July 13, 2017

日本では無理という思い込み

日常生活で自転車を使う人は多いでしょう。


もちろん、ツーリングなど趣味やスポーツとして乗る人や、仕事で使っている人などもいますが、日常生活の移動に使っているという人が圧倒的に多いと思います。最寄り駅までのアシにしたり、スーパーへ買い物に行ったり、子供の送り迎えに使ったりといった具合です。

それは、日本に限ったことではなく、欧米などでも似たようなものでしょう。生活の中で使われることが多いと思います。徒歩より速くてラクですし、燃料費もかからず、手軽で便利です。ただ、弱点もあります。あまり多くの荷物が運べないというのも、その一つでしょう。

カーゴバイクという手もありますが、常に多くの荷物を運ばない場合には、車体の幅が邪魔になったり、駐輪などを考えると不便だったりします。そこで、日常生活で使う際に、カーゴバイクよりも優れたソリューションがないかと考える人たちがいます。

SideBuddySideBuddy

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Jordi Hans Casadesus Baldursson さんや、Nasim Jalali さんら、スウェーデン人グループもそのうちの一つです。彼らは、カプセルのような外観が印象的なトレイラーを考案しました。その名も“SideBuddy”、汎用性が高く、サイドカーとしても使えるトレイラーです。

一般的な固定式のサイドカーの場合、サイドカー部分は1輪だけで、自転車の2輪とあわせて3輪のものも多いてすが、この“SideBuddy”は単体で3輪あります。サイドカー状態で走行すると5輪ということになりますが、自転車と切り離しても自立するのが特徴です。

SideBuddySideBuddy

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例えば、近所のスーパーにサイドカーとして乗っていき、着いたら切り離して、ショッピングカートのようにも使えます。帰りは、そのままドッキングさせれば積み替える必要がなくて便利です。ショッピング中、自転車のほうは単体になるので、駐輪機も使え、駐輪場で邪魔になることもありません。

もちろん、子供を乗せるキッズトレイラーにもなります。安定して重心も低いため、落下などの危険もなく、通常の自転車の前後にシートを取り付けて乗せるのと比べ安全です。ユニークなのは前後に拡張する設計なので、2人以上乗せるスペースも確保できます。シートベルト付きのシートも用意されています。

SideBuddySideBuddy

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この場合も、例えば託児所や保育園までサイドカー状態で送って行き、その場で切り離してトレイラーを預け、そのあとは自転車単体で通勤するといった使い方も可能になります。着脱も簡単です。子供を乗せるバギー、ベビーカーなどを預かってくれる施設であれば、同じように預けられるでしょう。

自転車から切り離したら、押して歩けるバギー(ストローラー)になります。例えば遊園地に出かけた際、園内はバギーとして移動できます。子供が疲れても、すぐ乗せられて重宝するでしょう。家からバギーを押して出かけるだけでなく、サイドカーで目的地まで行けると、行動範囲も広がります。

SideBuddySideBuddy

そのほか、荷物を運搬するカートとして使えます。120キロまで大丈夫ですから、重くてかさばる荷物をホームセンターから持ち帰ったりも出来るでしょう。例えば、肥料や道具などを乗せて、畑や家庭菜園まで運ぶといった使い方も考えられます。ネコ(一輪車)、台車のような用途にも使えるわけです。

日常的にやるかは別として、街角でモノを売るとか、フリーマーケットで出店するような際にも使えるでしょう。小ぶりですが、手押し車や、リヤカーのような使い方も可能です。逆に言うと、買い物カートや、ベビーカー、台車、ネコなどを別々に所有せずに、一台で済ませられるというメリットがあります。

SideBuddySideBuddy

SideBuddySideBuddy

ペットの犬を乗せることも可能です。近年はペットが高齢化し、散歩に連れていくのに苦労するという話も聞きます。でも、これならサイドカースタイルでも行けますし、手押し車スタイルで行くことも出来ます。イザという時、ペットを乗せて移動できる手段があるのは便利でしょう。

単体で3輪ですから、トレイラーとして後方に取り付けて牽引することも可能です。雨避けのためのカウルを取り付けたりも出来ます。さらにユニークなのは、ボディが半透明なので、夜間はボディ全体をLED照明で光らせることが可能です。夜間の視認性が高くなって、安全に貢献します。



スライドドアで子供が乗り降りしやすくなっていますし、必要に応じ、前後に伸ばして広く使えるのも便利です。押して歩く時のハンドルも用意されています。自転車とのコネクター、ディスクブレーキや前後のライト、リフレクターなど、安全にも配慮されています。

