August 30, 2017

活用する為に考えるべきこと

自転車の活用機運が高まりつつあります。


日本は、もともと自転車に乗る人が多い国ですが、以前に増して自転車が注目されることが多くなってきました。特に都市部の移動手段として、もっと自転車を活用しようというのは世界的なトレンドでもありますが、それがようやく日本に波及してきた面もあるでしょう。

以前は、自転車レーンなんて話題になることもありませんでしたし、職場まで直接自転車通勤する人は変人のように思われていました。昨今は、自転車の活用を考えようという動きが出てきています。今回は、そのあたりの最近の報道について、いくつか目についた記事を取り上げてみたいと思います。


政府一丸で「もっと自転車活用を!」のナゼ

私たちの生活の足として欠かせない自転車。その自転車と観光を組み合わせた「サイクルツーリズム」も全国的にブームとなっている。今年5月には政府の自転車活用推進本部が発足、今月8日には関係省庁や有識者による会議が行われた。

■政府一丸で「もっと自転車活用しよう!」

今回の会議には有識者のほか、厚労省、文科省、総務省、経産省、環境省、国交省、内閣府、警察庁、金融庁、消費者庁と様々な省庁の担当者が出席、まさに政府一丸となって「もっと自転車を活用しよう!」と張り切っている。

――なぜ今、「自転車」なのか

今年5月「自転車活用推進法」という新しい法律が施行されたが、次のようなメリットをうたっている。

「自転車は二酸化炭素を出さないので環境に優しいし、健康づくりにも役立つ」
「過度な自動車への依存を減らすことで、交通渋滞も緩和できる」
「災害の際、車などが使えないときには有効な移動手段にもなる」
こうしたメリットから、自転車の活用推進は「公共の利益増進」につながると法律で明記した。

――具体的には何が行われるのか

自転車活用推進本部推進法では、自転車専用道路の整備や交通安全教育など14項目が重点施策として挙げられた。
その中には、特定の場所で自転車を借りたり乗り捨てたりできる「シェアサイクル施設の整備」「国際交流の促進」「観光促進・地域活性化の支援」なども含まれている。

「シェアサイクル」が東京都心でも見られる。東京都では現在、6区(千代田、中央、港、江東、新宿、文京)の間を自由に行き来できるようになっていて、通勤や仕事上の移動で使う人も増えているという。

自転車を通して「国際交流の促進」を図ることも目指している。会議で例として挙がったのは、自転車のロードレース。国際自転車競技連合が公認するロードレースの大会は世界に357あるが、国内では「ツール・ド・熊野」など5大会にとどまっている。

「観光促進・地域活性化」という点でも、自転車は期待されている。北海道で毎年8月に行われているイベント「利尻島一周ふれあいサイクリング」では、交流会を開いて地元の海産物を提供するなど、参加者へのおもてなしに力を入れていて、約半数がリピーターだという。

経済産業省によると、去年は、この1つの島でのイベントにかかる費用145万円に対し、北海道全域への経済効果が1200万円、つまり事業費の8.3倍の経済効果があった。

――自転車にはいいことが多いが、一方で課題はあるのか

今回のポイントは「乗る側の心構え」。自転車を楽しむには、乗る側がルールやマナーを守ることが大事だ。夜間の無灯火や右側通行などのルール違反をなくすためにも、「交通安全教育」の徹底が求められる。

また、自転車事故では、被害者になるだけではなく、加害者になって巨額の損害賠償を求められることもある。保険に入るなど各自が自覚を持って運転することが大切だ。(日テレニュース 2017年8月11日)


これまでの取組み、その流れで、国交省や警察庁が力を入れるならわかりますが、厚労省や文科省、総務省、経産省、環境省、内閣府、金融庁、消費者庁まで担当者が出席とあります。縦割りを排して、広く連携するのはいいことですが、関係の薄い省庁まで、にわかに集まってきた感が否めません。

自転車の活用推進に多くのメリットがあることは、これまでも書いてきた通りです。そして、そこから派生する観光の促進、地域振興、そして経済波及効果等に期待するのも間違いではないでしょう。しかし、まず基本的な現状把握や問題点、その改善策について考えていくのが先決でしょう。

日本では、相変わらず自転車が歩道を疾走していますし、左側通行をはじめとする基本的なルールが順守されておらず、混沌として無秩序な状態にあります。車道に自転車の通行空間が確保されておらず、自転車の原則車道走行すら理解していないドライバーが多いなど、根本的な部分で、多くの問題があります。

