August 03, 2017

自転車レーンに必要な仕組み

SNSは身近なツールとなっています。


“Facebook”や“Twitter”、“Instagram”といったSNS、ソーシャル・ネットワーキング・サービスですが、いまや多くの人の生活に密着したものとなっており世界中で使われています。もはや欠かせないものとなっている人も多いに違いありません。

コミュニケーション・ツールとしても便利ですが、SNSは、時に社会的にも大きな影響を及ぼします。2010年のチュニジアに端を発した、いわゆるアラブの春は記憶に新しいところです。周辺各国へも次々と抗議デモ、民主化運動が広がりましたが、これにSNSの果たした役割は大きいと言われています。

その後、民主化運動自体は必ずしも成功したとは言えませんが、アラブ世界に連鎖的に広がった一連の動きが、その後のシリアの内戦や、ISISなどの過激派の活動、各地で起きているテロにまでつながっているわけで、人々をつなぐ手段として大きな影響力を持っているのは間違いないでしょう。

アラブの春アラブの春

市民一人ひとりの力は小さく弱いですが、SNSによってつながり、共感の輪が形成され、大きなうねりへと発展することで、一定の影響力を持つようになります。モバイル端末の普及などともあいまって、身近なところでも、それを感じる事例が増えています。

誰もが気軽に動画を撮れるため、ローカルな事件や事故が多くの人の知るところとなります。公共の場所での迷惑行為、企業や団体の不祥事、内部告発、不用意な言動、顧客対応などが発信され、多くの人の共感を誘って大問題、大炎上となり、公式謝罪、幹部の辞任、犯罪の摘発といった結果につながることも珍しくありません。

その意味では、弱い立場にあった一般市民が、ある種の力を手にしたとも言えるでしょう。言葉に加えて、写真や動画、録音などを伴った発信によって、これまでなら泣き寝入りするしかなかった相手、公の機関、大企業、メディアなどの権力に対して、抵抗する手段になることもあります。

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

道路交通の中で、相対的に弱い立場であるサイクリストにとっても、それは言えるかも知れません。これまでだったら、どうしようもなかったこと、抗議できなかった相手、公権力に対しても、ある種の圧力を与えられる可能性が出てきました。

例えば、自転車レーンをふさぐ違法駐車はサイクリストを危険にします。そのようなクルマに対して、場合によっては警察に取締りを要請することが出来ます。いちいち通報するのは面倒ですが、あきらかに違法な行為に対する市民の正当な対応です。しかし、問題はその違法駐車がパトカーであった場合です。

Cops in Bike Lanes”は、“Twitter”、“Facebook”、“Instagram”に投稿された、主にニューヨークでの路上写真が公開されているサイトです。その写真は、自転車レーン内に駐車している警察関係の車両を撮影したものです。つまり、警察が違法駐車をしていることを告発しているサイトなのです。

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

Cops in Bike LanesCops in Bike LanesCops in Bike Lanes

ニューヨーク市でも、当然ながら自転車レーン内への車両の進入や駐車は禁止されています。これは、例えそれが警察車両であっても同じです。もちろん、緊急事態で犯人を追っているとか、犯罪被害を防ぐためなどであれば別ですが、平時は警察にもルールが適用されます。

撮影されたパトカーの警察官はカフェでコーヒーを飲んでいたとか、近くに駐車可能な場所があった、レーンをあけて駐車する余地が十分にあった、20分もそこにいた、といった状況説明が加えられています。緊急とか、業務執行上、やむを得ず許されるような状況でなかったことを示唆するものも少なくありません。

平常時にも関わらず、これだけ多くのパトカー、警察関係車両の自転車レーン上への違法駐車が目撃されていることになります。断定するわけにはいきませんが、警察関係者は、自分たちは自転車レーン上への駐車が許されている気でいるか、まったく自転車レーンを意識していないとしか思えません。

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

自転車レーンを無意味にするような違法駐車に対し、全て摘発しろとか、少しも違反させるななどと言うつもりはありません。何のルールに対しても違反者はいますし、取り締まる警察にもマンパワーの限界があるので、全て防ぐのは無理です。しかし、警察が自転車レーンへの駐車違反をしているのは問題です。

警察官側にも言い分はあるでしょう。正当な警察業務の執行に必要な場合は認められています。昼食をとるために自転車レーンへの駐車は認められていませんが、いつ起きるかわからない緊急事態に対し、早急に昼食を済ます必要があったとか何とか弁明するような例も見られるようです。

しかし、明らかに目撃例は多く、市民の証言するところは違っています。警察は、自転車レーンへの駐車という交通違反を取り締まる立場であるのに、その警察が平気で違反をしてるのでは話になりません。他のクルマにも示しがつかず、違法駐車を助長する恐れさえあります。そして、警察を取り締まる警察はいません。

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

以前であれば、サイクリストが不満を表明したり、効果的に抗議する方法は皆無に等しかったでしょう。警察官もわざと、これ見よがしに駐車しているわけではなく、無意識なのかも知れません。しかし、その場で市民が直接文句を言おうものなら、逆ギレされ、何かの違反を仕立て上げられて、摘発されかねません。

実際に、そのような事例が何件も起きています。自転車レーンへの駐車が原因ではないですが、警察が市民に対して不当な逮捕や拘束をし、丸腰の市民を射殺する例まで起きています。その被害者に白人はおらず、人種問題となって、大きなデモなどに発展する事例が繰り返し起きています。

日本でも、例えばパトカーが赤色灯とサイレン無しにスピード違反をしていたら、市民は誰でも取り締まれることになっています。でも、そんな話は聞いたことがありません。警察という公権力に対し、市民が一人で立ち向かうのは無理です。よほどの証拠でもない限り、警察が自ら非を認めることもないはずです。

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes

Cops in Bike LanesCops in Bike Lanes


しかし、SNSに投稿したり、それをこのようなサイトで公開するなど、市民が連帯して抗議の声を上げる手段が出てきました。この“Cops in Bike Lanes”を目にして共感したり、警察に対する非難に賛同する意見も増えてきているようです。警察も市民の目を意識せざるを得なくなっていくはずです。

今のところ、自転車レーンへのパトカーの駐車について、警察当局の公式見解の表明はないようです。洋の東西を問わず、警察はこのような場合に自ら非を認めることを潔しとしない傾向があります。個々の事例は、広い意味での業務執行に必要だったと開き直ることも可能で、自ら認めようとはしないでしょう。

市民に多少文句を言われたくらいで、いちいち怯んでいたら警察の仕事は出来ないということかも知れません。しかし、小さく地味な活動であっても、SNSを使って、多くの市民に訴えていけば、やがて警察も無視できなくなっていくはずです。公式な謝罪はともかく、内部で改めるよう指示が出る可能性はあります。

市民としても、個々の警察官を目の敵にするものではありません。結果的に、自転車レーンが適正に使えて、安全になればいいわけです。いろいろな警察の不祥事なども後を絶たないですし、大きな権力を持つからこそ普通の組織にも増して、身を正してもらわなければなりません。

交通安全のために、自転車レーンなどのインフラ整備は重要です。そして交通ルールを順守させ、秩序を保つために警察も必要でしょう。さらに、その警察の任務の執行や姿勢を市民が監視する必要があります。警察を監視し、プレッシャーを与えていくために、SNSは不可欠になってきているのかも知れません。




今回の内閣改造で支持率上昇するのか、加計や日報問題隠しの閣僚交代と受け取られるのか、どうでしょうか。

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