October 17, 2017

イザという時に逃げ切れるか

カリフォルニアで山火事が発生しています。


火事は飛び火して、農園や住宅街など広範囲に広がり、同州史上最悪の大規模火災となっています。これまで確認されただけでも死者は40人に達したほか、数百人が行方不明となっており、犠牲者がさらに増えると見られています。被害地域の住民、およそ10万人が避難しています。

他州からの応援も加わって、1万人を超える消防隊員が消火活動を行っていますが、いまだ鎮火の目途はたっていません。乾燥している時期に、同州特有の強い風が吹き荒れる状態が続いているのが被害を拡大させています。すでに、860万平方キロの山林や住宅地、5千7百棟以上の建造物が消失しています。

California firesCalifornia fires

消防隊員たちは、懸命に延焼を防ごうとしていますが、非常に強い風で、隊員たちの頭越しに火の粉がとび、彼ら自身が周りを火で囲まれてしまうような状態で、作業は難航しています。火元は一か所ではなく、いくつかの要因で複数の場所で同時多発的に発火したようです。それが飛び火して、各地で火が広がっています。

火事は遠いと見ていた人が、突然近くでも火の手が上がり、あわてて避難するような状況も多かったようです。あっという間に火の手に囲まれ、逃げ遅れた人もあったと見られています。同州では、これまでも大規模な山火事が起きていますが、現場で避難誘導をしている警察関係者も、この世の地獄だと惨状を伝えています。

California WildfiresCalifornia Wildfires

みるみるうちに火の手で囲まれてしまい、一つの方向に避難者が集中した結果、渋滞が発生して逃げ遅れた人もあったようです。広範囲に広がっている火事ですから、住民は当然クルマで避難するでしょう。しかし、その結果、渋滞で身動きできなくなることもあります。

またいで越えられるような太さの木が倒れただけでも、クルマは立ち往生してしまうケースがあります。多くのクルマが一斉に避難を始めれば、通れる場所に集中して渋滞するのは避けられないでしょう。かと言って、クルマを置いて走って逃げれば、風が強く、火の回りが速いため、煙に巻かれることも考えられます。

NATASHA&BENTLEYMike & Charity Ruiz

避難するのも困難な状況があったわけですが、そんな中、九死に一生を得た人の話も報じられています。 Santa Rosa 地区に住んでいた、Charity Ruiz さんは夫と2人の娘と避難を始めてすぐ、渋滞に巻き込まれてしまいました。彼女は妊婦で、お腹の中に息子もいました。

2人の娘を抱え、身重でもあった、Charity Ruiz さんは、これまでの人生の中で、その時ほど死の危険を感じたことはなかったそうです。でも、彼女は敢然と行動しました。すぐさま自宅に戻り、なんと自転車で避難を始めたのです。背中に1人、リアに連結したトレイラーに1人、娘を乗せて走りました。

By BicycleBy Bicycle

無我夢中で自転車を走らせ、なんとか逃げ延び、はぐれてしまった夫とも再会出来ました。渋滞したクルマの中にいたら命はなかったでしょうし、徒歩で逃げても火の手から逃げられなかった可能性があります。とっさの判断で家に戻り、自転車を使ったことで九死に一生を得たと言えるでしょう。

ほかにも、同じようにクルマで避難しようとしたら渋滞で動けず、素早く家に戻り、自転車で避難して助かった女子大学生、Natasha Wallace さんの事例も報道されています。彼女は約30キロの重さがある愛犬をバッグに入れて首から下げ、必死に自転車で走って生き延びました。

NATASHA&BENTLEYNATASHA&BENTLEY

もちろん、これらの事例だけで、避難に自転車が有効だなどと言うつもりはありません。しかし、往々にしてクルマでの避難は渋滞に巻き込まれ、立ち往生してしまう場合が多いことは否定できません。東日本大震災の津波でも、渋滞で逃げ遅れた人は少なくなかったようです。

その後、クルマでの避難は渋滞で逃げ遅れるという教訓は広く共有されたと思われていました。しかし、まだその記憶も新しい時期に、被災地に大きな余震が起きて津波注意報が出された際、再びクルマで非難する人の渋滞が発生し、関係者を愕然とさせました。

By BicycleMike & Charity Ruiz

避難した後の避難所生活では、プラバシーが保てないため、クルマが必要だと考えた人も少なくなかったようです。しかし、避難が出来なければ意味がありません。まず、いかに生き延びるか、そのためにどう避難したらいいかを考えるべきなのは言うまでもありません。

いざ、災害が起きた時は、誰しも気が動転し、冷静な判断を下せないであろうことは、容易に想像がつきます。そう考えると、災害が起きる前に、どうやって逃げるか、もう一度よく考えておくべきでしょう。Ruiz さん、Wallace さんは、とっさに自転車を使い、九死に一生を得ましたが、誰もが思いつくとは限りません。



もちろん、災害の種類によっても変わってくるはずです。想定される災害ごとに、避難の想定をし、避難ルートなどもシミュレーションしておくべきでしょう。当然、クルマで避難する人が殺到するようなケースでは、高い確率で渋滞することは避けられません。

場合によっては、自転車での避難を想定しておくことも必要だと思います。震災後の津波でも、今回のような大火災でも、自転車なら渋滞を回避して、逃げられる可能性があります。クルマでは乗り越えられない、倒れた木や電柱でも、自転車なら担いで越えられます。徒歩より速いのも確かです。



今回のカリフォルニア州の大火災は甚大な被害をもたらしており、被害に遭われた方、避難されている方は、まことにお気の毒としか言いようがありません。一刻も早い鎮火を祈るのみです。ただ、災害大国である日本に住む私たちにとっても、決して他人事ではないのは確かです。

新潟の大火もありました。直下型の地震などが起きて、多くの地点で同時多発的に火災が起きることも充分考えられます。運悪く風の強い日であれば、火災旋風が起きる可能性もあり、あちこちに飛び火して、多くの人が避難しようとして大混乱にならないとも限りません。

その時、避難渋滞が発生し、身動きがとれなくなる状況が発生する可能性もあります。動揺する中で、あえて冷静に自転車という手段を選択できるかどうかは、わかりません。しかし、少なくとも、いろいろな事態を想定して、日頃から考えておくのは、決して無駄ではないと思います。




共通の敵が弱体化し、イラク政府とクルド人の間で緊張が高まっています。内戦状態に戻らないといいですが。

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