November 13, 2017

時間と空間を共有する楽しさ

デジタル技術が、私たちの楽しみ方を変えています。


8mm映写機いろいろありますが、映像などは典型的でしょう。昔は映画を見るのに映画館に行くしかありませんでしたが、今はテレビで見たり、レンタルビデオ店で借りてくるなど、楽しみ方が広がりました。さらに近年はオンデマンドのネット配信で、スマホやタブレットなどでいつでも鑑賞出来ます。

自分で映像を記録するにも、昔はフィルムカメラで撮影し、スクリーンに映写機で投影するしかありませんでした。それが家庭用ビデオカメラが普及し、テレビで再生して誰でもホームビデオが楽しめるようになり、さらにデジタルになって機器が小型化し、手軽になりました。

今ではビデオカメラを持ち歩く必要もありません。スマホなどを使って、誰でもどこでも気軽に動画を撮影することが出来ます。SNSなどネットにアップするのも簡単ですし、映像を誰とでも即座に共有することも可能になりました。飛躍的に便利になったと言えるでしょう。

そういえば、以前は、駐車場にとめたクルマの中から映画を見るドライブインシアターもありました。それが、いつの間にか聞かなくなり、調べてみると2010年の神奈川県の大磯町の施設の閉鎖を最後に、日本にはなくなってしまったそうです。本場のアメリカでも、山地や離島など一部を残して、多くは消滅したと言います。

Photo by ErriTollsten,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.映像コンテンツも、家族一緒ではなく個人ごとに、時間の制約を受けずに、好きな時に好きなコンテンツを楽しむようになっています。場所も制約されず、スマホやタブレットなどがあれば、出先であろうと電車の中であろうと楽しむことが出来るので、当然と言えば、当然の成り行きなのでしょう。

ただ、全てがネット配信になったわけではありません。昔ながらの映画館や名画座などは減りましたが、シネコンと呼ばれる映画館が各地にありますし、人気映画では多くの観客を動員しています。映画以外でも、ミュージシャンのライブやスポーツのパブリックビューイングなどには、大勢の人が集まります。

映像コンテンツは、個人単位で、いつでもどこでも楽しめるようになった一方で、ライブや映像体験を共有したいというニーズは、むしろ大きくなってきているのかも知れません。消費構造が変化し、いわゆる体験型消費が伸びているとも指摘されています。

映像コンテンツの楽しみ方が変わってきたからこそ、逆に昔ながらのスタイルで、映画などを家族や仲間と一緒に楽しみたいと考える人もあるようです。デザイナーの、Milan Tak さんも友人と映画鑑賞をすることそのものを一緒に楽しみたいと考えていました。

Cycling CinemaCycling Cinema

そこで製作したのが、“Cycling Cinema”です。カーゴバイクに映写機(プロジェクター)、スピーカーなどの機材一式を搭載しました。さらに、映画鑑賞に欠かせないアイテム、そう、ポップコーン・マシーンも装備しました。上部に取り付けられた映画館のマーキーのような照明も雰囲気を醸し出しています。

スクリーンに投影して、映画を楽しむための機材が全てセットになっています。カーゴバイクなので、どこへでも移動出来ます。公園でも河原でも、友人宅の裏庭でも、好きな場所までサイクリングして行き、どこでもシアターにして、一緒に映画を楽しむことが出来るわけです。

Cycling Cinema

Cycling Cinema

プロジェクターを使っているので、メディアまでアナログというわけではないと思いますが、スタイルは、まさに昔のアナログのスタイルです。スマホで屋外でも映像は楽しめるわけですが、わざわざ屋外でスクリーンに投影して見る映画は、その雰囲気や空気感なども含め、全く違う体験になるはずです。

クルマの入って行けないような公園とか、街中の広場などても上映可能なのは自転車ならではです。アウトドアでなくても、体育館や倉庫のような屋内であっても、自転車が入れられさえすれば上映できます。大きめのエレベーターがあれば、ビルの中などでも可能でしょう。

Cycling CinemaCycling Cinema

今どきなら、スマホ一台あれば済むところを、わざわざ集まって、スクリーンに投影して、ポップコーンを食べながら一緒に楽しもうというわけです。同じ時間、同じ空間を共有し、映画を楽しむ体験を共有するための装置です。その意味で、なかなか贅沢な装置と言えるかも知れません。

最近は音楽でも、昔ながらのアナログのレコードの人気が出ているそうです。昔のものだけでなく、新しい楽曲をわざわざレコードにして発売する例も増えていると言います。レコードプレーヤーや針なども、あらたに製造されて売り出され、若い世代の購入が目立つそうです。

Cycling Cinema

便利なデジタルが当たり前になっているからこそ、昔ながらのアナログが注目されたり、その良さが再評価されたりする傾向もあるのでしょう。デジタルが当たり前のようになってきたからこそ、アナログの持つ味わいや、ノスタルジックな体験が求められている側面もあるのかも知れません。

デジタルの時代だからこそ、アナログがかえって新鮮だったりします。“Cycling Cinema”は、それをまたアナログな自転車と組み合わせたのもユニークです。デジタルの利便性や、個人での楽しみ方といったものを否定するわけではありませんが、ときには時代に逆行してみるのも面白いかも知れません。




夜間に負った外傷は日中に負ったものより、治りがはるかに遅いことが明らかになったそうです。不思議ですね。

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