なるほど便利そうですが、道路の狭い日本では実用的ではないと言う人もあるでしょう。しかし、欧米の都市も、言われるほど道は広くありません。もちろん広いところもありますが、特にヨーロッパなどは、古い街並も多いですし、多くの場所では、それほど日本と変わりません。



ただ、日本の場合、自転車の歩道走行が一般的という特殊状況があるため、車道走行しづらい面があるのは確かです。実際に、カーゴバイク、トライク、サイドカーやトレイラーを連結した自転車は走っていません。車道走行が当たり前の欧米の都市と比べると、それらの自転車を使いにくいのは否めません。

しかし、どうでしょう。日常生活の中で、よく行くスーパーや、託児所や保育園など、自分の生活圏や使い方を想定してみると、サイドカー連結でも問題ない人も、案外多いのではないでしょうか。交通量の少ない道路を選ぶなどすれば、車道走行も十分可能なのではないでしょうか。

SideBuddySideBuddy

幹線道路でサイドカーを連結するのは現実的でなかったり、邪魔になってしまう道路もあるでしょう。しかし、普通の生活道路を走行するくらいなら、サイドカー、あるいはリヤ連結状態でも案外問題ない人も少なくないと思います。歩道走行は不可ですが、どうしてもという場所は、降りて押せば済みます。

サイドカーやトレイラーは、日本では無理という考え方が先入観になっていないでしょうか。現状では、日本で見ることは稀れですが、日常生活の範囲なら、案外問題なく使えるのではないでしょうか。カーゴバイクと違って、荷台部分が着脱出来れば、必要な時だけ使えます。

うまく使えば、駐輪場や駐輪機などの問題もクリアできるでしょう。人によって、それぞれ環境や使い方が違うと思いますが、上で挙げたような便利さを考えた場合、日本でも、サイドカーやトレイラーを荷物の運搬に使ったり、子供やペットを乗せるのに使う人がもっと出てきてもいいような気がします。




各地で激しい雨による冠水等が相次いだようです。最近はゲリラ豪雨等も多いので、自転車でも要注意ですね。

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この記事へのコメント
自転車で楽器のキーボードを、車道と歩道を通行して運搬する良い方法はないでしょうか?

現在は下記のような方法で運搬していますが、70歳近くにもなると運搬するのも大変です。
距離は片道2kmほど。

http://blog.goo.ne.jp/tonsan2/e/7f5630f74951d1214e2cb9979135814e
Posted by トンサン at July 14, 2017 00:47
トンサン、サーフボードキャリア はご存知ですか?
もし知らなければ、「サーフボードキャリア 自転車」 で検索して見てください。
これがダメなら、あとはトレーラーに載せる位でしょうか。
Posted by Fischer at July 14, 2017 11:03
Fischerさん コメントありがとうございます。
サーフボードキャリアは、湘南海岸で良く見かけるので知っています。
キーボードは重量が7kgあるので、サーフボードキャリアのように自転車から離して載せると、バランスを失って走れません。
サイクルトレーラーを検討したのですが、海外製品のような後輪ハブから長く取り付けるものは、とり回しに不安があります。
で、サドル後ろから傾斜して引っ張るタイプも考えたのですが、まだ少し不安。
結局トレーラータイプではなく、自転車そのものに載せるのが一番と。
そこでロングテールバイクと思ったのですが、今度は駐輪場に止めると他の人の迷惑になるなと・・・
なかなか使える自転車が無くて、困っています。
ピアノ仲間では、歳をとってキーボードの運搬が無理だからと、辞める人が出てきています。
Posted by トンサン at July 15, 2017 01:42
トンサン、こんにちは。
Fischerさんが答えてくださいましたが、私も頭に浮かんだのは、サーフボードキャリアです。
トレイラーやロングテールも検討されたようですが、どんなスタイルを選択したとしても、一長一短があるのは仕方がないところでしょう。全てを満足させる選択肢は無いのではないかと思います。
その中で、結局、何をあきらめるか、何を妥協するかということではないでしょうか。
Posted by cycleroad at July 15, 2017 22:37
Fischerさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も同じ方法が頭に浮かびました。トレイラーが使える場所であれば、それも有効だと思いますし、安定という意味では一番だと思うのですが、日本ではあまり一般的でないこともあって、やはり不安に感じる人も多いようですね。
Posted by cycleroad at July 15, 2017 22:43
cycleroadさんこんにちは。
本記事の内容に関連の薄いコメントをさせて頂く事、お許しください。