そうした基本的な現状認識とその改善がなければ、自転車を有効に活用する上での大きな障壁となるでしょう。都市中心部の渋滞の軽減にしても、まず都市部へのクルマの流入抑制を含めた道路の有効な使い方を、大きな枠組みから考えていく必要があります。

自転車を活用する人が増えたら、一朝一夕に果実が得られると皮算用すべきではありません。日本では、四十数年前に自転車の歩道走行という異例の道路行政を行い、一時的な対策だったにも関わらず、そのまま無作為に放置してしまったことにより、結果として自転車の通行空間が極端に不足しています。

いわば、ゼロどころかマイナスからのスタートという部分があります。欧米の自転車先進国にしても、モータリゼーションの時代からの長い取り組みを経て、今の姿があります。そのあたりの土台の議論から始めないと、自転車の活用と言っても、結果として看板倒れ、絵に描いた餅になりかねないことを考慮すべきだと思います。


自転車危険個所、マップに表示 立命大でアプリ作成

立命館大の研究者などでつくるプロジェクトがキャンパス周辺での自転車事故を防ごうと、インターネット上の地図に危険箇所を表示する無料アプリ「みんなでつくろう自転車安全マップ」を作成した。同大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)周辺の事故現場や、「道幅が狭い」「見通しが悪い」など学生から寄せられた情報を地図に加えていく仕組みで、危険の可視化を目指す。作成者は「他大学や中学、高校生にも取り組みを広げたい」と話している。

自転車危険個所近年、自転車事故の賠償額が高額化し、滋賀県などで自転車の損害賠償保険の加入を義務づける条例が施行されている。BKC周辺では学生が関係する自転車事故が多いことから、同大学理工学部の笹谷康之准教授や大学生協共済連などでつくるプロジェクトが開発した。

地図を使ったまちづくりに取り組む笹谷准教授が監修し、グーグルマップなどの地図上に事故発生地点や危ない場所のアイコンを表示することで、危険の多い地域を視覚化した。

滋賀県警からは、BKC周辺の草津市や大津市などで2011年から15年までに発生した自転車事故の千件を超えるデータを提供してもらった。歩行者妨害や一時不停止など事故の種類ごとにアイコンを分け、事故ごとに「乗用車×自転車、大学生、出合い頭、重傷」のような概要を表示する。学生たちは、見通しの悪い場所や坂、交通量の多い道などを投稿していて、アイコンをクリックすると写真で現場の様子を確認できる。

現在はBKC周辺のほか、プロジェクトに参加する山形大周辺で情報が登録されている。今後、危険箇所の改善情報や原付自転車の事故などの追加を検討している。笹谷准教授は「参加者が増えるほど情報が増える。自転車での移動が多い中高生の通学路の安全や防犯マップにも活用できるので、PTAや他大学など幅広く参加してほしい」と話している。

自転車安全マップのURLはhttp://bicyclesafetymap.jp/(2017年08月15日 京都新聞)


事故が起きるのは、案外自宅の近くが多いと言います。慣れた場所は、注意も散漫になりがちで、油断してしまうことも関係しているのでしょう。ふだん、行かないような場所まで把握するのは無理ですが、せめてよく通る場所については、危険個所、危険な要因を把握しておくのは有効だと思います。

危険の可視化という取組みは有意義だと思いますが、問題は、その意識を持っている人がどれくらいいるかという点です。そして、危険地点を頭に入れ、実際に気をつけてもらうかという点でしょう。アプリはいいですが、もう一歩、危険個所を頭に入れて、安全のために活かしてもらう仕組み、工夫が出来ないものかと思います。


「定期代」もらいながら自転車通勤…返還義務や処分の可能性は?

