July 22, 2017

いつでも使えるシェア自転車

世界でシェア自転車が広がっています。


少し前まで、世界の500都市以上で導入されていると書かれているのをよく見ました。どんどん増えているので正確な数字はわかりませんが、最近の報道などを見ると、世界1000都市以上と書かれていたりします。急速に拡大していることがわかります。

自転車シェアリングは、単なる貸し自転車とは違います。貸し自転車を借りたら、普通はその店に戻ってくる必要があります。観光客が周遊する目的で使うならいいですが、任意の地点から別の地点への移動手段としては使えません。しかし、自転車シェアリングは違います。

UBC都市全体を網羅するように、貸出ステーションが設置され、最寄りの街角で借りて、目的地の最寄りの街角で返すことが出来ます。こうなると、とても便利な都市での移動手段となります。地下鉄やバス、タクシーなどと同じ、都市交通と位置付けられるわけです。

都市交通として見た場合、どこの都市でも渋滞していることの多いクルマより、自転車のほうが速く移動できたりします。小回りもきき、バスや電車と違って、ほぼドア・ツー・ドアで移動できるのも便利です。環境負荷が小さく、燃料代もかからず、おまけに運動不足の解消になって市民の健康増進にも寄与します。

世界中の都市では、交通の集中により、多かれ少なかれ渋滞に悩まされています。その緩和策として考えても、例えば地下鉄を新設するのと比べ、各段に安あがりです。利用する市民にとっても便利で、機動的に移動できて観光客にも人気があります。世界の都市にどんどん広がるのも道理でしょう。

ただ、弱点がないわけではありません。その一つが雨です。雨の中で自転車に乗るのは視界も悪く、当然のことながら濡れて不快です。その点、濡れずに移動できるクルマなどと比べれば、不利なのは否めません。雨が降ったら乗らないという人も多いでしょう。

UBCちなみに、日本人は、この点が顕著です。平均して3日に1日は雨が降ると言われるように、日本は降水量が多く高温多湿な気候です。しかし、世界ではそれほど雨が多くない地域もたくさんあります。降っても、スコールのようにすぐやむので、待っていればいい地域もあります。

徒歩でも、日本人のように傘をささない国もたくさんあります。多少濡れても気にしません。すぐ乾く気候もあるのかも知れませんが、日本人ほど、濡れることを嫌がる民族はいないと言われています。雨の降り方も違うのでしょうけど、日本人ほどは、自転車の弱点として雨をネガティブに考えない人たちも少なくないのです。

雨は多くないけれど、もし降ったら、雨がっぱやポンチョなどを着て乗ればいいと割り切っています。もちろん、晴れていたほうがいいですが、雨でも雨具を着て普通に自転車を使います。これだけシェア自転車が世界の都市で広がっていることを考えると、日本人が考えるほど、雨は問題にならないのかも知れません。

ただ、日本人ほどではないにせよ、不利は不利です。濡れてまで乗りたくない人がいる、雨が降ったら使いにくいというのは、都市交通としての弱点です。しかし、これがもしベロモービルだったらどうでしょう。ベロモービルというのは、クルマのようにキャビンのついた自転車です。雨でも濡れずに済みます。

VeemoVeemo

このベロモービルを使って自転車シェアリングサービスを展開しようとしている会社があります。“VeloMetro”というスタートアップ企業で、以前一度取り上げたことがあります。その時は、ベロモービルをレンタルすることで市場を開拓しようとしている会社として紹介しました。

世界的に見ても、ベロモービルに乗る人は多くありません。一部のマニアに限られるでしょう。ベロモービルを製造している会社は小規模のメーカーが多く、一部の顧客を相手に商売しているのが普通です。でも、この新興企業は、販売ではなくレンタルというスタイルを打ち出していました。

VeemoVeemo

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それをさらに一歩進めて、レンタルではなくシェア自転車として事業を展開しようというわけです。ただ、やはり普通の自転車とは違います。自転車自体の単価も高いですし、駐輪スペースも大きくなります。普通の自転車シェアリングサービスと同じというわけにはいかないでしょう。

この“VeloMetro”は、カナダ・バンクーバーのUBC、ブリティッシュコロンビア大学とその周辺で、近々サービスを開始する予定にしています。大学の学内とその周辺を合わせた地域を、実証実験を行うフィールドとして選びました。主に、UBCの学生たちを対象にサービスを提供します。

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UBCの学内だけで402ヘクタールもあります。これは東京ドーム86個分もの広さです。もちろん歩きだけで移動できる広さではありません。そのキャンパスに大学院と合わせて5万人の学生がいます。一つの街のようなもので、十分にシェアリングサービスの実験が行える広さがあります。(冒頭の2枚の写真)

システムは、スマホのアプリを使って開錠するタイプです。決められたステーションはありません。ホームゾーンと定められた、学内とその周辺地区であれば、違反にならない範囲でどこでも駐輪できます。スマホの地図で空き車両を探し、借出しや返却ができます。ホームゾーンから外の地域へも行けます。

VeemoVeemo

このサービス、“Veemo”と名付けられています。学生は、天候の心配をすることなく、これで移動して授業を受けられるわけです。自転車ですから、運転免許を持っていない学生でも使えます。電動アシスト機構が搭載されているので、アップダウンも問題ありません。最高で時速30キロにまで達します。

車両の屋根にはソーラーパネルが搭載されていて、航続距離を1日最大20劼泙捻篦垢任る計算になります。ドアは自動ロック、ナビも搭載されています。もちろん、照明やホーン、ウィンカー、ヒーターほか必要な装備に加え、保険にも加入しています。車内には荷物を載せられるスペースもあります。



“Veemo”は、UBCとその周辺地区でのサービスで問題がなければ、バンクーバー市街全体に広げる計画です。雨でも濡れずに移動できる次世代の自転車シェアリングサービスとして、人気を博すかも知れません。その成果いかんでは、追随する企業が出てくる可能性もあるでしょう。

電動アシストで、3輪で安定しているので高齢者にも優しい乗り物です。荷物も積めますし、天候にかかわらず走行できるとなれば、運転免許を返上した高齢者の移動のアシとしても最適でしょう。少なくとも、一定のニーズは期待できそうです。

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もちろん、ベロモービルが使いやすい街、そうでない街があると思います。駐輪スペースも普通の自転車より大きくなります。ただ、普通のシェア自転車の利便性に加えて、全天候型で、荷物も積め、誰でも使いやすいトライクで電動アシストという利点は魅力的です。都市によっては、採用するところが出てくるかも知れません。

世界1000都市に広がったとは言え、まだまだシェア自転車はこれからの都市交通です。中国など爆発的に普及するところもあれば、問題が起きたり、採算面などで行き詰まるところもあります。そんな中で、この“Veemo”、そう遠くない未来の、自転車シェアリングサービスの一つの可能性を示していると言えそうです。




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