November 12, 2016

ふだん掃除をしていないもの

日本人はキレイ好きと言われます。


日本を訪れた外国人が口を揃えて言うのは、街がキレイということです。たしかに海外へ行くと、表通りでもゴミがたくさん落ちていて汚かったりします。日本に住んでいると特別キレイとは感じませんが、海外と比べれば掃除が行き届いているのは、その通りでしょう。

朝、家の前やお店の前などを箒で掃いている人がいるのは、日本では、ごく普通の見慣れた光景です。しかし、外国人の場合、店の前のゴミを見ても、拾おうともしません。彼らにとって、掃除をするのは清掃局の仕事であり、清掃員の仕事を奪ってしまうと考えます。自分で掃除をするなんて、思いもよらないのです。

中世のヨーロッパでは、パリのような大都市ですら、窓から通りにゴミや、場合によっては糞尿を捨てるのが当たり前だったそうです。そのために、女性がハイヒールや、つば広の帽子を用いるようになったと言います。今でも、ゴミを平気でポイ捨てするのも、そんな慣習の名残りがあるのかも知れません。

一方、日本の江戸時代は、ゴミを拾い集めて古紙問屋に売る商売や、汲み取りをして農家に肥料として売るような仕組みが確立していて、非常に清潔な街がつくられていました。香水でごまかすヨーロッパ人とは違って、銭湯に行って身体を清潔にしておくのも当たり前でした。

その当時から日本を訪れた外国人は、日本人や日本の街の清潔さに驚き、他の東洋の国だけでなく、ヨーロッパより清潔さにおいて優れていることに驚嘆したと文献に残っています。外国人が日本に来て、キレイさに驚くのは、今に始まったことではなく、歴史的、伝統的にそうだったわけです。

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そんな歴史や、日本人に清潔好きの人が多いということもあると思いますが、習慣や教育も大きく影響していると思います。子供の頃に部屋を片付けろと親に叱られた人は多いはずです。学校に行けば、授業が終わった後、自分たちで教室を清掃します。小さい頃から掃除は当たり前です。

子供の頃から、自分で掃除するのが習慣として日常生活の中にあったのが一般的な日本人でしょう。海外では、生徒が自分たちで教室の掃除をするなんて考えもしないことです。この日本の教育を知って驚くと共に敬服し、シンガポールやアラブ諸国など、学校で掃除を取り入れる国もあるそうです。

街を走っているクルマがきれい、と感じる人もあるようです。日本人ほど洗車好きな民族もいないのじゃないか、と指摘する人もいます。日本の公共のトイレは相対的にきれいですし、温水洗浄便座や便座除菌クリーナーまで設置されていたりします。外国人が日本人のキレイ好きに驚くのも無理はありません。

海外にはゴミのポイ捨てを法律で厳しく罰する国もありますし、公共サービスで掃除の行き届いた、きれいな街もあります。ただ、自分たちで小まめに掃除する日本が、相対的にきれいなのは、当然なのかも知れません。文化や歴史、慣習や教育、公共心や美意識から言っても、日本人がキレイ好きなのは間違いなさそうです。

ところで、クルマはきれいかも知れませんが、日本で走っている自転車は必ずしもキレイとは言えないような気がします。スポーツバイクに乗るような人は別として、日本で一般的なママチャリの場合、汚れ放題、錆びつき放題、異音がし放題という人も少なくないでしょう。

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趣味のサイクリストなら、愛車を室内保管する人も多いですし、必要に応じて洗車をすると思います。洗車まではしなくても、メンテナンスをする上で、油汚れを落としたり、最低限の清掃はするでしょう。ただ、ふだんの足にママチャリを使っているだけの人の場合、あまり洗車をするという話は聞きません。

共同住宅だったりすると、自転車の洗車をする場所がないということもあるかも知れません。クルマの洗車場はあっても、自転車用の洗車場なんて見たことはありません。自転車を洗車する習慣がないからでしょう。でも、もし自転車用洗車場があったら、自転車を洗おうという人が出てくるかも知れません。

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日本で、自転車の洗車場にどのくらいのニーズがあるかは微妙な気がしますが、日本のように格安ママチャリを使い捨てるように使わないヨーロッパなら違うかも知れません。そこには大きな需要が眠っているはずだと考えて、自転車用の洗車機を開発した人がいます。