通勤のための定期代を、会社から支給されている人は多いでしょう。もし定期代をもらいながら、無断で自転車通勤した場合、どうなるのでしょうか。弁護士ドットコムの法律相談コーナーにも「昔の自転車通勤を告発されてピンチ」という相談が寄せられています。

相談者は、定期代をもらいながら、1年前まで約2年間に渡って会社に無断で自転車通勤をしていたそうです。会社の雇用契約書には、通勤手当について、「会社が定める最低廉となる定期代を、月上限3万円まで支給」と定額で支払われる旨が書かれています。また、就業規則には「特別に認められた者以外の自転車、バイク、自家用車での通勤は禁止」となっていました。

自転車通勤支給された定期代を使わずに通勤する社員は、会社に交通費を返還する義務があるのでしょうか。また懲戒処分の対象になってしまう可能性もあるのでしょうか。大部博之弁護士に聞きました。

●交通費の支給基準があるかどうか

「支給されている通勤定期券代が『賃金』にあたるのか、あるいは、会社が『業務費』として実費の弁済をしているにすぎないのかの問題です」

大部弁護士はそう指摘しています。それぞれどういった違いがあるのでしょうか。

「ポイントは、交通費に関する支給基準があるかどうかです。たとえば、会社の最寄り駅と自宅の最寄り駅を結ぶ公共交通機関の1か月定期券代相当額などというように、実際にどの交通機関を利用しているかどうかに関わらず、住所地から想定される合理的な金額をあらかじめ会社で決めている場合があります。この場合は『賃金』とみなされますので、実際には、自転車通勤をしたとしても、返還の必要はありません」

では「実費相当額の交通費を支給する」と定めた会社では、どうなるのでしょうか。

「この場合には、支給基準というものがありません。あくまでも実際に従業員が利用した交通手段に従って、実費相当額を支給するというものです。この場合は『業務費』とみなされます。したがって、自転車で通勤しているのであれば、電車通勤をしたことを前提とする交通費の支給は受けられないのが原則です」

●返還義務はなくても、懲戒処分の対象にはなる

今回の相談者のケースはどうなりますか。

「雇用契約書で通勤手当について『会社が定める最低廉となる定期代を、月上限3万円まで支給』と規定されていることからすると、会社が金額を決めて、払っているようです。交通費に関する支給基準が定められていますので、先ほど説明したように賃金とみなされます。したがって、自転車通勤をしていた期間について、当該通勤手当の返還をする必要はありません」

相談者の交通費は「賃金」扱いなので、返還する必要はないのですね。

「そうなります。ただし、賃金の問題とは別に、就業規則には『特別に認められた者以外の自転車、バイク、自家用車での通勤は禁止』との規定がありますから、この相談者が会社の許可を取らずに自転車通勤をしていたのであれば、禁止事項に違反したとして、懲戒処分の対象となりえます。

この場合、違反の内容としてはかなり軽微なものに属するといえ、処分については、就業規則の定めによりますが、戒告ないしはけん責といった処分が相当でしょう」(弁護士ドットコムニュース 2017.8.18)


ニュースではありませんが、自転車通勤の話題が取り上げられていました。職場までの自転車通勤を始めたことによるトラブルについては、これまでも何度か取り上げました。近年、始める人が増えてきていることで、自転車通勤に関するトラブルも増えているようです。

まず自転車通勤そのものに興味が行ってしまい、職場の許可や理解を得ることにまで注意がまわらないうちに始めてしまう人も多いのかも知れません。以前と比べて認知度が上がったとは言え、職場まで直接の自転車通勤は、まだまだ一般的ではなく、想定していない職場も多いに違いありません。

せっかくの自転車通勤を始めても、職場に内緒だったり理解を得られていないと、交通費の問題だけでなく、事故や遅刻などでもトラブルになる可能性があります。後から困らないように、事前に承認を得て、周囲の理解を得た上で、安心して通いたいものです。


ライトウェイが自転車利用に関する社内規則をホームページで一般公開 自転車通勤導入の後押しに

スポーツサイクルや関連製品を販売するライトウェイプロダクツジャパンは、企業における自転車の安全な利用を推進するため、警視庁自転車交通安全対策係の協力を得て作成した自社の自転車に関する社内規則を同社のホームページ上で一般公開した。

自転車通勤導入自社の導入例をモデルとして提示することで、規則がない企業に対して迅速かつ安全な自転車通勤制度の導入を後押ししたい考えだ。

ライトウェイでは2010年より社内で自転車通勤規則を運用しており、安全運転講習や保険加入とヘルメット着用の義務化、自転車通勤手当などを追記し、拡充してきた。これらの取組みが警視庁より自転車の安全利用に積極的に取り組む企業として評価され、2017年2月に「自転車安全利用モデル企業」に認定された。