私の友人が以前、オーダーしたのか人から譲って頂いたのかは分かりませんが、EBSというメーカーのWORK、TURNの恐らくどちらかの自転車を使用していたのを思い出しまして、トンサンにどうかな?と思いコメントさせて頂いております。
その友人も音楽を嗜んでおりまして、ギター?か何かのそれなりに大きい楽器と畑で取った野菜を運ぶ為の自転車なんだと言っていたのを覚えております。
ここ数年のcycleroadさんの記事では私が読み落としていなければ、見かけなかったメーカーじゃないかなと思いますので、どうかなと思いまして。
良ければ一度ご覧になってみてください。
全長も大きい方の自転車で190センチ前後?の様なので駐輪場での使用も可能だったりするのかな?

記憶を頼りに調べてみて値段を初めて知りましたが、結構なお値段ですし、今乗っている自転車で荷を運ぶ為の方法という事であれば全然役に立たない情報になってしまいますが・・・

海外製のトレーラー等が容易に使える様な環境が出来てくればと思うんですけどね。
日本国内では中々難しい場合が多いですね。
Posted by h at July 16, 2017 14:23
hさん情報ありがとうございます。
京都の自転車屋さんが作っているんですね。
http://velostandkyoto.jp/models/work/

両立スタンド・前かご(オプション)はフレームに固定・全長190cmで普通自転車に該当など、ほぼ理想の自転車です。

実はこれと似たスタイルの自転車を以前見ました。
http://blog.goo.ne.jp/tonsan2/e/694c56f74d32d3fff104016df9391a8d
こちらは大阪の自転車屋さんが作ったそうですが。
国内規格にあった自転車は、国産品で理想に近い自転車が見つけられそうです。
Posted by トンサン at July 17, 2017 22:16
トンサン、お返事ありがとうございます。
私の地元でもありますが、友人が住むのは車のあまり通らない関西の片田舎なので、cycleroadさんが記事にされている大きなトレーラーや側車を使用するのは十分可能ですが、それでも自宅での置き場所に困ったりと扱いにくさがありますので、お勧めさせて頂いた自転車を友人は使用しているようです。

年に一度皆で集まる時にはコンテナ2個、およそ20キロ前後の野菜等を積んで遊びに来てくれます。
シティ自転車しか乗らない私でも知っているぐらいの自転車ですから、きっとこういった車両に精通された方であればご存知だったりするんじゃないかとは思いましたが、農家の跡取りが荷運びに使ってるぐらいなので、きっと荷運びには良い乗り物なんだろうなぁと勝手に想像して、お勧めさせて頂いた次第です。

私信でcycleroadさんのブログを使用させて頂く事、申し訳ありません。
cycleroadさんが更新される情報は初めて見る物が多く、日々楽しませて頂いております。
日本では側車等も殆ど見る事が出来なくなりましたが、海外では色んな牽引車、側車を比較的使いやすい環境が都市部だとしてもあったりするんだろうなと思うと、羨ましく思うばかりです。
Posted by h at July 18, 2017 06:54
トンサンさん、先の投稿で呼び捨てにしてしまい、大変失礼いたしました。
キーボードの重量の問題、深く考えずに失礼しました。
ロングのサーフボードで6kg以上有るようで、サーフボードでもキーボードでも、危険ですね。


cycleroadさん、cycleroadさんが何度か紹介して下さったカーゴバイクやトレーラーが正しく認識され、普及するような取り組みが有るといいですね。今はまだ問題が多そうです。
Posted by Fischer at July 18, 2017 10:38
hさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
個々には、いろいろな自転車を作っているメーカーがありますね。有用な情報をお寄せいただき、ありがとうございました。トンサンの参考にもなったようで、よかったです。
トンサンの問いかけの流れですから、関連がないわけではありませんし、私信で申し訳ないということもありません。
自転車乗り同士、ここで情報交換をしていただくのは、私としてもうれしいことですので、ご遠慮なく。
Posted by cycleroad at July 18, 2017 22:51
Fischerさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
カーゴバイクやトレーラーについては、おっしゃる通りだと思います。
当然、日本では使いにくい部分があるでしょう。ただ、なかには使える人もいると思います。それより、知られていないということが障壁になっているような気がします。
ママチャリが圧倒的に大多数を占めているのも、使いにくさもさることながら、いろいろな種類が知られていない、自転車と言えばママチャリだと思っている人が多いということを表しているような気がします。
Posted by cycleroad at July 18, 2017 22:57
 
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