September 05, 2017

四千年も変わらないスタイル

秋雨前線が気になる季節になってきました。


今年は8月に長雨が続いた地域も多く、日照時間が極端に短くなった地域もありました。雨天が続くと憂鬱なだけでなく、農作物の生育にも影響が及びます。サイクリストにとっても、自転車で出かけられない日が続いて、運動不足でストレスの溜まる時期かも知れません。

自転車用レインポンチョ雨中の走行は視界も悪く、どうしても濡れるのは避けられませんから、出来れば避けたいところです。ただ、途中から降り出したり、何かの理由で雨中走行を強いられることもあります。そうした場合、雨具を着て乗る人も多いのではないかと思います。

自転車用のレインウェアやポンチョなども売られています。中には、傘を差しながら走行する人もいます。大阪などでは、ハンドルに傘を固定する器具を使う人も少なくないようです。どの方法も一長一短があって、これが一番という決め手に欠ける、うまい解決策がないということなのでしょう。

ベロモービルと呼ばれるキャビンのある自転車なら濡れませんが、車体が大きく重く、また違うデメリットがあります。これまでにも、いろいろ取り上げてきましたが、雨を防ぐための屋根やカウル、フェアリングを取り付けたり、身体に固定する傘など、実にさまざまなアイディアがありました。

UNDER-COVERUNDER-COVER

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ここにまた一つ、新しいアイディアが提案されています。その名も“UNDER-COVER”、自転車用のカウルと傘とポンチョを合体させたようなユニークな発想です。一見、傘を身体の前に掲げているだけのようにも見えますが、よく見るとそうではありません。(下の動画を見るとよくわかります。)

基本的には傘のような構造で、風防のように自転車に固定されていますが、実は一部がポンチョのように首を通すようになっています。ここから顔を出して乗るわけです。顔が雨に濡れてしまうのは防げませんが、身体やハンドル、サドルなどは濡れずに済みます。

UNDER-COVERUNDER-COVER

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傘を持って乗るのと違い、フレームに固定されていますから、ハンドリングに支障はきたしません。傘で前方を遮るわけでもないので、視界が悪いこともありません。一方で、ポンチョや雨ガッパと違って、身体に密着していないので動きやすく、蒸れたり汗をかいて不快ということもないわけです。

雨を避けるカウル、ポンチョや雨ガッパ、そして傘をさす方法の、それぞれいいとこどりをしたような器具です。これを妙案と考えるか、突飛と思うか、冗談のようだと笑うか、人によって評価は違ってくると思いますが、ユニークなアイディアだとは言えるでしょう。



UNDER-COVERUNDER-COVER

ドイツはフライブルクの、Thomas Schmidt さんという人のアイディアです。例によってクラウドファンディングサイトで商品化のための資金調達を目指しています。37日を残した時点で支持者31人、2万5千ユーロの目標に対して、1,527ユーロと広く支持されているとは言えない状況です。

もちろん、本人は大真面目であり、一生懸命考え出したのでしょう。雨でも自転車が使えるよう、従来の方法の長所を集め、短所をカバーする考え方です。気持ちはよくわかります。ただ、正直言って、この“UNDER COVER”が広く普及して使われるようになるとは考えにくい部分があります。

UNDER-COVERUNDER-COVER

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それは、これまでこのブログで取り上げた、実にさまざまなアイディアも同じことでしょう。発想としては面白いものもありました。しかし、残念ながらどれもその後、普及してはいません。誰もが素晴らしいと思うアイディアであれば、すぐにでもスポンサーが現れるでしょうから、資金調達の問題でもないと思います。

考えてみれば、傘というのは、かなりの昔から基本的な構造が変わっていません。折りたたみが出来たり、ワンタッチで広がったり、撥水加工の生地になるなど、各部は改良されていますが、基本的な仕組みや使い方、横風に弱くて完全に防げないなど、長所や短所も相変わらずです。

UNDER-COVERUNDER-COVER

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世の中は、インターネットや半導体技術などの進歩もあって、飛躍的に便利になってきています。ドローンが空を飛び、クルマが自動運転になろうかという時代です。なぜ、雨という昔から変わらず存在する問題に、いまだに画期的な解決策が登場しないのでしょうか。

もちろん、そんなに雨に濡れたくないなら、クルマに乗れと言われるかも知れません。しかし、地球の裏側の人とも瞬時につながれる時代です。自転車であっても雨に濡れなくてすむ機器、画期的なグッズが発明されても決して不思議ではないでしょう。

最近は、素材技術の進歩も著しいですし、加工技術も飛躍的に進化しています。従来だったら作れなかった製品であっても、今なら実現可能というものも多いはずです。従来の改良や、今までの延長線上では難しいかも知れませんが、全く違う発想の製品が考え出されてもいいはずです。

Carry saKASA Carry saKASA

自転車用ではありませんが、こちらの傘など、なかなか面白い発想だと思います。従来と逆の方向にたたむ傘です。これならば、傘の濡れた面が内側に収納されるので、例えば満員電車の中でも、他の人の服を濡らしたりすることがないという点で優れています。

言われてみれば、なるほどと思いますが、これまでなかったことを思えば、なかなか考え付けない発想と言えるでしょう。面白いとは思いますが、傘を閉じた時に不都合な面を解消しただけであり、横なぐりの雨だと濡れるといった、傘本来の目的に関して根本的な問題を解決するものではありません。



人類が長年続けてきた、「傘をさす」という行為を変えてしまうような画期的な方法はないのでしょうか。マッチとか、テープレコーダーとか、洗濯板とか、火打石とか、石臼とか、五右衛門風呂とか、駅の伝言板などのように、傘が使われなくなる時代は来ないのでしょうか。

傘が使われ出したのは、4千年も前のことだそうです。もちろん、いろいろな面では進化もしているわけですが、基線的な部分は全く変わっていません。人々は、いつまで昔ながらの傘を使い続けるのでしょうか。もし傘に代わるものが発明されたら、画期的なことです。

ハイテク製品などと違って、あまり関心が向かわないのかも知れませんが、もし、人々が傘を捨て、こぞって使うようなものが出来たら、人類史に残る発明となるでしょう。世界中の雨の日の光景が一変し、自転車でも雨に濡れずにすむような日が来ることを期待したいものです。




北朝鮮の6回目の核実験で情勢は悪化しています。もはや、対話を促す挑発ではなくなってきている気がします。

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