品を売れば、その企業は製造物責任が問われます。それとは少し違うとしても、利用者が交通事故や転落事故を起こしかねないようなゲーム、少なくとも事故を起こしかねない設定は問題だと思います。

迷惑を受けた施設に削除要請させる前に、そのような無責任な設定は自重すべきでしょう。道路など、いちいち削除要請を出せないような場所もあります。見方を変えれば、公的な空間を勝手に使ってゲームをさせ、それで営利行為をしているわけですから、当然ながら何らかの配慮、自主規制があるべきです。

ポケモンGO道路や沿道など、往来の危険を生じさせるような場所にポケモンを出さない、スポットを設定しないのは必要な措置だと思います。そのほか、転落の危険のあるような場所とか、クマと遭遇したり、滑落や道迷いの危険があるような山林、多くの人が行きかう鉄道の駅や商業施設なども、自主的に配慮すべきでしょう。

他の人に迷惑がかかったり、業務に支障をきたすような公共施設等への設定も当然自重すべきです。私有地にプレーヤーが勝手に入り込むような設定も身勝手のそしりを免れないでしょう。場合によっては、そのような被害を受けた場所に集団で損害賠償請求訴訟を起こされてもおかしくありません。

ポケモンGOのおかげで、引きこもりやうつ病が改善したとかいう話もあるようです。今までは考えられないほど歩くようになって、健康になる人も出てくるに違いありません。人々が外出するようになって経済波及効果が期待できるということもあるでしょう。町おこしや店舗の集客ツールとしても期待されています。

もちろん、ながらスマホをしたり、事故やトラブルを起こすような人は一部です。ポケモンGOで楽しく遊ぶことを否定するものではありません。むしろポケモンGOの、いい面を生かすためにも、もう少し設定や仕様を改善し、事故やトラブルを誘発しないようにすべきではないでしょうか。

ポケモンGOこのままでは、歩きながら、もしくは走りながらスマホを使い、怪我やトラブルが続発する可能性が否定できません。残念ながら、人が死傷するような事故も懸念されます。ぜひ、運営会社と、知的財産としてのポケモンを所有し、各社に出資をする任天堂には、その影響の大きさを自覚してほしいと思います。

人命が失われてからでは遅いわけですから、未然に防ぐ方策を考えるべきです。利用者の責任、免責などと言わず、社会的に非難される前に対処する方が会社としても得策でしょう。削除要請やクレームに対応するのではなく、抜本的かつ早急に見直しを行うことが、企業の社会的責任として求められるのではないでしょうか。




19人刺殺という凶悪事件が発生しました。異常ですが、異常すぎて結局心神喪失ということになるのでしょうか。

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