ドイツはケルンに在住の、Sachin Kumar さんです。その名も“cycleWASH”は、世界で初めての、移動式の自転車洗浄機です。クルマの洗車機のようなブラシで、一台3分から5分と高速に洗浄できます。自転車を機械に通すだけで面倒な作業はありません。別途、ガンタイプのノズルで細部を洗浄することも出来ます。

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洗浄機は折りたたんで、ワゴン車に詰めるほど小さくなるので、移動させるのも簡単です。イベント会場などで臨時に設置するような使い方も可能です。それこそ、ダートコースを走行するMTBやシクロクロスのレースだったら、引っ張りだこになるかも知れません。

自転車店に設置するのはオーソドックスでしょう。ガソリンスタンドや洗車場のクルマ用と併設することも考えられます。街中の駐輪場や、ショッピングセンターなどに設置すれば、一般の人の利用が見込めるかも知れません。移動できるので、場所を変えてニーズを探ることも出来そうです。

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現在の機械は、片側にしかブラシがついてないので、反転させて二度通す必要がありますが、両側にブラシを取り付けて、一度で済むように改良した、“cycleWASH DUO”を開発するべく、クラウドファンディングサイトで、資金調達を目指しています。

この資金調達は、見たところ人気がないようですが、機械自体が事業者向けということもあるのでしょう。サイクリストが個人で所有するようなものではありません。ただ、自転車用の洗浄機というアイディアは、意外と盲点なのではないかと思います。

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日本でも、スーパーやショッピングセンターなどに設置されていたら、案外洗おうとする人がいるかも知れません。気軽に、かつ簡単に洗えるならば、自分の手を濡らすことなく、自動で洗えるならば、洗っておこうと考える人も出てくる可能性がありそうです。

ママチャリであっても、汚れ放題より、洗ってサッパリすれば気分もいいでしょう。より愛着もわくと思いますし、乱暴に扱ったり、施錠もせずに放置したりしなくなるかも知れません。そして、たまには注油したり、タイヤの空気圧やブレーキの確認をするなど、簡単なメンテナンスをする気にもなるでしょう。

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ママチャリに乗っていて、現状で汚れ放題、錆び放題なだけでなく、まったくメンテナンスをしていないという人も多いと思います。それが故障や思わぬ事故につながることもあります。安全に乗るための簡単なメンテやチェックを促すためにも、まず洗車から入る手もあるかも知れません。

道路でも公共のトイレでもそうですが、汚くしていると、キレイに使ってもらえず、さらに汚れを呼びます。自転車も汚くしていれば、扱い方もぞんざいになります。一方、洗車をして、メンテナンスをすれば快適・安全に走れます。キレイ好きな日本人だからとは言いませんが、自転車もキレイにしておいたほうがいいと思います。




大統領が決まってデモが起きるなんて前代未聞です。米国の分断、保護貿易、孤立主義、世界も前途多難です。

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この記事へのコメント
cycleroad さん、こんにちは。
自転車の洗車や掃除は結構大変ですよね。
場所の問題も有りますが、道具だの何だのと必要になってきます。
きれいにしても、その後のメンテナンスができていないとこれまた問題発生です。

私もそれでトラブっていました。
RDの調子が悪くて、マニュアル通りに調整しても復調しません。
原因不明で悩んでしました。
プロに視てもらったところ、「当りが悪かったか、寿命かもしれないね。」と。
聞かれたので、自分が行っていたメンテナンス方法を話したところ、
「あー、エアゾール式のパーツクリーナーは、油を落とし過ぎるからね、良くないよ!」 とのこと。
エアゾール式のパーツクリーナーでFD、RDの砂埃などを飛ばしていたのですが、
その後の注油が不足していたようで、シフトが不調になっていました。
油の種類を変え、注油をこれでもかというほど施したところ、思いもよらぬほど調子よくなりました。

そんなわけで、改めてメンテナンスの重要さを思い知らされた次第です。
Posted by Fischer at November 16, 2016 12:54
Fischerさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も洗車をマメにするほうではありません(笑)。その後のメンテなど時間をとられますし、なにかと面倒というのは否めません。

ディレイラーの操作感が変わってしまうことはあっても、それほど大きくトラブった経験はないのですが、なるほど、そういうこともあるでしょうね。
気合いを入れて、洗車やメンテを徹底的にやったことが、かえってトラブルの元になってしまうというのは、確かにありがちです。
そのあたりの経験が教訓やノウハウになっていくんでしょうけど。
メンテナンスの重要性はおっしゃる通りだと思いますし、何というか、奥が深いなと感じることもありますね。
Posted by cycleroad at November 17, 2016 23:03
 
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