こうした社内規定の作成に要する時間が企業における自転車通勤導入のネックとなっていると考えた同社は、より多くの企業が自転車を安全に利用できるようになることを目的として、このたび同社の自転車利用に関する社内規則をホームページを通じて一般公開した。

ホームページでは、警視庁交通総務課自転車交通安全対策係の平野幸人氏と、同社の自転車安全利用管理者である左木孝徳氏による、企業内での自転車通勤の適切な管理方法に関する対談も紹介されている。(2017/08/23 サンスポ)


先ほどの話題と関連して、自転車用品の会社が企業向けに、自転車通勤を導入する際の参考にしてもらうため、社内規則のモデルを公開しています。これは、なかなか気がつかない視点だと思いますが、職場まで直接の自転車通勤をもっと一般的にし、普及させていくための一助になるでしょう。

今後、一般企業の中にも働き方改革の一環として、あるいは人手不足の解消のための魅力的な就業環境の構築という点で、自転車通勤の制度化を考えるところも増えてくる可能性があります。「自転車安全利用モデル企業」の社内規則は参考になるはずです。

環境的に自転車通勤が出来るのに、会社で想定されていないため出来ない人もいるはずです。こうした活動は、企業に対応を促し、自転車通勤の環境整備につながります。即、自転車用品の売り上げ増にはつながるわけではないと思いますが、もっと自転車通勤が一般的になっていけば、用品の市場も拡大するでしょう。


「商店街では自転車降りて」 尼崎の中学生らマナー向上訴え、効果上々 兵庫

商店街で自転車に乗るのは危ないからやめて−。尼崎市立中央中学校の生徒たちが夏休みを利用し、地元の阪神尼崎駅近くの尼崎中央商店街などでマナー向上を訴えるポスターを掲げて練り歩いた。自転車に乗った人を見つけるたびに「自転車から降りてください」と呼びかけた。

商店街同校生徒会のメンバーが7月27日から今月18日まで計5回、同商店街などで訴えて回った。メンバーの1人が小学生のころ、自転車とぶつかった経験があるといい、「だれもが安心して通れる商店街にしたい」と企画したという。

生徒たちは「商店街で自転車走行はNO」と書かれたポスターを手に練り歩いた。次々と自転車に乗った人が通りかかるたびに「降りてください」と呼びかけた。大人たちは「ごめん」と言いながら自転車を降りていた。

多くの人が呼びかけに応じて自転車を降りて押すなど効果は上々で、商店主からも「子供たちの頑張りで助かっている」と好評。3年の女子生徒(15)は「商店街での自転車走行はとても危険。通学でも利用するので、少しでもマナー向上につながれば」と話していた。(2017.8.24 産経新聞)


大人が大人を注意すると角が立ちますし、往々にしてトラブルになります。しかし、中学生に言われれば、言われた方も、目くじらを立てるわけにいかないでしょう。一定の効果が期待できそうです。その点で、上手いやり方だとは思いますが、夏休みが終わると、またすぐに元に戻ってしまうと推測されます。

何も言われなければ気がつかず、普通の歩道の延長で、悪いとも思わずに走行する人も多いものと思われます。そして、ふだん自転車に乗っている人は、歩行者がいかに危険を感じているか思いが至らないのが普通です。しかし、商店街のような場所は、普通の歩道以上に自転車走行は危険になります。

やはり、マナーとしてお願いするのではなく、商店街内の走行禁止をルールにして、その徹底をしていくべきだと思います。写真を見るとアーケード街のようです。普通の公道に面した商店街ならともかく、このような場所では、商店街の中を自転車走行禁止に出来ると思います。

店から飛び出してくる子供もいるでしょうし、高齢者もいます。利用者が安心して買い物が出来るように、自転車は押し歩きさせるべきではないでしょうか。最初は軋轢があってもルールが浸透すれば、商店街の自転車走行禁止が当たり前になっていくでしょう。その過程で中学生の協力を仰ぐほうが、努力が無駄にならない気がします。





最後にオマケ。自転車の活用とは関係ありませんが、ネット上で飼い主と自転車に乗る犬の動画が話題になっていたようです。前足だけ動かしているところや、足先の曲げ方を見ても、歩くのとは違うように見えます。ペダルを回しているイメージがあるのでしょうか?(笑)。




北朝鮮がミサイル発射で挑発、危機感を煽るのは、無視され長期化すると経済的に困るのもあるのでしょうね。

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